2012.11.13             医者も祈願する!?

先日の講演会は横浜。いつもなら移動で終わってしまうのですが、休日のため少し余裕が(ラッキー)。横浜まで来たら、個人的には「鎌倉」。鎌倉名所史跡は多々あるものの、「江ノ電」「鎌倉大仏」が院長の鎌倉要所です。与えられた時間で堪能できることを確認、いざ鎌倉へ。江ノ電で住宅街を通り抜け海岸線を江ノ島まで。一度下車して、江ノ島の手前まで歩きUターン。途中「鎌倉高校前」のホームで1本電車を見送り海を眺める(前回は「極楽」でも下車)。最後は「長谷」から大仏様へ。優しいお顔(特に鼻と唇)を拝み大満足。今回の目的は達成です。

途中、一休みに入ったお店で備え付けの観光ガイドを読んでみると、新スポット発見。鎌倉駅から徒歩数分、「これは行かねば」と心が踊ります。「東身延本覚寺」を発展させた日朝上人は眼の神様として有名だったそう。つまり、眼に御利益のあるお寺。日朝水なる目薬(眼科医の性分で成分を確認してしまう)もお守りとと一緒に用意されています。その昔、眼科の少ない時代はかなり重宝したとのこと。

日々の診療は現代医学(しかも今回は最新の講演を聞いたばかり)に基づき診療しているものの、「信心も大切」と患者さんの眼病治癒祈願をしてきました。お守りは肌身離さずが原則ですが、ご愛嬌ということで待合室に飾っておきます。御利益があれば幸いです。

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2012.11.6         つい期待してしまう

診察室にて、「某テレビ番組で視力回復の画期的方法が紹介されていた」という問い合わせが多数あるこの頃。心地よいキーワードの発信は、マスメディアならでは。今回のキーワードは「ドライアイ」「実用視力」「ムチン」。患者さんからのイメージをまとめると、「目が乾いたり見づらい人は、この最新の目薬を使うことで視力が良くなる」…かなり飛躍的な解釈ですが、マスメディアではよくある手法。目の前の患者さんの誤解を解き、適切な説明をするのは、現場のその患者さんを診ている眼科医の務め。タイムリーに、週末、ドライアイの講演(もちろん眼科医対象)を聴講。講演、講習会等は、当然ながらマスコミを通じてよりも最新の知見です。ドライアイの概念が広く知れ渡ったのは良いことですが、当然広義(思い込みも含め)から狭義まで幅があり、治療については、眼科医が個々の患者さんに応じて決定します。実際、あの手、この手のドライアイ治療法があるのは日本ならでは(日本の眼科は最先端です)。眼表面の乾き、傷に加え、(表面の屈折機能障害による)視機能低下、瞳の輝きの低下なども出るドライアイ。しかし、「ドライアイ(病気)でないのに、ドライアイ(病気)と思い込んでしまうことは不幸です」これはドライアイ大御所の某先生の言葉。正しい知識で、不安に陥らせないのも現場の医師だと思っています。

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2012.10.30         持ち合わせが…

「医者の不養生」ということわざがありますが、毎年人間ドッグを受ける院長。身長体重から始まり、血液・尿検査、エコー、CT、胃カメラと続きます。マンモグラフィー(乳癌の検査)の痛み、胃カメラを飲み込む苦しさも乗り越え、今年も無事終了。オプションを追加したので、支払いが発生。「はい、はい」と気安く財布を開けたところ、足りない…紙幣、小銭を数えるも7000円に届きません。赤面で「すみません、持ち合わせが…どうしたらよろしいでしょう?」しばらく間…「少々お待ちください。」 奥に消えた受付嬢。

2度あることは…と言う通り、赤面もの体験は3度目でした。1度目。ドラッグストアで買い込んで支払いの段階でお金が足りないことが発覚、「持ち合わせが…」。数品返品すれば払える金額も持っていなかったので、レジかごに「お預かり」の札を付けられ、大急ぎで自宅へお金を取りに行きました。2度目。子供たちとランチ後、支払いの段階で同様な状況。この時は、もう飲食した後だったので、息子①②(当時幼児)をお店に置いて(担保)、当時乳児の息子③を抱え自宅へお金を取りに。いまだに息子たちからは人質にされたと言われますが。

