産業医の日。
2カ月前は、年末年始の繁忙期に備えての体調管理の話をしたけれど、もうすっかり春。
今回店長がお休みとなり、急遽担当してくれるのは初対面の水産部門のAさん。
少し早く着いたので、Aさんに取り次いでもらいます。
事務所に顔を出したAさん、『すみません、今ブリ捌いているのでもう少し待っててもらえませんか?』
『もちろんです。ブリ優先で』
その間に、健康診断結果のチェックをします。
未治療で数値が悪いと、精密検査を勧めます。
至急受診という項目もあるのですが、これは従事する職務をする上で、緊急に可か不可を決めないといけない数値が出たときです。
BMIが高く肥満傾向の人が多いのが気になります。
BMIは一つの目安で、体組成がもっと重要です。
痩せていても、筋肉が少ないのは将来フレイルに繋がります。
ブリの捌きが終わり、Aさんと職場巡視をします。
Aさんは半年前に他県のチェーン店から転勤、愛知県のことはまだよく知らないとのこと。
でもきっと将来のホープさんなんだろうな。
いつもは店長と巡視するので、今回は院長がリードします。
台車の置き方やごみの処理など整理整頓はいつもできています。
総菜売り場は、夕食に向けての揚げ物作りの始まり。
Aさん担当の水産バックヤードは、ブリが最後なのか、もうきれいに片付けられていました。
技能実習生も、どんどん日本語がうまくなっていて羨ましい。
若い(20歳前後)、その土地に住む、仕事で必要となる、これは語学上達するはず!
オバサン院長、上述の3つとも該当せず、これでは亀のような進歩です(でも中国語あきらめていない)。
売り場も巡視。
途中、落ちていたごみをさっと拾うAさん。
オバサン(院長)見ていますよ~
魚コーナーへ。
『これ、さっき捌いたブリです』
塩焼き・煮つけにも、とあったので、塩焼きは食べたことがない院長が訪ねると、さっと塩を振って焼くだけで美味しいとのこと。
『どれがお勧めですか?』
『白いほうが、脂が乗っていてお勧めです』
『帰りに買いますね』
『イサキのお刺身はどんな感じでしょう?』
『白身魚でTHE 刺身っていう感じです。もっちりしていて旨いですよ。アジは好みがありますが、イサキは万人受けします』
ついでにアジのお刺身も買おうと持っていたけれど、イサキに変更。
Aさん、売り場店頭で『私が今捌きました!』なんてやったら、もっと売れるのでは!?(院長は営業担当ではないけれど)
仕事終了後、いつもは何か一つ職場のスーパーで買って帰る院長ですが、今日はここでたくさん買いたくなってしまいました。
カートを押して、野菜コーナーから。
冷凍品や重いものは無し。
先程のブリの切り身も、イサキのお刺身もカゴに。
お買い物袋は結構一杯になり、家まで大移動だったことに気が付きあらら…
パンも行きつけ(というのか)、お気に入りのパン屋さんに寄ります。
若い夫婦が二人で切り盛りしている小さなお店です。
今日はかなり売り切れていて、春色のクリームパン(自分で勝手にそう名付けている)も無し。
バゲットを買います。
支払いがすむと、奥さんが『ありがとうございました』
その後すぐ、奥から旦那さんの『ありがとうございました~』
この言葉の連動が心地よく響きます。
産業医出務は、いつも半分お楽しみアリ。
毎回プチトリップ(の気分)、新しいことや面白いことを発見。
人生の春は過ぎたけれど、まだまだときめきたい春です。
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冬季オリンピックも終わり眼科医として思うこと。
『あれっ?!最近(近年)雪目(ゆきめ)の患者さん来ないな~』
雪目とは、雪眼炎(せつがんえん)とも電気性眼炎とも呼ばれ、単的に言えば目に生じたやけどです。
雪眼は、目が雪に反射した紫外線に当たり過ぎると、黒目(角膜)や白目(結膜)に炎症が起きます。
雪は、白いため太陽からの紫外線を強く反射する特性があり、スキーやスノーボードを楽しんだ人が翌日『目が痛くて…』『目がショボショボして…』と来院されることが以前は多かったのです。
雪眼が周知されるようになってきたのか、はたまたスキーやスノーボードをする人が(こうクリニックの周りでは)減少しているのか…
そういえば20年くらい前にインターハイ目指していたY姉弟はどうしてるかな。
今回、院長は自分が雪眼になった貴重な体験をしました。
南極は当然紫外線が強いので、顔中に日焼け止めを塗り、フェイスマスク、帽子、耳当て。
眼鏡でほぼ過ごした院長は、目隠し帽の開いた部分にゴーグルを装着。
このいでたちで、野外活動をしていました。
その夜はちょっとお洒落をする夕食の日、私の素顔をスタッフ(外国人です)に見せたいと朝からコンタクトレンズを装用。
野外活動に出かけました。
眼鏡なしの素顔の写真を撮ってもらうためにゴーグルも外し、チーズ!
