2020.10.27  しゃがんでます?

『今日は、違うスクワットもやってみましょう』

パーソナルトレーニング継続中の院長です。

ルーティンでやっているのは、ブルガリアンスクワット。

片足で立って、もう片方の足先を後ろのベンチにかけます。

片方の足でスクワット(上体を下げ、太ももを水平まで落とす。またもとの位置に戻す。繰り返し)。

初めて指導を受けたときは、自重でも、翌日の筋肉痛は半端ないものでした。

ですが、今では、両手にかなりの重量のダンベルを持ち、スクワット。

毎回限界まで追い込まれます。

 

さて、今回の『ゴブレットスクワット』は、胸あたりでダンベルを両手ですくうように持ち、下半身を下ろしていきます。

太ももと床が平行になるまでしゃがみます。

何回もしゃがんでは立ち…15回3セット。

『そういえば、最近しゃがむことがないですね。トイレも洋式だし…学校のトイレも洋式化しているし…』しばし、雑談。

『僕たちの頃は、まだ、和式トイレだったんですけどね』とトレーナー(30代)。

『しゃがまないと、特に下肢の運動機能が落ちてしまいますね。日本の和式トイレは、知らないうちにトレーニングになっていたんですよ~』もう一度お手本を見せるトレーナー。

 

そんな折、しゃがみ込み動作が運動指導で獲得できるという整形外科学会での報告が、スポーツ医(院長です)の目に留まりました。

しゃがみ込み(和式トイレ姿勢を想像)が困難な健常成人に1か月間運動指導をすると、しゃがみ込み可能になった報告の続報のようです。

閉脚しゃがみ込みが出来なかった小中学生に、医療機関で運動指導を行なった結果、最終継続率24%、成功率50%だったそうです。

運動は、前屈や片足立ちなどから、股関節可動域訓練、タオルギャザーやスクワットなど全然難しいことではありません。

しゃがみ込み動作は、上肢外傷歴(転倒によるもの多い)と関与が大きいので、転倒リスクにも大きく関与しています。

しゃがみ込めるということは、多彩な運動機能が良好であるということです。

 

就学児健診が始まりました。

今どきの5~6歳児は、和式トイレを見たこともない子もかなりいることでしょう。

しゃがみ込みトイレの最初で最後は『アヒルのおまる』?

しゃがみ込み動作の運動指導が必要な時代に??

昭和生まれの院長は、ため息です。

昔、店先でしゃがんでいた不良?たちも、知らず知らずのうちに筋トレになっていたのね~(最近見ませんね)

 

便利な世の中になって、無意識に筋トレになっている動作・作業も少なくなりました。

意識して、豊かな老後のためには、筋トレを。

転倒予防に『貯筋』(なかなか貯まりにくい…)に励む院長です。

 

公衆トイレに和式があったら、健常者は率先して使いましょう。

ちょっぴりですが、筋トレです。

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2020.10.20 抗がん剤と眼

『まつげを抜いてほしい』患者さんは、よく来院されます。

多くは、高齢の方で、まぶたの脂肪の減少などにより、まぶたの肉付きが変わり、まつ毛が内に向き、角膜に当たりゴロゴロしてきます。

傷が出来たり、当たる刺激で涙が出ます。

内側から外側まで全体に内に向いている場合は、手術適応もありますが、部分的な場合は抜去することになります。

 

Aさんもまつげを抜いてもらうために来院されました。

初めて診察した時のAさんの逆まつげにはびっくりしました。

1本1本が太くて、いろいろな向きにカールしているのです。

ビューラーの同方向へのカールではなく、明日・明後日・明々後日方向へ『くりくり』

眼科医人生の中で初めて見るまつ毛の形態でした。

しかも、攝子(せっし)でつまむと、根元からはらはらと抜けていきます。

『驚かれたでしょ!?』

『はい、眼科医を割と長くやっていますが、初めてです』

『これ、抗がん剤の副作用なの。しばらく、定期的に抜いてくださいね』

 

眼科では、初診時、眼以外にも、内科的な病気がないか申告してもらいます。

高血圧や糖尿病は目にも大きく影響します。

しかし、癌までは、眼科医に打ち明ける方はほとんどありません。

 

診療後、調べてみると、Aさんの抗がん剤は『分子標的型』

がん細胞に存在する特殊な物質をピンポイントで攻撃する抗がん剤です。

目に関する副作用として、まつ毛が長くなる長生化やバラバラの向きに生える睫毛乱生がありました。

 

