2022.5.17 コロコロチェック

ホームのベンチでデパ地下のお弁当を食べるオバサン(院長)。

ローカルな人気(ひとけ)のない駅でなら許されよう…旅気分です。

いやいや、旅ではなく、産業医の職場(スーパー)に向かいます。

 

職場巡視は毎回。

『今日は、品質管理トレーナーによるチェックが始まっています』

『品質管理トレーナーさん?ぜひ、お会いしたいです』

どんな人だろう?

厳しそうなオジサン?いや、お兄さんか?

などと、想像して現場に向かいます。

『初めまして。品質管理トレーナーのAです』

『初めまして。産業医の長谷川です』

あれ?目の前には小柄でふくよかな優しい感じのオバサン(失礼・院長に近い年代ということでご容赦)。

巡視を中断して、衛生検査に立ち会わせてもらいます。

品質管理トレーナーとは、店内の衛生管理や食品事故(異物混入や原産地事故、期限事故)回避のために特化したスタッフです。

呼称は様々ですが、他の会社等でも同様の役職があるようです。

 

事前に日にちが決まっている1回目と、2回目の抜き打ち検査があります。

今回は1回目。

そういえば、先ほどの巡回先の持ち場でも、今日の検査に備えて前日いつも以上に清掃したとの報告を聞いたところでした。

どんな怖い人かと思いきや…

 

『さっきも、一人、手洗いの仕方が不合格だったんですよ』とAさん。

居合わせたパートさんとは顔馴染みらしく『そうだったよね~』

手洗う場の前には、『手洗いのタイミング』が掲示。

食品を扱うだけに、細かくしっかり明記されています。

また、手洗いの手順がイラストで描かれて貼ってあります。

汚れや細菌が付着しやすい、または洗い残しが起こりやすい箇所、爪ブラシの使用方法なども。

Aさんが手洗いの手本を見せてくれます。

医師としては当然知っていることですが、Aさんの滑らかな手洗い技?に見とれて、初めて手洗いを見学する医学生の気分でした。

(医学生の実習で手術室入室時、手洗い指導があります。しっかり洗ったと思っても、教官に指導されます。洗い直しのことも)

 

『コロコロチェックは、今のところ、みなさんOKでしたね』

『コロコロチェックですか?』

我が家にもあるような粘着テープ付きのコロコロが出てきました。

調理場に入るスタッフは、シャワーキャップ(素材は化学繊維で上等。使い捨て)を被り、その上から使い捨ての帽子を被ります。

髪の毛は先に被るキャップに入れ込み、さらに帽子で頭を固定します。

『B(そばにいたパートさん)さん、コロコロチェック、もう一度してみてください』

まずは、帽子を被った頭をコロコロでなぜます。

次に顔周りを。

両肩、両腕、両袖口、腹、背中という順にコロコロを滑らせていきます。

わずかなホコリや異物も持ち込まないようにの徹底ぶりです。

『背中はお互いやりやっこするんですか?』

『一人でできるよう、柄が少し長くなっています』

なるほど~確かに、我が家のより長い。

特注品?

 

それ以外にも…

引き出しに物を入れすぎていないか(引っかかるほど入れると支障をきたす)

シンクの錆はないか(あればきちんと落とす)

水産部門のまな板の前の衝立の裏に鱗が飛んでいないか(50センチはありそうな衝立の裏にも小さな鱗を一つ見つけました。調理の時に飛ぶようです)

その他色々Aさんのチェックポイントは厳しい!

ほんわかした感じ…は、仕事となると一転!

産業医(院長)も非常に勉強になりました。

次回からの巡視に活かします!

 

 

 

 

カテゴリー:産業医

2022.5.10  歩いてベトナム

前回の続きです~  →前回はこちらからどうぞ

 

さて、休日診療所出務のお楽しみはお昼ごはん。

今回は、チェックしておいたベトナム料理屋さんへ。

次男が以前ベトナム旅行をしたときに、お土産にくれたコーヒーがすごく美味しくて(濃くて、甘い香りにうっとり)、ベトナムに興味を持った院長です。

(息子がくれた物は、何だって好きになるってことですが…親バカ)

地図を頼りにたどり着いたのは雑居ビル。

急な狭い階段を上がって2階のドアノブを回すと…

ベトナム語(おそらく)のおしゃべりの渦。

カップル、グループ、ベトナム人コミュニティーかと思う店内です。

注文を取りに来た小柄のお兄さんもベトナム人。

 

