2025.12.9 スーパーはいつも新鮮

産業医(スーパー)の仕事の日。

あまりに暑くて熱中症の恐れもあり、タクシーを拾った今夏。

この一度の例外を除き、いつものように今回も駅から徒歩15分を歩きます。

 

事務所に入ると、従業員Aさんが声をかけてきます。

『センセ~飲み物はお茶にして、先生に教えてもらったスクワットやってるけど2キロ減っただけでそれ以上痩せないんです~』

 

今回は健診結果を見ます。

全体的にやや肥満・肥満・かなり肥満が70%ほど。

当然、高血圧・高脂血症・糖尿病・高尿酸血症(痛風)の恐れあり、もしくは既に罹っている人多数。

精密受診の勧告をしたり、就労制限の有無を判定したり…

安全保健委員会で運動や食事の話をしたり…

 

Aさんは早速実行してくれ、訪問の際に会うと声をかけてきます。

『まず食事はどうですか?』

『朝は5枚切りパン1枚と野菜とフルーツ』

『6枚切りにして卵を2個加えましょう』

話を聞いていくと…

量は多くないようですが、たんぱく質が少なく炭水化物が多い。

『私、お地蔵様みたいなんです。みんながお菓子をお供えみたいにくれるから、もらってしまう』

しかも気の良い人なので、勧められると食べてしまうよう。

『もらうのはいいけれど、それを1個だけ食べてあとは娘さんたちに配りましょう』

通勤距離は1.5キロ。

もちろん車です。

『その時間をトレーニングと思って歩いてみたら?早歩きすれば20分で来れますよ。雨の日は車でいいので』

『そんなに早く!?私、犬の散歩くらいのスピードで歩きます』

『早歩きのほうがダイエット効果高いですよ』

とまたまたアドバイスをし、次回訪問までに頑張って!とエール。

産業医の仕事かどうか不明ですが、頼られることは嬉しいこと。

 

会社全体の労働災害ニュースも毎月目を通す院長。

今回『ニヤリホット』事例を募集いうスーパー全店の取り組み。

現場のちょっとした工夫でひやりとする前に防げた経験・労災防止の成功事例を募集中!

 

『ニヤリホット』…初耳院長。

『ニヤリホット』とは、元々介護医療の場で、『ニヤリ』と笑顔がこぼれる瞬間や『ホット』心が温まるエピソードのこと。

当院は『ヒヤリハット』に毎日気を付けていますが、見渡せば『ニヤリホット』も毎日あり。

むしろ『ニヤリホット』があるから毎日診療のモチベーションアップに繋がっています。

当院では毎日朝礼をしているので、『ヒヤリハット』も『ニヤリホット』(と気付かなかったけど)も共有しています。

 

『先日中学生の職場見学があったんです』と店長。

歓声が上がったもののひとつ…と見せてくれたのがオートパッカー。

肉や魚を自動でラップで包む器械です。

プラスチック皿を置くと自動できれいにラップをして出てきます。

形状に合わせて何でも包んでくれます…が、長皿は難しいようでこれは手巻きになります。

魚売り場で自動と手動巻きの見分け方を教えてもらいました。

自動は長方形皿の短いほうに向けて折りたたんであり、手動は長いほうに向けて折りたたみ。

サンマとかは手動が多い。

包む作業もコツがいるそうで、取得する手間を考えると圧倒的に機械優位。

機械にはできない規格は手動で。

スーパーで商品を裏返すのは良くないですが、自動巻きか手動巻きか近くのスーパーでも確認したくなる院長でした。

 

まだまだスーパーの裏側は知らない事だらけ。

院長にとっては新鮮な情報。

巡視しながら社会見学も兼ねています。

自動巻き?手巻き?

 

こちらの記事もご覧ください

2025.6.3 巡視しながら商品も

2025.2.4 怒ってもいい!

2024.12.24 仕事は楽しい?!

2024.10.8 フレッシュ・フレッシュ・フレッシュ♪

2024.7.23 プラスのメッセージ

2024.6.4 生きてるで~

2024.4.23 学会と祈願

2024.1.30 パン屋さんやりたい!?

2023.11.21 卵1パック

2023.8.8 冷凍庫を変えただけで

2023.5.23 労災発生

2023.4.4 しまとらライン

2023.1.24 ロボ発熱

2022.12.7  押したり引いたり

2022.11.22 通常勤務可

2022.10.4 パーマで幸福

2022.9.27 切れたほうが良い

2022.8.9 仕事が回りません

2022.5.17 コロコロチェック

2022.3.22 春色の~

2022.2.1 値引きを当てに

2021.9.28 契約更新

2021.7.20 仕事の帰りに

→2021.5.25 深夜労働

2021.3.23 忘れ物ない?

