2017.2.7 ニセ医学

毎月、医学雑誌が何冊か届きます。
頭を使う重いものから、軽く読めるものまで。
毎回、論文を読んで、問題を解いて、解答を送る…なんてのもあります。

さて、今月目に留まったのは『ニセ医学に出合ったら』という特集。
いつもこの某雑誌はだらだらと読むことが多いのですが、今回は一気読みしました。

『ニセ医学』とは気を引くキャッチコピーでしたが、ニセ科学(疑似科学)の中でも、健康系・医療系に特化した内容でした。

いくつか一般向けにもわかりやすい箇所をあげると…

ニセ科学が世の中にあふれている。
科学は重要な人類の文化の一つであり、最も論理性や実証性を持っているのに対して、ニセ科学は、「科学っぽい装いをしている」「科学のように見える」にもかかわらず、とても科学とは呼べないものである。
通常の治療(標準治療)を否定して治る病気を悪化させるなど、取り返しのつかないことになったりする。
また、医学的根拠のない治療や商品で散財したりもする。

医薬品は、一般に基礎研究から臨床研究まで10年以上かけて、ようやく承認される。
作用機序もしっかりしている。
疾病を治癒させるのが目標。
たとえ副作用があっても、何もしないで病気を放置しておくよりまし、という実用的な観点がある。

サプリメントは健康な人が、健康を維持するために摂取する。

日常診療において、標準医療以外の医療を好む患者さんを、時に経験するが、根拠に基づかない代替医療や、週刊誌やインターネットにおける不正確な医療情報は、患者さんに被害を与えかねない。
私たち医師は、訴えを傾聴し、良質な医療を提供することが対策となる。

しかし、人の認知傾向として、「自分に都合の良い事実だけしか見ない、集めない」ので、自分に都合の悪い事実は無視したり、探す努力を怠ったりする。
また科学っぽい雰囲気にだまされやすい。

薬や食品の有効性を調べる試験では、試験管レベル、動物実験レベルの根拠性は低いが、それよりずっと低いのは体験談だ。

「ニセ医学」の汚名を晴らせるのは科学だけ。

「ニセ医学」も知ったうえで、患者さんの声に耳を傾けていきたいと思います。

類似科学とされるものの科学性評定サイト』参照してみてください。

お知らせ:2月8日CBCラジオ番組『丹野みどりのよりどりっ』の『オトナのクリニック』コーナーで院長がお話しします。
     時間は午後4時半ごろです。

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2017.1.31 花粉そろそろ

インフルエンザが猛威を振るっている昨今ですが、院長の鼻も少し変…
つい3日前に、スギ花粉症のスタッフが『なんだか鼻が変です』。
その時は『そう?』と答えたものの、3日後、確かに変。
詰まってはいないのですが、いまいちスッキリしないというか…

暦を見れば、1月も終わり。
例年の東海地方の花粉飛散予測日は、2月上旬。
実際には、スギ花粉は飛散開始と認められる前から、わずかな量が飛び始めます。
毎年、ひどいスギ花粉症になる患者さんには、早めの予防(点眼・内服)を勧めていますが、昨年楽だったこともあり、当の本人は少し出遅れた感が。
早速点眼、内服開始。
今は、しみない目薬も、眠くならない内服薬もあるので便利です。
早めに対策をすることで、本格的に飛散し始めてからの症状が軽く済みます。
今年のピークは名古屋では3月上旬から中旬です。
今年の飛散予想数は、東海地域では前シーズンとくらべて非常に多い(240%)、例年比やや多い(140%)だそうです。(日本気象協会発表)

マスクやメガネ、花粉の付きにくいコンタクトレンズなど。
髪の毛も出来るだけ束ねて、花粉の付着を最小限にした方がよさそうです。
また、顔にもつくので、帰宅したら化粧を落とすことも有効です。

薬をさし忘れる、飲み忘れる患者さんがありますが、日常生活の一部(ルーティン化)にしてしまえば、ストレスもなくなります。
ご飯のテーブルに、目薬、飲み薬を置いておく。
自宅用、仕事用に分けておく。
飲み薬は、日付を記しておくのも有効です。
目薬は、開封1か月が有効期限です。

初発症で『日常すべてが嫌になるくらいのスギ花粉症』を経験し、その悲惨な記憶が残っている自身としては、予防できるなら何でも…という気持ちで、毎年臨んでいます。

かゆくなくても、初期療法をしましょう。
『しょぼ』としたら、もうアレルギーが来ているかもしれません。

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2019.1.24  運転どうする?