さて、今回3度目。また、取りに帰るしか…と思っていたら、「カードでもお支払いできます」と返事。現金主義の財布には、ポイントカードはあっても、クレジットカードはあったけ?」と探す院長。1枚だけ見つかり提示することが出来ました。「よかったですね~。暗証番号押してください。」「ん?」数年使用していないカードの暗証番号は不確実。戸惑う様子に、エラーを避けるにはサインでもOKといわれ、窮を脱した院長でした。

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2012.10.23    山形弁をアメリカ人から

金木犀の香りが秋を醸し出しています。クリニックの南側、扇川の遊歩道は、春は桜、秋は金木犀と季節の彩りを楽しめます。

さて、眼科の勉強会が続いたところで、医師会の研修講演会へ。今回の講演は山形弁研究家・タレントのアメリカ人、ダニエル・カール氏による「ダニエルの日米比較医療論」。在日33年の山形弁は、顔を見なければ、東北地方のお爺さんが日本昔話を語っているような流暢さでした。タイトルよりもかなり軽快な内容は、外国人が戸惑う日本語の特徴、解釈にまで及び、楽しく聴くことが出来ました。「受診する外国人のほとんどは、日本語をある程度学んできているので、易しい日本語で話せばOK(院長も特に英語圏の患者さんには一生懸命拙い英語で話そうとしますが)。」「しかし、日本語の日常会話に多い相手が推測するような婉曲表現は得意ではないので、病状・治療法などはっきり、しっかりと告げたほうが良い。」「もっと患者側に選択権を与えてもよいのでは?」ふむふむ。「国民皆保険制度のため保険証1枚で受診できるのはとても便利」などなど外国人(ダニエルさん)ならではの視点も。普段の眼科学会での外国人研究者の講演は通常英語(同時通訳はあっても、かなり集中力が必要)、もちろん専門領域についてです。今回は、日本人の一般講演会(むしろトークショー?)を聴く気軽さで臨めました。

さて、来るアメリカの大統領選挙。オバマケアはどうなるんだべ(拙い東北弁)?

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2012.10.17    目を動かそう

ロービジョンケアでは、見にくくなった人の残っている視力や視野を自覚させ、眼球運動の練習をし、時には顔や首、腰の動きも利用して、より広い視野の獲得に努めます。また、視覚以外の感覚を最大限に利用することも大切です。目は動くものだと当たり前に思われていますが、健常人でも子供より大人の方が目の動かす範囲は小さくなります。大人になるにつれて、好奇心が減り、眼前の物しか見えなくなるとしたら(もちろん正面視することが重要な場面は多々ですが)ちょっと淋しい…

いつも土地勘のない場所に行った時には、時間があれば散策するのが常の院長。先日学会場から歩いていると、右前方に電飾が飛び込み、キャーキャー弾む声も。ふらふらと光と音のする場所に入っていくと「東京ドームシティ」。中には、アトラクションや飲食店がずらり。「東京ドーム」=「後楽園球場」ということは、ここは以前「後楽園遊園地」?中学の修学旅行先の一つ(ディズニーランドは当時はまだありません)でした。遊園地初体験にみんな絶叫、興奮、満足。しかし、院長にとっては、「遊園地嫌い」にさせたジェットコースター恐怖の苦い思い出の場所。視線を動かし視野が広がり、加えて好奇心に引き寄せられたことで、意外な思い出に遭遇することとなりました。

今では東京も「おのぼりさん」ではなく、都会人のように歩いているはずの院長。しかし、毎回誰かに(残念ながら男性ではない)声をかけられます。目新しいものをキャッチしたいという思いが、視線と顔に現れているのでしょうか?でも、いつもより意識して少しだけ大きく目を動かすことで、意外な発見や出会いがあります。そして、時には大きく開けたり閉じたり、上下左右動かしてみましょう。すっきりしますよ!