フォー(米麵)を頼むに当たって、日本人は鶏肉を好むけれど自分たちは牛肉を好むと言うので、牛肉入りフォーに。

出てきたフォーは、沖縄ソーキそばの汁を少し甘くしたような優しい味。

レモンが付いてきたので、スープに入れてみると…一気にエスニックに。

そして、デザートはチェー。

豆・タピオカ・ピーナッツ・ココナッツが入っている甘いかき氷みたいなベトナムのご当地スイーツ。

普段食べない組み合わせが、ご当地ものだと思うとしっくりきます。

どちらも美味しい。

 

前のテーブルのカップルは何やら盛り上がっています。

凄く早口な彼女が時々語尾を上げるのを聞き、今のは疑問文なのかな?と。

あちこちでベトナム語が飛び交う喧騒の中、フォーとチェーを食べているオバサン(院長)は異国にいるよう。

しかし、窓から少し見える向かいのビルは明らかに日本。

不思議な感覚です。

会計を済ませて出ようとしたとき、また階下から集団が。

小さな故郷なのでしょうか?

ビルから出ると日本・名古屋の街。

お腹と心を満たして、ベトナムから歩いて脱出。

午後は再び眼科医に戻ります。

 

眼が痛くて充血の患者さん。

出先で急遽泊まることになって、朝コンタクトを付ける前に洗おうとしたら違う液だった。

『コンタクトは何を使っていますか?』

『1デイです』

『1デイなのに何故?』

かくかくしかじか…

つまりは予定外のお泊りになった。

予備のレンズなし。

泊り先(彼宅)の使用しているソフトコンタクトレンズ(SCL)中和洗浄液で前日のレンズを洗ってはめようとしたが、激痛。

コンタクトを入れた右眼には充血と角膜の傷を認めます。

 

1デイSCLは装用後一度外したら、再装用はNGです。

SCL洗浄液で洗うのも、もちろんNGです。

また、SCL洗浄消毒液には、オールインワンタイプと中和タイプがあります。

オールーインワンタイプは一剤で楽な分、洗浄力や消毒力は中和タイプに劣ります。

中和タイプは、錠剤をしっかり中和させる前に、レンズを使用すると、今回のように激痛を生じます。

 

急なお泊りに備えてはもちろん、どんなトラブルでコンタクトレンズを外したり装用できない場合もあるので、予備のコンタクトレンズと眼鏡を携帯するように伝えました。

 

ここは都心の休日診療所。

ふだん遭遇しない色々な患者さんに出会います。

その他にも、普段他院に通院しているのに来院や、なぜか休日診療所常連さんなどなど。

あくまでも、担当医師にとっては、

その日限りの患者さん。

診療はしっかり、でも出来ることは限られています。

明日近医を受診し、診療を続けてくれるように。

 

束の間の異邦人を味わったある一日でした。

 

 

 

 

 

 

カテゴリー:健康 公センセの日常の出来事 眼に関すること

2022.4.26  腫れた!も色々

先々週の休診日は、学会参加で1週間仕事。

先週は学校検診でまたまた1週間仕事。

開業医は自院での診療以外にも、イレギュラーな仕事が多々あります。

 

休日診療所の出務もそのひとつ。

最近は、医師会に入会せず開業する医師もありますが、医師会の役割として公的な地域医療への貢献があります。

名古屋市では、各区に休日診療所がありますが、内科以外に、より専門的な小児科・外科・耳鼻科・眼科は市の医師会館にのみ設置されています。

休日急病診療所は、あくまでも応急の診療なので、翌日近医に繋ぐまでの、お薬処方も原則1日分ということになっています。

 

久しぶりの出務。

市医師会館は都心にあるのですが、ふだん、講習や休日診療所の出務以外行かないエリアです。

都心だけあって、地下鉄を降りて職場に向かう途中、お店が変わっていたり、マンションが建っていたり…きょろきょろして退屈しません。

いつも早めに到着するように出るので、裏道の道草?も楽しみます。

 

今までと違うのは、入り口に発熱外来が設置されていること。

ガウンを着た看護師さんに頭を下げ、検温をして、眼科外来へ向かいます。

 

診察前には、細隙灯顕微鏡や倒像鏡(いずれも眼科の診療機器の基本)の操作の確認。

自身のクリニックのは、自分のお気に入りの最新・一流品(これだけ自慢させて~)で性能も使い勝手も良いのですが、休日診療所のは旧式・メーカーも違うので、慣れておきます。

今回は、どんな患者さんが来るのやら?