2021.1.26 サンギョーイ

2020.12.8 再び1年生

2019.12.10 ディーセント・ワーク

 

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カテゴリー:健康 産業医

2025.12.2 住めば都(宮古)

縁あって県立宮古病院へ視察に行ってきました。

宮古市は全国に2市ありますが、宮古島ではなく岩手県三陸沖の宮古です。

 

今回は、僻地医療と東日本大震災の被害状況について。

 

岩手県へは何度か行ったことがありますが、三陸は初めて。

いわて花巻空港から盛岡までバスで45分約36キロ、そこから特急バスで1時間40分75キロ。

待ち時間もあるのでもう少し余分にかかります。

 

宮古駅からはタクシーです(バスの本数が少ない)。

かなり距離があり、また山のほうへ上っていくので『震災で建て直したのですか?』と尋ねると、『もう30年以上前からここです。だから病院は津波には全然問題なかったですね』

 

院長室で院長先生と初対面。

電話越しの柔らかな対応通りの先生です。

早速宮古病院の現状と課題を聞きます。

 

岩手県の2次医療圏は5つありそのうち三陸沿岸の中核は宮古病院です。

宮古市は神奈川県(よりやや大きい)に匹敵する面積2670㎢で人口は76,400人強。

(ちなみに名古屋市緑区の面積は37.91㎢人口は248,000人強)

2次医療圏とは、入院治療を含む一般的な医療ができる圏域です。

しかし医師不足は否めず、医師偏在指標も下位にあります。

高齢化率は41.9%、人口は減少。

そのため救急搬送も増加しており、ほとんど受け入れの体制です。

初期臨床研修医も少なく、短期間でも地域医療を学びに来る他病院からの研修医のマンパワーも有難いとのこと。

事実、宮古病院で勤務する若い医師の多くは、地域枠合格(ある年数僻地で働く代わりに授業料免除などがある)とのこと。

自身が研修医の頃は医局制度が存在し、大きな影響力があったことは否めません。

しかし大学医局が、多くの地方の病院を傘下に持ち、地域医療が回っていたともいえます。

赴任先は医局の意向のみでしたが、幸い自身は何処も思い入れがある赴任先となりました(働けば都・住めば都)。

新臨床制度になり、学生が好きに研修先や勤務先を選べるようになったことは、僻地医療の崩壊を意味します。

宮古病院にも医局からの医師派遣が難しくなっています。

 

副院長先生は東日本大震災以前から勤務とのことで、当時の話を伺いました。

宮古病院は高台にあるため(平成4低地の駅近くから移転)、直接津波被害はなかったそうです。

しかし沿岸沿いの津波による被害は大きく、亡くなった患者さんを確認する仕事、透析装置の維持・救急患者の受け入れなど、自分の家族の安否を確認する暇もなかったそうです。

病院職員が避難所を回って家族の安否を確かめてくれたとのこと。

診療所のある田老(たろう)地区では特に甚大な被害を受け、今は災害資料伝承館があります。

映像でしか知らない世界のまさにその時、宮古の人はここにいた!

 

たくさん勉強した後は、お勧めのお寿司屋さんへ。

地元の新鮮なネタはもちろん、芸術的なお寿司に感激。

東京での出店を打診されたことも何度かあると聞けばなるほど。

『宮古で育ったからね、ここで最後まで恩返ししたいのさ。宮古に来てうちだけじゃなく地元でお金落としてくれる方がいいの。宮古にお客さん来てくれる方が嬉しいのさ』

カウンターでお寿司を握りながら地元の話を聞きます。

何故か貸し切り状態。

『熊が出るからみんな出なくなっちゃたのさ』

そういえばその日も拡声器で、○○で熊出没と流れていました。

 

住めば都(宮古)。

住むには難しいですが、宮古再訪はやりたいことリストに入れます。

今度は山田線(盛岡・宮古間、今回は一部区間運休)で!

歩道橋の下(△矢印)まで津波が来たそうです。

 

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2012.3.12 初フルマラソン完走

2022.12.6 リアルDr.コトー その1

2022.12.13 リアルDr.コトー その2

2022.12.20 リアルDr.コトー その3

2023.4.25  八重山にとって…

2024.10.29 またまた島医療

 

カテゴリー: 健康 公センセの想い

2025.11.18 南から北を見る

某旅行中に教えてもらった韓国のDMZ(非武装地帯)ツアー。

 

いつか必ず!のいつかをいつも思案している院長。

ピンポイントで行けば可能!と気づきました。

日本から一番近い国なのだから。

DMZツアーだけに参加できれば良い!

