2019.6.11 活性酸素と抗酸化物質

ここ数年、夕食時は、ワインをグラス1杯いただきます。

『今日もお疲れ様!』と自分をねぎらい、赤ワインのポリフェノールで一日の疲れを帳消しに。

あらゆる面でオバサンを自覚し、老化を予防する『抗酸化成分』を、積極的に摂るようになった院長です。

 

眼の病気も、加齢に伴う『白内障』『加齢性黄斑変性症』などは、『酸化』が関与していると言われています。

 

『抗酸化成分』は、活性酸素を除去するのですが、そもそも『活性酸素』とは?

 

生物の身体は、細胞の集まりで出来ています。

その細胞の中に、ミトコンドリアという小器官があります。

呼吸で体内に入った酸素を利用して、生命維持のためのエネルギーを生み出します。

その時に、副産物である『活性酸素』も出します。

 

『活性酸素』は、高い酸化力(例えば鉄錆は酸化で起こります。錆びるイメージ)を持ち、良い働き・悪い働きをします。

良い作用としては、体内に侵入した細菌やウイルスを撃退します。

一方、過剰に発生した『活性酸素』は、細胞膜を破壊したり、DNAを傷つけたりすることで、病気の発症を促進します。

 

とはいうものの、細胞は、『活性酸素』だけでなく、活性酸素から身を守る『抗酸化“酵素”』も同時に産生しています。

食事から摂取できる『抗酸化成分』も『活性酸素』を減らします。

 

若い時は、『活性酸素』と『抗酸化酵素』のバランスが取れています。

肌はツヤツヤ、弾力があります。

病気もめったにしません。

さて、加齢により、『抗酸化酵素』を産生する機能が衰えてくると、『活性酸素』>『抗酸化酵素』となり、老体となり、病気にかかりやすくなります。

 

ずっと昔から、『活性酸素』も『抗酸化酵素』もあったはずですが、近年の解明によって、脚光を浴びるようになりました。

そして現代は、『活性酸素』が発生しやすい環境にあります。

ストレス

紫外線

放射線

加齢

感染

高血糖(食べすぎ)

激しい運動

たばこの煙

化学物質

ブルーライトなどなど。

どれもピンからキリまでですが。

 

院長は眼科医なので、目に特化すると、目は直接光(紫外線や放射線)にさらされることが多いので、『活性酸素』が発生しやすい部位と言えます。

実際、酸化ストレスは、眼の病気の一因であることが明らかにされています。

 

眼科的治療(点眼薬や注射・手術)も行いますが、日々の生活での養生も大事です。

『活性酸素』が発生しやすい環境を極力回避するのも一理です。

また、加齢により、体内で作られる『抗酸化酵素』の量が減るため、意識して『抗酸化成分』を摂ることも一理です。

ポリフェノール・カロテノイド・ビタミンC・ビタミンEなどを食事から摂りましょう。

 

よりしっかり摂るには、サプリメントもあります。

『眼科治療以外で、予防に何かできることは?』と思われる方は、ご相談ください。

眼科では、病気ごとに特化した成分が配合されたサプリメントも扱っています。

 

さて、本日も一日の終わりにグラス一杯のワイン、楽しみです。

 

カテゴリー:眼に関すること

2019.5.28 ひかり・光 スペシャルゲスト

日本ロービジョン学会学術総会に参加してきました。

この学会の特徴は、眼科医・眼科医療従事者のみならず、福祉・教育・就労関係、視覚障碍者補装具メーカー、そして当事者(視覚障碍者)参加型ということです。

ですので、会場には、白杖を持った人たちも見受けられます。

 

さて学会の今回のテーマは『ひかり』(毎回テーマがあります)

招待講演のテーマは『光』

まさに映画『光』の音声ガイド担当『シティ・ライツ』所属のお二人(代表&映画に出演した視覚障害者の正子さん)。

『シティ・ライツ』はバリアフリー映画推進団体として、視覚障碍者も言葉(音声ガイド)で映画を楽しめる企画をしています。

 

