2022.5.24  3つのお約束

今年度の学校医の仕事が始まりました。

春の眼科検診・秋の就学時健診・学校保健委員会が3大活動です。

そのほか、学校医として随時求められれば相談や助言をしたり、全国学校医会に参加したり…などなど。

院長は、小中学校併せて4校(一時は5校)受け持っています。

 

学校医の良いことは、生徒たちの成長(若い息吹)を感じられることです。

20年以上同じ学校3校を受け持っていますので、小学1年生に上がる前(就学時健診)から中学3年生までに検診に携わる生徒たちもいます。

また、親子2代にわたり、検診をするという機会も出てきました。

嬉しいことであり、有り難いことです。

 

さて、眼科検診では、3つのお約束があります。

1.(養護教諭に)名前を呼ばれたら、『はい』と返事をする。

2.整列のテープに沿ってきちんと並ぶ。

3.眼鏡をはめている生徒は、外して検診を受ける。

この3つを、検診を始める前に、養護教諭・担任・学校医(院長)が連呼します。

生徒の数は以前より少なくなりましたが、700名くらいの規模(ピーク時は1000人超)の学校ばかりなので、スムーズに行うためにはお約束(ルール)が欠かせません。

たった3つのお約束のはずですが…

これがなかなか…です。

 

『はい』と普通に答える子。

『ハイ!』元気よく大きな声の子(とても気持ちいい返事です。すかさず、先生が褒めます)。

『はい』耳をそばだてないと聞こえない小さな声の子。

何も言わずに立っている子(○○さんだったら返事しようね、と先生)

呼ばれる前に返事をする子。

なかには、呼ばれた子を差し置いて、学校医の前に立つ子も。

『自分の名前を呼ばれて返事をするのは、その人かどうかの確認をするために大事なことです。違う人を診たら大変だからね』と、学校医、連呼です。

 

整列のラインもジグザグになりがちです。

検診をどうやってやっているのか興味津々で、順番を超えて見に来たり、記入している養護教諭の机にウエイブのように流れて行ったり…

我が家の長男も小学1年生の時、学校検診で母(院長)を見つけ、『うちの母さんだー!』と大興奮。

並んでいる最中に、飛び跳ねて、机に頭を打ち付け、騒然となった一件があります。

入学式の日も通常診療をし、式に出席しなかった母。

公務で初めて来校したのは、長男にとってはすごく嬉しかったのだと思います(母の胸キュンの思い出)。

低学年の生徒は、学校検診でさえイベントになってしまい、興奮してしまうのかもしれません。

 

眼鏡を外しておくのも然り。

連呼の声を聞いていないのか、他の人の動作を見ていないのか、眼鏡をはめたまま立つ生徒も多々。

 

これらはさすがに高学年になると少なくなります(ここでも成長を感じます)。

ただ、個人差は否めません。

円滑に物事を運ぶには、ルールを守ること。

もちろん、検診の場合、特性を考慮して、全員に3つのお約束をさせるわけではありませんが。

 

検診後には、受診のお勧め用紙が出されます。

受取った保護者は、速やかに、医療機関を受診してください。

大したことがなければラッキーだし、何か病気が見つかってもラッキー(早期発見早期治療)です。

学校医を拝命したばかりの頃、ベテラン小児科医に『お勧め用紙をもらって、親が受診させないのは、子供の健全な成長を阻む一種の虐待ともいえる』と聞きました。

学校医は生徒の成長を見守っています。

それが楽しみで学校医を務めています。

 

願わくば定年まで(学校医も定年あり)!の気合の院長です。

 

 

 

 

 

 

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2022.5.10  歩いてベトナム

前回の続きです~  →前回はこちらからどうぞ

 

さて、休日診療所出務のお楽しみはお昼ごはん。

今回は、チェックしておいたベトナム料理屋さんへ。

次男が以前ベトナム旅行をしたときに、お土産にくれたコーヒーがすごく美味しくて(濃くて、甘い香りにうっとり)、ベトナムに興味を持った院長です。

(息子がくれた物は、何だって好きになるってことですが…親バカ)

地図を頼りにたどり着いたのは雑居ビル。

急な狭い階段を上がって2階のドアノブを回すと…

ベトナム語(おそらく)のおしゃべりの渦。

カップル、グループ、ベトナム人コミュニティーかと思う店内です。

注文を取りに来た小柄のお兄さんもベトナム人。

 