 

毎度多いのは、目が腫れた・痛い・赤いという訴えです。

腫れた…だけでも、色々病気はありますが、患者さんのその他の訴えやエピソードを聞き、診察することが大事です。

 

かゆみを伴う時にはアレルギー性結膜炎。

子どもの急患では上位を占めます。

今の時期だと、スギ花粉からヒノキ・カモガヤ花粉に花粉症は移ってきています。

また、犬や猫を触って急に腫れることもあります。

 

腫れて痛みを伴うのは、めんぼのことが多いです。

『前にもらった目薬をさしているけど治らない…』

『その時は何の病気でした?いつ出してもらいました?』

『めばちこで。1年位前かな?』

関西の人だ…

『関西出身ですよね?』

『はい、○○(関西地名)に住んでいました。わかります!?その時にもらった目薬です』

『めばちこって言われたからです。こちらでは、めんぼって言いますけど。目薬は、開封したら1か月なので、効かないですよ。新しく処方しますね』

点眼薬も生ものと同様、新鮮さが命(効力)です。

 

腫れて充血と目の痛みの患者さん。

痛くてコンタクトレンズ(CL)メインのクリニックに行ったら、ここでは治療できないから…と言われて来院。

角膜にヘルペスが入っていて、炎症も起こしています。

下まぶたから頬も腫れていて、なにやらヘルペスの発疹の始まりのよう。

すべてのCLメインのクリニックがよくないわけではありませんが、何か起こった時にトータルに診察・検査・治療をしてくれるかかりつけ医があると安心です。

今の状態、今後の展望(良い方向と悪い方向)をお話し、ヘルペスの薬を処方。

免疫力低下した時になりやすいと言うと、

『そうなんですよ。疲れてるんですよね~』

長距離通勤のこと、仕事の事など悩みどころ満載。

『今日はゆっくり休んで、明日通院できる眼科に必ず受診ですよ。目優先ですよ』と念押し。

 

問診・診断・治療・説明。

医師としてすることは同じですが、患者さんはみんな違うので全く同じではありません。

 

もう少し続きます。

次回5月10日に。

 

 

カテゴリー:公センセの想い 公センセの日常の出来事 眼に関すること

2022.4.19 現地は新鮮

コロナ禍においてずっとWEB参加だった学会。

WEB開催が当たり前に。

昨年から、一部ハイブリッド(現地参加とWEB参加)になってきたのですが、周囲はほぼWEB参加でした。

WEB視聴の学会も、当初は新鮮でしたが、演者ではなく、聴講となると段々慣れが…

普段着の服…コーヒー飲みながら…お菓子食べながら…ちょっと立ち上がったり…

緊張の欠如。

集中力の欠如。

 

在宅ワークもこんな感じ?

在宅ワークを推進する社会ですし、もちろん多くの人が成果を上げているに違いないのですが。

院長には向かないようです。

 

やはり、その環境に身を置いてこそ…

日本眼科学会総会は今年もハイブリッドだけど、現地参加する!と決め、新型コロナが始まって以来、大阪へ。

 

久しぶりの学会場は、講演会場に行くまで、関門が多数。

まず、消毒をします。

自動検温測定をすると、日にち・時間・体温が印刷されたシールが出ます。

健康状態申告書を提出します。

予め届いたQRコードをかざすと、印字されたネームカードが出てきます。

ネームカードに、検温記録シールを貼ります。

その後、専門医の単位申請や記念バッグ(今回はanelloのリュックサック)をもらいます。

 

やっと講演会場に向けて、エスカレーター・エレベーターの誘導指示に従います。

随所随所にアルコールスプレーです。

 

新型コロナ以前の学会に比べると、人が少ないのは否めません。

スーツ姿の男女グループは、恐らく、まだ大学医局の若い医師たち。

一般演題での発表かな?

まだまだ伸び盛り、頑張ってね!