真っ白な雪、氷河、ペンギンなどコントラストの素晴らしいこと。
つい見とれて、ゴーグルをつけずにそのまま活動していました。
その晩、目がショボショボする、ゴロゴロ、痛い症状が出始めました。
これが雪眼の症状なのね…実体験。
本来は、眼科医が細隙灯顕微鏡で確認診断するのですが…
船医さんはいたけれど、眼科はよくわからないだろうし…
自己診断治療開始、持参の点眼薬にて約1日で改善しました。
雪眼は、一般には雪のある場所にいたことが原因ですが、他にも原因があります。
強い太陽の照り返しは、アスファルトや海岸の砂浜でも起こります。
夏に部活を一日中していたとか、海水浴に行った後も同様の症状を起こします。
特に野球部・サッカー部の子たちは、一日中屋外で活動しているため、充血やショボショボで来院されます。
もはや、スポーツ用ゴーグルをしたほうが良い時代だと思います。
吉本新喜劇では池乃めだかさんの皆既日食(めだかさんは小さいので、前面に大きな人が立つと見えなくなる)が有名(ファンしか知らない?)です。
実際の皆既日食で太陽を直接見るときも強い紫外線を浴びないため、ゴーグルをして観察しましょう。
また、溶接現場でもよく起こります。
産業医(院長も一応産業医です)がいれば、職場安全管理にてゴーグル装用での作業を徹底させていると思います。
『ゴーグルつけて溶接しましたか?』の問いに『つい、面倒で…』と答える患者さん。
眼はとても痛そうです。
溶接の光の中の紫外線は、角結膜炎(黒目・白目)も起こしますし、皮膚炎も起こします。
また、可視光は網膜障害(目の奥)を起こすこともあります。
意外に、この職業の患者さんは、注意喚起してもあっけらかんとしていることが多いです。
ホントに怖いんですから~
スマホで撮った写真は、素人が撮ってもコントラストがはっきりしていてとてもきれいでした。
でも、この旅行中、スマホをいつも携帯していたのは日本人だけだったような。
雪眼にならない程度に、思い出は自分の目に・心に。
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『そのショールって本物でしょう?!』
某地方デパートのレストラン街。
名前を書いて順番の椅子に座って間もなく、隣から声を掛けられました。
『はい』
『そうよね~、モノがいいもの。ミンクかしら?』
『さあ、いただき物なんです。知人の形見と言うか。もう30年も前のですけどね』
実際、この時着けていた毛皮のショールは頂き物。
若かりし頃赴任した病院の忘年会の催し物(新人ノルマ)の為に、元芸妓(80歳近く)さんに日本舞踊の弟子入りをした院長。
泥縄式の稽古をつけてもらい当日披露。
姐さんは既に癌が見つかり、最後の弟子?ということもあり、そのショールを院長に分けてくださったと言う訳。
ずっと桐ダンスの中でしたが、箪笥の肥やしでどうする?と、少し前からコートに合わせて使うように。
天国の姐さん、使っていますよ~
さて、毛皮談議で終わったわけではなく、今度はその人(仮にAさん)は、自身の毛皮の持ち物や昔のあれこれをお話。
院長『そうですか』『素敵ですね』などなど相槌。
『あなた、何かお仕事してるでしょ?!』
『はあ、まあ、一応』
『やっぱり。働いています!って顔してるもの。私もそうなの』
結構なお年のよう。
『すごい!そうなんですか?!』
『私、ずっと化粧品のセールスやってるの。今年、84よ!今日はお客さんとご飯食べるつもりだったけど、向こうの都合が悪くなって、一人で来ちゃった』
お~!