フォー(米麵)を頼むに当たって、日本人は鶏肉を好むけれど自分たちは牛肉を好むと言うので、牛肉入りフォーに。

出てきたフォーは、沖縄ソーキそばの汁を少し甘くしたような優しい味。

レモンが付いてきたので、スープに入れてみると…一気にエスニックに。

そして、デザートはチェー。

豆・タピオカ・ピーナッツ・ココナッツが入っている甘いかき氷みたいなベトナムのご当地スイーツ。

普段食べない組み合わせが、ご当地ものだと思うとしっくりきます。

どちらも美味しい。

 

前のテーブルのカップルは何やら盛り上がっています。

凄く早口な彼女が時々語尾を上げるのを聞き、今のは疑問文なのかな?と。

あちこちでベトナム語が飛び交う喧騒の中、フォーとチェーを食べているオバサン(院長)は異国にいるよう。

しかし、窓から少し見える向かいのビルは明らかに日本。

不思議な感覚です。

会計を済ませて出ようとしたとき、また階下から集団が。

小さな故郷なのでしょうか?

ビルから出ると日本・名古屋の街。

お腹と心を満たして、ベトナムから歩いて脱出。

午後は再び眼科医に戻ります。

 

眼が痛くて充血の患者さん。

出先で急遽泊まることになって、朝コンタクトを付ける前に洗おうとしたら違う液だった。

『コンタクトは何を使っていますか?』

『1デイです』

『1デイなのに何故?』

かくかくしかじか…

つまりは予定外のお泊りになった。

予備のレンズなし。

泊り先(彼宅)の使用しているソフトコンタクトレンズ(SCL)中和洗浄液で前日のレンズを洗ってはめようとしたが、激痛。

コンタクトを入れた右眼には充血と角膜の傷を認めます。

 

1デイSCLは装用後一度外したら、再装用はNGです。

SCL洗浄液で洗うのも、もちろんNGです。

また、SCL洗浄消毒液には、オールインワンタイプと中和タイプがあります。

オールーインワンタイプは一剤で楽な分、洗浄力や消毒力は中和タイプに劣ります。

中和タイプは、錠剤をしっかり中和させる前に、レンズを使用すると、今回のように激痛を生じます。

 

急なお泊りに備えてはもちろん、どんなトラブルでコンタクトレンズを外したり装用できない場合もあるので、予備のコンタクトレンズと眼鏡を携帯するように伝えました。

 

ここは都心の休日診療所。

ふだん遭遇しない色々な患者さんに出会います。

その他にも、普段他院に通院しているのに来院や、なぜか休日診療所常連さんなどなど。

あくまでも、担当医師にとっては、

その日限りの患者さん。

診療はしっかり、でも出来ることは限られています。

明日近医を受診し、診療を続けてくれるように。

 

束の間の異邦人を味わったある一日でした。

 

 

 

 

 

 

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2022.4.26  腫れた!も色々

先々週の休診日は、学会参加で1週間仕事。

先週は学校検診でまたまた1週間仕事。

開業医は自院での診療以外にも、イレギュラーな仕事が多々あります。

 

休日診療所の出務もそのひとつ。

最近は、医師会に入会せず開業する医師もありますが、医師会の役割として公的な地域医療への貢献があります。

名古屋市では、各区に休日診療所がありますが、内科以外に、より専門的な小児科・外科・耳鼻科・眼科は市の医師会館にのみ設置されています。

休日急病診療所は、あくまでも応急の診療なので、翌日近医に繋ぐまでの、お薬処方も原則1日分ということになっています。

 

久しぶりの出務。

市医師会館は都心にあるのですが、ふだん、講習や休日診療所の出務以外行かないエリアです。

都心だけあって、地下鉄を降りて職場に向かう途中、お店が変わっていたり、マンションが建っていたり…きょろきょろして退屈しません。

いつも早めに到着するように出るので、裏道の道草?も楽しみます。

 

今までと違うのは、入り口に発熱外来が設置されていること。

ガウンを着た看護師さんに頭を下げ、検温をして、眼科外来へ向かいます。

 

診察前には、細隙灯顕微鏡や倒像鏡(いずれも眼科の診療機器の基本)の操作の確認。

自身のクリニックのは、自分のお気に入りの最新・一流品(これだけ自慢させて~)で性能も使い勝手も良いのですが、休日診療所のは旧式・メーカーも違うので、慣れておきます。

今回は、どんな患者さんが来るのやら?