 

1日半の時間を作れば可能ということが判明。

(国外は3時間前に空港到着のため)

 

晩のソウル行きの飛行機に乗りホテル着。

翌日DMZツアーに参加し帰国。

時差もないので大丈夫そうです。

 

当日19時過ぎの飛行機で仁川空港へ。

入国審査の混雑で1時ほどかかり、地下鉄を乗り間違え、ホテル着は深夜1時近く。

かなりの誤算で泣きたくなりますが、少しでも眠ります。

翌朝6時40分に明洞駅でバスが待っています。

韓国人ガイドさんは日本語が堪能。

DMZツアーのためだけの初韓国、しかも1泊2日の客は初めてと、すごく驚かれました。

アドレナリン出まくり、昨日の疲れは何のその。

 

バスはDMZ目指して発車、その前に軍人(KOREA  ARMY)がパスポートを確認。

 

朝鮮戦争により分断された韓国と北朝鮮の間には、休戦協定により北緯38度線付近に設けられた軍事境界線があります。

DMZが韓国と北朝鮮の国境線から南北2キロづつ設定されています。

DMZ内では、武装・軍事駐屯・軍事施設の設置は禁止されています。

 

韓国と北朝鮮を繋ぐ橋(この橋から捕虜が帰還)

韓国と北朝鮮を繋ぐ鉄道。

いずれも今は途絶えています。

 

北朝鮮が韓国に侵入するために掘った第3トンネルを歩きます。

ヘルメットを被り地下73Mの坂道を15分ほど降りていくと、第1~第3の壁があり小さな窓から北朝鮮に続いているのだと想像(実際には北朝鮮側から掘られたのですが、観光上韓国から北朝鮮に向かうように歩いていきます)。

かなりの急勾配なので帰りの上りはあちこちで休憩する人も。

 

ゴンドラに乗ってイムジン川を渡ります。

民間人統制区間を往来します。

眼下には有刺鉄線、地雷の看板も見え、ゴンドラに乗っている平和な観光客(自分も)との対比に違和感です。

Kポップも大音量でかかっていますが、これは北朝鮮に向けて韓国の自由度のアピールでもあるそう。

 

鳥頭山展望台では、望遠鏡で川を挟んで北朝鮮の街が見えました。

ついに自分の目で北朝鮮!

コンクリート建物もありますが、なにか発展途上のような昔の田舎の感じ。

将軍様の像も見えるらしい。

 

そして予想外でかつ今回一番感動したのは、脱北者による語り部です。

偶然にもWEBで見たことがある女性でした。

看護師の(身分により職業も決定される)生活が苦しく(給料というものがない)、闇市で商売をしていた。

生活困難自由剝奪の将来を悲観、中国人ブローカーにお金を払って中国・ベトナム・ラオス・タイ経由で入韓したとのこと。

残された息子も後に何とか脱北させたが、母と弟は拷問死の末路。

北朝鮮での幸福は家族との思い出だけとのこと。

監視からの解放、自己決定権、自由を得られたことに感謝していると。

質問にも丁寧に答えていただき、最後は彼女の更なる幸せを祈り抱き合って別れました。

 

2025年、自分たちにとって当たり前のこと(自由)がない国がある。

自由を手に入れるために、命を懸けて脱北する人たち。

 

1日半の短い旅、けれど濃厚。

脱北者たちは祖国の異常さを身を決して世界に知らせようとしています。

私たちは関心を持って知るべきだし、考えないといけない。

自由があるからこそ、今回も実現できた旅。

全ての人が自由を手に入れられますように。

 

『ビヨンド ユートピア』(映画)ぜひ!

南から北を見る

 

来週25日の公センセの部屋はお休みです。

 

 

カテゴリー: 公センセの想い

2025.11.11 目、大丈夫?

今年も小学校の就学時健診シリーズ開幕。

当たり前ですが、子供たちと院長との年の差は広がるばかり。

実際、同年齢での患者さんが6歳の孫(新患)を連れてくることも。。

 

小学校は違っても担当校で流れはほぼ同じ。

視力測定の後、眼科健診があります。

視力A(1.0指標)より下のB~Dの場合は、程度に応じて視力の再測定を勧めます。

健診は眼位・前眼部の異常の有無を診ます。

ある児童の外斜視(目が外向き)を指摘したのですが、母親は今まで気づいていませんでした。

一緒に生活していても元々そうだと思い気づかないこともあります。

その意味で、健診の意義はあります。

 

視力再検査のお勧めをした後、親子の会話はほぼ同じ。

『ほんとに見えなかったの?』と詰問する保護者。

『…』答えようのない児童。

事実に対して子供に詰問したとしても何の解決にもならないし、むしろ子供も責められているだけで、返答に困るのでは…

子育てを終えたからこそ、その会話に痛々しさを感じます。

親は、自分の不満・不安(予想外のこと)を子供にぶつけているのではと…

自戒を含めて。

子供が自分の予想・期待と外れるほど詰問口調になっていました。

兄弟でも色々なタイプがあり、性格に合わせてのり方褒め方育て方望ましいことも、巣立ってからやっとわかった、という始末。

今後は、悩めるお母さんたちに自分の体験から少し楽になってもらえたら、と思っています。

 

不安といえば、眼科に来られる患者さんで多いのは『目が赤い』

自分で気になることもありますが、人に言われて来院ということも多いです。

『大丈夫?目赤いよ』

他人の一言は親切そうで、結構相手を不安に陥れるような気がします(診療の場で)。

 

