2024.5.14  校医のトリセツ

今年も眼科学校医担当4校の学校検診が始まりました。

 

名古屋市では8年前から任意で色覚検査が復活しました。

院長が小学生の頃は全員が受けたはず。

色覚検査が任意になってから数年は、各学年で希望者がありましたが、最近はほとんど1年生です。

50代院長~40代スタッフ小学生時代は4年生で実施されたのですが。

 

早期発見早期治療の波…?

(ちなみに色覚異常においては、治療はありません。後天性を除き結果は一生変わりません)

 

学校検診では、石原表を使って検査をします。

本に書かれた数字を読んだり、輪の切れ目を探す検査です。

あるかないかを調べます。

 

ただし…

1年生のせいか、こちらの言うことが理解できないことがある(2桁の数字の場合1桁のみ言うなど)

数字をまだしっかり読めない子がいる。

などでエラーが出てしまう可能性もあります。

もちろん、はきはきと答える子も多くいます。

誤答であれば、眼科受診のお勧め用紙を渡すことになります。

 

眼科での再検査にて、色覚異常と診断された場合、

 

一般的に多いのは『先天赤緑色覚異常』です。

日本人男性の20人に1人、女性は500人に1人の割合です。

女性は、発症していなくても色覚異常の遺伝子を持っている保因者もいます。

割合で言うと、緑内障も40歳以上で約20人に1人なので、ありふれていると言えなくもないです。

 

このタイプの見え方の特徴としては…

例えば、赤と緑がどちらも茶色っぽい同系色に見えます。

 

治療法はありませんが、眼科医として、生活しやすさの助言をすることは出来ます。

色の区別がしにくい組み合わせを自覚すること(眼科で苦手な組み合わせの色パターンを確認)。

視覚だけでなく、他の感覚も使って確認すること。

職業制限(警察官、消防官、自衛官、パイロットなど、交通・運輸関係の列車・飛行機・船の操縦士など)はあること。

デザイナーや染色業など色の繊細さが必要とされる職業は難しいかもしれないこと。

などなど。

 

色覚異常とは、最近では色の特性(色の見え方の個性)とも言います。

そのため、自分の見え方の特性と必要な配慮・まだある制限を知っておけば大きな問題は生じないことを、当事者や保護者にお話しします。

 

担当学校は全てマンモス校。

校医としては、スムーズに検診を行いたいものです。

 

円滑な検診のためには、養護教諭の協力が必須。

そのために学校によっては『校医・公センセのトリセツ』があるらしい…

検診の仕方で気になることや改善点、学校保健委員会での提言などを受け止めての『公センセのトリセツ』(マル秘)。

 

名前を呼ばれたら返事をする(今どき返事をしない子もいます…)→検診する側からは相手を確認することは前提条件。

起立で臨む(ふにゃふにゃ立ちや、ポケットに手を突っ込んだままの子も)→眼位はまっすぐで見るのが前提。しっかり立たないと、目を触っているときに転倒の恐れもあります。

眼鏡は外す(このアナウンスを聞いていない)→瞼を下げて目の病気を見るので、スムーズな検診をするために必要。

などなど、公センセの要望が生徒全員に周知されるよう、学校全体で取り組んでくださっています。

 

養護の先生オリジナルの『公センセのトリセツ』のお陰で、円滑に検診が出来ます。

『トリセツ』の存在を知って尚、養護の先生に感謝です。

 

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→2012.11.27 色も変化する

カテゴリー:健康 眼に関すること

2024.5.7  ホルスの目

目は永遠の興味・関心事。

生業としての医学的な勉強はもちろんですが、『目』に関する他の事・ものにも吸い寄せられます。

 

ある日知ったホルスの目。

ハヤブサの頭をしたエジプトの神ホルスの目をシンボル化したものだそう。

美濃焼のとても素敵なホルス神を知っています。

でも違う。

ホルスの目が気になります。

あ~気になる…

 

ピラミッドも一度見てみたい!

 

人生後半、思い切りでエジプト行き決行。

 

カイロ空港からの観光バスには、観光警察官が乗り込んできます。

エジプトは、過去に大きなテロ被害に遭っています。

テロを防ぎ観光客の安全を確保するために、警察官の添乗以外にも、道路・施設・ホテルなど検問続きでした。

警察官は、観光客のガード及びJapanese welcom(どのエジプト人も)で写真撮影までしてくれるサービスまで。

エジプトの観光に力を入れている様子がよくわかりました。

 

しかし観光バスの車窓から見るに、道路事情はハチャメチャという表現がぴったり。

ガイドさんが、『日本人は道路を渡ってはいけない』と注意したこともすぐ理解出来ました。

車線はあるのかないのか、3列4列無造作に走っている車は、隙があれば別車線(線は見えないが)に入り込みます。

その度にクラクション。

鳴らした者勝ちのようです。

走っている車は、みんな傷だらけ。

乗り合いバスは、扉を開けたまま走っています。

同じ道路に、バイクも馬車も自転車も走っています。

所によっては駱駝も!