ちなみに、映画『光』は河瀨直美監督・永瀬正敏主演の第70回カンヌ国際映画祭にも選出された秀作です。

将来を嘱望されていた写真家の雅也(永瀬正敏)が徐々に視力を失っていく中での、恐れや苛立ち、周りとの関係が描かれていきます。

特に、新人音声ガイド制作者の美佐子との関わりが秀逸です。

院長も感動した映画でした。

 

さて、講演の始めに、音だけ(セリフと背景雑音)の一場面が流されました。

『映画の、ある場面ですよ』

院長は一度映画を見ているのですが、全く映像が浮かびません。

セリフは聞こえますが、どんな状況で、誰と???

 

次に、映像がないまま、音声ガイドが加えられた同じ場面が流れます。

セリフの合間に

『呆然としている雅也』

『心配そうにのぞき込む美佐子』

『体が震える』

『瞳から涙がこぼれる』…

などの音声ガイドが入ることによって、イメージが記憶として戻ってきます。

 

最後に、実際の映画のシーンを、映像および音声ガイド付きで劇場通りに上映されました。

『あ~あの場面だった!』と再確認。

 

音声ガイドは、背景の言葉を聞きながら、視覚障碍者が映像をイメージできるように、風景や状況・登場人物の表情などをセリフの合間に挿入します。

出しゃばり過ぎず、難しすぎずの言葉を探して制作するのがとても大変とのこと。

実際の映画の場面でも、音声ガイド作成にまつわる場面が出てきます。

視覚障碍者が、見えないスクリーンの中に入り込められるよう、『映画を言葉で楽しめる』よう、言葉を考える大変さを感じました。

 

3人の演者(もう一人は眼科医)の話が落ち着いたところで、座長から『実はスペシャルゲストをお招きしております』

『?』『?』『?』(学会の抄録にはありません)

『永瀬正敏さ~ん!どうぞ!』

永瀬正敏さん登壇。

『え~!本物?本物だわ~!』学会場なので、誰も『キャー!』なんて声を上げませんが、動揺の波は伝わってきます。

映画で見る通りの人だ~!

朴訥とした語り口で、映画『光』での役作りへの過程(監督曰く『役を積む』のだそう)をお話しされました。

役になりきる…俳優という職業も、華々しいようで大変な仕事だということが伝わってきました。

DVDでの鑑賞をお勧めします。

自分なりの『光』を見つけ、感じてください。

院長も再度。

 

夜、ホテルの庭園で、思いがけず蛍を見ました。

小さな光が数個、暗闇の中を幻想的にふわりふわりと動きます。

今日、もうひとつのスペシャルゲスト。

小さな体から放つ小さな光の舞に、酔いしれる贅沢なひと時でした。

過去の記事【映画『光』】もぜひご覧ください

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2019.5.14 スポーツとコンタクト

最近、小学校高学年で、コンタクトレンズを希望される患者さんが増えています。

聞くと、サッカーや野球の少年チームに所属しているそうです。

普段、眼鏡は装用しているのですが、視野の広さ・曇りにくさ・接触時の安全性を考慮かつ競技成績アップを期待して相談に来られます。

低年齢なので、適切なレンズ選びから、ケアの仕方・度数変化への対応・眼障害の有無の確認など、保護者が心配して、眼科専門医を選んで受診していただけるのは幸いです。

 

スポーツと視力は確かに関係あります。

昔、同じ職場で仕事をしたことがある枝川医師(国立スポーツ科学センター客員研究員)の論文*から。

競技能力は両眼視力1.2のときを100%とすると、0.7では約8割、0.3では約6割に低下する。

ただし、アーチェリーのように標的を見る群は、低視力でもほとんど影響がありません。

一方、野球では、視力0.1だと0に近いのですが、0.5で50%、1.2で100%のパフォーマンスとなっています。

総じて、サッカー・テニス・卓球のような球技群は、視力向上によるパフォーマンスの向上がはっきりしています。

元々視力が良好な選手もいますのが、3330人のトップアスリートの約8割が視力(両眼)1.0以上でした。

矯正方法は9割がコンタクトレンズで、ほとんと使い捨てソフトコンタクトレンズでした。

 