教授を始め演者の多くは、院長より下の年代が主流に。

まだ自分が若かったころの教授陣(今は退職)が登壇されると、なぜか懐かしさが(失礼)。

どんな内容も、学会場で直接聴講することで、ライブ感あり、緊張感あり。

聞き洩らさないように、集中!メモ、メモ。

 

医学の主流は、遺伝子治療とAIになってきています。

今回も、それらの講演が多く、自身が研修医の頃から現在まで眼科学が大きく変わったように、今後もさらに大きく変わるのだと実感。

眼科医である以上、開業医である以上、オバサン(院長)だって付いていかないといけません。

 

ライブ(講演)が一番新しい情報を得られます。

そういう意味では、学会は、旬の情報を得る好チャンスです。

もちろん、それは現時点での知見に過ぎず、さらに眼科学(科学全般)は進歩・発展していきます。

 

今回の講演の中で、日常生活で興味深い話として…

大規模集団の疫学調査:

習慣的にコーヒーを飲んでいる(1日3杯以上)群は、飲んでいない群に比べて眼圧が有意に低かった

習慣的に運動(週に3回以上)している群は、していない群に比べて有意に眼圧が低かった

いずれも機序はまだ不明ですが、解析の結果として明らかになったことです。

医学的には、今後、機序の解明も含めさらなる研究が必要ですが。

 

今回の学会の最大の盛り上がり?は、ノーベル賞受賞者の山中伸弥先生の招待講演。

会場入り口は、開始前から長蛇の列。

院長も、いつものように前から3列目の席に着席。

ライブで講演を聴講。

臨場感はこの場にいる者ならでは。

iPS細胞を最初に人体に使用したのは、眼科分野です。

iPS細胞の今後、再生医療と創薬について大変有意義な講演でした。

 

久々の現地入り。

インプットが多すぎ、興奮が冷めやらぬ院長です。

外に出るって、緊張も伴いますが、その刺激こそが新鮮だと改めて感じました。

 

 

カテゴリー:公センセの日常の出来事 眼に関すること

2022.4.12 白内障と認知症

新聞の旅行広告に加え、週刊誌などの広告も欠かさずチェックしている院長です。

週刊誌を購読する習慣もなく、喫茶店に入って読むという習慣もないので、見出しだけで勝手に想像しています。

”眼の老化「白内障」の手術で「認知症発症リスク」は30%低減”

ある日の週刊誌の広告見出しです。

いつもならサ~っと流し読みですが、職業柄、ん?

今月の眼科学会誌でこのような内容を読んだばかり。

 

眼科学会では、高齢化に伴う眼科医療について常々検討・論議されています。

週刊誌の詳しい内容はわかりませんが、出版業界としては、目を引くような見出しやワードが読者の関心を引き売り上げにつながります。

健康関連の一般向け書籍でも、タイトルはびっくりするほど気を引きますが、内容は大したことがなかったり、医学的根拠に乏しいことも多々あります。

体験談が多いのも特徴です。

院長なりの学会誌に基づく解釈をしたいと思います(→院長コメント)。

 

まず、健康寿命を脅かす3大要因は、認知症・メタボリック症候群・フレイルです。

 

#高齢者の健康状態の特徴とQOL(生活の質)を調査する疫学研究(藤原京スタデイ・奈良県65歳以上約2900人参加)において…

視力不良を0.7(運転免許必要視力)未満とした時

視力良好(0.8以上)群では認知症5.1%

視力不良(0.7未満)群では認知症13.3%

視力が悪いほど認知症が増加していた。

 

#視力不良(0.7未満)群では、認知症のリスクが2.9倍高かった。

 

→白内障は加齢に伴い必発の病気です。

矯正視力0.7が視力不良のひとつの目安です。

 

 

#白内障手術既往群(668名)と非手術群(2096名)の2群で分析を行ったところ、視力の要因と関わらずMCI(軽度認知機能障害=認知症の前段階)を2割程度防げることが分かった(藤原京スタディ)。

 

→まずはMCI の早期発見が大事だと思われます。

名古屋市では65歳以上対象に物忘れ健診を実施しています。

当院でも実施していますのでお問い合わせください。

 

#80歳以上では、白内障手術を受けていない眼は、手術を受けている眼よりも優位に視力(0.7)が悪い。

 

→80歳以上だと、白内障手術をした眼のほうが、白内障手術をしていない眼よりも有意に矯正視力がよくなっています。

白内障手術をした眼は、眼鏡で矯正すれば視力が出る。

白内障手術をしていないと、眼鏡で矯正しても思うように視力がでない。

80歳未満だと、両者に有意差は出ていません。

 

→80歳未満だと、白内障手術をしなくても、眼鏡で良好な矯正視力が出れば、白内障手術を慌ててする必要もありません。

80歳以上だと、眼鏡よりも白内障手術をしたほうが、良好な視力が出やすいということです。

 

 