 

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2012.10.09     より良き明日に向けて

秋は学会、講習会が目白押し。季節の変わり目で先週は風邪気味でしたが、気力、食欲で乗り切り、ロービジョン学会へ。この学会の特徴は、医学・教育・福祉・就労・行政・機器など演題も参加者も多岐に渡ることです(通常眼科関連の学会は眼科医が主)。東日本大震災・パラリンピックのことから、人工網膜・網膜再生(iPS細胞、ノーベル賞でしたね!)まで、今回もインプットできることはすべて聞いてきました(アウトプットせねば)。

某講演の中で…病気(障害)の受け入れの3段階。「初級:病気のことがよくわからない」「中級:病気のことを知って、自分を環境に合わせようとする。」「上級:自分の出来ることを知り、環境を自分にあわせて変化させる。」行きつ戻りつ価値観の転換をしていくのが、自身の成長の証(もちろん、受け容れることは容易なことではないですが)。このことは、病気だけでなく、他の物事にも当てはめられそうです。例えば、ロービジョン。昨年までの院長は初級段階、今は中級。一生懸命勉強している最中。

冒頭のフレーズは、今回の学会サブタイトル。学会中に誕生日を迎えた自分へ贈るメッセージでもあります。

 

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2012.10.2    日曜日の出勤

台風17号名古屋直撃予想の日曜日。部活の大会や学校行事は中止、しかし休日診療は中止になりません(当たり前ですが)。約1年ぶりに休日診療所当番に。内科一般は各区ごとに設置されていますが、眼科は新栄の名古屋市医師会休日急病診療所のみです。悪天候の中でも、急に眼が痛くなり来院される患者さんは結構ありました。物が入っていたり、傷がついていたり。いつも当院に来院される患者さんとは違い、きっと1回限りの出会い。当座の痛みと不安を軽減するべく対処をし、翌日の近医受診を念押しして診療終了。今回はお昼から暴風警報が発令されたこともあり、いつもよりは患者さん数の少ない一日でした。

休日診療所の日曜出務にはお楽しみ(よく自分だけのお楽しみを作る院長)もあります。数年前パリのビストロ風(フランスに行ったことはないのですが)の小さなお店を偶然見つけました。1年に一度、限られた休憩時間内でひとりランチ。走って午後診療へ。でも、日曜日働いている自分にちょっとご褒美。

出勤時はお天気も良く、荷物になるからと折りたたみ傘にしたのは全くの失敗でした。最寄りの地下鉄までの帰り道、暴風域に入っていた台風は見事に傘を破壊。役に立たない傘をさし、ずぶ濡れのまま走ることに。ドラマじゃあるまいし。地下鉄のホームで好奇の目にさらされたのは言うまでもなく…

 

 

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2012.9.25          大切に使えば…   

「大切にされているお嬢さんですよ。人に例えて言えば。」とは、自転車屋さんの台詞。最近、自転車の空気入れの頻度増。ライトの調子も今ひとつ。15年も使用している自転車もそろそろか…と尋ねると、前述の答えが返ってきました。「?」という顔をしたようで、補足。「自転車を見れば、どういう使い方をされているかわかります。自転車は、雨や紫外線に弱いのです。この自転車は、屋内に駐輪してあって、雨風にさらされていない。パーツを換えれば、まだまだ10年以上乗れますよ!」院長愛用の自転車は、いわゆるママチャリ(実はチャリという言葉は、未だに使い慣れないのですが)。当世風のおしゃれさや格好よさはありません。一般の廉価な物。しかし、自転車屋さんの言葉に、確かに人に例えられなくもないと納得。雨や紫外線は身体には当然よくないし、使い方(生き方)次第で、パーツはメンテナンス(検診)や修理(治療)で長持ちさせることは出来ます。15年前に比べ、かごやタイヤなど部品の交換修理は幾度となく。もしかしたら総額は購入代金を超えているかもしれません。今回タイヤは問題なく、虫ゴムのみ交換。LEDライトにして、夜も安全に。今まで以上に大切に乗ろうと決意。帰りは、変速がなくても、ペダルも心も軽くなるというもの。今回気になった(色々気になる院長)のは、自動の空気入れ(コンプレッサー)。出がけに、スカート・パンプス姿で手動ポンプを押している姿は、誰かに見られたら気恥ずかしい(想像はしていただいても結構)…自動で楽々給気には憧れます。さて、スタッフも感化されてか自転車通勤をしたり、購入予定者も出現。これからの季節、自転車お勧めです。生活習慣病の患者さんには、任意でこっそり体重を聞く院長。高血圧も糖尿病も悪化すると目に来ます。一緒にダイエットしませんか?