優れたスポーツ選手が必ずしも良く見える目を持っているわけではありません。

また、良く見える目の選手が必ずしも優れた成績を残しているわけではありません。

しかし、パフォーマンスを上げることに、視力が大きく関わっているのは事実です。

 

スポーツ時に目から入った情報は、脳に送られ、脳からの信号が身体に伝わります。

その指示通り、身体が動きます。

鮮明で正確な情報を処理してどう対応したらよいか指令を出し、その通りに身体が動けば、最大のパフォーマンスが発揮できます。

 

運動音痴の院長の小学生時代。

ドッジボールは苦手な種目のひとつ。

 

ドッジボールが自分の方へ向かってくるという情報は目から脳に伝えられます(この時、低視力だと情報が不正確になります)。

ドッジボールが、どのくらいの速さと強さで、向かってくるのか。

対して、どのような体勢でボールに向かって受けたらいいのか。

これらを脳が瞬時に処理して、身体に指令を出します。

ドッジボールが得意な子は、目・脳・身体の連携が上手くできており、花形選手になれます。

 

院長はというと…

ボールが自分の方へ向かってくることは、わかりますが、『ボールを受けに行け』という指令よりも『怖い』の感情が勝ってしまい、『逃げろ』の指令となってしまいます。

しかも、情報処理(ボールが当たらないためには、どの程度の速さでどこへ逃げたらよいのか)が上手くできず、必ず当てられてしまうのでした。

 

もう少し、あの頃、球技に親しんでいたら…と、なかなか上手くならないゴルフをしながら思います。

学童期の球技への関わり具合は、球技スポーツの上達に大きく影響しますから(院長、時遅し)。

 

野球少年・サッカー少年の話を聞くと、『視力矯正して、もっと上手くなりたい!』という、熱い思いが。

初めてコンタクトレンズを入れて、フィッティングを確認しながら『どう?』

『すごい!良く見える!』

その笑顔に嬉しくなります。

パフォーマンスの更なる向上に眼科医も一役買います!

 

*:日本視能訓練士協会誌第44巻(2015)より引用

 

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2019.5.7 今度は大阪で暗闇

GWの一日、大阪で開催されている『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』に参加してきました。

『暗闇での対話』と言う通り、あるテーマに沿って、真っ暗闇の中で何かを体験する試みです。

今回のテーマは『ガーデニング・イン・ザ・ダーク』です。

参加メンバーは、院長(私)を含め女性5名。

『アテンド』と称し先導してくれる人は、視覚障碍者のグッチーさん。

 

さて、アテンド曰く純度100%の暗闇の世界に入る前に、3つの使用するものを伝えられます。

一つは『白杖』(一種の触覚)

鉛筆持ちで握ります。

次に『手と足』(触覚)

物に触れる場合は、まず、手の甲で。

それから、掌や指先を使うのが基本(危険防止)。

最後に『声』(聴覚)

自分が動くとき、位置を示すときに声を発すること、また、相手の行動や位置を知るには、重要です。

それ以外にも、『嗅覚』『味覚』も働かせてくださいね~と。

 

照度が徐々に低くなって、やがて真っ暗になります。

『ひゃあ~』『真っ暗や~』

ここで、名前だけの自己紹介。

以後、声だけで、その人を判断することになります。

 

引き戸を開けて、白杖で地面を触ると、ゴツゴツしています。

見えてたら、下さえ向かず、気にも留めません。

『なんやと思います?』

『コンクリート?』『レンガ?』

『では、しゃがんで触ってみましょう』

そろりそろりと、しゃがんで触ると『ん?レンガ?』

『正解です』(視覚障碍者は視覚以外と結びつけて学習・記憶するそうです)