今すぐにでも認知症予防に、白内障手術を受けたほうがいいの?と心配されるかもしれません。

白内障は、多くは加齢による水晶体の濁りなので、しわのように多少に関わらず出現してきます。

矯正視力や裸眼視力で運転など支障がなければ、急いで手術する必要はありません。

多くは、眼科医のほうから手術適応のタイミングで声を掛けます。

もちろん視力がよくても、見え方の質にこだわられる方は、早めに受けることも可能です。

 

テレビや週刊誌の見出しで慌てず、眼科医にご相談ください。

 

 

 

カテゴリー:眼に関すること

2022.4.5 初めての御朱印

宗教・宗派に関係なく『め・目・眼』に関するワードには、飛びついてしまう院長です。

お寺や観音様にはそれぞれ縁日があり、年間決められています。

院長も仕事があるので、縁日と院長の休みが一致する日は、1年に1回か2回。

昨年から、行こうと温めていた眼の観音様へGO!

 

新幹線に乗って京都に向かいます。

途中、米原は雪。

サンダーバードも湖西線(びわ湖の西)を通らず、東海道線と北陸本線を通って(びわ湖の東)運行とのニュースが流れます。

サンダーバードの変則運行。

いいな~、京都駅でサンダーバードに乗りたい…気持ちを抑えつつ、京都から長岡京へ、

 

今回は、長岡京市の『柳谷観音 楊谷寺』です。

駅からは遠いので、縁日以外だと約1時間のハイキング(徒歩)となります。

健脚の院長ですが、さすがに…

縁日だけはシャトルバスがあります。

 

柳谷観音の開創は806年。

811年、弘法大師空海が参詣されていた折、お堂の傍らの溜まり水で子猿のつぶれた目を洗っている親猿を発見。

空海が17日間祈祷を施したところ、満願の日に子猿の目が開いたとのこと。

空海はさらにこの水に祈祷を施し、眼病に悩む人々のために霊水『独鈷水(おごうずい)』にしたそうです。

大木の人々の眼病を治癒してきた楊谷寺は、全国から参拝が絶えないとのことです。

 

実際、白杖を持って参拝されている方も何人かいらっしゃいました。

恐らく、回復の見込みのない眼病(色々あります)でしょうが、眼科医には到底かなわない、信仰と祈りが、拝むことで心の救いになるのかもしれません。

眼科医は、失明を防ぐために、視機能を出来るだけ保つために努力しますが、その後のことに対しては微力だと思うことしきり(院長が微力なのですが)。

 

さて、ここは花手水でも有名です。

 

手水は手を清めるお水ですが、ここでは、生け花が水鉢の中に浮かべてあり、まるで絵画のようです。

お花の玉手箱のようで、インスタ映えすること間違いなし!

境内には、数か所、種類の違う花手水があり、ついつい写真を撮りたくなります。

 

正一眼力稲荷大明神では職業柄?特に、しっかりと参拝。

眼科医として精進できますように。

眼病治癒に少しでもお役に立てますように。

眼病平癒祈願というより、眼科医力?授かり祈願になってしまいました。

 

本堂では、たくさんの僧侶たちのお祈りが始まります。

ほら貝の笛の実演も初めてでした。

 

縁日の日だけは、押し花朱印がいただけるというので、院長も申し込みました。

押し花キットがあり、色々な大きさ・色の花びらが入っています。

シールの面に、専用のピンセットを使って貼り付けていきます。

美的センスには自信が無い院長ですが、我ながらまずまず…と上からもシールを貼って完成。

押し花の横に『花心 楊谷寺』

とても可愛らしい、初の御朱印です。

 

お札を買いましたので、また、院内に貼っておきます。

ご朱印も。

眼病平癒のお札やお守りが増えているので、神様同士が喧嘩するのでは?とも聞きますが、人種・民族・国家もジェンダー(性別)もボーダーレス(を目指す)な時代。

お守りの神様だって、色々あって、一緒に居たっていいじゃない?

 

美しい花手水に、目も心も洗われた一日でした。

2012.11.13 医者も祈願する!?