その隙間を人が平気で渡っていきます。

自分から車に近づいて止まらせているようにも見えます。

信号や横断歩道は見当たりません。

交通ルールに慣れている日本人としてはヒヤヒヤ。

日本での一生分以上のクラクションをエジプト滞在中に浴びた院長でした。

 

喫煙率も約90%とのこと。

ストレス解消とはいえ、現在の日本ではその理屈は通らなくなっています(弊害を知っている)。

しかも、タバコ(ゴミも)のポイ捨ても目立ちます。

観光客のため・テロ対策のため警察官の配置はすごく多いのですが、インフラ整備も早急に…などと某異邦人の感想。

 

ピラミッドはもちろん一見の価値あり。

博物館のツタンカーメンのマスクなども素晴らしい!

人だけでなく哺乳類から爬虫類まで様々なミイラも。

想像をはるかに超える建築から科学(医学?)まで幅広い知識技術がどのように結集されたのか?

これを研究するのが考古学なのでしょうか?

考古学専攻のガイドさんの説明を一生懸命聞きながら、未だに謎も多くあることも知るのでした。

 

さて、探しに来たのはホルスの目。

エジプトでは、ホルスの目は『あなたのことを見ているよ』というお守りだそう。

古代エジプトで使用されたパピルスと同様の材料手法で作られたパピルス紙に描かれたホルスの目。

惹かれたのは、鮮やかなブルーと金で書かれた目。

しかも、結膜(白目)はほんのり充血しているように、血管に色が塗られています。

クリニックのお守りとしてはぴったり。

象形文字で『GANKA HASEGAWAKO』と入れてくれました。

(実際にはGANKAHASE GAWAKOになっていました。レイアウトを考えてのことらしい…)

 

患者さんの眼病平癒と院長の眼科医の腕が上がりますように。

エジプトまで行って神頼みです。

 

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カテゴリー:旅 公センセの日常の出来事 眼に関すること

2024.4.23 学会と祈願

新型コロナ以来、学会は現地参加とオンデマンド。

春の日本眼科学会総会と秋の日本臨床眼科学会では、更にライブ視聴も。

 

さて、今年の眼科学会総会。

印象的な事柄をいくつか(アウトプット)

 

以前は、近視は成人になれば進行しないと言われていました。

しかし、強度近視は生涯にわたり進行することが分かってきました。

裸眼視力回復のためにICL(眼内コンタクトレンズ)をしても進行することが報告されています。

 

近視は、眼鏡で矯正すればよいというものではなく、進行により近視性黄斑症(物を見る中心が悪くなる)、緑内障、網膜剥離そして視覚障害の要因となります。

近年、日本人は強度近視が増加しています。

 

そのために、こどもの健やかな目の成長をサポートする目的で、日本眼科医会では6月10日を『子供の目の日』と制定。

6歳までに視力1.0(矯正でもOK)を目指します。

弱視の早期発見・治療や低年齢化する近視発症の予防・啓発は、眼科医・眼科学校医(院長も地元4校担当)のミッションです。

 

若年のスマホ斜視も話題ですが、高齢者の斜視も増えています。

主なものは、サギングアイ症候群です。

コラーゲン組織で出来ている眼球を支える靱帯が、加齢により弱くなり、眼球をしっかり支えられないために眼球の位置がずれ斜視が起こります。

成人斜視の原因の1位で、年齢とともに増加します。

手術を選択したほうがよい場合もあります。

 

などなど。

後日オンデマンドでも視聴する予定です。

 

今回会場は東京。

目と鼻の先(ほどではないが)、今まで何で知らなかった?という目の神様へ。

後楽園駅で降り、少し住宅街のようなところを歩くと…

源覚寺、通称こんにゃく閻魔です。

門の石柱には、赤字で『こんにゃくゑんま』

こじんまりした境内です。

参拝客一人のみ。

 

お参りする先には、怖そうな閻魔様が。

右眼は開いておらず(盲目)、左眼をかっと見開いてこちらを見ておられます。

 

目の神様(閻魔様)の由来は…

宝暦(1751~1764)頃、眼病を患う老婆が、好物のこんにゃくを絶って一心に祈願した。

夢の中に大王が現れ『満願成就の暁には、両目のひとつを差し上げよう』と。

願掛け満願成就、老婆の目は治り、以来大王の右眼は盲目になった。

老婆は感謝のしるしとして、好物のこんにゃくを絶ち供え続けたとのこと。

 

お供えのこんにゃくが山積みされています。

こんにゃくを持ってこればよかった…(名古屋から?)