何ヵ月か、まつ毛を抜きに来られていたAさんですが、ある日の診察で…

いつものくりくりのまつ毛がなくなっています。

以前より細く短く、しかし、しっかりした本来のまつ毛に戻っています。

『まつ毛、元通りになったでしょ。抗がん剤、変わったの』

抗がん剤の中止・変更でこんなに変わるとは!?またまた、大きな発見でした。

 

緑内障の点眼では、時に、角膜の傷を引き起こすことがあります。

Bさんは、右眼の緑内障のため、眼圧を下げる点眼薬を右眼だけにさしていました。

眼圧下降効果もあり、順調でしたが、ある日、角膜に傷が。

点眼している右眼だけでなく、もう片眼の目も。

点眼薬による副作用ではなさそう…

様子を見ていたところ、次の受診時は『見えなくなってきた』

角膜の表面の傷だけでなく、濁りまで出てきていました。

眼科的に検査しても説明が付きません。

またまた眼科医人生初。

もう一度Bさんに他科の病気を尋ねました。

『そうそう、今、がんの治療してるんだよね』

 

約1か月後、来院されたBさん『前みたいに、見えるようになった!』

診察すると、1か月前の、角膜の傷や濁りはほとんど治っています。

先の抗がん剤が中止になったそうです。

Bさんの抗がん剤は、殺細胞性。

細胞が分裂して増える過程に作用し、細胞増殖の盛んな細胞を傷害します。

 

この手の抗がん剤は、眼科医の中では、鼻涙管(涙が鼻へ流れていく道)が狭くなったり詰まったりして起こる流涙は周知になっています。

そのための手術なども報告されています。

 

院長が医師になってからの抗がん剤の開発・発展は著しいですが、眼科開業医との関わりはほとんどありません。

抗がん剤による眼への副作用(すべての患者さんにではない)を、今回、しっかり勉強しました。

貴重な症例を与えたくださったAさん、Bさんに感謝と引き続きの治療にエールを送ります。

医師何年経っても、学ぶこと多しです。

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2020.10.13  10.8の記憶

1994年の、プロ野球優勝争いの中日対巨人。

10月8日、同率首位で迎えた最終戦。

盛り上がる中、勝ったのは巨人。

中日ファンにとっては、忘れられない試合になっているようです。

 

今年は、中日の高木守道監督の追悼試合として、中日対巨人戦が行われました。

ドームでファンへのインタビュー『あなたの10.8の記憶は何ですか?』

試合に絡んだ当時の思い出がそれぞれの人の出来事と重ねて語られていました。

 

院長にとっても、1994年の10.8は忘れることの出来ない日です。

当日、今は無き(ミヤコ地下街だけが今も名を留めています…)都ホテルで結婚式・披露宴でした。

式の準備に、部屋から夫と二人でエレベーターに乗ると、途中で乗り込んできた大柄の男性がいました。

降りて二人になってから『今の、巨人の桑田選手だったよね!?』

『そう?』(結婚式に緊張して他が見えていない院長)

『間違いない。特徴的な顔とほくろだった。今日、先発で出るのかな?』

 

院長は、憧れすべてを実現すべく、各種結婚本を読みつくし、結婚式会場を吟味し、衣装や食事・引き出物・演出など要望を実現すべく東奔西走(ネットがない時代です)。

やっとこの日が来たという緊張感で最高潮。

生まれて初めて、メイクさんにばっちりお化粧をしてもらい、着物やドレスのお色直しをし、出席者に披露。

一生に一度のスターになったのでした。

ケーキ入刀写真は、後日、結婚雑誌にも掲載され、やり切った感!?の結婚式・披露宴となりました。

(その後、どんな結婚式にも、衣装にも興味がなくなってしまった院長です。1回限りで良かった!)