カテゴリー:公センセの日常の出来事 眼に関すること

2022.3.29  目がぶよぶよ

眼科春シーズン開幕中です。

 

この時期、眼がかゆい・充血・しょぼしょぼ、・めやに…などの訴えで来院される患者さんが多くなります。

毎年スギ花粉症で受診される患者さんには、『昨年もこの時期でしたね~お久しぶりです』

毎年必ず、次年度からは初期療法を…とお伝えしているのですが、忘れてしまうのね~

スギ花粉飛散のピーク、つまり自分の症状がかなり強くなってから来院されます。

『かゆくならないと、なかなか眼科来る気にならないですよね~でも、来年は早めに治療したほうが楽に済みますよ~』

もちろん、院長の草の根啓蒙活動により、初期療法から来院される患者さんも増えてきましたが…

 

アレルギー性結膜炎は、花粉が原因で起こる季節性と、季節を問わない通年性があります。

季節性は、今まさにシーズンのスギ花粉。

続いて起こるヒノキ。

5月からのイネ科のカモガヤ。

秋のキク科のブタクサがあります。

北海道では、スギ花粉がない代わりに、シラカバ花粉があります(北海道出身の患者さんからの体験談)。

通年性はダニ・ハウスダストが主な原因ですが、犬・猫・ハムスターや鳥なども。

 

いずれにしろ原因を除去するか避けることが一番ですが、点眼治療も開始します。

 

かゆみが主ですが、強くなると充血・異物感・痛み(この場合かゆみの延長による痛み)・まぶたの腫れや荒れが起こります。

眼の裏を見れば、ひどいと、肉眼でもぶつぶつ(濾胞)があるのが分かります。

また、時に白眼がぶよぶよになることもあります。

強いアレルギー反応(多くは搔きすぎ)で、結膜(白目)が充血して水がたまり浮腫が起こった状態です。

眼が飛び出すんじゃないかと思うくらいの浮腫(白いぶよぶよの中に茶目)の場合は、びっくりされるのも無理はないと思います。

『元に戻りますか?』

『大丈夫です、一時的にアレルギー反応が強く出ただけですよ。目薬をしっかりさして、こすらないように』

抗アレルギー剤の点眼薬のほか、ひどい場合はステロイド剤の点眼薬も追加します。

ステロイドは、眼圧が上がる副作用もありますが、眼科医の管理の下で使用すれば、大変効果のある薬です。

 

加えて、外出から帰ったら、人口涙液で目の中に入った花粉を洗い流すのも有効です。

洗い流すのがポイント。

その後、処方された点眼薬を、指示通り、かゆくない時もさします。

 

目がぶよぶよ…の訴えで患者さんが一番多く来院されるのは、実は5月です。

春の遠足が、カモガヤ花粉シーズンと重なります。

カモガヤは、イネ科の雑草で、公園や道端に生えている丈の短い草です。

小学校低学年の子供の背丈位まで飛散するので、遠足から帰ってきたら目がぶよぶよ!で、びっくり!となります。

イネ科アレルギーの子供さんは要注意です。

 

院長もスギ花粉症です。

20年くらい前に初めて発症して以来、いつも鼻症状。

つらさ回避のため、初期療法開始しています。

先日、ラウンドにてマスクを外した途端、くしゃみ5連発。

マスクの効果は偉大です。

アレルギー抑制効果のあるコンタクトレンズを装用してプレイしたスギ花粉症の知人。

終了後の感想は『とても快適だった』

アレルギー症状の緩和と快適なゴルフ(その他屋外スポーツ)に、興味のある方はご相談ください。

 

 

 

カテゴリー:眼に関すること

2022.3.22  春色の~

『春色の汽車に乗って海に連れて行ってよ~』(赤いスイートピー)

陽気なある午後、思わず口ずさんだ曲。

この歌が流行ったころは、まだ乙女の院長。

おねだりしたら叶えてくれる誰かがいつか現れるかも!?と甘い歌声を聞きながら夢見がちに思ったものです。

あれから〇十年。

今や、何処に行くのも一人で行けるし、何なら連れて行ってあげますよ!のスタンス。

 

今日は、職場(産業医)のスーパーに。

駅から職場までは、口ずさむのにふさわしい長閑さがあります。

 

今月から新店長。

店長は1~2年程度で異動があり、しかも、各部署100人超のスタッフを把握しなければいけないのでなかなか大変です。

 

安全衛生委員会に出席です。

各部署のヒヤリハットと対応策。

例えば…

 

*水産部門では、氷水だけが滑る原因と思われているけれど、魚脂も滑る原因となっている

→早急に床の塗り直しをすることに。

 

*冷凍ケース下の霜や水濡れ予防のタオルが敷いてあるが、タオルの裾を客のつま先で踏んでしまい転倒の恐れがある

→吸い取り専用のソックス(absorbed sock)を導入

(本当は冷蔵ケースを買い直せばいいのですが、予算上、先延ばし)

 

*雨天時の床の水濡れの掃除が遅いと転倒の恐れがある

→気が付いたらすぐ拭く

→広範囲の場合は、足元注意の標識(増設)を立て、グリーンキーパー(清掃業者)に連絡

 