高齢ドライバーの事故が増えています。
中でも認知機能の衰えによる運転技術の低下が問題視されています。

改正道路交通法では、75歳以上に免許更新時の認知機能検査が義務付けられており、今年3月からは検査で認知症の疑いがあると判定されれば、医療機関を受診しないといけません。
認知症は、眼科医の専門ではありませんが、時には『認知症かも?』と思うような患者さんに遭遇します。
まだ未診断の患者さんには、専門医の受診を勧めています。

眼科医で心配するのは、視力・視野です。
運転免許可能な0.7でさえ、実際に運転するとなると、かなり怖いです。
眼鏡をかけて1.2出る視力の人が、0.7の視力の疑似体験をしてみると、その視力で運転しようという気になりません。
しかし、実際は両眼0.7に満たなくても、眼鏡を装用していない人も多く、『無いほうが運転しやすい』と言い切る強者も。
多くは、高齢の方が多く、免許更新時限りの眼鏡のようです。

また、視野欠損があっても、余程でない限り、免許取得は可能ですが、緑内障などで、徐々に視野が欠けてきている場合、自覚症状のないことも多くあります。
上半分の視野が欠損すれば、信号機の見落としも起こりえます(帽子を目深にかぶってみてください)。
側方の視野欠損があれば、飛び出しや駐停車両に気づくのが遅れたり、駐車の際に車体を傷つけてしまう可能性もあります。
眼科分野では、緑内障など視野狭窄を伴うドライバーに対する、『ドライビング・シュミレーター』での研究も話題になっています。

免許証があれば『運転する権利はあるが、安全に運転する義務もある』という言葉は、ずっしり響きます。

ちなみに高齢者安全運転支援研究会の『運転時認知障害早期発見チェックリスト30』(一部表現簡略化)。

1:車のキーや免許証を探し回ることがある
2:カーステレオやナビの操作が出来なくなった
3:メーターや時計の合わせ方がわからなくなった
4:機器や装置の名前を思い出せないことがある
5:道路標識の意味が思い出せないことがある
6:駐車場で停車位置がわからなくなることがある
7:よく行く場所への道順を思い出せないことがある
8:途中で行き先を忘れてしまったことがある
9:よく通る道で曲がる場所を間違えることがある
10:車で行ったのに他の交通手段で帰ったことがある
11:運転中、バックミラーをあまり見なくなった
12:アクセルとブレーキを間違えることがある
13:曲がる際にウインカーを出し忘れることがある
14:反対車線を走ってしまった(走りそうになった)
15:右折時、対向車の速度や距離の感覚がつかみにくい
16:自分が先頭を走り後ろに車列が出来ることがある
17:車間距離を一定に保つことが苦手になった
18:高速道路を利用することが怖く(苦手)になった
19:合流が怖く(苦手)になった
20:車庫入れで壁やフェンスにこすることが多くなった
21:駐車場の線に合わせ停車することが難しくなった
22:日時を間違えて目的地に行くことが多くなった
23:急発進や急ブレーキなど運転が荒くなった
24:右左折時、歩行者や自転車が現れて驚くことがある
25:ミスしたり危険な目に合うと頭の中が真っ白になる
26:好きだったドライブに行く回数が減った
27:同乗者と会話しながらの運転が難しくなった
28:車の汚れが気にならず、あまり洗車をしなくなった
29:運転自体に興味がなくなった
30:運転すると妙に疲れるようになった

