2023.11.14  おしょりん

『おしょりん』田畑を覆う雪が固く凍った状態を示す福井の方言です。

雪で覆われれば、回り道しないで田んぼをまっすぐ突っ切れる。

そんな思いで始まった福井の眼鏡作り。

実話にまつわる映画『おしょりん』を見てきました。

 

国産眼鏡の95%が福井県(鯖江)で生産されています。

なぜ福井?と考えたことはなかった院長。

 

北陸福井は豪雪地帯で、冬は農作業が出来ません。

当時の地元の権力者増永五座衛門(小泉孝太郎)に弟幸八(森崎ウィン)は、勤め先の大阪で目にした眼鏡をいくつか持って帰ります。

村を挙げて眼鏡作りに取り組み、地場産業としてやっていけたらと、兄たちに熱心に勧めます。

眼鏡を見たことも掛けたこともない五座衛門はじめ村人たちには、何に役立つかもわかりません。

その時、学校では黒板の字が見えず勉強ができないと思われていた女の子が、眼前5センチくらいの距離では教科書をすらすら読むのに気づき、試しに眼鏡をいくつか試してみます。

すると…ある眼鏡をかけた途端、『見える!お母ちゃんはこんな顔だったのか…向こうの景色はあんなのだったのか…』とびっくりします。

その女の子は、生来、目の弱い子だと思われていたので、眼鏡で改善したことに周囲は驚きます。

五座衛門は、技術者を呼び工場を作ります。

しかし、なかなか売り物になる眼鏡は完成せず、資金繰りに苦しくなっていきます。

技術の挫折、資金繰りの挫折、内輪もめなど、完成品となるまでの紆余曲折が描かれています。

男性たちを支えるのが、五座衛門の妻むめ(北乃きい)。

帳場制を取り入れての眼鏡作りは、切磋琢磨し合い、最後は万国博覧会で金賞を取るまでになります。

 

ものづくりは、こころづくり。

眼鏡は身体の一部や、使う人のことを考えなあかん。

眼鏡は視力の弱い人を救う。

 

鑑賞しながら涙・涙・涙…

 

女の子は、強度近視(院長推測)のため、遠くは見えず、近くはかなりの至近距離でピントが合っていたのです(だから本は読めた)。

遠視の場合、遠く近くともにピントが合わないので、早期に見つけて眼鏡常用が必要です。

映画の女の子は、その後ぐんぐんと成績が上がり女医を目指すようになります(またまた涙)。

 

眼鏡を掛けることで、鮮明な像が網膜に写る→脳に良い刺激を与える→理解しやすくなるという良い図式になります。

ぼんやり見えていると、刺激もあいまいです。

 

しかし、眼鏡店で直接作成した場合、強すぎる(過矯正)場合が多々あります。

屈折検査通りに入れれば、最高視力は出ますが、日常使う視力とは違います。

強めの度数でも、若年では調節力で自分の眼を眼鏡に合わせます(本末転倒)が、中年以降は確実に眼精疲労や頭痛を引き起こします。

また、他の病気があるかどうかは考慮されません。

眼科医に処方してもらうのがベストです。

 

さて、院長の眼鏡も福井(鯖江)製です。

新型コロナ以降、コンタクトレンズをやめて眼鏡で診療することに。

毎日かける眼鏡はフレーム選びにも、今まで以上に慎重になりました。

素材や作業工程などを知ると、やはり日本製品は優秀・安心です。

 

そして、眼鏡店選びも重要。

眼鏡の知識、メンテナンスの技術など、眼鏡店(スタッフ)によってかなり違います。

ファッションでもあるけれど、医療(矯正具)として使う人のことを考えてくれる眼鏡屋さんに出会えますように。

 

 

 

カテゴリー:公センセの日常の出来事 眼に関すること
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