自身が気になっての来院でさえ、赤い(充血)は眼科的に病気であるのは半数くらいです。

結膜の下の毛細血管が太いだけでも充血しているように見えます。

また毛細血管が集まっていると充血しているように見えます。

市販では毛細血管を収縮させて白く見せる点眼薬もありますが、眼科医はお勧めしません。

毛細血管の太さや密度は当然個性があります。

『悪くないですよ。心配ないですよ』と安心してもらうのも眼科医の仕事。

 

治療しなければならないのは、結膜炎・アレルギー・さらに強膜炎やブドウ膜炎など。

この場合は赤いだけでなく、他の症状も出ます。

 

そのほか、緑内障治療の点眼薬でも目が赤くなることがあります。

目が赤くなる(薬によるが最大2時間程度)ことを処方前にお話しします。

本人はその副作用も承知で点眼しているのですが、周囲から『大丈夫?目赤いよ』の声に続けるのが不安になる場合もあります。

軽はずみに相手の体の変化について尋ねることは避けたいものです。

 

時々『出来物が気になる』『目が赤い』『目が白い』『目が黄色い』の訴えも。

『いつからですか?』

鏡を見て気づいた、気になった。

一通り診察をしても特別病的な所見は?

『正常ですよ。病気でないですよ』と患者さんの目を強拡大で映します。

『これです』示されるのは、涙点や涙丘といった元々あるもの。

赤い場合は、毛細血管が集まっていたり太かったり。

白い場合は、角膜の老人環(ろうじんかん)だったり。

黄色い場合は、瞼裂斑(けんれつはん)だったり。

 

責任をもって診断治療するのが医師ですが、安心を還元するのも医師の務めだと思っています。

ネットや非医師は責任がありません。

 

校医当初の就学時だった子が、今は就学時の子供を連れて来ます。

地域にかかわり続けていられることに感謝です。

健診前の一コマ。

こちらもご覧ください。

2012.11.20 お母さんですか~?

2016.11.1 就学時健診にて

2020.12.22 茶目が濁る

2021.11.9  もはやお母さんではない

2021.11.16 目が黄色い!?

2024.11.12 小学校に上がる前に

 

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2025.10.28  楊貴妃むかつく(向津具)

『日本で一度行ってみたいところがあります』

中国語レッスンにてラオシー(=先生)との旅行の話題。

『どこですか?』

『楊貴妃のお墓です』

『???』

『確か山口県…』

ありました!山口県日本海側、こんな所に!知らなかった!

『行きたいですが、遠いですよね~』

先生の夢を叶えたい!

その晩、時刻表とアプリと地図を広げ行程作成。

1泊2日なら可能。

『行けます!夢を叶えましょう!一緒に行きます!』

早速『謝謝』とともに『空海』の映画が送られてきました。

 

オール中国版に加え、サスペンス的な始まりでたじろぐ院長。

でも見ないわけにいかず、字幕付きを探して見ました。

なるほど、楊貴妃の時代背景、楊貴妃の謎がおおよそ掴めました。

不勉強な院長は、楊貴妃=世界三大美人=レイシ(果物)が好きというくらいの浅知識。

 

当日、駅で待ち合わせた二人。

『赤い服を着てきましょうね』の約束通り、2人とも赤のワンピース。

リュック以外に小さいスースケースを持っているラオシー。

『この中にはチーパオ(=チャイナドレス)が入っています。楊貴妃の前で撮りましょう!』

おやおや。

 

今回の行程はかなりハードです。

名古屋から新幹線・山陽線・山陰線・バスを5回乗り継ぎ6時間半かけて向かいます。

電車の本数も車両もどんどん少なくなっていきます。

 

山陰線乗り継ぎ時は、我々がのんびり乗車するや否や出発。

日本海を線路沿いに走る山陰線には感激。

代行バス(災害にて山陰線不通区間のため)への乗り換え誘導や約90分のJR代行バスも楽しみ、更に地元路線バスに乗り換え目的地の二尊院へ。

二尊院は長門市の向津具(むかつく)半島にあります。

 

唐の幻玄宗皇帝の妃であった楊貴妃は、反乱によって殺されることになった。

しかし陳玄礼兵長が、楊貴妃を殺したことに見せかけて小舟に乗せて逃がした。

小舟は向津具半島の唐渡口に流れ着き、間もなく楊貴妃は死んでしまった。

この天請寺二尊院に楊貴妃のお墓ができた。

(以下略)という楊貴妃伝説。

 

楊貴妃の墓についても諸説ありますが、大理石の楊貴妃像に圧倒されます。

西安で作成されたもので、西洋風(漢民族ではなく西方の民族だった)のはっきりした顔立ちで下半身はふっくらな像です。

 

ラオシーは大興奮!