 

その晩は、やたらホテルが賑わしく、お祝いムード。

ホテルは巨人の宿舎で、中日戦での勝利・優勝の興奮が渦巻いていました。

片や優勝の興奮で寝られず、片や結婚式の興奮で寝られず(院長です)…

 

追悼戦は、残念ながら1対7で中日は白星を取れなかったようです。

息子も友達と試合を見に行きました。

しかし、10.8を知らない息子たちにとっては、いつもの試合と変わらなかったことでしょう。

 

伝説の10.8と結婚記念日は同じ。

毎年、10.8の報道がされる度、あの日のエピソードが思い出されます。

同業夫婦はうまくいかない例も多々あります。

お互いの譲歩・妥協・尊敬の元、26年を迎えられたことに感謝です。

 

同年10.8は、当時画期的な緑内障点眼薬の発売記念講演会。

主賓の教授初め医局の眼科医は、白ネクタイを外して結婚式終了後、講演会に出席。

忘れられない緑内障点眼薬です。

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2020.10.6  大手まんぢゅうと緑内障

デパ地下には、地方の銘菓を集めたコーナーがあり、現地へ行かなくても手に入れることができます。

先日、ふらっと立ち寄ると、目につくところに『大手まんぢゅう』が。

よく行くコーナーなのに初めて。

備前岡山の老舗のお饅頭です。

懐かしい~

『大手まんぢゅう』はYさんを思い出させます。

(今でも条件反射で高校時代の remind A of B 構文が出てしまいます…)

 

Yさんは、院長(私)が研修医1年目で担当した緑内障の患者さんです。

もちろん主治医は上にいて、その下に副主治医がいて、その下が研修医という構図です。

当然、主治医がベテランで、以下…となります。

当時、所属眼科は、緑内障で全国的に知られており(今も)、各地から患者さんが診察に来られていました。

Yさんも、その一人。

緑内障を長く患い、かなり進行しており、岡山から治療法(手術)を求めて来院されました。

70代の元美術教師。

絵をたくさん描いておられ受賞歴も何度か。

 

研修医は、担当するといっても、患者さんから勉強させてもらうことがほとんどです。

既往歴や現病歴、今の診断・治療法に至るまで、話を聞きます。

先輩医師のカルテ所見を見ながら、自分でもきちんとした所見がとれるよう、患者さんの目を借りて観察させてもらいます。

ベテランが、さっと診られる所見・病気を、研修医は見つけられないことがほとんどです。

長く診察に時間をかけているから、正確な所見・診断・治療ができるかと言われれば、そうではありません。

患者さんの協力、自身の研鑽・経験があってこそ、診療能力をアップし、やがて時間も短くなります。

診療のポイントが明確にわからない研修医の身では、世間話が途方もなく広がるものの、実は肝心なところが抜けていたりします。

朝の回診前や昼休み、夜など空いた時、土日ももちろん患者さんを訪ね、話をし、診察(の練習)をする研修医です。

そういうわけで、研修医は、患者さんと長い時間を過ごすことになります。

 

『先生、お腹空いてるでしょうから、どうぞ』と病室で差し出されたのが『大手まんぢゅう』

直径3センチくらいの、薄皮に包まれた漉し餡が上品なお饅頭です。

仕事中なので、慌てて二口で食べ終えましたが、小腹が満たされ元気が出ました。

Yさんは、予定通り、手術となりました。

その後、何回か通院されましたが、視力・視野とも、非常に厳しい状態となりました。

 

開業の報告をしたところ、贈られたのが、待合室に飾ってある薔薇の絵です。

『もう自分では描けないし、見えないから、先生の元においてもらえば光栄です』

鬼籍に入られてしまいましたが、待合室の絵は、院長の緑内障の原点の一つでもあります。

 

某大学某科の教授(院長と同年代)と話していた時。

今は主治医が3人制なのだそうです。

経験年数が違っていても、全員が主治医で、連帯責任制とのこと。

昔は、担当は3人でしたが、明らかに立場が違うので、患者さんもそれを踏まえて、話す内容を変えていたのだと思います。

その分、研修医の時に、世間話から必要なことを聞き出す術や、本筋に戻す術、患者さんとの距離の取り方などを学べたのだと思います。

医師の労働時間も大事なことですが、研修医の時にしか出来ないこともたくさんあった…とオバサン院長は思います。

 

お茶を入れ、黒文字を添えて大手まんぢゅう。

上品なお菓子をゆっくり味わえるようになった院長。

研修医からのドタバタも遠い過去のことです。

 

本来なら、今頃は、緑内障学会で九州に出張中の院長。

大手まんぢゅうを傍らに、ZOOMでライブ講演視聴。

WEBだからこそ許されます。

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2020.9.29 色・明るさと交通事故

少し前まで、診療終了直後も『まだ明るいね~』と話していたのに、すっかり日が暮れるのが早くなりました。

 