院長もそのくらいの御年お姉さまから見たら小娘です。
『あなた、○○歳くらい?』
誤差範囲で合っています。
さすが化粧品セールスレディ。
院長の手元には文庫本。
気付いているはずもなく。
『なかなか順番進みませんね~』
『回し方がダメなのよ。見てきてごらんなさい。空席は何席かあるでしょ。でもウエイトレス(懐かしい単語)が一人しかいないから、お客さんが帰っても片付けられないのよ。もう一人二人ウエイトレス入れないとね~』
席を立って覗いてみると、おっしゃる通り。
ホールは20代の女性スタッフのみ。
スタッフ募集の貼り紙も。
経営者(院長)としても反面教師。
Aさんよく見ています。
院長が、なぜこのお店に決めたかというと、他よりは空いていたから。
Aさんは全てのレストランを制覇しており、今日はオムライスという気分になったそう。
『確かに、おっしゃる通りですね…』
『まあ、しばらくお話しましょ』
同じ船に乗った縁ということで、見知らぬ人のお話もそれなりに。
確かに、一人で待っているよりは(でも文庫本持参したし、スマホもあった)何となく待つ時間は短く感じたような…
Aさんがやっと呼ばれて『お先にね~』
『ごゆっくり』
ほどなく院長も呼ばれました。
名古屋でも食べられるのに、違う地に来てオムライス。
出てきたのは、かなりの量。
待った甲斐があって美味しくいただきました。
ひとつ隣のテーブルのA さん、院長と同メニューを食べていました。
ぐいぐい来た84歳のお元気なご婦人。
自分が声を掛けられ易いのか?
知らない人と話すのも面白いからいいけれど。
84歳になって一人でご飯を食べに行き、若い人と話す。
院長もお手本にしたいです。
程をわきまえて。
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今年はスギ花粉が非常に多く飛散しています。
スギ花粉症持ちの院長にとっては、久しぶりの当たり年です。
自身は、目の症状はなく鼻に出るタイプ。
くしゃみ鼻水鼻詰まりがここ数日で一気に悪化し苦しい思いをしています。
(院長が鼻声なのはそのせいです)
院長がここまで悪化したのは…
初期療法を今年は開始しなかったこと。
初めて花粉症症状が生じて以来、気を付けていたのは、たとえスギ花粉症が生じたとしても最小限・生活に支障がない程度にしようとするための治療。
スギ花粉が本格飛散する少し前から、抗アレルギー点眼薬や内服を開始すると、アレルギー反応が抑えられます。
もちろん、花粉の曝露を控えることや、花粉を室内に侵入させないことも大事です。
名古屋ウイメンズマラソンはいつも3月初めの日曜日。
10数年前にマラソンに打ち込んでいた院長は、花粉症対策(内服・マスクも付けて)しての練習・本番。
自己ベスト(4時間19分)を最後に勝手に勇退?した院長ですが、花粉症のためには良かったのかも⁈
例年2月初旬から内服の院長ですが、今年の2月は夏の地域・しかもスギどころか植物もない地域を旅していたので油断していました。
結局帰国してから辛い思いをしています。(ちなみにスギ花粉症は日本特有で、英語圏では牧草(hay)が主です)
目に来る人、鼻に来る人、どちらにも来る人とも初期療法は有効ですが、今年は時すでに遅し。
症状が出たら、速やかに受診しましょう。
毎年、ほぼ変わらず1年に1~2度来院の患者さんと再会するのもこの時期。
子供の患者さんの成長ぶりを見るのは嬉しいですが、結構アレルギー性結膜炎症状がひどくなってから。
しかし、前回の点眼薬が効いているなら(効いたから1回だけ受診)、もしくは変えた点眼薬が効いているなら、所見が大きく変わらない場合同じ点眼薬を処方します。
帰宅時の人口涙液での眼洗浄や、生活指導も併せて。
一昨年、アレルギー性結膜炎に点眼薬ではなく、軟膏(塗り薬)が発売されました。
先日勉強会があり、再度機序使用方法について確認。
1日1回まぶたに塗るとかゆみが軽減する。
大体決まった時間に1日1回塗ります。
まぶたを通して、結膜(まぶたの裏側)に浸透していき、かゆみを抑えます。
1日1回で簡便である、目薬が上手くさせない人にはいいと思います。
小児にも可能です(が、12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は未実施)。
また、目のかぶれや目の腫れには効果がありません。
その場合は、別の軟膏を処方します。
軟膏=まぶたの炎症に効くというイメージが先行する中、新発想の薬です。
アレルギー性結膜炎への効能はほぼ同じですが、化学構造や作用機序・点す回数・刺激などで異なります。
そこに患者さんの特性も加わってきます。
所見の程度・かゆみの感じ方・性格・年齢など。
新しい薬はどんどん発売されますが、新しければ良いというものではない。
目の前の患者さんに合った薬、というのが大事。
新しい薬は処方する価値はありますが、現状が安定していれば、変えずにというのが院長のスタンスです。
また、時にはステロイド点眼薬の追加が必要なこともあります。
これも眼圧上昇など副作用の有無を確認し、対処できる眼科医だからこその処方になります。
鼻づまりとガラガラ声で筋トレに行ったら、『花粉症の時は無理しないでお休みしてください』
しばらくおこもり生活。
おうちでドラマ三昧⁈WBC観戦⁈楽しみます。
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開院してから生まれた三男の育休どころか産休も取らずじまい(出産前日まで診療、産後1週間で復帰)。
今更だけど育休欲しい~。
自分を育てる休み!