 

そこから、上がり框へ。

靴を脱ぐのも、『隣が誰々さんで』と、声や身体を触ったりして確認して、おおよその場所を把握してからです(靴を脱いだ行為はしても、脱いだ靴がちゃんとあるかも確認できない。靴下も)

壁をつたいながら、声を掛け合いながら、肩や背中に触れながら、隣の部屋に移ります。

そこは、縁側。

庭先には、花壇があり、土が盛ってあります(触覚で)。

サラサラの土を触り、ホクホクの匂いを嗅いだのはいつ以来?

ガーデニングの始まりです。

植木鉢が順に渡され、そこに軽石を入れます。

量は、見えないので、一掴みくらいの指示通りに。

そこに土を。

今度は、植木鉢の高さより指関節2つ分下くらいまで。

種は2種類。

グッチーさんが種の入った缶を2種振ります。

『シャ~、さらさらさら~』

一つ目は、かなり小さな種のよう。

二つ目も、一つ目よりは大きいけれど、まだまだ小さい種であることは音から想像できます。

『なんやと思います?』

朝顔やヒマワリみたいな大きな種ではなさそう…

好きな方のタネ(院長は二つめ)を暗闇の中で植木鉢にまいて、土をかぶせます。

種まき終了。

 

その後、芝生に寝転がり、その感触を楽しみながら、お茶とお菓子をいただきます。

個包装のお菓子は、舌に載せて味わって、初めて『おせんべい』だと判明。

『しょうゆ味の2枚入りのあのお菓子かな?』と、触感と匂いも駆使して想像。

お茶も、声を掛け合い、身体を触り、手渡しして、上手く飲めました。

 

少しくつろいだ後は、また、壁を伝い、靴を履き、白杖を使って『さようなら』

わずかな時間でしたが、暗闇の中で、見知らぬ5人とアテンドのグッチーさん、やべっちさん(家でもてなす係)がとても近い距離になったのでした。

『僕たちの世界、ちょっとはわかっていただけましたか?』

 

こうした一連の体験を通して、光のある世界に戻ってくると、視覚からの情報がいかに多い(情報入力の87%)ことか!と再確認します。

健常者は、五感のうち、ほとんどを視覚に頼り、学習も判断もしていますが、その実、視覚による先入観や偏見も多いのだと反省。

 

たまには目を閉じて、聴覚(7%)、触覚(3%)、嗅覚(2%)、味覚(1%)もう少し、意識して使ってみようと思いました。

 

院長のまいた種はラディッシュでした。

一つ目のはルッコラでした。

ちゃんと収穫できるよう五感を使って育ててみます。

 

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2019.4.23 日本眼科学会総会のあとの暗闇

日本眼科学会総会に参加してきました。

今回も、頭をフルに回転させ、新しい知見を得てきました。

患者さんに還元できるよう、折々にアウトプットしていきます。

 

さて、今回、初!学会スポーツ企画に参加してきました。

『アイするスポーツプロジェクト』と題した『ゴールボール』の体験会。

 

学会終了後、ワンピースから、スポーツウエア・運動靴に着替えて…結構本格的です(その分、荷物がふえました)。

 

さて『ゴールボール』とは…

視覚障碍者のために考案されたスポーツです。

選手は視力の程度に関わらず、アイシェード(完全遮光のスキーゴーグルみたいなもの)をつけて、3人1チームでプレイします。

コートの大きさは、バレーボールと同じ。

両端にサッカーゴールのような、ゴールがあります。

鈴の入ったボール(バスケットボールの大きさ、重さ1.25㎏)を転がし、ゴールに入れて点を競います。

守備は、ボールをゴールに入れられないよう阻止します。

 

さて、当日集まったのは男女約60人。

眼科医24人、その他医療従事者、視覚に関わる法人の人たち。

 

まずは、ルールを聞きます。

携帯など、音の出るものは電源を切っておかねばなりません。

おしゃべりも禁止です。

 