眼科の患者さんは、視力低下の方や高齢者も多いので、『気を付けて帰ってくださいね~』と願いながら、診療終了です。

 

眼科専門誌の『眼科と自動車運転』の特集から…

 

運転には、様々な要素が絡み合いますが、視力(見え方)というのは、大変重要な要素です。

運転者からは、『歩行者や自転車・標識を見落とさないこと、ナビなどの情報を素早く視認できる』ことが大事です。

歩行者や自転車運転者からは、『自動車運転者から見られるようにする工夫、事故につながりそうな予測のできる視覚情報を素早く得ること』が大事です。

 

まずは、明るさです。

どんな色でも、明るい条件下では視認しやすくなります。

昼間ははっきり見えている標識も、夕方にはかなり見にくくなるのは自明です。

ただ、物理的明るさと、心理的な明るさとは単純に比例しません。

感覚の強さは刺激強度の対数に比例して増大するという法則があります。

例えば、真っ暗な部屋で、灯りをつけたら、すごく明るいという感覚がありますが、その明るさをどんどん上げても「明るくなった!」という感じはだんだん緩やかになるということです。

 

さらに、明るさの感覚は、脳で補正されてしまうこともあります。

例えば、薄暮で周りがかなり暗くなっていても、自分が暗いと感じない(思わない)ことがあります(個人差あり)。

この場合、運転者は「はっきり見えている」と思い込み、歩行者や自転車を見落とす危険が高まります。

 

交通事故は、夕方4時から6時が多く、月別では9月から12月が多くなります。

『人(自転車)は思ったより見えていないし、見られていない』

 

では、工夫できることは?

実験解析結果では、早期ライト点灯・明るい服装で注意が高まることがわかっています。

また、別の画像分析結果では、早期ライト点灯や反射材が有効でした。

目立つ服の色としては、蛍光オレンジや蛍光イエローが見やすく、白と黄色のストライプ、白と赤のストライプとなりました。

洋服の色を蛍光色にするのは、なかなか難しいですが、反射板を利用したり、夕方以降外に出る場合は、白や黄色など明るめの服を着たほうがより安全です。

 

『あと1秒早く視認できれば9割の交通事故を減らすことができる』

 

色やコントラスト(対比)以外には、焦点の合いづらさも関係しています。

度の合ったメガネやコンタクトレンズ装用での運転は、もちろん必須です。

(更新のためだけに眼鏡処方希望の人が、時に来院されます!?裸眼や度の弱い眼鏡で見えていると思い込んで運転しているのは、本人だけです!)

また、白内障やドライアイがあっても、光の散乱などが強くなります。

 

誰でも、夕方~夜間視力は低下するので、出来るだけ、夕方・夜の運転は避けることが賢明です。

眼科医としては、患者さんが交通事故に巻き込んだり巻き込まれないよう啓発・注意もしていきます。

 

高齢者・ロービジョン(低視力・狭視野)患者さんの運転も、今後の大きな課題です。

 

かくいう院長も、夜ランニング中に交通事故に遭った経験あり。

信号のない横断歩道を走って横断中、対向右折車に跳ねられました(運転は高齢者)。

額に小さなLEDライト(ちょうちんアンコウみたいな)を点けていたのに~

跳ねられたのに、『搬送先の病院に知り合いがいたら恥ずかしい…』などと、どうでもいいことを考え『大丈夫です!大丈夫です!』を繰り返した院長です。

幸い下半身の打撲で済みましたが、夜ランニングは、以後きっぱりやめました。

 

『人(自転車)は思ったより見えていないし、見られていない』

気を付けましょう。

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2020.9.15  経年劣化

自分では、カレーをもう10年ほど作っていない院長です。

フルで働く母であっても、子供達には栄養のあるものを手作りしたい!のモットーで、あれこれ毎日料理をしていたのですが…

ある日『よく、こんなに美味しくないカレー作れるね』と長男。

材料は、一通りのものですが、野菜不足にならないようにたっぷりの野菜(時には変わり種も)、早く煮えるように薄切り肉。

すごく美味しいわけではないが、まずくもない…程度。

三男には、最後まで持て余すカレーではありましたが…

 

『超忙しい中、母さん頑張っているんだからね!そんなこと言うなら〇〇(長男)が自分で作ったらどう?』

 

『僕が作ろうか』と夫。

材料を自分で調達して、圧力鍋で作ってくれました。

『美味しい~何、これ!?』

『お店のみたい』

『どうやって作ったの?』

牛ブロック肉、玉ねぎ、にんじん、マッシュルーム。

圧力鍋で30分。

調味料・隠し味は秘密!?