*惣菜で使用した廃棄油脂を1週間貯めておく屋外の貯留庫(その後産廃業者に)周囲の油のべたつきが多く転倒の恐れあり。

→貯留庫周辺に人工芝を敷いた

 

*有事に備えて避難経路の拡大

→商品の陳列方法を考えて、通路をさらに拡大(元々かなり広い店内で通路も広々なのですが)。

出入り口付近のカート置き場の見直し。

 

などなど。

 

『以上で、本日の安全衛生委員会を終わります』新店長。

ちょっと、ちょっと…

『店長さん、私からもちょっといいですか?』

『あっ、先生!どうぞ。お願いします』

私(産業医)、忘れられてた?

今回、男性スタッフばかりの出席だったから、紅一点(公だけに…)で目立っていたはずなのに!?

それとも、前職場の産業医(男性)は無口だったのか?

今日の会議で気づいた点、巡視等で気が付いた点、昨今の新型コロナウイルス予防の話など手短に発言します。

 

院長は、産業医や学校医を兼務していますが、委員会では、必ず発言するようにしています。

『特にありません』と答えるのは、職務を全うしていないようで、気が引けます。

毎回、何か変化はあるはずで、事実(問題点)と解決法(改善法)をセットで考えるようにしています。

 

新しい店長さんやスタッフと一緒に、良い職場環境作りのお手伝いが出来たらと思います。

 

 

駅までの帰り道、陽気に誘われて回り道をしてみました。

途中で、ウナギの寝床みたいな駐車場の奥にパン屋さんが。

そろそろとドアを開けると『いらっしゃいませ!』の若夫婦の声。

クリーパンをひとつ購入。

駅のベンチで、おやつタイム。

春色のクリームが優しい。

小さなお楽しみ(変化)に満足し帰路につきました。

 

 

 

 

カテゴリー:公センセの想い 産業医

2022.3.15  ごちそうはオムライス

毎年恒例の人間ドッグ。

毎回苦手な胃カメラです。

今年の担当医は院長と同年代。

口調も操作も非常に手慣れて滑らか。

苦手意識軽減。

特に異常もなく今年も安心です。

 

胃カメラのための12時間以上の空腹からのごちそうは何を…?

この楽しみがあるから、苦手な胃カメラも乗り切れます。

 

今年はオムライス!

胃カメラを受ける前から決めていました。

 

外で食べるオムライスの中でも、1位は某ゴルフ場のレストランのオムライス。

他のメニューには目もくれず、毎回オムライス。

ナイフでオムレツを切ると中からとろとろと流れるオムライスです。

ラウンドよりオムライスが楽しみな不届きなゴルファーです。

 

今回はレトロなタイプのオムライスを食べに。

お勧め新メニューに、初めて見るドレスドオムライスが。

卵生地がドレスの裾のようにドレープ状になっています。

初物には弱い院長ですが、ここは予定通り定番のオムライスを。

ケチャップライスを薄手の卵で巻いてあります。

 

アツアツのコロッケもセットで。

空腹が満たされます。

デザートはいちごパフェを。

隣の老婦人(恐らく80前後)も同じメニュー。

目が合い会釈を。

80になっても、一人でこのお店に来る。

自分のやりたい(やる)ことリストに追加です。

 

帰りに本屋に寄ると、オムライス(だけ)の料理本が目に留まりました。

食べたばかりなのに、家でも食べたくなり購入。

 

帰宅し本を開くと、オムライスも4種あるようです。

本日食べた、ご飯を包むスタイルの昔ながらのオムライス。

半熟卵を乗せるタイプのオムライス。

お勧め新メニューの、卵をドレープ状にして乗せるドレスドオムライス。

ゴルフ場の、中が半熟上のオムレツをご飯の上に乗せるタンポポオムライス。

 

いくつになっても『夕飯は(何)?』と聞く息子(たち)です。

家人は聞かないどころか、忙しい時は察して調理する姿勢に(共働き生活長年の賜物)。

息子たちも、母(女性)の忙しさを察して作るくらいの気概が欲しい(ジェンダー教育道半ば)。

いつもなら、息子(たち)が在宅だと張り切るのですが、その日は飯炊きオバサン辞すことに。

『この本買ってきたから、作って。ちょうど4人いるから4種類お願い!』

 