5個以上当てはまると要注意!です。

一時は、マニュアルのスポーツカーにも外車にも乗っていたのに…
ぶんぶんドライブに出かけていたのに…
最近はめっきり…26.29該当の院長です。

足腰を鍛え少々の距離は徒歩・自転車で。
公共機関の利用に慣れておくことも、豊かな老後に備えてです。

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2017.1.17 不思議な一円玉

今年もぜんざいの出来は上々。
午前診療が終わったら、スタッフと鏡開き…の朝。

『先生、お金が落ちているんですけど…』
『え~!どこに~?』
『駐車場です。それも大量に!』
『どこ、どこ?』
そそくさと、スタッフに付いていった先は、駐車場の側溝。
『見てください』
金網のフタの上から見ると、大量の一円玉。
『お賽銭みたいだね~でも、こんな所にご利益ないよね~』
側溝は、その部分だけフタがかぶせてあり、その両側はオープンです。
そして、その部分には一円も落ちていないので、側溝が賽銭箱のようにも見えます。
『どうしましょうか』
『拾うっていっても、大量だもんね』
『何百円かはありますよ』
『こういう時は、やっぱり警察だよね』
『電話します』
緑警察署員登場。
第1発見者のスタッフは、現場?で事情聴取を受けることになったそう。
診療終了後、
『どうなった?』
『警察の人が、拾って持っていきました。おそらく、この時期、賽銭泥棒だろう、ということでした』

賽銭泥棒?
賽銭泥棒が、わざわざ一円玉だけより分けて、側溝に捨てた?
そんな面倒なことをする?
証拠隠滅なら裏の川の方が確実では?
一円玉だって結構な額のようだったし。
『一円玉を笑う者は一円玉に泣く』て言うくらいだから、ばちが当たりそう。

一円玉貯金をしていた子が転んで側溝に落としたっていうのは?
それで、金網のフタ以外のお金は拾った?
それなら、フタの下に手を入れれば取れたはず。
アスファルトにも一円も落ちていなかったし。
瓶なら、ガラス片もありそうだけど、ビニール袋だったら?

事件?発生時刻は、スタッフ・患者さんのいない夜間帯と思われるね。

いったい誰がどういう意図で???
小豆で糖分を補給しても、素人の推理には限界が。

心当たりの方は、緑警察署に保管されているはずです、問い合わせを。

誰か推理して~

カテゴリー:クリニックに関すること

2017.1.10 今年は読みます

昨年はプチ・ミニマリスト(物を最小限しか持たない人)を目指し、部屋にゴミ箱は一つ…から始めて、あれこれ断捨離。

夏ごろには、本棚を整理すべく、5個の段ボールをパンパンにして古本屋に送りました(送料は着払い)。
買い取り額が、何と1320円!
不服があれば、送料は自己負担で返送可。
買い取り明細は出せないとのこと。
ガ~ン!!!

冬に入るまで、本を買う気、読む気が失せておりました。

旬の本を探しに、本屋へ出かける。
書評欄を見て、ネットで注文する。
大好きな時間の過ごし方の一つですが…

筋トレ、ランニング、ゴルフと身体ばかり能動的で、頭の能動的行動は、いまいちになっていました。
(落語、新喜劇、コンサート、サーカスなど受動的な刺激で、頭は覚醒されましたが)

売った本は、売るために買ったのではない。
うまく処分してもらえてよかった。
自分は、また新しい興味ある本を買って読もう。
少なくとも、自分の持っている本は、蔵書と言えるほどではなく(一部あり)、消耗品だと思って読もう。
何やかんやと自分を納得させて、暮れから再び読書スタート。

それにしても…こんなに集中力なかったっけ?
遠近両用コンタクトレンズを使用していますが、読書には向きません。
1時間ほど読むと、掃除をしだしたり、録画DVDをつけたり(これも1時間が限度)、買い物に行ったり…
慌てて、弱度の近視眼鏡にはめ替え、改めて本に向かいます。
こんな話を、同世代の知人にすると『そうそう、あるある』
こんな調子で、一気に読み終わることが出来なくなってきました。