 

毎度多いのは、目が腫れた・痛い・赤いという訴えです。

腫れた…だけでも、色々病気はありますが、患者さんのその他の訴えやエピソードを聞き、診察することが大事です。

 

かゆみを伴う時にはアレルギー性結膜炎。

子どもの急患では上位を占めます。

今の時期だと、スギ花粉からヒノキ・カモガヤ花粉に花粉症は移ってきています。

また、犬や猫を触って急に腫れることもあります。

 

腫れて痛みを伴うのは、めんぼのことが多いです。

『前にもらった目薬をさしているけど治らない…』

『その時は何の病気でした?いつ出してもらいました?』

『めばちこで。1年位前かな?』

関西の人だ…

『関西出身ですよね?』

『はい、○○(関西地名)に住んでいました。わかります!?その時にもらった目薬です』

『めばちこって言われたからです。こちらでは、めんぼって言いますけど。目薬は、開封したら1か月なので、効かないですよ。新しく処方しますね』

点眼薬も生ものと同様、新鮮さが命(効力)です。

 

腫れて充血と目の痛みの患者さん。

痛くてコンタクトレンズ(CL)メインのクリニックに行ったら、ここでは治療できないから…と言われて来院。

角膜にヘルペスが入っていて、炎症も起こしています。

下まぶたから頬も腫れていて、なにやらヘルペスの発疹の始まりのよう。

すべてのCLメインのクリニックがよくないわけではありませんが、何か起こった時にトータルに診察・検査・治療をしてくれるかかりつけ医があると安心です。

今の状態、今後の展望(良い方向と悪い方向)をお話し、ヘルペスの薬を処方。

免疫力低下した時になりやすいと言うと、

『そうなんですよ。疲れてるんですよね~』

長距離通勤のこと、仕事の事など悩みどころ満載。

『今日はゆっくり休んで、明日通院できる眼科に必ず受診ですよ。目優先ですよ』と念押し。

 

問診・診断・治療・説明。

医師としてすることは同じですが、患者さんはみんな違うので全く同じではありません。

 

もう少し続きます。

次回5月10日に。

 

 

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2022.4.19 現地は新鮮

コロナ禍においてずっとWEB参加だった学会。

WEB開催が当たり前に。

昨年から、一部ハイブリッド(現地参加とWEB参加)になってきたのですが、周囲はほぼWEB参加でした。

WEB視聴の学会も、当初は新鮮でしたが、演者ではなく、聴講となると段々慣れが…

普段着の服…コーヒー飲みながら…お菓子食べながら…ちょっと立ち上がったり…

緊張の欠如。

集中力の欠如。

 

在宅ワークもこんな感じ?

在宅ワークを推進する社会ですし、もちろん多くの人が成果を上げているに違いないのですが。

院長には向かないようです。

 

やはり、その環境に身を置いてこそ…

日本眼科学会総会は今年もハイブリッドだけど、現地参加する!と決め、新型コロナが始まって以来、大阪へ。

 

久しぶりの学会場は、講演会場に行くまで、関門が多数。

まず、消毒をします。

自動検温測定をすると、日にち・時間・体温が印刷されたシールが出ます。

健康状態申告書を提出します。

予め届いたQRコードをかざすと、印字されたネームカードが出てきます。

ネームカードに、検温記録シールを貼ります。

その後、専門医の単位申請や記念バッグ(今回はanelloのリュックサック)をもらいます。

 

やっと講演会場に向けて、エスカレーター・エレベーターの誘導指示に従います。

随所随所にアルコールスプレーです。

 

新型コロナ以前の学会に比べると、人が少ないのは否めません。

スーツ姿の男女グループは、恐らく、まだ大学医局の若い医師たち。

一般演題での発表かな?

まだまだ伸び盛り、頑張ってね!

教授を始め演者の多くは、院長より下の年代が主流に。

まだ自分が若かったころの教授陣(今は退職)が登壇されると、なぜか懐かしさが(失礼)。

どんな内容も、学会場で直接聴講することで、ライブ感あり、緊張感あり。

聞き洩らさないように、集中!メモ、メモ。

 

医学の主流は、遺伝子治療とAIになってきています。

今回も、それらの講演が多く、自身が研修医の頃から現在まで眼科学が大きく変わったように、今後もさらに大きく変わるのだと実感。

眼科医である以上、開業医である以上、オバサン(院長)だって付いていかないといけません。

 

ライブ(講演)が一番新しい情報を得られます。

そういう意味では、学会は、旬の情報を得る好チャンスです。

もちろん、それは現時点での知見に過ぎず、さらに眼科学(科学全般)は進歩・発展していきます。

 

今回の講演の中で、日常生活で興味深い話として…

大規模集団の疫学調査:

