2025.9.9 Polepole inケニア2
前回からの続き…
毎日10キロ。
普通の靴やサンダルで。
イヤホンをして歩いている人は一人もいない。
歩く・走る基本動作にスマホは必要?
便利になり移動も早くなったのに、どんな時もスマホは手放せないツールになっている日本人の私たち。
いつの間にか、想像や創造、考える、無になる時間を手放しているように思います。
また毎日太陽光の下で長距離を歩いていたら、知らず知らずに近視進行予防になっています。
(近視進行予防に1日2時間屋外活動を日本眼科医会は推奨)
一般道には普通車はあまり走っていません。
ダンプかトラック・トレーラー。
あとは乗り合いバス。
流通のための交通。
80キロ以上で走る車の脇を時々3人乗りのバイクが走り、歩道(舗道ではない)を人が歩いていたり、牛や羊が放牧されていたり。
片道1車線をどんどん追い越して走るのが普通です(前方からくるとすっと元の車線に戻る)。
標識もなく続く一本道を国立公園のほうに曲がるとかなり凸凹、舗装がはがれて凹んでいます。
『なぜ直さないのですか?』
『(国に)お金がないからです』
こんなデコボコでも?!
『標識がないのに行き先が分かるのですか?(車のナビもないし、スマホのGPSも使っていない)』
『大体わかります(自信満々に)』
地図が頭に入っている?!
『polepole ポレポレ(スワヒリ語でゆっくりゆっくり)です』
スワヒリ語の諺に『ゆっくり行けば、ぶつかることはない』というのがあり、ゆっくり行けば未知の世界でも知らない人同士交わえると言う意味だそう。
地図がなくても、聞けば(交流すれば)わかると言うこと?
笑顔の子供たちが寄ってきます。
『いつもの光景です』
無視して車は走りますが。
『Give me candy, ○○!』
アセンブリ国立公園に入ります。
ケニア南部、タンザニアとの国境近く。
ここはマサイ族が暮らす地域としても有名です。
オフロードの道は約1メートルのアップダウンもあります。
ランクルの真価発揮。
揺れは相当大きく、降車後も振動が残るほど。
『ここでは象さん、たくさん見られます』
まもなく『いた、いた!』
どこどこ?
ガイドさんもドライバーさんもさっと動物を見つけます。
『あの向こうの大きな樹の下に』
どこどこ?
『今、こちらを向いた』
どこどこ?
『双眼鏡使ってください』
ふーむ…双眼鏡越しに少しづつ顔を動かすと…『あれ?』
『いた!いた!』
ゾウだけでなく、ライオンやチータなど草木と紛らわしい動物も同様に見つけます。
視力一体どれくらい?
日本では、2.0まで指標はありますが通常1.2~1.5までしか測定しません。
子供の弱視治療でも1.0出るようにすることが目標です。
『視力いくつですか?』
『測ったことありません』
いつかマサイ族は視力10.0と目にしたことがあります。
ケニアには42の民族があり、ガイドとドライバーは同じキクユ族(農耕民族・ビジネスに強い)。
マサイ族ほどでないにしても、100メートル以上先の動物を見つけられる視力は相当なはず。
ならばと、『近くは見にくいでしょう?』と聞きます。
遠視で元々視力の良い人は、40歳以降老眼を自覚しやすくなります。
こんなに見えていると、遠視もかなり強いはず。
ガイド45歳『大丈夫です、見えています』
ドライバー58歳『すごく細かい字(見せてくれた)の時だけ眼鏡を使うけど、普段は使わない』
加齢とともにピント合わせをする力(毛様体筋)は低下し、水晶体も濁り固くなるのに、この回答は…?!
同世代強度近視の院長でさえ、日々老眼は自覚しています。
遠視だから目の奥行(眼軸長)は元々短いはずなのに毛様体筋の構造変化があるのだろうか…(一眼科医考えます)
次回に続きます…