宿坊でも住職から説明を受けると、かなり鋭い質問も(知識があると質問できる。院長、質問すら出来ず)するラオシー。

楊貴妃愛が伝わってきます。

 

『写真もたくさん撮りましょう!』

建物や景色だけでなく人物も。

中国人は写真を撮られるのが好きらしい。

赤いワンピースの後は持参のチーパオ、ポーズも色々。

『はい!1(イー)2(アー)茄子(ジエズ)』とカメラマン役の院長。

『チャングーチュアン(長谷川)はこれ(私用のチーパオ)を着て!こちらを見て、手を挙げて。』

ラオシーは注文が多いのですが、そのうち自身もモデル気分、楊貴妃気分?に…

何と『美人お守り』がありました(楊貴妃にちなんで)。

 

『2日間出来るだけ中国語で話しましょう』の提案で中国語:日本語8:2で何とか乗り切った院長。

根気よく拙い中国語を聞き理解し修正し、会話を繋げてくださったラオシーのお陰。

片道6時間半は軽い形式的な会話だけでは間が持ちません。

言葉も関係も深くなったような。

 

『次回レッスンまでに、2日間を思い出して作文を書いてきてください』

最後に宿題をもらう院長でした。

ラオシー、厳しー。

 

*11月4日の公センセの部屋はお休みです。

大理石の楊貴妃像。

 

 

 

 

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2025.10.21 ストレスと緑内障

緑内障の患者さんにとって眼圧は気になります。

眼科医はもっと気になります。

当院では緑内障患者さんには毎回院長が測定した数値を伝えています。

 

眼科雑誌にあった外国の論文の紹介。

『心理ストレスが緑内障患者の眼圧に与える影響』

 

ストレス負荷をかけた群とストレス負荷をかけないコントロール群を設定し、眼圧変化を比較検討した研究。

緑内障(原発開放隅角緑内障)患者39例。

21例にトリア社会的ストレステスト(TTST)という強いストレス反応を誘発するテストを仕掛けます。

例えば、病院での採用面接用スピーチの準備を10分以内でするよう指示。

白衣を着た面接官の前で採用面接用スピーチを5分間行うよう指示。

1022引く13の数を順に口頭で回答し5分以内に終了するよう指示。

計算を間違えたら最初からやり直し。

これらのテスト終了40分後にこの試練は研究のためと明かされます(ドッキリみたい)。

 

テスト前後で不安スコア、眼圧、血圧、心拍数、唾液検査。

コントロール群はストレス負荷群が与えられた指示に取り組んでいる間休憩。

 

この結果、ストレステスト実施直後の眼圧は、ストレス負荷群では右4mmHg左4.2mmHg上昇した。

コントロール群は右0.9mmHg左0.8mmHgk上昇した。

ストレスを掛けられた群は有意に眼圧上昇があった。

ストレス負荷群の6割が眼圧4mmhg以上上昇というのがこの研究の注目すべき点。

(4mmHg上昇というのは緑内障診療においては大きな意義あり)

 

40分の休憩後、ベースラインと同様の値に低下した。

 

一過性とはいえ、心理的ストレスは優位な眼圧上昇をもたらすことを初めて前向きにした貴重なスタディと評価されています。

 

血圧と同じように、眼圧も日内変動や日日変動や季節変動があります。

一喜一憂するのは良くありません。

しかし、緑内障は眼圧の変動幅が大きいほど進行しやすいと言われています。

診察での眼圧はもちろん重要ですが、眼圧が落ち着いていても進行する場合、日内変動が大きい場合もあります。

 

また眼球運動により緑内障が進行しやすいという報告もあります。

内転(眼球を内向きに動かす)すると他方向の動きより視神経の変形(画像レベル)が起こった。

また外転(眼球を外向きに動かす)すると他方向の動きより眼圧上昇が大きかった。

では眼球運動を制限すれば緑内障は進行しないのか?

実際眼球運動を制限する手術は報告されています(現実的ではないですが)。

 

緑内障を進行させないためには、日々ストレスを回避すればいい?目をあまり動かさない方がいい?などと短絡的に考える必要、実行する必要はありません。

これらはまだある研究の報告の段階にすぎません。

 

大事なことは、自分の病気・病期を知り、きちんと処方された点眼薬を遵守、定期的に診察を受けること。

心配なこと、気になることは目の前の主治医に尋ねること。

眼科医と緑内障患者さんの目標は、一生見え方に困らないQOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)を維持することです。

変わらないのは良いこと。

変化があれば経過次第で対応します。

何十年もお付き合いの患者さん。

頼っていただき有難いことです。

応えるためにまだまだ勉強しないといけない院長です。

熊は回避。白熊↑は歓迎。

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2025.10.7  2025日本緑内障学会 in神戸

今年の緑内障学会は神戸。

新神戸からシャトルバスで会場に向かいます。

三宮バスターミナルを経由した時ふと思い出しました。

小学生の息子たちと甲子園に行った夏休み。

三宮で何が原因か怒った長男がダーッと脱走。

下の2人に待つように言って、ずいぶん追いかけて捕まえた記憶が蘇りました。

同時に品川駅でも同様のことがあった記憶まで。

『あの時のこと覚えている?』とLINE。

息子から『覚えてない、でも逃げてばっかの人生だったな~(笑)』の返信。

 