いつものように祈願。

 

敷地には普通のお墓に加えて樹木葬も。

都会らしいというか…

 

こんにゃく閻魔様は、夏目漱石の『こころ』にも登場します。

何十年ぶりかに再読。

こんにゃく閻魔は、ほんの一文の登場でしたが、再読して思うところ多し。

先生(登場人物)は、随分若かったのね~

人生序章の自分が読んだ『こころ』と人生折り返した自分が読んだ『こころ』

ストーリーにも登場人物への思いにもずいぶん変化が。

自身の人生の分、考えながら読むことが出来ました。

名作が時を経て愛読されていく理由を再確認。

再読の機会を与えてくれたこんにゃく閻魔様のお陰です。

 

いつもお守りをいただくのですが、今回はインパクト抜群の絵馬を。

『最近は、その場で書かずに持って帰る人も多いですよ』

その言葉に安心して?持ち帰ります。

 

最新の学会に参加し、古の老婆(自身もその時代なら老婆です)のように祈願する院長です。

 

*4月30日公センセの部屋はお休みです。

 

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カテゴリー:公センセの日常の出来事 眼に関すること

2024.4.16 見つけてくれて

お花見日和。

自家産生乳を使用したアイスは農業センター名物ですが、リニューアルと行楽日が重なり長蛇の列。

せっかく久しぶりに来たのだからと並びます。

親子連れ、三代ファミリー、カップルなどなど。

 

子供たちが小さい時はよく来たものです。

お弁当やおやつをもってピクニック気分で。

歩いて遠足気分で。

 

大きなガラス瓶の大好きな蜂蜜を手に持って帰ると言った次男。

園外に出た途端落下。

当然、瓶は割れ、蜂蜜は地面に溢出。

あの時、かなり叱った母(院長)の胸は痛い…(本人は忘れていた)

 

ツバメの雛が落下し、センターの獣医さんのところに連れて行ってと懇願。

雛は助からず大泣きした長男は、昨年(とっくに成人になっている)も落下雛を介抱し成鳥にさせました。

 

大きくなっても『アイス食べに行かない?』と言うと付き合ってくれた三男。

お気に入りの三男&アイスの写真が何枚か(親バカ)。

色々農業センターとの関わりが思い出されます。

 

回想だけでは、アイス売り場まで時間が持ちません。

約40分待ってやっとゲット。

ミルク味は毎度、苺をプラス。

 

牛を見ながら食べようか…鶏舎に行こうか…

どこかから『こうちゃん!こうちゃん!』

ん?現在『こうちゃん』と呼ぶ人はそんなに居ません。

誰?きょろきょろ。

『は~い!こうちゃん!』

『Cさん!?』

『さっきからずっと呼んでたんだけど…』

『わ~!すごくお久しぶり!お元気でした?』

Cさんは大学の先輩。

『ゆっくり話したいね~』

『そうですね~(早速スマホを確認)、〇月〇日いかがですか?』

『待って(確認)。OK。いいよ~』

『では〇日〇時に○○で。詳細はまた連絡します』

お互い連れがあったので、再会を約束してお別れ。

こんな偶然、ある?

 

 

〇月〇日Cさんと再会。

大学生の頃は密度の高い付き合いでも、就職や結婚・子育てに入りだんだん疎遠に。

最後に会って話したのは、英語論文の誤字脱字を確認してもらった日、お昼のテレビで大惨事が流れたので日付まで鮮明です。

思い出話から始まり近況までをダイジェストに。

 

下宿でハーシーのkissチョコ(田舎者には珍しかった)にびっくりした話。

『そうだったかな~』Cさん。

『アパートにケーキ持ってきてその場で生クリーム泡立てて飾ってくれたの、覚えてる。嬉しかった』

『そうでした~?』私。

確かに、若い頃はお菓子作りにはまっていました。

自身の結婚式も手製のウエディングケーキを持ち込んだし(今なら絶対しないけど)。

そんなお互いの記憶違い、もしくはどちらかが忘れているエピソードがいくつか。

自分は記憶力が良い方だと思っていましたが、結構、記憶とは曖昧なもの。

でも相手の良い記憶としてのエピソードを聞くことは、とても幸福感に満たされ、さらに自分の記憶に上書きされます。

 