『父さんが作ったほうがいいわ~』子供たち絶賛。

 

以後、カレー担当の家人は、カレー作りに情熱を注いでいます。

家庭料理を超えた材料と時間のかけ方。

調理中は『話しかけないで~』と集中!

家族と話しながら、わいわい料理するのも好きな女性(院長)とは対照的。

 

ある時『圧力鍋欲しいな~』

『2個もあるよ』

『でも、取っ手が…。共用だし…』

長年愛用の圧力鍋は、院長のうっかりが重なり、度々コンロの真ん中に置くので、取っ手がガス火で溶けて変形しています(機能に問題なし)。

『自分用のがあるといいよね~買おう』(カレーのためだけに!?と思いつつ)

圧力鍋を色々探したようですが、結局、今ある鍋と同じメーカーのものを注文。

同じ圧力鍋が3個になりました。

 

ピカピカの鍋で、早速カレー作り。

『新品の鍋だから、スペシャルにする!』

お任せします。

お皿に盛りつけられたカレーを、一口食べると、いつも以上に美味しい!

 

『鼻紋付の牛なんだよ!名前も付いていた』

『…』(びっくり)

『隠し味に、ちょっといい赤ワイン入れてみた。深みが出てるでしょ』

『…』(再びびっくり)

食前、とっておきのワインがなくなっていたので、もしや息子が飲んだ?と疑っていたら、答えはここに。

原価どんだけ~?

『最高!』

でない、はずがない。

家人のカレー作りは、趣味。

試食はお披露目会。

そう認識した妻(院長)でした。

 

それでも、家人にお任せの仕事(専任)を作ってしまうと、働く妻は楽になります。

趣味の料理(カレー)以外にも、家にある材料での料理も任せると、一週間に何回かは食事作りから解放されます(一任がポイント)。

 

『新しい鍋で作ったら、水分が今までより減らなかったんだ』

『へー。なんで?』

『前の2つの鍋は、パッキンが緩んでいて、水蒸気が漏れているんだと思う』

院長は、毎日古い圧力鍋を使っていますが、加圧が数分なので、気になったことがありませんでした。

『鍋も人も、古くなると漏れるんだね』

加齢により、男性は前立腺肥大、女性は骨盤底筋の緩みで尿漏れが起こりやすくなります。

『男性も女性も尿漏れの認知度が高まってきたから、患者さんが相談しやすくなったね』

『いろいろケア用品が出てるしね』

そこからは、食事中ながら、夫婦でパッキンと尿漏れの話。

絶品カレーを食べながら、同業者だから許される『あるある』。

 

それ以来、圧力鍋の『しゅんしゅん』おもりの回る音を聞くと、『漏れ』が気になる院長です。

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2020.9.7 茶目のケガ

指先を紙でスーッと切ってしまったとき。

わずかに、『痛っ!』

すぐに、血も止まり、痛みも忘れ、それでも指先の一直線の傷が治るまで何度も見てしまう小心者(院長)。

角膜に同じことが起こったら、激痛!です。

 

日々、目の痛い患者さんが来院されます。

『目』が痛い原因も、部位も様々ですが、角膜(茶目)に病変を起こし場合が『痛い』原因、第1位です。

 

その中でも、急に痛みが起こるのは、外傷(ケガ)です。

 

学校医の関係上、授業中に来院する子供に多いのは

『紙の端が目に当たった』

『友達の指が、目に入った』

『定規が当たった』

『砂が入った』

ボールや肘や足も多い(この場合、奥も検査)。

 

大人では

『子供の指が入った』

『てんぷら油がはねて入った』

『木の枝が目に入った』

『猫の爪が入った』

『漂白剤が入った』

『研磨中に鉄粉が入った』など。

 

角膜(茶目)は厚さ約0.5ミリの透明な組織です。

虹彩(こうさい)の前面にあるので、一般には茶目で通しますが、茶色いのは虹彩です。

角膜は表面から5層構造をしており、『角膜上皮』『ボーマン膜』『角膜実質』『デスメ膜』『角膜内皮』からなっています。

角膜上皮には、たくさんの知覚神経が走っており、網目状の集まり(神経叢・しんけいそう)を作っています。

角膜にある知覚神経終末(末梢神経の先っぽ)は、皮膚の約300倍密集しているので、少しの刺激でも痛みをすごく感じるのです。

元々、眼球自体が他の臓器に比べてすごく小さいのに、その傷と言ったら…顕微鏡でしか確認できない程度のことがほとんどですが。

 

