冬季オリンピックも終わり眼科医として思うこと。
『あれっ?!最近(近年)雪目(ゆきめ)の患者さん来ないな~』
雪目とは、雪眼炎(せつがんえん)とも電気性眼炎とも呼ばれ、単的に言えば目に生じたやけどです。
雪眼は、目が雪に反射した紫外線に当たり過ぎると、黒目(角膜)や白目(結膜)に炎症が起きます。
雪は、白いため太陽からの紫外線を強く反射する特性があり、スキーやスノーボードを楽しんだ人が翌日『目が痛くて…』『目がショボショボして…』と来院されることが以前は多かったのです。
雪眼が周知されるようになってきたのか、はたまたスキーやスノーボードをする人が(こうクリニックの周りでは)減少しているのか…
そういえば20年くらい前にインターハイ目指していたY姉弟はどうしてるかな。
今回、院長は自分が雪眼になった貴重な体験をしました。
南極は当然紫外線が強いので、顔中に日焼け止めを塗り、フェイスマスク、帽子、耳当て。
眼鏡でほぼ過ごした院長は、目隠し帽の開いた部分にゴーグルを装着。
このいでたちで、野外活動をしていました。
その夜はちょっとお洒落をする夕食の日、私の素顔をスタッフ(外国人です)に見せたいと朝からコンタクトレンズを装用。
野外活動に出かけました。
眼鏡なしの素顔の写真を撮ってもらうためにゴーグルも外し、チーズ!
真っ白な雪、氷河、ペンギンなどコントラストの素晴らしいこと。
つい見とれて、ゴーグルをつけずにそのまま活動していました。
その晩、目がショボショボする、ゴロゴロ、痛い症状が出始めました。
これが雪眼の症状なのね…実体験。
本来は、眼科医が細隙灯顕微鏡で確認診断するのですが…
船医さんはいたけれど、眼科はよくわからないだろうし…
自己診断治療開始、持参の点眼薬にて約1日で改善しました。
雪眼は、一般には雪のある場所にいたことが原因ですが、他にも原因があります。
強い太陽の照り返しは、アスファルトや海岸の砂浜でも起こります。
夏に部活を一日中していたとか、海水浴に行った後も同様の症状を起こします。
特に野球部・サッカー部の子たちは、一日中屋外で活動しているため、充血やショボショボで来院されます。
もはや、スポーツ用ゴーグルをしたほうが良い時代だと思います。
吉本新喜劇では池乃めだかさんの皆既日食(めだかさんは小さいので、前面に大きな人が立つと見えなくなる)が有名(ファンしか知らない?)です。
実際の皆既日食で太陽を直接見るときも強い紫外線を浴びないため、ゴーグルをして観察しましょう。
また、溶接現場でもよく起こります。
産業医(院長も一応産業医です)がいれば、職場安全管理にてゴーグル装用での作業を徹底させていると思います。
『ゴーグルつけて溶接しましたか?』の問いに『つい、面倒で…』と答える患者さん。
眼はとても痛そうです。
溶接の光の中の紫外線は、角結膜炎(黒目・白目)も起こしますし、皮膚炎も起こします。
また、可視光は網膜障害(目の奥)を起こすこともあります。
意外に、この職業の患者さんは、注意喚起してもあっけらかんとしていることが多いです。
ホントに怖いんですから~
スマホで撮った写真は、素人が撮ってもコントラストがはっきりしていてとてもきれいでした。
でも、この旅行中、スマホをいつも携帯していたのは日本人だけだったような。
雪眼にならない程度に、思い出は自分の目に・心に。
こちらもご覧ください
今年はスギ花粉が非常に多く飛散しています。
スギ花粉症持ちの院長にとっては、久しぶりの当たり年です。
自身は、目の症状はなく鼻に出るタイプ。
くしゃみ鼻水鼻詰まりがここ数日で一気に悪化し苦しい思いをしています。
(院長が鼻声なのはそのせいです)
院長がここまで悪化したのは…
初期療法を今年は開始しなかったこと。
初めて花粉症症状が生じて以来、気を付けていたのは、たとえスギ花粉症が生じたとしても最小限・生活に支障がない程度にしようとするための治療。
スギ花粉が本格飛散する少し前から、抗アレルギー点眼薬や内服を開始すると、アレルギー反応が抑えられます。
もちろん、花粉の曝露を控えることや、花粉を室内に侵入させないことも大事です。
名古屋ウイメンズマラソンはいつも3月初めの日曜日。
10数年前にマラソンに打ち込んでいた院長は、花粉症対策(内服・マスクも付けて)しての練習・本番。
自己ベスト(4時間19分)を最後に勝手に勇退?した院長ですが、花粉症のためには良かったのかも⁈
例年2月初旬から内服の院長ですが、今年の2月は夏の地域・しかもスギどころか植物もない地域を旅していたので油断していました。
結局帰国してから辛い思いをしています。(ちなみにスギ花粉症は日本特有で、英語圏では牧草(hay)が主です)
目に来る人、鼻に来る人、どちらにも来る人とも初期療法は有効ですが、今年は時すでに遅し。
症状が出たら、速やかに受診しましょう。
毎年、ほぼ変わらず1年に1~2度来院の患者さんと再会するのもこの時期。
子供の患者さんの成長ぶりを見るのは嬉しいですが、結構アレルギー性結膜炎症状がひどくなってから。
しかし、前回の点眼薬が効いているなら(効いたから1回だけ受診)、もしくは変えた点眼薬が効いているなら、所見が大きく変わらない場合同じ点眼薬を処方します。
帰宅時の人口涙液での眼洗浄や、生活指導も併せて。
一昨年、アレルギー性結膜炎に点眼薬ではなく、軟膏(塗り薬)が発売されました。
先日勉強会があり、再度機序使用方法について確認。
1日1回まぶたに塗るとかゆみが軽減する。
大体決まった時間に1日1回塗ります。
まぶたを通して、結膜(まぶたの裏側)に浸透していき、かゆみを抑えます。
1日1回で簡便である、目薬が上手くさせない人にはいいと思います。
小児にも可能です(が、12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は未実施)。
また、目のかぶれや目の腫れには効果がありません。
その場合は、別の軟膏を処方します。
軟膏=まぶたの炎症に効くというイメージが先行する中、新発想の薬です。
アレルギー性結膜炎への効能はほぼ同じですが、化学構造や作用機序・点す回数・刺激などで異なります。
そこに患者さんの特性も加わってきます。
所見の程度・かゆみの感じ方・性格・年齢など。
新しい薬はどんどん発売されますが、新しければ良いというものではない。
目の前の患者さんに合った薬、というのが大事。
新しい薬は処方する価値はありますが、現状が安定していれば、変えずにというのが院長のスタンスです。
また、時にはステロイド点眼薬の追加が必要なこともあります。
これも眼圧上昇など副作用の有無を確認し、対処できる眼科医だからこその処方になります。
鼻づまりとガラガラ声で筋トレに行ったら、『花粉症の時は無理しないでお休みしてください』
しばらくおこもり生活。
おうちでドラマ三昧⁈WBC観戦⁈楽しみます。
こちらもご覧ください
Copyright2026 はせ川こうクリニック All rights reserved.