続いて、実際のプレイを見ます。

お手本を見せてくれる選手の人たちは、もちろん視覚障碍者です。

見えないとは思えないほど、俊敏な動きと、正確な攻撃と守備。

『本当に見えてないの?』と疑うくらいです。

それでも、コートのラインテープ(テープの下にタコ糸くらいの紐が敷いてある)の凹凸を足で確認している様子、ゴールの上の部分を手すりのように触って自分の位置へ戻る様子を見ると、『やはり見えてないんだ』と思いました。

静かな空間で、聞こえるのはボールの鈴の音だけ。

ゲームの間は沈黙の世界です。

 

さて、体験会始まりです。

まずは、肘にサポーターを付けます。

それから、腰を低くし、音が聞こえてきたら、瞬時に肘をついて横になる練習です。

これを何回か。

イメージ(院長勝手な)としては、テレビを寝転がって見る姿勢ですが、支えの肘を伸ばして、頭は下向きに、もう片方の手は頭の上に。

来たボールを、身体全体で受け止めないといけません。

首から下は、前向き。

顔は、ボールが当たると危ないので下を向いて、腕は頭の上下で伸ばします。

足で防御、体幹で防御、手で防御、といった感じです。

次にボールを投げる練習です。

意外に重い。

ただ、転がせばいいのだから…とはいうものの、選手のデモのように真っすぐスピード感ある投球は出来ません。

 

寄せ集め即席チームAからJで対戦が始まります。

院長は、Iチーム。

なぜか、ギャラリー席が設けられており、学会帰りの医師たちが観客に。

『恥ずかし~』

 

いよいよ、コートに。

アイシェードをつけると、暗闇の世界です。

合図と鈴音でボールが投げられたのがわかります。

ボールがこちらに向かっているのはわかるものの、それがどのような方向かは全く想像できません。

とりあえず、ポーズを作るものの、ボールが来たら壁になっていた(結果)くらいお粗末。

身体が自由に動きません、というか、見えないからどの程度動かしていいのか躊躇してしまいます。

隣の選手からボールを受け取るのも、ボールが眼前どのくらいなのか見当がつかず、ボールをポンポン(鈴が鳴る)されても取りに行けないもどかしさ。

沢山の人に囲まれていながら、遮断されている自分。

ハーフまでの5分がすごく長かったです(実際の試合はハーフ12分)。

 

障碍者スポーツは、他にもいろいろあります。

日本医師会認定スポーツ医の院長にとっても、貴重な体験になりました。

 

東京五輪ももうすぐ。

ゴールボールをはじめ、パラリンピックにもぜひ、興味を持ってください!

日本ゴールボール協会のサイトはこちら

 

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2019.4.16 涙ぽろぽろ

この1週間ほど、毎日涙を流しています。

 

数か月前に、産地直送で箱買いした玉ねぎ。

家族の人数は減っているのに、日持ちする野菜だし…と、北側のベランダに、10個単位で網に入れて吊るしておきました。

実家の田舎では、玉ねぎは、収穫したら、数個ずつ束ねて軒先にぶら下げてあるのが日常風景。

今でも、名古屋で、玉ねぎの吊るされている家を見ると、ほっとします。

網で良いだろうと思っていたら、少しずつ、芽が出る玉ねぎが増え、腐りかけたものまで…

むざむざ捨ててしまうのは忍びない…と、全ての玉ねぎを、キッチンに持ってきて、点検。

食べられる玉ねぎは、全量迅速消費することにしたのでした。

 

そもそも、玉ねぎは常温で数か月保存できるのですが、湿気が高いと腐敗の原因になったり、芽が出て風味の低下につながるようです。

日陰で吊るしたのは、悪くはなかったのですが、まとめて網袋に入れたのが間違いだったよう。

無知さを反省。

 