 

紙の縁に相当する一直線の傷。

爪の先の形にえぐれたと思われる丸い傷。

こすったせいで起こしたひっかき傷の固まり、などなど。

 

痛みがあっても、範囲が広くても、角膜上皮だけであれば、割と早く、点眼できれいに治ります。

きちんと治癒するまで、決められた用法を守ることが重要です。

鉄粉の場合は、刺さっている鉄粉を取り除きます。

数日経っていると錆も出ているので削り取ります。

 

外傷(ケガ)以外にも、感染性(細菌・真菌(カビ)・ウイルス)、コンタクトレンズによるものもあります。

長期のコンタクトレンズユーザーは、角膜知覚が低下しています。

(初めて、コンタクトレンズを入れる患者さんは違和感・異物感を感じます(特にハードレンズ)。角膜知覚神経叢が正常なら当たり前のことです)

診察時、角膜に傷があっても、少々の場合は、痛みや違和感を感じません。

だからこそ、定期検査で眼科医のチェックを受けてほしいのです。

 

角膜だけにとどまっているケガは、当院で対応しますが、それより奥は、手術のできる施設へ紹介します。

印象的だったのは、釘が刺さったと、来院された患者さん。

速いスピードで刺さったため、眼球形状は保たれていました(視力も出ていた)。

しかし、角膜より奥(水晶体)にも刺さっていたため、紹介。

無事、手術で回復されました。

 

小学校5年生の時に読んだ『春琴抄』(谷崎潤一郎)。

盲目のお琴に仕える丁稚の佐助。

お琴が賊から熱湯を浴びせられ、その顔を佐助に見られたくないと言ったので、お琴を愛する佐助は、両目を針で突き、失明します。

『わて、針で目を突きました』

想像するだけで、ぞっとし、怖くて怖くて仕方がありませんでした。

(今だと、眼科的考察を述べられますが)

 

今では、どんな眼外傷にも動じず、眼科医一筋の院長です。

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2020.9.1 これが大根おろし!?

注文した品が3か月半してやっと届きました。

平たい箱を開けると…

『お~!』

銅製のおろし金が鎮座。

刃は規則正しく鋭く立っています。

ずっしりした重量感。

『その辺のおろし金じゃありませんよ!切れ者ですぜ!』という迫力。

 

我が家の大根おろしは、一般的な汎用品です。

プラスチック製で丸い穴が開いていて、その周りに小さなプラスチック製の刃が並んでいるもの。

受ける容器がセットとなり、底には滑り止めがついている優れもの。

このおろし器に出会うまでに、アルミやステンレス製のものを色々試しましたが、必ずやめる(処分する)きっかけとなったのが、指先のケガ。

貧乏性なのか、最後まですりおろそうとして『あ、痛っ!』

指先を刃に引っ掛けてしまい、そこから血が滲みます。

白い大根おろしに滲む赤…

サスペンスドラマの一場面のよう…

医師と言えども、自分の血には弱い院長。

ヘナヘナ…

この恐怖の体験を繰り返し、現在のプラスチック製に落ち着いたわけです。

 

ある日、テレビで、伝統工芸士の作るおろし金が放送されていました。

現在、東京で銅製おろし金を作る職人さんは唯一人とのこと。

鏨(たがね)から成型して、生地板を作り、一つ一つ目立てをしていき…

たかがおろし金と言うなかれ。

この道何十年とかかって一人前になれるのだそう。

『いいな~』

家人が『いいな~』と言う時は、よっぽど欲しい時です。

長年の付き合いで、『いいね~買ったら!?買おうよ!』と相槌を打つのが、うまくいくコツ。

少量の大根おろしは、自分でおろすのですが、量を必要とするときは、家人担当となっている我が家。

大根おろしを極めたくなった?

『金属製は怖いから、私は使わない。これからは、大根おろし専従でお願いします』

『オッケー』

 

価格は…

たかがおろし金、と考えればびっくり!

されど、伝統工芸士の作る一生ものと考えれば納得!