さて今回も様々な話題が。

 

緑内障点眼はかなり出そろっていますが、新薬も近く発売されます。

一方、現在主流で使用している点眼薬の新たな副作用も報告されました。

副作用が出て、その後機序が解明されていきます。

副作用があるから使わないということではなく、効能優先にしつつも止めるべき副作用に気づくことが大事です。

『処方する薬が絶対ではないので、何か自分に合わないと思ったら必ず言ってくださいね。そこから、また策を考えるので』

院長がいつも伝えることです。

 

画像の読み方もどんどん進化してきています。

特に日本人は強度近視の緑内障が多いので、画像は定型的でないことが多くなります。

40歳以上で5%強、70歳以上では10.5%の緑内障発症率。

強度近視だと7.3倍緑内障に罹りやすくなります(だから子供を強度近視にさせない治療が注目)。

 

緑内障の罹患率が高まってきたこと、平均寿命が延びていることから、ロービジョン対策も課題となってきています。

『緑内障患者が社会で活躍するための問題と対策』がシンポジウムで、『緑内障のロービジョンケア』が学会賞企画教育セミナーで企画されました。

視覚障害者補装具認定医師であり、アマチュアロービジョンバレーのチームドクターでもある院長。

そして、日々の診療でも、見にくさを訴える患者さん、視野進行が進む患者さんに対して出来ることを考えています。

 

近年のロービジョン支援に対して劇的に変化したのは、スマホアプリの進化による充実です。

高齢者は健常者でもうまくスマホを活用できない人も多いのですが、取り合えずスマホを持つところからです。

スマホのアプリはどんどん進化しており、例えば

ヒトやモノをカメラで認識する『Seeing AI』

目的地までルート案内をしてくれる『SHIKAI』

カメラをタグに向けるだけで内容を読み取れる『ナビレンス』(万博で体験可)

点字ブロックを専用アプリで読み取ると読み取った方向に応じて音声案内を聞くことが出来る『コード化点字ブロック』)金沢市で体験可)

など、検索すると視覚障害用アプリはかなり多く開発されています。

また、足からの振動で目的地に行くことが出来る靴のセンサーも考案されています。

目の病気を治すのも眼科医ですが、ロービジョンの人たちの支援をするのも眼科医です。

目の前の患者さんの視機能低下による困りごとを知り理解し、出来ることをアドバイスするにはより多くの知識や情報が必要。

 

恩師にも再会。

70歳を超えても診療手術勉強に精力的。

永遠に追いかけていく立場の院長です。

 

特別公演は山中伸弥先生。

今回もiPS細胞をめぐる素晴らしい講演を聞くことが出来ました。

 

学会参加はモチベーションアップ、自分の課題も見つかります。

逃げないこと・続けることの重要性も。

いつか息子も分かってくれるといいな~

『これから(の人生)は逃げないように!』と返した母(院長)でした。

お勧めカクテル コウベハーバー レモネード

 

こちらもご覧ください

2024.10.1 日本緑内障学会

2015.9.15 日本緑内障学会

来週(14日)の公センセの部屋はお休みです

 

 

 

 

 

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2026.9.30 Sante ! inケニア その4

前回の続きです。

 

マサイのドクターは世襲制で、55のマサイ村を管轄。

半年に1度キリマンジャロ山に行き、薬効のある木をロバに引かせて持ち帰ってくるそう。

すべてが治るわけではないことは院長(医師国家資格有)でなくても自明ですが、現代でもこの治療が成立していることに文化の違いを強く感じました。

サファリの動物と同様、生まれる命・なくなる命、助かる命・助ける命がはっきりしている(はっきりせざるを得ない)現状(文化と医療水準からそうせざるを得ないのでしょう)。

日本の医師が診ているのは、小児科を除き、ほとんど加齢・高齢化とともに増加する病気です。

高血圧・糖尿病・高脂血症・癌しかり、白内障・緑内障・加齢性黄斑変性症しかり。

白内障以外加齢に伴う病気はマサイ族の医師からは出ませんでした。

ケニア人の平均寿命は64歳(2024)、マサイ族は45歳くらい。

加齢に伴う病気が発症するより寿命が早く尽きてしまう。

ケニアの現在。

『いつお迎えが来てもいい』『そんなに長生きしたくない』診療の場でよく聞く声。

日本人の平均寿命は女性87歳男性81歳(2024)。

長生きが新しい問題も起こしている日本の現在。

 