成人した子供たち・老親の現況にくると、随分月日が経ったことに気づかされます。

少し落ち着いた今だからこそ、見つけて声を掛けてくれたのかな~

そしてすぐランチ成立したのかな~

 

随分な大人(院長)になって、若い時のように、何でも誰かに話す・話したいということはなくなりました。

話す内容。誰に話すか。何のために話すか。そして話すタイミングや間隔。

 

あの頃は、何も考えずに、相談したり聞き役になったり。

Cさんとの縁が切れずに繋がってはいたものの、再会するきっかけは、Cさんが『見つけて声かけてくれてありがとう』です。

Cさん元々視力良いしね~

 

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→2023.8.1 おかげさまで26周年

 

カテゴリー:公センセの家族・恩師・友人など 公センセの日常の出来事

2024.4.9   目を見て頭が分かる?

患者Aさんが夕方来院。

めまいのお話から始まりました。

めまいから眼科?

よくよく聞くと、数か月前からめまいがあり耳鼻科に受診。

めまいのお薬をもらっているとのこと。

めまいは相変わらずだけれど、本日PC使用中一瞬見えなくなった。

これは眼科も関係しているかも?と受診。

よくよく話を聞き、まとめると…

耳鼻科受診の前に頭痛が発症。

内科受診。

鎮痛剤を処方してもらい、少し良くなったり、再発したり。

そのうち、めまいや吐き気も起こるようになり耳鼻科に。

お薬を処方してもらい、少し良くなったり再発したり…

様子を見ていたところ、本日目の症状が出現。

 

視力は両眼ともよく出ています。

眼圧も異常なし。

診察に入ります。

瞳孔異常や眼球運動異常はありません。

顕微鏡検査をします。

眼球の前方は全然問題ありません。

眼球の奥を見ます。

『あれ!?』(ここで診断はほぼ確定です)

 

視野検査と眼底写真撮影をします。

 

診断は

『うっ血乳頭(にゅうとう)』です。

脳から眼球に入る視神経の一番太いところ(乳頭)に、頭蓋内圧(脳の圧)がかかって、浮腫(腫れ)を起こしている状態です。

視神経は通常境界がはっきりしていて、ややオレンジ色をしています。

緑内障などで視神経が悪くなると、色も黄色~白っぽくなります。

逆に、うっ血乳頭の場合は、境界がなく赤っぽくなります。

 

うっ血乳頭の症状は、頭痛・吐き気・めまい・一過性の視力低下など。

脳圧が上がることで、症状を起こします。

 

検査結果が揃ったところで、Aさんに説明します。

原因は脳にあること。

脳の圧が高くなっている原因としては、脳腫瘍が最も多く、ほかに脳出血や水頭症が考えられること。

だから、脳外科に紹介状を書くので今すぐ行ってください。

 

夕方でしたが、緊急で脳外科受診をしてもらいました。

 

翌日返信が来ました。

悪性脳腫瘍を疑い、手術前提で緊急入院となったとのこと。

 

やはり…

たぶん…とは思っていたものの…

Aさん頑張って!

あとは脳外科の先生にお任せするしかありません!

 

眼球は脳から繋がっているにも関わらず、普段は命に関係ない目の病気がほとんどです。

見える・見えないは眼科医にとっても患者さんにとっても大きなことです。

しかし、それ以上に生きる・死ぬは、医師・患者さんともに大きなことです。

眼科医だから目しか見ない(通常は目だけで完結しますが)のではなく、眼科以外の勉強が今も役に立つときがあります。

科によっては古い知識しかありませんが、機会を見つけて上書き保存です。

うっ血乳頭から脳腫瘍がわかったAさんの例も、開業してからは初です。

滅多にない病気も、自分の引き出しに知識や記憶があってこそ患者さんに還元できます。

 

開業して、脳外科につなげた患者さんは、『脳動脈瘤』『脳梗塞』そして今回の『脳腫瘍』

いずれも、脳の病気と思わずに眼科受診され、診察検査結果から脳外科に紹介、緊急入院となった例。

眼科医も命を救うことがあるのです。

 

 

数か月後、ひょっこりAさん来院。

『帽子被ったままですみません』と前置き。

結果はやはり悪性だったとのこと。

取り切れるだけの腫瘍切除をし、放射線・化学治療をし、入院生活は数か月に及んだとのこと。

 

『ありがとうございます。助かって良かったです』

 

『頑張られましたね』

 