習慣的にコーヒーを飲んでいる(1日3杯以上)群は、飲んでいない群に比べて眼圧が有意に低かった

習慣的に運動(週に3回以上)している群は、していない群に比べて有意に眼圧が低かった

いずれも機序はまだ不明ですが、解析の結果として明らかになったことです。

医学的には、今後、機序の解明も含めさらなる研究が必要ですが。

 

今回の学会の最大の盛り上がり?は、ノーベル賞受賞者の山中伸弥先生の招待講演。

会場入り口は、開始前から長蛇の列。

院長も、いつものように前から3列目の席に着席。

ライブで講演を聴講。

臨場感はこの場にいる者ならでは。

iPS細胞を最初に人体に使用したのは、眼科分野です。

iPS細胞の今後、再生医療と創薬について大変有意義な講演でした。

 

久々の現地入り。

インプットが多すぎ、興奮が冷めやらぬ院長です。

外に出るって、緊張も伴いますが、その刺激こそが新鮮だと改めて感じました。

 

 

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2022.4.5 初めての御朱印

宗教・宗派に関係なく『め・目・眼』に関するワードには、飛びついてしまう院長です。

お寺や観音様にはそれぞれ縁日があり、年間決められています。

院長も仕事があるので、縁日と院長の休みが一致する日は、1年に1回か2回。

昨年から、行こうと温めていた眼の観音様へGO!

 

新幹線に乗って京都に向かいます。

途中、米原は雪。

サンダーバードも湖西線(びわ湖の西)を通らず、東海道線と北陸本線を通って(びわ湖の東)運行とのニュースが流れます。

サンダーバードの変則運行。

いいな~、京都駅でサンダーバードに乗りたい…気持ちを抑えつつ、京都から長岡京へ、

 

今回は、長岡京市の『柳谷観音 楊谷寺』です。

駅からは遠いので、縁日以外だと約1時間のハイキング(徒歩)となります。

健脚の院長ですが、さすがに…

縁日だけはシャトルバスがあります。

 

柳谷観音の開創は806年。

811年、弘法大師空海が参詣されていた折、お堂の傍らの溜まり水で子猿のつぶれた目を洗っている親猿を発見。

空海が17日間祈祷を施したところ、満願の日に子猿の目が開いたとのこと。

空海はさらにこの水に祈祷を施し、眼病に悩む人々のために霊水『独鈷水(おごうずい)』にしたそうです。

大木の人々の眼病を治癒してきた楊谷寺は、全国から参拝が絶えないとのことです。

 

実際、白杖を持って参拝されている方も何人かいらっしゃいました。

恐らく、回復の見込みのない眼病(色々あります)でしょうが、眼科医には到底かなわない、信仰と祈りが、拝むことで心の救いになるのかもしれません。

眼科医は、失明を防ぐために、視機能を出来るだけ保つために努力しますが、その後のことに対しては微力だと思うことしきり(院長が微力なのですが)。

 

さて、ここは花手水でも有名です。

 

手水は手を清めるお水ですが、ここでは、生け花が水鉢の中に浮かべてあり、まるで絵画のようです。

お花の玉手箱のようで、インスタ映えすること間違いなし!

境内には、数か所、種類の違う花手水があり、ついつい写真を撮りたくなります。

 

正一眼力稲荷大明神では職業柄?特に、しっかりと参拝。

眼科医として精進できますように。

眼病治癒に少しでもお役に立てますように。

眼病平癒祈願というより、眼科医力?授かり祈願になってしまいました。

 

本堂では、たくさんの僧侶たちのお祈りが始まります。

ほら貝の笛の実演も初めてでした。

 

縁日の日だけは、押し花朱印がいただけるというので、院長も申し込みました。

押し花キットがあり、色々な大きさ・色の花びらが入っています。

シールの面に、専用のピンセットを使って貼り付けていきます。

美的センスには自信が無い院長ですが、我ながらまずまず…と上からもシールを貼って完成。

押し花の横に『花心 楊谷寺』

とても可愛らしい、初の御朱印です。

 

お札を買いましたので、また、院内に貼っておきます。

ご朱印も。

眼病平癒のお札やお守りが増えているので、神様同士が喧嘩するのでは?とも聞きますが、人種・民族・国家もジェンダー(性別)もボーダーレス(を目指す)な時代。

お守りの神様だって、色々あって、一緒に居たっていいじゃない?

 

美しい花手水に、目も心も洗われた一日でした。

2012.11.13 医者も祈願する!?