 

 

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2012.9.18       「いきいき」に一役

「緑区いきいき支援センター」で眼科の勉強会を開催しました。「いきいき支援センター(地域包括支援センター)」は、ケアマネージャー(介護支援専門員)、社会福祉士、保健師などが中心となって、健康・福祉・福祉など様々な面から高齢者やその家族を支える機関の名古屋市での総称です。眼科勉強会は初の試みだそうで、介護者のケアプランを作成する上で眼科知識が少しでもお役に立てればと、お引き受けしました。ケアマネージャーさんを対象に、患者さんに説明するような形式で、時々質問にも答えながらお話。一度で終わらず、来月第2弾の予定となりました。開業とともに当院の患者さんも年を重ねられ(もちろん院長も)、要支援・要介護認定患者さんと接する機会も多くなり、眼科医としてもいきいき支援分野についての知識、支援の必要性を感じています。ちなみに「支援」とは力を貸して助けること(明鏡国語辞典)。

さて、「いきいき」とひらがなで書くと、シルバー世代のイメージ。しかし、「生き生き」ましてや「活き活き」と書くと、若い世代でも違和感はなし。「イキイキ」だったらうーんと若いイメージ。文字表現で印象が変わるし、固定された言葉にもなります。院長世代なら何を支援して欲しい?「ドキドキ」?「ワクワク」?女子(女の子)だった時に感じた気持ち?あの頃より、より広い意味で日々「ドキドキ」「ワクワク」ありの院長。実現のために支援して欲しい時(事)もあり。ドキドキ、ワクワクしすぎて動悸が起こらないよう、年齢相応に体も鍛えています。

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2012.9.12   見えないことは存在しないことではない

自動車免許更新の通知が来たので手続きに。IC暗証番号決めに悩み、最新の道路交通法改正に耳を傾け、5年ぶりだと新鮮そのもの(ゴールドカードのお陰)です。さて、普段は仕事用に、年齢(要は軽い老眼)を意識し両眼で1.0程度に弱めに矯正しています。もちろん、この視力では両眼0.7以上の条件には十分適用していますが、検査表が暗いのもあり万が一「何とか通してもらう」状況になることは避けたいもの。1.2の視力に調整して臨み、難なくクリア。昼間の運転は1.0で何ら問題はないものの、夜間運転では通常使用より一段階上げた1.2のコンタクトレンズやメガネに替えます。逆に条件視力下限の0.7に調整すると運転するには躊躇します。実際の運転では、静止しているものではなく動いているものを見るし、薄暗くなればコントラストが低下、スピードが早くなれば視野は狭くなり、年を取れば明るさや暗さへの慣れも遅くなり…などと、普段より視力低下する状況は多々あります。加えて、眼科の病気があったりすると…例えば、以前見えていた視野が欠けても、脳は過去の情報からそれを補い、物や人があっても存在しない見え方を作り出してしまいます。欠損を自覚するのはずいぶん進行してからです(個人差はありますが)。たとえ更新できても、個々の患者さんに、病気の欠点を補うべく、より注意を払って安全運転できるよう助言(場合によっては運転制限や中止の勧めも)するようにしています。病気のある患者さんに運転する際の注意点を気づかせるシュミレーション機を研究している眼科グループもあります。深刻な病気でなくても、単に近視や遠視、乱視の矯正をするだけで安心して免許更新できます。ご心配な方は、ご相談ください。

それにしても…免許証の写真。5年間身分証明書として使用するには、もう少しそれなりに写りたかった(撮って欲しい)…といつも思います。

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