こうして色々な症例を経験し、患者さんから勉強させてもらっている院長です。

まだまだ精進中。

目の神様も背中を押してくださいます。

 

こちらもご覧ください。

→2018.1.23 右目が見えない

 

 

カテゴリー:クリニックに関すること 眼に関すること

2024.4.2 転ばぬ先の…

コスパ・タイパの時代。

最近は医師でもコスパ・タイパを重視する時代だとか…

うん十年以上前に医学部を卒業した昭和生まれのオバサン医師としては、若い時からそんなんじゃダメだよ…と独り言。

もちろん働き方改革は率先されるべきですが、最初からコスパ・タイパで仕事を選ぶべきではないと思います。

研修医を含め若い頃の、苦労したこと・大変なこと・こんなこと関係ある?・こんなことする?などと思いながらした仕事・雑用全て、後々の人生・仕事に役立ちます(自覚なくとも)。

 

さて、本日は産業医の日。

専従産業医はともかく、嘱託産業医は副業です。

院長にとっては、眼科専門医(医学博士)でありクリニック院長が主軸。

その他の資格は、眼科専門医があってこその、さらなる興味と好奇心で取得した資格です。

産業医然り。

そのため、院長にとっての産業医活動(勤務以外に講習会など)は、眼科医(をベースに)以外の医師としての体験・勉強をさせてもらえる場です。

これも、ある程度(まだ途中です)眼科医を続けてきたからこその余裕かもしれませんが。

ということで、往復の時間も含めれば(半日)コスパは良くないのですが、電車も乗れるし、勉強にもなるしで結構この職場は気に入っています。

 

巡視をしながら、売り場の主力商品の陳列から季節の変化を感じます。

行楽用品目白押し。

お花見、お祝いその他のレジャーに合わせて商品がラインナップ。

すでに母の日の案内もあります。

小売業は先取りです。

 

バックヤードの白線ラインを越えての台車には、すぐに気づくようになりました。

一時置きにせず、必ず元の設置場所に戻すことを全員が周知しないといけません。

安全衛生委員会では、上る話題も、全員で共有することが大事です。

スーパーはパートさんがほとんどなので、もっと積極的な共有方法を考えないといけません。

 

本社からのニュースレターにも目を通します。

流通・小売業界での休業4日以上の死傷病の労災件数は年々増加傾向となっているとのこと。

特に店頭は多く作業行動による災害が半数とのこと。

 

該当店舗でも、お客さんが入店の際、後退りして譲ったスタッフが尻もちをつき臀部打撲の報告が。

 

本部からの毎月のニュースに『STOP転倒災害 歩行筋力・下肢筋力チェック』がありました。

反動をつけず大股で2歩歩き、開始地点から2歩目のつま先までの距離を測定。

身長と測定距離を換算して、転倒リスクを出します。

つまり、大きな歩幅(身長に対して)があるほど、筋力・関節の柔軟性・可動域が大きいので転倒しにくいということです。

『転ばぬ先の脚』

健康スポーツ医としての知識・トレーニー(筋トレ愛好者)としての体験を、産業医活動にも活かすチャンス!

足を鍛えるトレーニングのひとつに、大きく踏み出す練習→ランジ(大股でまっすぐ歩く)練習があります。

 

『センセイ、脚広げるのすごく痛いです~』

千里の道も一歩から。

院長も当初ランジから始め、今では左右各12キロダンベル持ちのブルガリアンスクワットがルーティンです。

『大丈夫、少しずつできるようになりますよ。まずはチェック!』

 

『先生に言われて、この2か月腹筋を毎日継続しました!』あるスタッフ。

『すごいです!花丸です!その調子!』

『褒めてもらえたから、また頑張ります』

 

スタッフみんなの健康を願う産業医です。

 

どんな事(仕事)も何かに繋がるはず。

意味がない事(仕事)はない。

昭和のオバサン医師から新社会人へのエールです。

 

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→2021.9.28 契約更新

→2022.3.22 春色の~

→2023.5.23 労災発生

→2023.8.8 冷凍庫を変えただけで

 

カテゴリー:健康 産業医

2024.3.26 エコバッグあれこれ

地球環境に優しく!