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2022.3.15  ごちそうはオムライス

毎年恒例の人間ドッグ。

毎回苦手な胃カメラです。

今年の担当医は院長と同年代。

口調も操作も非常に手慣れて滑らか。

苦手意識軽減。

特に異常もなく今年も安心です。

 

胃カメラのための12時間以上の空腹からのごちそうは何を…?

この楽しみがあるから、苦手な胃カメラも乗り切れます。

 

今年はオムライス!

胃カメラを受ける前から決めていました。

 

外で食べるオムライスの中でも、1位は某ゴルフ場のレストランのオムライス。

他のメニューには目もくれず、毎回オムライス。

ナイフでオムレツを切ると中からとろとろと流れるオムライスです。

ラウンドよりオムライスが楽しみな不届きなゴルファーです。

 

今回はレトロなタイプのオムライスを食べに。

お勧め新メニューに、初めて見るドレスドオムライスが。

卵生地がドレスの裾のようにドレープ状になっています。

初物には弱い院長ですが、ここは予定通り定番のオムライスを。

ケチャップライスを薄手の卵で巻いてあります。

 

アツアツのコロッケもセットで。

空腹が満たされます。

デザートはいちごパフェを。

隣の老婦人(恐らく80前後)も同じメニュー。

目が合い会釈を。

80になっても、一人でこのお店に来る。

自分のやりたい(やる)ことリストに追加です。

 

帰りに本屋に寄ると、オムライス(だけ)の料理本が目に留まりました。

食べたばかりなのに、家でも食べたくなり購入。

 

帰宅し本を開くと、オムライスも4種あるようです。

本日食べた、ご飯を包むスタイルの昔ながらのオムライス。

半熟卵を乗せるタイプのオムライス。

お勧め新メニューの、卵をドレープ状にして乗せるドレスドオムライス。

ゴルフ場の、中が半熟上のオムレツをご飯の上に乗せるタンポポオムライス。

 

いくつになっても『夕飯は(何)?』と聞く息子(たち)です。

家人は聞かないどころか、忙しい時は察して調理する姿勢に(共働き生活長年の賜物)。

息子たちも、母(女性)の忙しさを察して作るくらいの気概が欲しい(ジェンダー教育道半ば)。

いつもなら、息子(たち)が在宅だと張り切るのですが、その日は飯炊きオバサン辞すことに。

『この本買ってきたから、作って。ちょうど4人いるから4種類お願い!』

 

手分けしてガチャガチャやっているよう。

『出来たで~』

お店のとは違いますが、まずまずの見栄え。

そしてまずまずの美味しさ。

『美味しい!』

『だろっ』

これから何回も作って十八番にして~

 

美味しいオムライスの基本は卵3個に生クリーム10グラム。

生クリームは高価なので、専ら牛乳を使っていたのですが、この美味しさを実感すると、今後、断然生クリームと決意した院長。

生クリームがたくさん残っているので、その日以降も毎日オムレツを作って食べています。

 

さて、眼科と卵は関連があります。

『卵黄様黄斑(おうはん)ジストロフィー』

網膜(眼の奥)の中心の黄斑(おうはん)が侵されていき、小児期から徐々に視力低下やゆがみが起こる病気です。

黄斑が卵黄みたいに丸く黄色くなります。

遺伝病で、指定難病です。

日常診療ではまず遭遇しませんが、眼科専門医としては常識的な病気です。

卵を割るたびに、この病気を連想します(院長だけ?)。

 

オムライス作りの新しい楽しみが増えました。

でも、卵の消費が早いこと、早いこと。

ダチョウの卵が欲しくなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2022.3.1 間違いなく阿房列車

昨年最後の日帰り旅。

少し前から温めていた計画を決行です。

名古屋から新大阪へ行き、帰ってくる。

 

以前、米原まで新幹線・しらさぎに乗り換え敦賀まで。

そこからサンダーバードに乗り換え大阪に、という常軌を逸した旅?を楽しんだ院長。

 

今回は、さらに常軌を逸した紀伊半島一周経由で。

 

計画し、夢は膨らむものの、実行に移すまで迷いが。

そんな阿房なこと(一般的な意見)やる?やれる?