 

おろし金が届いたので、早速大根を買ってきました。

おろす方向に対して、刃が、細かく前後向かい合うように、目立てられています。

注文したおろし金は、男性に丁度良い大きさ(サイズは色々)。

下に受ける小鉢を置き、おろし開始。

シャリ、シャリ、静かな時間。

細かいみぞれのような大根おろしがどんどん出来ていきます。

『すごくスムーズ。おろし感がいいね~やってみる?』

『やらない(怖い)』

 

茹でたてのおそばに、大根おろしを添えます。

大根おろしって、こんなにふわふわ?なめらか?

そして『辛い!』

いつもと同じ部位なのに??

プラスチック製のおろし器で大根おろしを作ってみると、歴然の差。

いつものは、辛みは少ないけれど、ザラザラ感がはっきりします。

 

大根は、おろすと辛みの成分であるイソチオシアネートが出てきます。

大根の繊維がたくさん壊れるほど辛み成分は増大します。

銅製のおろし金は、細かくおろせる分、辛みが強くなるのです。

『辛い!辛い!』

 

これが本物の?大根おろしなのね~

 

郡上八幡で勤務していた時、郡上踊りのプロモーションで福井に遠征(院長、郡上踊り保存会からお免状をいただいています)。

そこで食べた越前おろしそば、大根おろしが強烈に辛かったことを思い出しました。

 

おろし金の裏面は、しょうが・山芋・にんにく用。

『大根おろしお願いしま~す』

『は~い』

『山芋お願いしま~す』

『は~い』

楽しそうにおろす家人。

高いおもちゃみたいな感じもありますが、『おろす』調理から完全に開放された妻(院長)となりました。

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2020.8.25 休校と子供

学会も勉強会もWEB。

出かけることは格段に少なくなった分、眼科以外の講演も気軽にWEBで視聴できます。

緑区医師会の病診連携勉強会もその一つ。

今回は、小児科のお話。

 

コロナの休校措置化で子供(小・中・高校生1417人対象)の生活で一番変わったのは、就寝・起床が遅くなったこと。

ついで、友達と会えなくなった。

外遊びができなくなった。

結果、家ですることが増えた時間は、睡眠(寝る)とゲーム。

 

当然生活リズムが乱れます。

睡眠が増えたというものの、睡眠・覚醒リズムの乱れが生じます。

そして学校が始まっても…

朝、起きられないし、起きれば(起こされると)機嫌が悪い。

朝食が食べられない(食欲なし)。

昼間の居眠り。

ドカ食いで肥満、もしくは不規則な食事で痩せてしまう。

ということが起こっています。

睡眠・覚醒リズムは『光刺激』(太陽の光を浴びる)や『行動刺激』(食事・運動・学校)で調節されています。

学校に行く生活って、子供にとって重要です。

 

パソコン・スマホ・タブレットなどから発せられるブルーライトが、睡眠・覚醒リズムを乱れさせるとして、以前から眼科でも話題になっています。

また、休校下で、スマホやゲームなど近距離で物を見ることが増えたため、近視の増悪も見られています。

 

休校下の生活は、多くの子供たちにとっては、あまり健全ではなかったかも!?

 

加えて、小児科で問題になっているのは、肥満による子供の生活習慣病です。

肥満度(%)は (実測体重(㎏)-標準体重(㎏)) /標準体重(㎏)×100

肥満度20%以上で体脂肪の増加があり、診断基準を満たした場合は、小児肥満症として加療の対象となります。

また、小児でもメタボリック症候群があり、腹囲は小学生で75センチ、中学生で80センチを超えると該当します。

その他、血液検査や血圧が判定項目に入ります。

 

染色体異常や内分泌異常・遺伝など防ぎようのない原因もありますが、生活習慣と食事習慣はとても大切です。

外遊びを1時間以上するかどうか、テレビを2時間以上見るかどうかで、肥満の増減に影響があるそうです。

 

1週間に20時間の外遊びは、近視の抑制効果があることは報告されていますが、外遊びは、目にとっても肥満にとっても推奨されることです。

 

肥満児の健康被害として、

血液検査が正常でも動脈硬化は始まっていること。

また、2型(ふつうは成人してからが多い糖尿病タイプ)糖尿病にも小児時から、なりやすくなります。

肥満児の気管支喘息は難治性ともいわれています。

 

さらに、肥満児は、運動能力も学力も低い傾向があるとのことです。

運動能力は何となく想像がつきますが、学力まで…(ごろごろすることが好きなので、何かに取り組む意欲が減退しているようです)。

 