高齢の患者さんが『新聞も本も読みたくなくなるわ~』が少しわかるような…
幸い近視の人は、根気がなくなってはいきますが、近くの文字を見ることは、割と楽なので、気力の問題の方が大きいかもしれません。

今年の目標のひとつは、ぼちぼちでも、1か月4冊は読むことです。
若い頃から見たら、楽々の目標ではありますが。
行きつけの本屋さんも、春には改装して広くなるので楽しみです。
年末年始に4冊読了。
マラソンと同じで、最初に飛ばしすぎてはいけません。
やや飛ばし気味…
コンスタントに続けましょう。

さて、明日は鏡開き。
みんなの喜んでくれる顔を思い浮かべながら、今夜はぜんざい作りです。
もちろん本を傍らに…

カテゴリー:公センセの想い

2016.12.27 忘年会

先日、ささやかながら当院の忘年会を行いました。
クリスマス週にも関わらず?全員参加となり、嬉しい限り。

今年は、名古屋城を窓越しに見ながらのお食事。
まずは乾杯。
食事会の後はジムという、意外とストイックな院長ですが、スパークリングワイン1杯くらいはOKでしょう。
いつもながらワイワイと。

忘れないように『今年を振り返って』
それぞれの回想を順番に。

さらに今年は、新しくお題を振って一人ひとり答えてもらう試みもしてみました。
『私のいち押しの食べ物・飲み物』
『私のお勧めのスポット』
一人が話すと、院長およびスタッフが更に尋ねたり、突っ込んだり。
お題を振ることで、全員が話の輪に加わることが出来ました。
意外な回答に『え~』『試してみよ』などなど。

スタッフが頑張ってくれて、はせ川こうクリニックも一年また無事に終えることが出来そうです。
『ここで英気を養ってね~』
『来年もよろしくね~』
今年もみんなに感謝・感謝の一年でした。

一年を振り返ると、あんな症例こんな症例、患者さんの顔がたくさん浮かびます。
今年も多くの患者さんと、出会い、診療し、学ぶことも数多くありました。
大きな成長期(研修医~中堅医までくらいの時期)は過ぎましたが、少しでも医師として成長したい!と思うオバサン院長です。

カテゴリー:クリニックに関すること 公センセの想い

2016.12.20 はとこ会

母は一人っ子で、従兄が5人います。
本家までは2キロ。
小さい頃は、従兄たちと兄妹のように育ちました。
その後も、半径5キロ内に全従兄と我が家。
母と従兄の兄弟づきあいは続いています。

そんなわけで、先日、本家の孫(母の従兄の孫)の結婚式にも招待されることに。
すでに母の従兄も存命は一人。
我が家の父も高齢になり、同居の弟が、列席することに。
その披露宴会場で、本家親戚筋のテーブルが大いに盛り上がり、『従兄(母の従兄の子供たち)と、はとこ(我が姉妹弟)の会』を催すことが決定されたらしいのです。

『というわけで、姉ちゃん、参加頼むわ』と行きがかり上、幹事になった弟から連絡。
『30年近く会ってないけど…いったい何を?』
『ほとんどみんな、そんなもんやで』
ということで、最も遠く(名古屋)に居住、親戚づきあいも(多分)一番疎い姉」(私)も参加することに。

場所は、岐阜駅から徒歩7~8分の居酒屋。
学生時代は賑やかだった駅前通りも、今は寂しく、目印となるデパートやお店も今はありません。

『誰か、わかるかな~』と、少々不安。
案内された部屋に入って行くと『こうちゃん!?』
『〇くん!?』
『〇ちゃん!?』
『こうちゃんって、もっとプクプクしとらんかった?』
『それは中学生の頃』

