2025.7.15 エビデンスある近視予防
大阪駅で迷ってばかりではなく、ちゃんと近視学会で勉強してきた院長です。
近視に関する最新研究として
子どもの近視に伴う脈絡膜(眼球の奥の茶色い膜)の厚みの変化。
網膜信号を用いた近視抑制目的のコンタクトレンズの開発研究などなど。
へ~っと思うようなことばかり。
近視の治療の確立はまだまだ先ですが、新しい研究や試みも知っておくのに越したことはありません。
昔の常識が今では非常識なことは医学でもあります。
近視進行に効くと言われていた点眼薬や望遠訓練(当院でも昔は実施)は今では非常識です。
現在自費治療ですが、効果があるのがオルソケラトロジー(夜コンタクトを装用して寝る)や低濃度アトロピン点眼です(当院でも実施)。←今の常識
新しい事実をインプットして患者さんにアウトプットすることが、現役医師としての使命と思い勉強している院長です。
地域の眼科医・学校医として…
1.まず学校検診でB以下の用紙をもらったら、眼科を受診しましょう。
学校検診の資料検査だけでは目の状態を正確に把握できません。
視力低下が近視のためなのか、他の病気によるものか眼科で詳しい検査を受けましょう。
強い近視や遠視・乱視による弱視の場合、8歳以降だと改善が難しくなります。
よく子供に『見えてる?』 と尋ねる親さんを見ますが、子供は自分の見えにくさに気づいていないことが少なくありません。
お母さんの顔が見えていれば『見える』、鮮明に見えていなくても『見える』(広義の見えると言う意味では正しいのですが)。
テレビや本を見る距離が近くない?
遠くを見るとき目を細めてない?
近視の進行ピークは8歳から12歳で、身長の伸びと同様に眼球も伸びます。
視力1.0だから大丈夫…→近視は小学生で進みやすいので油断は禁物です。
近視を治す方法はあるの?→現在近視を治す治療はありません。近視進行を抑制する治療はあります。
遺伝はあるの?→遺伝はあります。しかし環境も影響します。環境により遺伝の影響を減らすことは出来ます。
眼鏡が欲しい時は眼鏡屋へ行けばいいの?→眼科で適切な検査の上、正しい処方箋を出してもらいましょう。
近視を放置するとどうなるの?→近視になる年齢が早いほど、強い近視になりやすいです。強い近視は緑内障や網膜剥離発生のリスクとなります。放置は強い近視になり日常生活に不便は生じる可能性もあります。
まずは家庭で出来る3つ!
1.30分に1回は目を休ませましょう!
近くのものを見る時間が長いほど、ピントを調節する筋肉の緊張が高まり近視を誘発します。
30分近くを見たら30秒遠くを見ましょう。眼科医会では20/20/20ルールも勧めています(20分近くを見たら20秒20フィート先を見る)。
2.30センチ未満の距離で物を見続けると近視が進行します。距離に気を付けましょう。
3.外遊びを積極的にしましょう。近視を予防するには太陽光が有効です。1日2時間以上外遊びをしましょう。
近視リスクを高めるNG行動3つ!
1.寝転んでスマホを長時間見続ける
画面と目の距離が近くなり、ピントを合わせる筋緊張が高まります。
2.休みの日、家の中でゲームや動画三昧
屋外に出て太陽光を浴びましょう
3.悪い姿勢で、休憩なしの勉強。
机に目を近づけて読んだり書いたりは、ピントを合わせる筋緊張が高まります。
駅で久々に迷った院長。
経験は迷いを減らす、そう信じて経験を明日の糧にする迷医です。
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