子供の逆まつげは時々ありますが、多くは、年齢が上がり、顔がシュッとしてくると治ってきます。

しかし、肥満のお子さんだと、瞼や頬の肉付きがよくて、一向に改善しません。

 

地域の眼科である当クリニックでは、多くの小児の患者さんを診ます。

今週は、夏休み最終週。

『あ~夏休み終わってほしくない!』例年の子供たちの声。

今年は、短い夏休みに名残惜しそうな声を聞きませんでした。

 

6月1日から7月31日までに感染が報告された242名のうち、家庭内感染が57%、学校内感染は5%でした。

正しく感染対策をして、『学校生活』が再開・確立されることを願います。

 

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カテゴリー:眼に関すること

2020.8.18 目にしみる夏の日

屋外なら安心と、お出かけ先はゴルフ場が多くなった院長です。

 

コロナ感染予防に、マスクにメガネ(と、ちょっぴりのお化粧)で診療していますが、ゴルフ時はコンタクトレンズにフルメイクをします。

照りつける太陽のもと、紫外線対策は万全にしないといけません。

サングラスは必須。

 

普段の化粧品の中にも、UVカット成分は入っているものの、屋外では、日焼け止めはマストです。

クリーム状のもの、スプレータイプなど形状は様々。

目に直接入らないように塗るのは当然ですが、しばらくすると目がしみてくることがあります。

 

日焼け止めの成分で目に染みる原因としては

1.紫外線吸収剤

2.アルコール成分

3.界面活性剤

が考えられます。

気になる人は、成分を確認して購入されるとよいです。

アイホールから目の際くらいはファンデーションで補ったり、サングラスでカバーするのも手です。

 

 

化粧品や日焼け止めだけでなく、汗だけでもしみることがあります。

夏になると汗が目に入り痛い、ショボショボすると訴えられる患者さんが多くなります。

 

ドライアイは原因の一つです。

夏場、エアコンなどの使用、最近は加えてパソコン・スマホの使用が多くなり、目(角膜)の表面の涙液の安定が悪くなります。

極端に言えば、目の表面が滑らかでなく、所々、涙が乗っていない部分や薄い部分が出てきます。

さらに、紫外線により、眼表面のダメージが強くなります(雪目という言葉・病気があるほどです)。

そういう部分は、知覚が敏感なので、汗(皮脂や汚れなどを含んだ)に対して『しみる』症状を起こします。

 

加えて加齢です。

若く活動的な人(特に子供)は、さらさらとした汗が多いのですが、加齢・状況とともに成分比が変わり、べたつきが多くなりPH値が変わってきます(個人差あり)。

『ショボショボする』『しみる』の訴えが、高齢者で圧倒的に多いのは、そのためだと思われます。

 

また、入っただけではなく、『こする』という動作を加えてしまっているのも原因です。

何かが目に入ると、こすりたくなるのは山々ですが、こすることで、目(角膜・結膜)に傷を作り、症状を悪化させてしまいます。

こすらず、人口涙液をさすと良いです。

 

 

コンタクトレンズをしていれば、当然、コンタクトレンズも汚れます。

日焼け止めや化粧品の多くは油分が含まれているので、通常のコンタクトレンズ洗浄剤では落ちません。

汚れたコンタクトレンズは、形状劣化や、視力不良を起こします。

ソフトレンズ(1日タイプ・2週間タイプ・1か月タイプ・通年)とハードレンズ(通年性・交換タイプあり)がありますが、夏の屋外活動では、1日タイプのソフトレンズをお勧めします。

 

お盆明けは、パンダ顔のお子さんが多くなります。

メガネ部分だけ紫外線カットされて焼けていません。

その分、メガネが目を保護しているということです。

度が軽い人は、度入りサングラスもお勧めです。

 

腕の日焼け対策として、長袖のアンダーシャツは、後半、肌が息苦しいように感じ、いつも買ってみては失敗しています(院長には合わない)。

ポロシャツ・アームカバーでプレイしたら、隙間部分に日焼けの輪が出現。

その次は、ノースリーブで日焼け止めを塗ったのに、肩後ろ部分がノースリーブ跡とわかる日焼けに。

結局、上のウエアは隠れてしまうものの、UVパーカーに落ち着きました。

筋トレ時タンクトップを着るたびに恨めしい日焼け跡となっています。

これもひと夏の経験。

トホホ…

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