SDGsが叫ばれる昨今、院長は我が家の誰よりも意識しているつもり。

エコバッグ然り。

 

なのに、エコバッグにまつわるアクシデントも。

 

産業医の仕事帰り、デパ地下の総菜売り場で夕飯を買った時のこと。

夕方で混んでいたので、あたふたとお弁当を受け取ってエコバッグに入れ、財布もついエコバッグに入れたらしく…

家に帰ってから財布がないことに気づき真っ青。

落とした場所は、あの総菜売り場しかない…

半ばあきらめつつ問い合わせてみると…幸いなことに、後ろのお客さんが気付いて届けてくださったとのこと。

取りに行く以外に用もない(返却が用ではあるが)のに再びデパートへ。

レジ袋お値段以上の運賃と時間の出費。

 

先日は、地下鉄を降り所用に向かう途中、ハンドバッグしか持っていないことに気づき、戻って駅長室へ。

エコバッグも乗車時は持っていたはず。

電車は車庫に行ってしまい確認には時間がかかるとのことで、所用と買い物を済ませることに。

古い物なら問い合わせしなかったのですが、『わざわざ買った新品』のエコバッグ。

未使用で失くすのは…

その日は、買い物をする度に、数円から20円のレジ袋や紙袋を買うことになりました。

ただし、その場合、きちんとサイズに合うものを選んで入れてもらえるので、総菜が傾かないか?飛び出ないか?などの心配は不要。

お弁当を買う時に限って、底の広いエコバッグを携帯していないことは結構あります。

帰りに、再び駅で尋ねると、該当バッグは見つかったけれど、終点駅に取り置いてあるそう。

取りに行く以外に用もない(返却が用ではあるが)のに地下鉄終点駅まで。

レジ袋お値段以上の運賃と時間の出費、再び。

 

帰宅して、我が家(というか個人の)エコバッグを数えてみました。

レジ袋廃止・エコバッグ推奨により買ったもの・もらったものを数えてみると17個!

レジカゴサイズバッグ2

ナイロン製の丈夫なバッグ3

保冷付きのバッグ3

コットントートバッグ5

お弁当などに対応の底広バッグ1

小さく丸められるバッグ3

どんだけ~!?

 

エコバッグ推進当初は、エコバッグ特集などがあり、おしゃれ!実用的!限定!のフレーズにやられた院長(だけでないはず)。

普通のレジ袋だと何とも思わないのに、エコバッグだとセンスが見え隠れするように(持ち主の嗜好とか)。

捨て時も難しく、飽きてきても使い続けたり、もったいなくて新品が使えなかったり…

小さく畳められても、ハンドバッグの中ではかさばります。

しかも、レジ袋廃止のため、個室のゴミ箱にかけるビニール袋を買うことも。

 

なんだかな~

 

独立した息子たち3人に聞いてみると

スーパーはエコバッグかスーパーレジ袋使いまわし(2:1)。

コンビニなど出先では、袋を有料で買うか手に持てるだけしか買わない(2:1)。

 

レジ袋より見栄えが良いエコバッグですが、何回使えば元が取れるのか?

それより、そもそも全部使いきれないような大量のエコバッグを持っている状況は環境に優しいの?

 

自身のエコバッグは黒系の内生地が多いので、入れる物によっては中を確認しにくいです。

しかも加齢に伴いコントラスト感度は低下します(院長大いに自覚)。

 

レジ袋の使いまわしが一番エコに思えてきました。

ものを持たないように気を付けているつもりでしたが、エコバッグお大尽(だいじん)の自分にびっくり。

 

エコバッグも断捨離?それこそエコに反している?

自問自答する院長です。

 

詳しくはこちらもご覧ください

→2022.6.14 暗いところで

→2020.9.29 色・明るさと交通事故

 

カテゴリー:公センセの日常の出来事 眼に関すること

2024.3.19   念ずれば見える!?

伝統工芸品が気になる院長です。

子どもが社会科で習い、たまたま伝統工芸品の展示会に出かけときのこと。

『塗りは一生もの』その言葉と、干支の絵と名前を描いてもらえると聞き、思い切って家族分のお椀を揃えました。

子育て中は毎朝使用していましたが、食洗機導入でいつの間にかお蔵入りに。

数年前、ふと思い出して取り出してみると、随分使用したせいか、塗りは剝げ絵文字も薄れています。

『塗りは一生もの』の言葉は思い出しましたが、何塗りなのかは思い出せません。

アナログ人間の院長は、早速漆器に関する本を購入しました。

全国各地には、様々な漆塗りの産地があり、それぞれ特徴があります。

思わぬことで購入した本ですが、漆器についての知識が深まりました(これをきっかけに漆器巡りの旅が始まります)。

本にある漆器の特徴と、目の前のお椀と、自身の記憶と…あたりを付けて、数か所の漆器組合に問い合わせてみました。

 

待つこと数週間。

なんと、そのうちの一か所が該当漆器を扱っていたと判明。

正解が見つかり嬉しさもひとしお。

ただし、塗り直しは新品とほぼ同様の価格になるとのこと。

新品を注文しました。

しかも絵文字を描いた職人さんはまだ現役で、もう一度描いてもらえるとのこと。

 

