2025.6.3 巡視しながら商品も

某日、学校検診の後は産業医の職場に直行。

 

職場(スーパー)の店長さんは関西出身なので『GW(売上)いかがでしたか?』

『今年のGWは天気が悪くてあきませんでしたわ。天気悪いと出かけーへんし、よそから遊びにもけーへんし』

吉本新喜劇好きな院長としては、関西弁の人と話すのは、外国人と話すみたいに新鮮でちょっと嬉しいです。

そうは言ってもGWはかき入れ時、タイミーさんも動員。

『何してもらうんですか?』

『例えば、ご飯の量を測る。卵焼きを散らす(ちらし寿司)とか。』

退職した再雇用の高齢者も。

こちらは、お店のことが分かっているので楽にお任せできるそうです。

 

ある日泊った歴史あるホテル。

スタッフは3割強が院長より上の年代のよう。

ドアマンは77歳。

定年後も再雇用で通算41年とのこと。

またデザートのワゴンサービスのシェフも同年代。

送迎の運転手さんも同年代。

異口同音に、好きな仕事があるから元気でいられるとのこと。

ホテルの歴史とスタッフの経験の重みに、安心して身を委ねリフレッシュ出来ました。

 

高齢者のスタッフが増えると、転倒による労災事故も増えます。

小売業では一番多い転倒です。

最近弊社全体の労災ニュースでも、気を付けること以外に、転倒しない身体作りを勧めています。

今月は転倒予防体操の紹介。

足を一歩前に伸ばしふくらはぎのストレッチ(柔軟性)。

手を横に広げ片方の足を4回持ち上げる。反対も同様に(バランス力)。

『店長さんが率先してスタッフにお手本を見せてくださいね』(産業医も見本を見せます)

 

いつものように巡視。

前回よりサラダやカット野菜コーナーが充実。

夕方には補充が必要とのこと。

『単身者が多いんですか?』

『違うんです。この辺り老人が多いから、夕方買いに来る人のためにも』

魚コーナーでは、あん肝や鯵のなめろうが1パック298円!

『こういうのも結構老人に人気あるんです』

職場巡視ですが、商品にまで目が行く産業医です。

 

今度は卵売り場にて

『うちは、月に何回か卵の安売りするんですよ~』

『卵高くなりましたからね~(価格にも詳しい産業医)』

『安売りすると卵だけ買いにその日はお客さんが増えますわ』

『○○円以上で1パックって条件付きですか?』

『いやいや、社の方針で購買条件は無いんですよ』

『ということは、ただ卵だけ2パックとか3パック買う人もいるってこと?』

『まあ、そういうお客さんもいますね。大抵はなんか1個くらい買ってくれるんですけどね~』

『いくらで売り出すんですか?』

『前回は238円、その前は218円ですわ』

『安っ!それはやっぱり卵以外にも買ってもらわねばいけませんね~』

 

6月から暑い環境(職場)で働く人への熱中症対策が義務化されます。

気温や湿度、日射などから算出する『暑さ指数』の基準に該当する作業です。

熱中症による死傷者の割合は、建設業が最多です。

製造業、運送業、警備業、商業…と続きます。

 

スーパーでは、総菜売り場とベーカリーが注意。

暑くても火を使うので薄着にはなれません。

水分補給も随時。

 

巡視の結果はレポートにして提出。

そこまでで一回の産業医活動(嘱託)は完了。

 

自分より年上の人たちの働き方を見て、自分の仕事に誇りを持てる生き方をしたいと切に思うこの頃。

 

電車から見る田植えが済んだ水田は郷愁を誘う風景。

今は名古屋人(=都会人?)と自負している割に、本当は田んぼが好きな院長です。

 

 

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2022.1.11  仕事は生きがい

本年もよろしくお願いいたします。

 

どんな一年になるのやら?

