2025.9.16 Sawasawa inケニア3
前回からの続き…
もう一つの目的はマサイ族の村を訪ねること。
国立公園の片隅のある村へ。
ケニアには42の多民族国家で、ケニア=マサイ族を連想してしまいますが、実際にはマサイ族は少数遊牧民族です。
最も多いのはキクユ族でガイド・ドライバーとも同族。
ケニアはスワヒリ語が母語・公用語で英語も公用語です。
しかし民族ごとの言葉もあり、同族同士だとその民族言語で話すそう(車内は2人ずいぶん盛り上がっていた)。
またマサイ族の言葉をキクユ族は理解できないので、この間はスワヒリ語か外国人がいるときは英語で話します。
マサイ族はケニア南部からタンザニア北部を牛を飼いながら移動する遊牧民。
最近では国立公園内に定住することも多いのですが、ケニアタンザニアの国境はマサイ族のみパスポートなしで往来できるそうです。
民族間は顔でわかるらしい(日本人が中国人や韓国人を見分けるのと同じ感覚か?)。
マサイ族も最近は、スマホを持っていたり、観光客を相手にしたりと時代とともに変化をしています。
耳に大きな穴をあけた若者が英語で案内。
村の入り口(境はないけれど)からして牛だらけ(牛糞も)です。
牛はマサイ文化の中心で、富・地位・社会関係の象徴です。
また乳・肉だけでなく生血も食料源であり、皮や骨まですべて利用します。
村の男女が歓迎の踊りをしてくれます。
カラフルな布をまとい足はサンダルです。
男性の赤い布はライオンを恐れさせる色なのだそう。
女性は大ぶりのピアスやネックレス・腕輪をしています。
赤ちゃんをおんぶしている人もいます。
その後生活の様子を見せてもらいます。
家作りは女性の仕事で、木の枝と牛糞から(蠅が多い)。
ベッド(固い)にはすごく大きな牛革が敷いてありました。
男性は牧畜と家畜の世話。
トイレを借りたのですが、院長子どもの頃の和式よりもずっとずっと昔。
トイレの原型です(おそらく)。
トイレの原型はいわゆる和式なんだとこれまた発見?!
元々は何処の地域でもしゃがんで用を済ませたのかもしれません(女性は大小・男性は大)。
現状、トイレの小屋が一つあるものの(観光用?)、マサイ族の多くは青空で済ませるようです。
一人の男性が小さな5本の棒状の物を持ってきて説明を始めました(英語)。
マサイ族の医師だそう(I am Dr. と紹介、マサイ族認定)。
1,マラリアの薬
(蚊を介して感染、熱帯亜熱帯で多い、2日目のホテルではベッドの周りに蚊帳が吊るしてありました)
2,下痢をはじめ胃腸不良の薬
3.関節・筋肉の痛みの薬
4.強壮剤
マサイ族は一夫多妻制です。ドクターの妻は1人だけだそうですが、先程の若者は来月2人目と結婚予定とのこと。
そのため強壮剤は必須のようです。
5.トラコーマや白内障の薬
トラコーマはクラミジアによる目の感染症です。日本でもかつては流行していましたが、少なくとも院長が眼科医になってから新しく罹患した患者さんを診たことはありません。
各症状・病気に応じて、上記1~5の木を粉末状にしたり煎じたりして塗ったり飲んだりして治していくそうです。
目に関しては熱く熱した棒を頬(瞼の下)に押し付けることもするそう。
これは日本でいう罨法(目を温める)に相当するのかと思いました。
わかったか?と聞かれ『sawasawa サワサワ(スワヒリ語でOK)』と答えた院長。
漢方とも違う世界にびっくりです。
次回に続きます。
(来週は23日祝日のため公センセの部屋お休みです)
目の前を象の親子が歩いて行きます。
動物優先、邪魔しないように。