若い頃ならともかく…などなどと迷っていたものの、いつもの気になるなら実行しようと決意。

 

名古屋駅から『特急南紀』で出発です。

終点・紀伊勝浦まで4時間の道のりです。

乗車前に、電話を一本。

『ハイ、3号車です。よろしくお願いします』

 

多くは帰省と思われる人たち。

単身、荷物なしのオバサンは院長ひとりです。

車窓が大きく見晴らしがいいのは、座席が通路より一段高くなっているため。

名古屋を出、三重県も津をと越えると、だんだん旅らしくなってきます。

当日は強風のため列車は速度を落として走行、運行時刻にも遅れが。

20分ほど遅れて松阪駅のホームに。

3号車の前に、お兄さんが立っているのを確認。

院長も乗車口に。

ドアが開くや否や『ハセガワさんですか?』

『ハイ、そうです』

用意したお金とホカホカのお弁当を交換です。

終点・紀伊勝浦で1時間ほど乗り換え時間があるので、お昼ご飯をそこで食べる予定です。

でも、気になるお弁当だから、ゲットしておきました。

再び電車は動き出します。

紀伊長島辺りから、海が見えてきます。

 

のどかな田舎の風景、海、だんだん高くなる冬の太陽。

車窓から人の営みを垣間見、思うでなし、考えるでなしに過ぎ去る風景は、列車ならではの醍醐味『脳内浄化』だと思います。

JR東海とJR西日本の分岐・新宮を出ると紀伊勝浦までもう少しです。

終点までの乗客は、車内では院長のみ。

これで紀伊半島約半周制覇です。

 

強風で40分の遅れ。

紀伊勝浦での乗り換えは20分強に。

構内に売店もないので下車してみます。

温泉のイメージの紀伊勝浦ですが、非常に小さなさびれた感じ。

食べる処もなかったので、駅弁を買っておいて正解でした。

 

次は紀伊半島残り半周し、一気に新大阪へ向かいます。

所要時間は4時間。

やってきたのは『特急くろしお』

パンダの顔をした列車です。

可愛い~

しかも、側面は白熊やらライオンやら。

完全にアドベンチャーワールド仕様です。

座席カバーもパンダ柄、ドアも動物が描かれており、宣伝とはいえ、非日常わくわく感を感じます。

 

松阪駅で『モー太郎弁当』注文しておいてよかった。

遅めのお昼ご飯です。

牛の顔の容器を開けると、『ふるさと♪』のメロディーが。

ご飯の上に牛肉が載っているやや甘めのお弁当です。

 

車窓からは海・海・海…

お弁当を頬張りながら、海を堪能します。

 

座席のポケットには、津波が予測される場合の避難方法の案内が。

津波案内なんて初めて。

それだけ海抜が低い海岸線を走っているのです。

(実際、今年のトンガの噴火で、通過した串本や御坊は津波90センチを記録。

ホントなんだと、思った院長です)

 

ただ乗っているだけですが、時間はどんどん過ぎていきます。

太陽も少しずつ低くなってきます。

紀伊勝浦・太地・串本・白浜など、観光名所はたくさんありますが、今回は通して乗ることが目的。

和歌山に入ると、やっと街っぽくなり、ここから一気に速度が上がります。

 

名古屋を出てから9時間後、新大阪に到着しました。

雑踏の新大阪駅。

帰り?は、のぞみで名古屋にかえります。

所要時間50分。

 

紀伊半島一周日帰り弾丸旅行。

間違いなく阿房列車です。

でもお勧めです。

 

こちらもご覧ください

2021.10.19 阿呆列車

 

 

 

 

 

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2022.2.22 めんぼ・ものもらい・何?

目が腫れた、痛い…で来院される患者さんが多いのも、地域かかりつけ医の特徴。

 

まぶたの縁にある脂腺や汗腺に細菌感染が起こり、炎症を起こす病気を『麦粒腫(ばくりゅうしゅ)』と言います。

一般には『めんぼ』または『ものもらい』と言われます。

まだ顕微鏡で診察しても、発赤もはっきりしない程度から、まぶた全体が赤く腫れて触るだけで痛いという患者さんまで程度は様々です。

抗生物質の点眼薬をしっかり点せば多くは治ります。

ただし、化膿している場合は、切開して排膿します。

目(正確にはまぶたやまぶたの裏側)を切る!となると、子供の患者さんは大騒ぎとなりますので、何するんだろう?くらいの一連の流れでベッドの上に(もちろん保護者には説明)。

『ちょっとチクッとするからね~少し我慢してね~』と言いながら切開排膿、軟膏を入れて眼帯を。

『頑張ったね~』と褒めながら、保護者の元へ戻ってもらいます。

眼帯は頑張った証でもあり、付き添いの兄弟姉妹は、少し羨ましそうに(痛いのは嫌だけど)見ています。

 