手分けしてガチャガチャやっているよう。

『出来たで~』

お店のとは違いますが、まずまずの見栄え。

そしてまずまずの美味しさ。

『美味しい!』

『だろっ』

これから何回も作って十八番にして~

 

美味しいオムライスの基本は卵3個に生クリーム10グラム。

生クリームは高価なので、専ら牛乳を使っていたのですが、この美味しさを実感すると、今後、断然生クリームと決意した院長。

生クリームがたくさん残っているので、その日以降も毎日オムレツを作って食べています。

 

さて、眼科と卵は関連があります。

『卵黄様黄斑(おうはん)ジストロフィー』

網膜(眼の奥)の中心の黄斑(おうはん)が侵されていき、小児期から徐々に視力低下やゆがみが起こる病気です。

黄斑が卵黄みたいに丸く黄色くなります。

遺伝病で、指定難病です。

日常診療ではまず遭遇しませんが、眼科専門医としては常識的な病気です。

卵を割るたびに、この病気を連想します(院長だけ?)。

 

オムライス作りの新しい楽しみが増えました。

でも、卵の消費が早いこと、早いこと。

ダチョウの卵が欲しくなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2022.3.8  世界緑内障週間2022

緑内障診療ガイドライン第5版が届きました。

診療ガイドラインとは、エビデンス(科学的根拠)に基づいて最適と思われる治療法を指示する文書のことです。

2003年に初版が出版されて以来、5回目の改定。

 

医学全般、日々進歩しています。

眼科学もそう。

その中の緑内障診療についてもそう。

 

院長が初めて参加した全国的な学会は、緑内障学会。

私たち研修医は、一般講演の内容もほとんど理解できず???

大御所の先生たちの特別講演の内容も???

『なんか、難しい話ばかりだったね~』

『どうやって聞いた講演をまとめよう?』などなど。

メーカーの担当者さんが『大丈夫ですって。すぐに発表する側になりますよ』と、ご飯を食べながら励ましてくれました。

あんな難しいこと、わかるようになるの?出来るようになるの?と、見えない未来の中、先輩たちの指導を仰ぎながら日々緑内障診療。

いつの間にか、学会の内容も理解できるようになっていたのでした。

 

緑内障治療の原則は眼圧下降です。

まずは点眼、そしてレーザー、手術があります。

院長が研修医の頃、教授が好んで使用されていた点眼薬も、今ではほぼ消失。

代わって、様々な機序の新薬は開発されていますし、配合剤(2種類が1ボトルに入っている)も主流になってきました。

レーザー治療も、以前からありましたが、古い術式から新しい術式に変化しています。

また、手術も、大枠は変わっていませんが、派生して色々な術式が発表されています。

 

緑内障に対する考え方も変わってきました。

院長が眼科医になる以前は、緑内障は眼圧が高いことがスタンダードでした。

しかし、研修医の頃から、眼圧が正常な(基準値より低い)緑内障もある…と言うことが分かっていました。

今では『正常眼圧緑内障』ですが、当時は『低眼圧緑内障』と呼ばれていました。

日本人の多くは正常眼圧緑内障というのも、2000~2001年の多治見市疫学調査で分かったことです。

眼圧だけで判断できない。

視神経の変化、視野の変化、正確な眼圧測定が大事。

研修医の頃に叩き込まれました。

 

元々、眼科は、検査機械の多い科ですが、診断機器も著しく進化しています。

人間の眼ではわからない、眼の奥(網膜や神経)の様子をあらゆる方向から観察することが出来ます。

視野変化が起こる前の緑内障(前視野緑内障)という新しい病名も出来ました。

 

画像を用いての診断や説明は、今では緑内障診療に欠かせません。

もちろん、機器だけに頼るのではなく、あくまで眼科医としてのスキルあってのことです(自戒)。

 

今年の世界緑内障週間・ライトアップinグリーン運動のスローガンです

 

『早期発見・治療の継続・希望

あなたの目がずっと見えていますように

40歳を過ぎたら眼の定期検診を!』

 

日本の視覚障害の原因の第1位は緑内障(28.6%)です。

しかし、自覚の少ない初期・中期に発見され、治療すれば、不自由なく一生を過ごすことが出来ます。

40歳以上の約20人に1人は緑内障になっていると報告されています。

眼科検診で異常なければ安心。

もし緑内障と診断されても、眼科医と二人三脚で進行を抑えられるよう頑張りましょう!

 

当院も運動に参加しています。

3月6日から12日まで、花壇にグリーンライトが点灯します。

世界緑内障週間

 

 

 

 

 

 

 

 

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