総勢12人。
年齢幅44(弟)~68歳(はとこは、全員我が姉妹弟より年長)。
懐かしさと気安さで、何十年の壁はどこへやら。
各々年齢は重ねても、私にとって、小さい頃の、お兄さん・お姉さんのまま。
本家従兄たちも何十年と会ってない面々もあり、それぞれ感動の再会をしたのでした。
はとこたちも実家から半径10キロ以内。
亡き祖母のことも、両親のことも、私たちが生まれる前から、よく知っており、今も気にしてくれているので、内情もツーツー。
みんな年上なので、人生の苦節について学ぶことも多々。

『家系図作ろうかと思うんだわ~』本家主人。
『いいね~末端に載せて』
『もちろんやて~』

大盛況で閉会。
『来年もやろうや』
『いいね~』

名古屋の親不孝娘も、安心して帰路に着きました。

忘れかけていた縁がつながった、優しい晩でした。

カテゴリー:公センセの家族・恩師・友人など

2016.12.13 気づいてよ

週初めに引いた風邪が、3日『食べて寝る』療法でも全快しないまま…迎えた休診日。
幸いにも、委員会も医師会も、人と会う予定もない一日。
さすがに、この体調では、10キロのランニングも、ジムでの筋トレもご法度。
昼寝さえできない性分としては、一日ベッドでゆっくり休むのは難しそうです。

朝の家事の後は、ゆっくり新聞を読んで、読もうと思っていた本を開いて…
だらだらしていると、お昼ご飯。
チャッチャッとあるもので。
夕方の洗濯取り込みまで、まだまだ時間があります。

『掃除しよう!ルーティン以外のところを』
洗面所、浴室(トイレは家人担当場所なので保留)。
排水溝を掃除します。
浴室の床、壁面。
洗面台の扉、鏡。
お掃除ロボットが浸入できない、床の隅も拭き掃除。
かなりいい感じ。

奥のクローゼットにある、6年前の引っ越しで梱包したままの数個の箱。
開けてみると、当時は大切だった子供関係の道具、器具あれこれ。
今となっては、必要なし。
ゴミにGO。

続いて…と。
カーテンも洗っていない。
まずは、めったに入らない息子の部屋から…
ついでに、部屋の整頓もしておきます。
あれこれ触らず、床のものを片付ける程度。
最後に洗濯機の洗浄をして終了。

休養日のはずが…
『よく働いたわ~』
それにしても…誰とも話していない一日。

家人帰宅。
『風邪治った?』
『家にいたから、結構よくなった。ねー、今日何したと思う?』
『寝てなかったの?』
『すごく掃除した。お風呂でしょ、洗面所でしょ、それから、それから…
しかも、かなり細かいところまでやった』(と、得意げに事細かに話す)
『へ~』
『すごいでしょ!』
『すごい、すごい。でも、よほど暇を持て余していたんだね~』
『そうとも言える…』
ふだん、医師の仕事について家族に、仕事の大変さを気づいてもらうことはしません。
(たまに忙しかったことくらいは言いますが)
しかし、家事となると…専業でない分、ちょっと特別な家事は『したことに気づいて~』という流れになってしまう私。
自分にとって家事専業は、難しいな~と実感。

さて、息子は…
『部屋きれいになっとるやん』
『そうでしょ~他になにか変わってない?』
『ん?』
『カーテン匂い嗅いでみて』
『洗った?』
『そう、結構大変だった。気づいてくれると思ったのに~』
『そりゃ、気づかんわ』
『気づいてほしかった~』
息子にまでちゃっかりアピールする母。

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2016.12.6 子供の目やに

風邪の季節ですね。
院長は小さな風邪をもらっては、大きな風邪にならない免疫力をつけています。

さて、当院では小さな子供さんが多いのですが、主に『目やに』で来院です。
いくら女性医師と言えども、白衣を見るなり、多くは『ぎゃ~』『え~ん』と泣き出すのですが、診察は怠りなく。
目やにと一口に言っても、粘り具合、色、出方、白目だけなのか、茶目にも影響がないか、などを顕微鏡で見ていきます。
そして、時には、目やにの培養もします。