さて、大量の玉ねぎを消費するには、自身のレシピだけでは難しい…

クックパッドのサイトを開いて、片っ端から作る気力もなし。

そんな時、いつものように本屋さんをうろうろ。

目に留まったのが『たまねぎさえあれば!』のフレーズ。

NHK出版『今日の料理ビギナーズ4月号』でした。

『ビギナーズ』というだけあって、シンプルな材料・作り方ですが料理満載。

初購入。

 

というわけで、毎日玉ねぎです。

生の玉ねぎに包丁を入れると、硫化アリルという物質が発生します。

硫化アリルは、辛味や独特のにおいの成分で、ビタミンB1の吸収を良くします。

体内にとっては、良い物質ですが、目には刺激が強すぎます。

『目の表面に留まらせてはいけない、直ちに涙で目の表面を洗い流せ!』と、脳から指令がでます。

これは『反射性』の涙といって、普段、無意識に出て目の表面を潤わせている涙と成分が違います。

圧倒的に、水分量が多く、免疫系の成分はほとんど含まれていません。

目に何か入ったときなどに、出る涙も同様です。

 

ビギナーズと言えども、種々の料理法や保存調味料が載っています。

本を見ながら作るのって新鮮。

忙しい時は、付箋を付けて、夫にお任せしておくと、その通りに料理が出来ているので、時短になります(感謝)。

 

‘最高ランクの味わい‘とあるドレッシング『絶品たまドレ』

たまには、手作りも良いものです。

 

玉ねぎ50グラム(4分の1個)

サラダ油2分の1カップ

酢4分の1カップ

練りからし小さじ2

はちみつ小さじ1

ウスターソース・醤油各小さじ2分の1

玉ねぎをすりおろして、順番に材料を加えて混ぜていきます。

院長はフードプロセッサーで一気に攪拌します。

作りたては、辛味が強いですが、2~3日するとマイルドになります。

大人向きの味です。

 

今日も玉ねぎメニューが登場する我が家の食卓です。

その前に、涙ぽろぽろ…です。

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2019.3.19 リッドハイジーン

花粉症でマスク装用の院長ですが、春らしくアイシャドーを新調しました(誰も気づかないけど)。

 

さて…『目の縁のただれ・腫れ・かゆみ・ゴロゴロ感・まつ毛が抜ける』などの訴えで受診される患者さん、多いです。

診察すると、まぶたやまつ毛の周りが汚れている場合が、多々あります。

ホコリやめやに、落とし残したアイメイクなど。

そして、まつ毛の周りには、汚れだけでなく、『まつ毛ダニ』(正式名称はDemodex)が寄生していることも。

ダニが繁殖すると、繰り返す眼の炎症・不快感・ものもらい・まつ毛の抜けなどの要因になります。

また、まつ毛の生え際すぐ内側には、『マイボーム腺』という脂腺があります。

涙の安定性を保つ(涙の蒸発を防ぐ)のに有用な脂を出します。

マイボーム腺が、ホコリやアイメイク(マスカラやアイラインなど)などで詰まると、ドライアイや、ものもらい・不快感の原因になります。

それぞれの症状・所見に応じて薬を処方します。

 

加えて『リッドハイジーン』の指導を。

英語だと…?ですが、日本語表記だと『眼瞼清拭』

まぶた・まつ毛周りをきれいにすることです。

化粧落としの際は、クレンジングをしっかりと。

洗顔は、瞼の際まで意識して。

最近のお勧めは『アイシャンプー』(当院で取扱いあり)です。

目元専用の汚れ落としで、泡立ちがなく、石鹸のようにしみたりしません。

手でなでるようにして、拭き取る(洗浄も可)だけです。

 

往診の依頼で多いのが、長引くめやに。

すでに、抗生物質点眼が処方されていることもあります。

同一の抗生物質の使用が長いと、耐性菌が出てくることもあるので、場合によっては、めやにの培養(眼脂培養)をします。

どんな細菌による感染かわかると、どのグループの抗生物質が有効かがはっきりします。

めやにだけでなく、まぶた・まつ毛周りの汚れを伴うことはよくあります。

併せて、介助者に指導するのが、アイシャンプーによる『リッドハイジーン』

往診の患者さんは、自分で洗顔や眼瞼清拭を出来ない方が大多数です。

手でなでるようにして、拭き取るだけなので、介助者にも負担になりません。

 