ということで、出来るだけ遠くへ、今まで休んだことのない長いお休みを。
開業医に有給があるはずもなく(産休・育休もない)、自分と患者さんとの兼ね合いのみ。
女性医師だから出産したら長期休暇(産休育休)で休診するんだ…と思われるのが嫌で頑張った30代。
その息子も社会人。
患者さん、スタッフに『すみませ~ん』と心の中で詫びながら、精一杯のお休み(2週間)を決行することにしました。
2週間休診にする覚悟!
幸い、2人の先生に代診してもらえることになりほっ。
水面下で静かに旅立った院長でした。
さて、ツアー一人旅。
飛行機と船を使います。
参加者は世界各国何十か所と旅した人ばかり。
毎月旅行している人達も。
退職金で、遺産で、資産運用で…
行った国・場所自慢大会のよう。
院長、蚊帳の外です。
遠路はるばる出かけた先の大自然は素晴らしかったです。
船は実はクルーズ船。
さすがに、今回の旅の達人たちもクルーズ船体験者は皆無でした。
午前午後船からボートに乗って探検?に出かけます。
超厚手のジャケット・救命胴衣に防水強靭な長靴で歩きます(というよりトレッキング)。
ガイドさんたちが、先に下見をして歩く個所に旗を立てたり見守りをしています。
探検家なら苦労して進んだ大地を、自分も苦労して歩いたとはいえ、足元にも及ばない(が、結構疲れました)。
動物、景色どれもどれもTrès bien!(トレビアン:仏語で素晴らしい)
この船はフランス船で、ゲストが約200人、スタッフが約160人とのこと。
国籍も約50か国とのこと。
院長は、船では出来るだけ一人で行動。
外国人の中の日本人を味わうようにしました。
朝のエクササイズに参加したり…
ハンサムなフランス人(Aさん)が指導、きつめの体幹トレーニングについて行けたので40歳くらい?と聞かれました。
いや、Aさんが40歳くらいに見えるのに…と実年齢を答えると信じられない!と。実はAさんは29歳だった!外国人の年齢は?です)
ジムで走ったり…
外国人はジム利用多し。
レストランはインドネシア人のスタッフが担当、こちらは片言英語と指差し。
だんだん日本語で『もっと~』『少し』など覚えてくれました。
ダンス教室に参加したり、折り紙教室(フランス流ハト)や栞作り(イベント担当のAさん)に参加したり。
毎回うまい下手は関係なく『Très bien!』
お陰でスタッフと知り合いにもなり、またまた『Très bien!!』
そして、毎日聴いたピアノコンサート。
院長は、不覚にも涙が溢れてしまいました。
聞いたことのある曲、名前を知っている曲、知らない曲。
どれもが深く自分の奥に染み入ってきました。
Très bien!!
船長主催のパーティーもあり、日本人勢は準備不足(そんな船だと知らなかった)。
院長もいつも着ているワンピースとスカーフ・ナースサンダル(船内用)というギリギリセーフ?という格好。
外国人のスパンコールやラメ入りドレス、オフショルダー・深いスリットのロングドレスにハイヒールを粋に着こなしている姿にTrès bien!
旅の終わりには、多くの国を旅する人たちを羨ましいと思わなくなりました。
自分の着地点は日常であり、診療をすること。
それを確認する旅でした。
『眼科はせ川こうクリニック』を支えてくれる皆様、ありがとうございます。
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