ピカピカの艶のあるお椀が届きました。

食洗機に慣れてしまっていますが、このお椀は手洗いし大切に使っています。

丁寧に扱う…やっとその余裕も出てきました。

 

さて漆器は、蒔絵や沈金・螺鈿という加飾があると更に値打ちが上がります。

先日、デパートでの伝統工芸展。

いつものように、漆器をメインに見て回ります。

一角に某地方の蒔絵展示が。

棗(なつめ)や文箱など、およそ自分には縁がない物ばかり。

繊細な品だけにため息がつくようなお値段。

『ゆっくり見ていってください』とご主人。

お客が一人なのもあって、ショーケースから色々取り出して見せてくださいます。

ふたの裏には、更に素晴らしい蒔絵が。

作品の説明を聞きながらも、お見受けするにかなりの御高齢。

『失礼ですが、おいくつですか?』

『来年90歳です』

この道70年の軌跡を話してくださいます。

 

50歳頃、左眼の眼底出血を起こし、更に右眼も眼底出血を起こしたそう。

『見えなくなってしまって。先生にもレーザーするけど、だめかもしれんて言われて。でも、廃業するのはどうしても出来んと思って、見えないけれど毎日描いていた。

他のものは見えないのに、不思議と蒔絵を描くときはだんだんと見えるようになって。お陰様で、こうして続けさせてもらっています』

 

眼底出血は網膜の血管が切れて起こります。

恐らく左の網膜静脈分枝閉塞症(網膜の太い静脈の一部が切れる)により、黄斑(物を見る中心)は浮腫(むくみ)が起こったと考えられます。

40年くらい前の治療はレーザーが主流(今は硝子体注射)でした。

網膜分枝閉塞症は一般には片眼発症なので、両眼は稀。

恐らく両眼とも黄斑浮腫が上手く引いて視力が回復したと思われます。

 

蒔絵の話から、なぜか目の話になってしまいました。

 

信念が病気を治す一助になる事はあります。

(科学者(医師)でありながら、目の神様を拝む院長)

 

『あんたもまだまだ若いから頑張りなさいね』

棗や文箱には手が届かないので、小さなスプーンをひとつ購入。

先っぽに手書きで熊さんが描いてあります。

 

その後、あちこちで漆器の作品を見る中で、あのご主人の作品がよく陳列されていることに気づきました。

実はとてもご高名。

 

くまさんスプーンも大切に使います。

 

カテゴリー:公センセの日常の出来事 眼に関すること

2024.3.12  ガクチカにも!?

今年もフロアーバレー大会がやってきました。

名古屋ウイメンズマラソンと同日。

会場の愛知県体育館への沿道は、応援の人で賑わっていました。

院長も、かつてその沿道を走った一人。

名古屋城から北に向かっては30キロ地点を通過するので、足が重くなりやすい。

緩やかな勾配なのにきつく感じます。

そんなランナーだった頃を思い出しつつ、体育館内へ。

 

第30回全日本選抜フロアバレーボール愛知大会 ANGEL CUP2024が正式名称。

大会目的:

・全国を代表する強豪チームと各地域を代表するチームが理想的な会場で集う

・真の王者を決定すると同時に視覚障害者の体力の向上と自立・高いQOLの実現を目指す

・各地域のレベルアップと交流

・審判員指導者の育成を図る

 

『なんかすごいですね~』

応援に来てくれた当院スタッフ。

 

フロアバレーは6人制バレーです。

前衛はアイシェード(目隠し)をして臨みます。

健常者も視覚障害者も同条件となります。

一般のバレーボールみたいに、前衛はネット際を守り攻めます。

見えないので、バラバラに動くことはなく、後衛の指示により動きます。

守りの時は、後衛からの声掛けの元、一斉に動きます。

 

後衛は、視覚障害等級の軽い人や晴眼者が担当します。

遠くからのボールのトスやアタック、前衛の動きへの指示など、的確な動きと指示が求められます。

 

当クラブではメンバー10名のうち、前衛担当5名・後衛担当5名です。

 

試合はほぼ(というのは院長も勉強不足で正確に理解していません)一般のバレーに準じていますが、ネットの下でボールのやり取りをします。。

ネットタッチとか、ボールダブルタッチとか、ボールに触っている時間とか、審判員はしっかり見ています。

院長はチームドクターの権限?で試合を間近で見ながら応援するのみです。

(応援に来てくれたスタッフたちは観客席で)