毎日洗顔をすることは習慣になっていても、まぶた・まつ毛周りを意識して、清潔にすることには、意外と気にしていないかもしれません。

目元のチェックもしてみましょう。

特に『アイメイク・付けまつげ・エクステ年代』と『中高年』には、アイシャンプーによる『リッドハイジーン』をお勧めします。

院長は両方(アイメイク&中年)に該当するので、気を付けています。

 

 

カテゴリー:眼に関すること

2019.3.12 花粉症ゴホゴホ

スギ花粉飛散が、予想以上に多い今春です。

 

飛散開始前なら、アレルギー反応を起こさないように、もし起こっても最小限で済むように予防策としての点眼薬を処方します。

しかし、飛散開始後、これだけ飛散数が多くなると、即効性のある点眼薬になります。

それでも、効果がない時は、ステロイド点眼薬も使います。

ステロイドは、消炎効果はありますが、眼科医の管理下で使用しないと、眼圧が正常値を大きく超えて緑内障になることもあります。

他科で処方される場合もありますが、眼圧を測定せず、使用するのは危険です。

 

花粉症の院長も、今年は、当たり年になってしまいました。

40歳過ぎて、遅咲き?で花粉症を発症した年の苦しさが忘れられず、前もっての投薬をしていたにも関わらず…です。

 

一般に花粉症は、眼・鼻に来ることが多いのですが、院長は、今年、何と気管支に来てしまったのでした。

例年、眼のかゆみはそれほどでもなく、くしゃみ・鼻水が多いタイプの院長。

なぜか、今年は、咳で悩むことに。

出始めると連続して咳込み、夜中でも突然ゴホゴホ。

風邪ではなく、アレルギーによる咳です。

 

スギ花粉(30μ前後)の表面にあるオービクルという微粒子(数μ)が、気管支に入り、アレルギー反応を起こすと考えられています。

また、花粉症による鼻水がのどに流れ、のどや気管支を刺激するのも原因の一つです。

いずれにしろ、気管支の粘膜で炎症が起きている状態です。

 

内服を増強するも、ついに吸入薬も追加することに。

診療中は、マスクを着用。

 

天気の良い日が恨めしい毎日。

洗濯物は、乾燥機で。

部屋には空気清浄機を。

ゴルフコンペも急きょキャンセル。

アウトドア活動は原則自粛。

 

何とか落ち着いているのに、また、花粉にやられるのが怖くて、珍しくインドアの日々です。

 

医療とセルフケアを組み合わせて、このつらい季節を乗り切りたいものです。

 

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2019.2.19 運動と緑内障

眼科雑誌を読んでいると、難解な論文も多くありますが、今回はとっつきやすいタイトルを見つけました。

 

『身体活動量と緑内障の進行速度が関係している』

 

巷の健康本なら、『運動で緑内障は治る!』などと、過激なタイトルで発売されそうです。

しかし、これは、眼科医愛読の由緒正しい眼科雑誌『日本の眼科』

信ぴょう性のない過激な表現は、誰も口にしません(書きません)。

 

海外の数々の論文が引用され、上記の結論が見出しとなった、非常に信頼性のある(医学雑誌なので当然ですが)ダイジェスト版でした。

 

いくつかを紹介すると…

1:健常人において、最大心拍数の70%55%40%のランニング15分後の眼圧は、ランニング前の眼圧から、最大心拍数70%が一番眼圧が下がり、40%でもわずかに低下した。