まぶたの腫れは同じですが、しこりを伴うものは霰粒腫(さんりゅうしゅ)と言います。

まぶたの縁にあるマイボーム腺という脂腺に脂分がつまり、しこり(肉芽腫・にくげしゅ)が出来たものです。

しかし、細菌感染を起こすと、急性霰粒腫になり、麦粒腫と同様、腫れや赤み・痛みを生じるようになります。

しこりだけで来院される患者さんはほとんどありません。

痛みや赤みなどの自覚症状が出て来院されることが多いので、点眼治療をします。

小さいしこりは、時間の経過とともに吸収され目立たなくなってきます。

しこりだけが大きく残って、長期間引かない場合は、しこりを摘出する手術をすることもあります。

 

ところで『めんぼ』は、どうやら東海地方で多く使われているようです。

『めんぼ』表現使用率(全年齢層)は

1位 岐阜県51%

2位 愛知県48%

3位 三重県31%

院長は岐阜県出身で愛知県在住なので、普通に使っていましたが、全国区の言葉ではないようです。

 

『ものもらい』の語源は、物をもらうと治るという江戸時代の民間療法から。

目が腫れたとき、祖母(明治生まれ)と隣家に行って10円をもらった幼少時の記憶が。

今思えば、麦粒腫だったのでしょう。

民間療法とはいえ、点眼もせず治った記憶があるので、民間療法恐るべし。

もちろん、お勧めはしません。

 

以前、関西出身の患者さんから『めばちこ』と言われ、初耳。

方言色々です。

 

研修医の頃、めんぼ・ものもらいの外国人患者さんに、覚えた英単語『hordeolum(麦粒腫)』と説明したら『??』

『chalazion(霰粒腫)』ならわかるかと説明したらもっと『??』

どちらも医学用語。

一般的な styeと言えばよかったようです。

英語と言えども、医学用語まで知っているはずはないことに気づかなかった院長。

日本語だって、専門用語と一般表現とは違いますから。

そして、言葉も進化?しますし。

 

若い患者さんが、自分の眼の画像を見て

『まじ、キモイっすね』

『うあ~えぐいわ~』

自分では使わない若者言葉に苦笑しながら説明するオバサン院長です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2022.2.1 値引きを当てに

産業医の仕事で使う郊外のローカルな駅。

駅の近くには、自転車預かり所が何件か。

木造の家屋の中に自転車がきれいに整列しているのを見ると懐かしさを感じます。

『とらや』などと書かれた屋号を横目に仕事場に向かいます。

 

毎回、労災事故の確認をします。

担当スーパーでの発生が、一件もないのは何より。

全店舗の件数・事例も報告され、ほとんどは、転倒・切創。

整理整頓・作業手順の徹底が求められます。

 

毎回の巡視。

午後のバックヤードは、忙しさから解放された時間です。

総菜売り場では、排水溝?の掃除をしていました。

『今日は、グリストラップの掃除をしているんです』と店長さん。

ブリストラップ?

指しているのは、排水溝のような場所。

初ワードです。

メモ、メモ。

『ブリストラップとは何ですか?』

『ブでなくてグ。

グリストラップです(調べるとGrease(油)  Trap(罠)という英語表記)。

調理油が直接下水に流れないようにする装置のことです』

見せてもらうと、結構な油が付着しています。

 

グリストラップとは、業務用の厨房に設置が義務付けられている『油脂分離阻集器』のことです。

厨房から出る排水に含まれる油やゴミ(野菜くずや残飯)を直接排水に流してしまうと、自然環境への悪影響が考えられ、それを防止するための装置です。

飲食店やスーパーなどで発生した汚泥は、一般ごみではなく業者に委託しないといけません。

 

1槽目:厨房排水に混ざっている残飯や生ゴミを除く

2槽目:水面に浮上する油脂と、さらに細かい汚泥を分離

3槽目:汚泥と油脂をある程度分離した排水を下水道へ

 

1のバスケットの洗浄は毎日、2の浮上油脂の清掃は週1、沈殿物の清掃は2週間から月に1度清掃をするそうです。

 

『今日は、もう総菜作りはおしまいですか?』

『売れ行き見て追加します』

『売り切ったらおしまいじゃないんですか?』

『そうですね。

残っても廃棄になれば処理費用が掛かります。

余っても売り切らないといけませんからね。

でも、半額にすると利益出なくなっちゃいますしね。

残量と値引き率は毎日変わります』

『ほ~』

『それに、8時過ぎると値引きを当てに買いにくるお客さんも多いんです。

特に単身のお客さんは、ついでに飲み物やお菓子も買ってくれますし。

値引き品が全くないと何にも買ってくれないんで(他へ行ってしまう)』

『そうなんですか!?』

 

残量に対する値引きの設定もなかなか難しそう。

修業がいります。

 

毎回、新しいことを知る産業医(院長)です。

値引き品を買ったら、値引かれた分で、何か余分に買いましょう!