マサイ族でなくても、一般人も公的病院は機能しない(よくストライキが起こる)ため、高い私立病院にどうしてもの時は受診するそう。

ふだんは、薬草や薬局で薬を買い自分で治すとのこと。

もっとも公立病院医師の月給は約20,000円、警備員と同額だそう。

医療体制の充実はまだまだのようです。

ちなみに3日間でガイドとドライバーに支払ったチップは各60ドルずつ(相場らしい)。

 

日本人のクラウドファンディングで建てられた小学校を見学します。

がらんとした一部屋に20人くらいの小学生が座っています。

大きい子も小さい子も赤ちゃんみたいな子も混じっています。

案内役の青年が、歓迎の歌を歌うと説明します。

歓迎の歌は…なんと日本語で『翼をください』

こうやってはるばる来る日本人のために、一生懸命覚えたのでしょう。

真っ黒な瞳・白目そして肌とのコントラスト。

みんなの目はとてもキュートで活き活きしています。

机は卓球台みたいなもの。

壁にはアルファベットが貼ってあります。

学校に行きながらもお手伝いもしないといけません。

教育を受けることは大切、広い世界へ羽ばたく子がここにいるはず。

もちろん、素足にサンダル、牛糞で作った家で生活し、マサイ族の文化を守る人もいるはず。

(実際マサイ族でも村を出て都会で生活仕事をする人もいるそうです)

 

あれば便利だけれど、モノや情報などどこまで必要なのか?

モノも情報量も多ければ幸せなのか?

どこまで清潔や快適にこだわるのか?

院長も昭和から生きてきて、子供時代から生活はずいぶん変わりました。

(つい昭和あるあるを回顧してしまいます)。

しかし2025年の現在、マサイ族の生活様式にはびっくりしました。

マサイ族でない人たちの生活(歩いて移動が多い、物乞い、トタンの家や市場など)も然り。

無くてもより良く生きている人々がいると言うこと。

 

束の間のケニアで感じたことは、日常の日本では感じえなかったこと。

有意義なカルチャーショック!

『Sante サンテ(スワヒリ語でありがとう)ケニア!』

マサイ族の歓迎ダンスに加わる院長。

 

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2025.9.16 Sawasawa  inケニア  その3

前回からの続き…

 

もう一つの目的はマサイ族の村を訪ねること。

国立公園の片隅のある村へ。

ケニアには42の多民族国家で、ケニア=マサイ族を連想してしまいますが、実際にはマサイ族は少数遊牧民族です。

最も多いのはキクユ族でガイド・ドライバーとも同族。

ケニアはスワヒリ語が母語・公用語で英語も公用語です。

しかし民族ごとの言葉もあり、同族同士だとその民族言語で話すそう(車内は2人ずいぶん盛り上がっていた)。

またマサイ族の言葉をキクユ族は理解できないので、この間はスワヒリ語か外国人がいるときは英語で話します。

マサイ族はケニア南部からタンザニア北部を牛を飼いながら移動する遊牧民。

最近では国立公園内に定住することも多いのですが、ケニアタンザニアの国境はマサイ族のみパスポートなしで往来できるそうです。

民族間は顔でわかるらしい(日本人が中国人や韓国人を見分けるのと同じ感覚か?)。

 

マサイ族も最近は、スマホを持っていたり、観光客を相手にしたりと時代とともに変化をしています。

耳に大きな穴をあけた若者が英語で案内。

村の入り口(境はないけれど)からして牛だらけ(牛糞も)です。

牛はマサイ文化の中心で、富・地位・社会関係の象徴です。

また乳・肉だけでなく生血も食料源であり、皮や骨まですべて利用します。

村の男女が歓迎の踊りをしてくれます。

カラフルな布をまとい足はサンダルです。

男性の赤い布はライオンを恐れさせる色なのだそう。

女性は大ぶりのピアスやネックレス・腕輪をしています。

赤ちゃんをおんぶしている人もいます。

 

その後生活の様子を見せてもらいます。

家作りは女性の仕事で、木の枝と牛糞から(蠅が多い)。

ベッド(固い)にはすごく大きな牛革が敷いてありました。

男性は牧畜と家畜の世話。

 

トイレを借りたのですが、院長子どもの頃の和式よりもずっとずっと昔。

トイレの原型です(おそらく)。

トイレの原型はいわゆる和式なんだとこれまた発見?!

元々は何処の地域でもしゃがんで用を済ませたのかもしれません(女性は大小・男性は大)。

現状、トイレの小屋が一つあるものの(観光用?)、マサイ族の多くは青空で済ませるようです。

 

一人の男性が小さな5本の棒状の物を持ってきて説明を始めました(英語)。

マサイ族の医師だそう(I am Dr. と紹介、マサイ族認定)。

1,マラリアの薬

(蚊を介して感染、熱帯亜熱帯で多い、2日目のホテルではベッドの周りに蚊帳が吊るしてありました)