運動強度と眼圧下降には関連がある。

2:緑内障患者24名を対象に、1週間に30分以上の運動を習慣化しているか否かで、運動を習慣化しているグループは、過去3年間の視野進行が少なかった。

3:60~80代の緑内障患者141名において、1日1000歩歩数が増加するごとに、視野障害の進行速度は緩やかになった。

他にも、マウスで、60分の水泳ぎで、網膜の神経細胞死が抑制された論文もあります。

 

現時点で、視野障害の改善は難しいですが、運動は視野進行の抑制効果はあるようです。

 

緑内障の治療は、まずは眼圧を下げること。

点眼薬を、きちんと点すことが一番です。

1日1回の目薬でも1か月で使い切る、おおよその目安です。

緑内障は、進行する病気です。

良くなることは難しいですが、視野や眼圧に変わりないなら効いている(落ち着いている)証拠です。

 

病気については、巷で色々な情報が溢れています。

信ぴょう性のある出処かどうか?

『自分に一番合うのは何か?』は、目の前の主治医が一番あなたを知ってアドバイスできる立場にいます。

院長もお役に立てるよう、最新知識を脳内に上書き保存すべく、勉強・勉強。

 

 

 

 

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2019.2.12 駅で落ちない噺

『駅で落ちない噺』からの障害理解と称した市民講演会(名古屋市・名古屋市障害者差別センター主催)に参加してきました。

 

演者は、上方落語協会会員の『桂福点(かつらふくてん)』さん。

先天性緑内障のため弱視。

手術をするものの、中学生の頃には全盲に。

大学を経て、落語家に。

また、音楽療法士としても活躍。

NHK Eテレ『バリバラ』にも出演。

といったプロフィール。

 

落語の前にトークが始まります。

受付で渡されたビニール袋を目の前にして、見るように言われます。

ビニールで、少々視界が悪くなります。

二つに折って、目の前に置いてまた見る。

さっきより、もっとかすんで見えます。

『更に四つに折って前に置いて見てみて~』

『八つ折にして見てみて~』

体験する私達聴衆。

八つ折では、明るさだけで、あとはぼんやり。

『これが、だんだん見えなくなるってことです。色々、程度はありますが』と福点さん。

当院には、眼科用に緑内障視野欠損などのモデル視野体験ツールはありますが、一般の人に、見えなくなっていくことを体験してもらうには、簡便でインパクトのある方法だと納得しました。

 

視覚障碍者の移動手段としては、白杖・盲導犬・ガイドヘルパーがあります。

白杖は、自分だけで行動する分、危険も多いのだそうです。

触覚・嗅覚・聴覚などをフルに使って、行動するものの、不意によそ見(スマホ)の人がぶつかってきたり、路面の点字ブロック部分に物が置かれていたり、途切れたりすると、危険度がかなり高まります。

ホームからの転落は、酔客が一番多いそうですが、視覚障碍者の転落事故はよく話題になります。

『駅で落ちない噺』も、盲学校の後輩が、転落事故の当事者になったことで、後輩を取り巻いていた環境・落下の現状など掘り下げて検証。

ユーモアも入った創作落語になっておりました。

 

名古屋市地下鉄は、ホーム柵があります。

ホーム柵がないと、白杖で、間違って車両間の接続部分を探ってしまい落下することもあるそうです。

気分が悪くなって落下ということも避けられます。

障害のある人、無い人にとっても安全のための予防策として、とても評価できると思います。

 

点字ブロックも階段から降りてきて、一番近くの車両に乗り込めるよう誘導されています。

また、線路に近づくにつれて、点字ブロックの大きさ・形が変わっていきます。

遅まきながら、気づく院長です。

 

先日『ヘレンケラー』の伝記を久しぶりに再読したところ。

ヘレンケラーの時代よりはずっと障碍理解も浸透しているものの、まだまだかもしれません。

 

『こんな夜更けにバナナかよ』映画もいいですが、原作(ノンフィクション)は、また考えさせられる本です。

 

院長も微力ながらお手伝いが出来るように、出来ること(まずは医療)頑張ります。

 

 

 

 

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