 

キャプテンAさんの力強いボールは健在。

マネージャーBさんがムードメーカーです。

健常者メンズも頑張っています。

昨年からスタメンに昇格した兄弟も、昨年よりずっと動きがよくなっています。

新メンバーのCさんが、50代とは思えないフットワークで動き、前衛の彼らに指示を出しています。

Cさんは名古屋に転居でチーム入り。

小学生の頃からフロアバレーに親しんでいたそうで、その道何十年のベテラン。

視覚障害は軽度ですが、バレーの動きに障害を感じさせません。

それでも病気や日常の不自由さについて話してくれました。

 

晴眼者以外は全員が何らかの目の病気を持っています。

病気の病態は、眼科医である院長はしっかり頭に入っているつもりです。

しかし、当事者の見え方(の変動)や感じ方(痛みなど)は、話を聞いてみて初めて知るところとなります。

病気が一種類だけでなく、複数の病気(角膜・網膜・視神経などなど)を合併している場合もあります。

当事者の話を聞くことが、眼科医として大変勉強になります。

 

試合は接戦でしたが、今回は良い結果とはなりませんでした。

それでもGOOD JOB! です。

 

来年に向かってもう練習計画が出ています。

 

晴眼者のメンバーには大学生もいます。

ガクチカ(学生時代に力をいれたこと)になること請け合いです。

興味ある方歓迎です。

チームドクターより広報の院長です。

こちらもご覧ください

→2023.1.31 白い杖の来客

→2023.2.14 とっさの一言

→2023.3.7 残りを活かす

→2023.5.16  チームドクターは広報でもある

→2024.2.6  スポーツでいい感じ~

 

カテゴリー:健康 公センセの日常の出来事 眼に関すること

2024.3.5  ライトアップ in グリーン運動

今週から白衣の襟元にピンバッジをつけています。

緑内障啓発活動の一環です。

緑内障を表すグリーンリボンに’傾斜乳頭’と’リムの菲薄化’をイメージしたデザイン。

英語でglaucoma(緑内障)と記されています。

緑内障専門医から見たら『いいね!』のバッジです。

 

今年は3/10~3/16が緑内障週間です。

世界緑内障週間は2008年から世界一斉に行われている緑内障啓発のための国際的イベントです。

毎年3月上旬の1週間を世界緑内障週間(World Glaucoma Week)と定め、種々の啓発活動を行っています。

日本では日本緑内障学会と緑内障フレンドネットワーク(患者団体)が組織に加わっています。

日本でも啓発活動(健康講座や講演会)が行われてきましたが、限られた対象者に対する活動になりがちなため、2015年からグリーンライトアップが実施されました。

緑内障に関心がない一般の人たちへの啓発効果もあり、以後毎年実施されています。

 

緑内障なので漢字の通り「グリーン」のライトアップ。

想像しやすい色だと思います。

『ライトアップ in グリーン運動』は、2015年~2017年は全国の公共機関を中心にライトアップ。

その後2018年より医療機関でのライトアップを実施し、当院も当時より参加しています。

 

なぜそんなに緑内障啓発運動をするのか?

緑内障は我が国における中途失明原因の第一位だからです。

緑内障と診断されると、患者さんによっては『失明』と言う言葉もよぎります。

しかし、早期発見早期治療をすれば、失明はもちろん高度な視覚障害も免れることは可能です。

 

ただし、初期の緑内障は自覚症状に乏しいため、自分で気づくことはほとんどありません。

当院でも、コンタクトレンズ処方や結膜炎・白内障など全く別の訴え・症状で来院された患者さんから緑内障を見つけることが度々あります。

他のことがきっかけであれ、緑内障が見つかったことは(不幸中の)幸いとお話ししています。

未発見のまま進行している・進行していくことが多い病気だからです。

緑内障は、一生付き合う病気です。

 

院長の眼科医人生(30年以上)において、緑内障の診断技術・機器・治療法は著しく進歩しています。

しかし未だ緑内障についてすべては解明されていません。

少しでも進歩について行けるよう院長も精進していくつもりです。

緑内障と一生付き合う患者さんと一生お付き合い(診療)するつもりで。

 

『また来てくださいね』『また今度お待ちしています』を繰り返し、いつしか患者さんとは10年20年のお付き合い。

 

当院の花壇でもこじんまりですが、緑内障週間中ライトアップします。

グリーンに感化されて、緑内障検診を受けてみようと思う人が増えると幸いです。

 

こちらもご覧ください。

→2021.3.2 グリーンにライトアップ

→2022.3.8 世界緑内障週間2022

 

 

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