2,下痢をはじめ胃腸不良の薬

3.関節・筋肉の痛みの薬

4.強壮剤

マサイ族は一夫多妻制です。ドクターの妻は1人だけだそうですが、先程の若者は来月2人目と結婚予定とのこと。

そのため強壮剤は必須のようです。

5.トラコーマや白内障の薬

トラコーマはクラミジアによる目の感染症です。日本でもかつては流行していましたが、少なくとも院長が眼科医になってから新しく罹患した患者さんを診たことはありません。

各症状・病気に応じて、上記1~5の木を粉末状にしたり煎じたりして塗ったり飲んだりして治していくそうです。

目に関しては熱く熱した棒を頬(瞼の下)に押し付けることもするそう。

これは日本でいう罨法(目を温める)に相当するのかと思いました。

 

わかったか?と聞かれ『sawasawa サワサワ(スワヒリ語でOK)』と答えた院長。

漢方とも違う世界にびっくりです。

 

次回に続きます。

(来週は23日祝日のため公センセの部屋お休みです)

目の前を象の親子が歩いて行きます。
動物優先、邪魔しないように。

 

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2025.9.9 Polepole inケニア その2

前回からの続き…

 

毎日10キロ。

普通の靴やサンダルで。

イヤホンをして歩いている人は一人もいない。

歩く・走る基本動作にスマホは必要?

便利になり移動も早くなったのに、どんな時もスマホは手放せないツールになっている日本人の私たち。

いつの間にか、想像や創造、考える、無になる時間を手放しているように思います。

 

また毎日太陽光の下で長距離を歩いていたら、知らず知らずに近視進行予防になっています。

(近視進行予防に1日2時間屋外活動を日本眼科医会は推奨)

 

一般道には普通車はあまり走っていません。

ダンプかトラック・トレーラー。

あとは乗り合いバス。

流通のための交通。

80キロ以上で走る車の脇を時々3人乗りのバイクが走り、歩道(舗道ではない)を人が歩いていたり、牛や羊が放牧されていたり。

片道1車線をどんどん追い越して走るのが普通です(前方からくるとすっと元の車線に戻る)。

標識もなく続く一本道を国立公園のほうに曲がるとかなり凸凹、舗装がはがれて凹んでいます。

『なぜ直さないのですか?』

『(国に)お金がないからです』

こんなデコボコでも?!

『標識がないのに行き先が分かるのですか?(車のナビもないし、スマホのGPSも使っていない)』

『大体わかります(自信満々に)』

地図が頭に入っている?!

『polepole ポレポレ(スワヒリ語でゆっくりゆっくり)です』

スワヒリ語の諺に『ゆっくり行けば、ぶつかることはない』というのがあり、ゆっくり行けば未知の世界でも知らない人同士交わえると言う意味だそう。

地図がなくても、聞けば(交流すれば)わかると言うこと?

笑顔の子供たちが寄ってきます。

『いつもの光景です』

無視して車は走りますが。

『Give me candy, ○○!』

 

アセンブリ国立公園に入ります。

ケニア南部、タンザニアとの国境近く。

ここはマサイ族が暮らす地域としても有名です。

 

オフロードの道は約1メートルのアップダウンもあります。

ランクルの真価発揮。

揺れは相当大きく、降車後も振動が残るほど。

『ここでは象さん、たくさん見られます』

まもなく『いた、いた!』

どこどこ?

ガイドさんもドライバーさんもさっと動物を見つけます。

『あの向こうの大きな樹の下に』

どこどこ?

『今、こちらを向いた』

どこどこ?

『双眼鏡使ってください』

ふーむ…双眼鏡越しに少しづつ顔を動かすと…『あれ?』

『いた!いた!』

ゾウだけでなく、ライオンやチータなど草木と紛らわしい動物も同様に見つけます。

視力一体どれくらい?

日本では、2.0まで指標はありますが通常1.2~1.5までしか測定しません。

子供の弱視治療でも1.0出るようにすることが目標です。

『視力いくつですか?』

『測ったことありません』

いつかマサイ族は視力10.0と目にしたことがあります。

ケニアには42の民族があり、ガイドとドライバーは同じキクユ族(農耕民族・ビジネスに強い)。

マサイ族ほどでないにしても、100メートル以上先の動物を見つけられる視力は相当なはず。

 

ならばと、『近くは見にくいでしょう?』と聞きます。

遠視で元々視力の良い人は、40歳以降老眼を自覚しやすくなります。

こんなに見えていると、遠視もかなり強いはず。

ガイド45歳『大丈夫です、見えています』

ドライバー58歳『すごく細かい字(見せてくれた)の時だけ眼鏡を使うけど、普段は使わない』

加齢とともにピント合わせをする力(毛様体筋)は低下し、水晶体も濁り固くなるのに、この回答は…?!

同世代強度近視の院長でさえ、日々老眼は自覚しています。

遠視だから目の奥行(眼軸長)は元々短いはずなのに毛様体筋の構造変化があるのだろうか…(一眼科医考えます)

 

次回に続きます…

移動で1日10キロ歩くのは普通です。

 

 

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