子供の場合、検出されるのは、多くは『インフルエンザ菌(ウイルスではない)』か『肺炎球菌』です。
どちらもその名の通り、風邪の原因となる菌です。
目がウルウルしていたり、鼻水が出ていたりと、風邪を引いていることが多いです。
『インフルエンザ菌』や『肺炎球菌』性の結膜炎は、就学前の子供の罹患が多いのですが、一緒に住んでいると、子供から感染することもあります。
いずれにしろ適切な抗生物質の目薬で、速やかに治ります。

しかし、他医から、『治らない』と言って来院される患者さんもいます。
話を聞くと『目薬、点せてない。点させてくれない』
それでは、治りません。
子供に点すのは大変です。
子供に協力を求めても、期待に応えてくれません。
でも、治療のためには点さないと。
よく聞くと、『点し方がわからない』
そんな時には、強引さはありますが、確実に点せるよう、図をお渡ししています。
寝ているときに点すのも手です。
黒目に入れようとせず、下瞼を引っ張って、赤目(結膜)に点眼するとうまくいきます。
小児の点眼は、院長がすることが多いのですが、その素早さに『早っ』と思われるお母さんも。

多くは軽い結膜炎ですが、稀に重症な結膜炎もあります。
たかが『目やに』と放っておかず、眼科受診をし、最短で治しましょう。

あの時、目やにで来た赤ちゃんが、もうすぐ社会人。
目薬の点し方もうまくなるもんです。

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2016.11.29 11月の終わりには

11月末は三男の誕生日。
どの母親でもそうなんだと思いますが、生まれた日、その前後のことは非常に強い記憶として定着しています。
前日何をしたとか、当日何を食べたとか…

三男妊娠出産については、当院の歴史(というほど大層ではないのですが)に関係しているので、よりインパクトが強いのです。

開院して間もない2年目、つわりをスタッフにさえ悟られないように、気を付けたこと。
もしや休診に?という不安を持たれないよう、妊娠していることを患者さんや周囲に悟られないよう、太りすぎず、妊婦の恰好をせず…としたこと。
安定期に入り、スタッフに妊娠を告げ、平常通り出産まで、診療を行う旨を伝えたこと。
臨月に入り、白衣の上から気づく患者さん(たいてい年配の女性)に、出産したらすぐ戻って診療再開しますよ、と伝えたこと。

お腹の子供には、どうか予定日に生まれるように声掛け。
そして予定日の2日前、朝食用に魚を焼いていたら陣痛が。
荷物をまとめて産婦人科へ。
幸い早い時間だったので家族全員集合。
陣痛が強まり、分娩室に入って10分で出産。
『猿が滑り台から逆さまに滑ってきたみたいだったね~』とびっくりした長男。

さて、出産後、浮かんだことは『今日は急きょ、休診にするしかない』
スタッフに連絡。
予定日より1週間の予定で依頼していた代診の先生には、少しずらしてもらうよう再依頼。
その手続きが済むと、一気に一人の時間(授乳はありますが)。
夜は病室でレセプトのチェック。
駆け抜けた一日。

クリニックのことが気が気でなく、3日で退院。
1週間後から通常復帰。

夜中の3~4時間ごとの授乳をした後、診療。
診療の合間にも、授乳タイム。
赤ちゃんの患者さんの泣き声にも反応して、おっぱいが出る始末。
乳汁分泌を促すオキシトシン(最近は幸せホルモンとも言われています)分泌全開!
幸い産後の肥立ちもよく、無事に診療継続。

誕生日のケーキにろうそくを灯す度、息子の成長に感謝、あの時の自分を自分で労う院長です。
もっとも今では、ろうそくは自己満足ですが。

若かった~
しかし、2度目はない(出来ない)と確信。

仮に今同じ状況だったら…
とても体がついていきません…
産休、育休の捻出考えます。
って、考えること自体、無謀です。

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