スーパーもお客さんもWin Winになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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近鉄三昧・阿呆列車

旅行会社の広告を見るのが大好きな院長です。

行けはしないのに、気になるツアーは日程を確認し、あれこれ思いを馳せています。

 

先日の広告。

近鉄名阪特急『ひのとり』で大阪まで。

大阪から観光特急『青の交響曲(シンフォニー)』で吉野まで。

その後バスで移動し奈良泊。

翌日伊勢神宮参拝。

観光特急『しまかぜ』で名古屋に戻る。

1泊2日のプラン。

そもそも連休なんてなかなかないのに、日程を確認して『行けないよね~』とつぶやく院長。

 

持っている自由時間(休診かつ他の仕事がない日)で楽しむのが、今のところベストな選択です。

『青のシンフォニー』は未だ乗車体験なし。

乗ってみたい、乗ってみたい、乗る!

旅行会社の企画プランから、自分の優先順位を決めて、1日で収まるように考えます。

『青のシンフォニー』だけは何としても。

 

自宅で朝食後出発、夕食には戻るという約12時間以内の日帰りで無理のない?プランが前提です。

翌日の仕事のコンディションを保つため、プライベートもやや控えめになる50代。

 

近鉄の予約は1か月前の10時半から。

15分前には窓口(辺り)に。

今回は、近鉄三昧・阿呆列車の旅。

開始時刻とともに、旅程分の切符を購入します。

今回乗る特急は『アーバンライナー』『青のシンフォニー』『ひのとり』

1日に3本の特急乗車なので、駅員さんに指定の優先順位を聞かれました(人気車両なので)。

もちろん『青のシンフォニー』→『ひのとり』→『アーバンライナー』

 

名古屋発『アーバンライナー』で大和八木(奈良県)まで。

乗り換えて吉野まで。

吉野発『青のシンフォニー』で阿部野橋(大阪)

難波発『ひのとり』で名古屋へ。

 

駅員さんの尽力で、全行程計画通り切符が取れました。

切符を買った時点で大興奮。

 

当日、名古屋から『アーバンライナー』に乗り込みます。

お馴染みのオレンジのライン。

大和八木駅で降り吉野を目指します。

途中の橿原(かしはら)神宮駅で乗り換えの間に、日本初代天皇・神武天皇が創建されたという橿原神宮を大急ぎで参拝し、再乗車、吉野へ。

奈良県を南に下ると駅名からも古の時代を感じます。

 

吉野駅に着くと、もう『青のシンフォニー』が停車中。

濃紺色のボディカラーにゴールドのライン。

一度下車して、吉野の空気を吸い、駅前の売店で柿の葉寿司諸々を購入。

吉野は観光で有名ですが、残念ながら今回は時間なくカット。

今回の最大の目的は『青のシンフォニー』に乗車することです。

車内はレトロなホテルのラウンジを縮小した感じ。

床は絨毯、壁は間接照明、落ち着く内装です。

今回はテーブル席に。

テーブルランプもあるところ、まさに昭和のティールーム。

他にも軽食喫茶ができるラウンジ車両があり、オリジナルの飲食物やグッズなどが販売されています。

相当混雑していたので、先に座席で食事をし、後からラウンジへ。

山深い吉野から飛鳥を通り、だんだん都会になっていく道中1時間半。

移動手段としてより、ちょっと優雅な時間を味わうための電車。

 

大阪阿部野橋に着くとデパ地下へダッシュ。

『ひのとり』車内持込用にあれこれ。

今回はなんと最前列ゲット出来ました。

広々としたバックシェル型シートがグリーン席以上。

運転席は、座席より下方にあるので、最前列は前面開放で景色が飛び込んできます。

やはり最前列の迫力は凄いです(前回は2列目)

『青のシンフォニー』で買った飲食物とデパ地下フード。

テーブルに広げ、飲みながら食べながらワイドビューな景色を見れば本日最後の極楽。

 

 

約9時間の近鉄三昧。

欲張りと言えば欲張り。

阿呆と言えば阿呆。

気になることは出来る範囲で実行。

一つ気になることが解消しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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