 

師事していたA先生は、退官後、新天地で緑内障診療。

昨年末、話をする機会がありました。

手術数もどんどん増え、『今が一番手術上手いかも。70歳までは手術できそうだね』

社会的に、既に頂点と認められている立場でも、前向きな姿勢。

『何歳になられましたか?』

『67歳』

『え~先生、そんなお歳になられたんですか?』

『はせこう先生だって、もう○○歳(内緒)でしょ。入局してから30年なんだから』

確かに。

 

 

医師会のあいさつで最年長の元医師会長B先生が登壇。

ずいぶん前に診療所の仕事は譲られたものの、未だ公の場に出られてお元気。

かなり減らしてはいるものの、医師として仕事をされている88歳。

開業時の挨拶に伺った時は、すごく怖かったけれど、今は好好爺です。

 

休日診療所の当番表を見て、『私、半日のはずなのに』と訂正を求めたC先生。

75歳以上は、午前午後1日でなく半日勤務になります。

『先生、一体おいくつですか?』

『もう、とっくに75超えているわよ』

全然変わらない、はつらつとしたC先生は、まだまだ自身のクリニックで診療をされています。

 

素晴らしい先輩たちに、敬意を払い、勇気をもらいます。

 

『人生(仕事)の上り坂は、歳と共にきつくなりますよね』

これは、大手企業の役員だった旧友からの新年の言葉。

同じ机を並べた彼女は、進路は違いますが、大きな世界で戦ってきた尊敬できる人。

今も新しい仕事に挑戦しています。

 

先輩たちを見れば、いくつになっても仕事が好き。

趣味を超えるやりがい・張り合い・生きがいなのだと思います。

 

若いころは、エンジン全開!加速しっ放しでした。

やることだらけで、ゆっくりする暇もなければその気にもならない。

つらい時もたくさんあったけれど、若さゆえに乗り切れました。

休まず続けてきたことで、少し減速してもゆっくりでも上っていける予測は立ってきました。

それでも、仕事を続ける限り、上っていく(知識・技術など)責任があります。

 

『健康第一だね~』

その通り。

この言葉も、合言葉になりつつあるオバサン院長世代です。

 

早速、今年は元旦からパーソナルトレーナーと筋トレ。

身体も鍛え、その後のメンテナンスも忘れずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2021.7.27 朝から見とれる

休日の朝、何やら活気ある若い衆の声。

カンカン、ガチャン、金属音が聞こえます。

何事?

ベランダから身を乗り出すと、近所のマンションの足場の解体でした。

ふた月ほど、修繕工事なのか、黒い網で覆われていたマンション。

住人は、毎日さぞかし暗いだろうね~

ちっとも工事が終わらない様子に、時々我が家の食卓に上る話題でした。

 

マンションは5階建て。

上から下まで7人のとび職人が、金属の棒や板を順々に手渡しし、下げていきます。

『ハイよ!』

『オーライ!』

『ヘーイ!』

聞こえてきた声は、手渡し時の掛け言葉。

命綱なしで、軽快にテンポよく作業が進んでいきます。

一番下まで降りてきた棒や板は、数本または数枚重ねて運び出す人がいます。

機械仕掛けの人形みたい!

見事な連携プレーは、一連の無駄のない美しい連続の動き。

思わず見とれてしまう院長です。

 

気が付くと20分余り。

見ると、マンション傍にも、見上げている人が。

あの人もきっと感動して、つい見てしまったのね~

 

足場の組み立ては、とび職の主要な作業内容の一つです。

足場の組み立て解体作業には、労働安全衛生法に基づいた特別教育を受けた者しか従事できません。

また、5メートル以上の足場の組み立て解体作業には、足場組み立て等作業主任者を選任しないといけません。

建設業の死亡労働災害の原因第一位は転落ですが、足場からの転落が多いのが特徴です。

 

産業医の勉強をして、かじった知識です。

建設業の産業医になったら、またまた、もっと勉強することがありそうです。

 

世の中には、たくさん仕事があって、どれも、適正と訓練を要します。

とび職の人たちの掛け声と一連の動きが美しいのも、熟練の技だからこそ。

 

 

どの仕事も、熟練されてくると、一連の動き・所作が美しくなります。

医師も、経験により、診療手順や手術手技は、無駄がなくなって洗練されていきます。

 

まだ慣れていないひよこスタッフが、眼底写真を左眼→右眼で送信してくることがあります。

電子カルテ上の並び方の違いだけですが、眼科医(院長)としては、右眼→左眼で送信、添付するよう伝えます。

カルテの画像の並びも整列されていると美しい。

病名も、屈折(目の前面)から奥に向かって付けていく。

そういうこだわりが、どの仕事も熟練していくにつれ、確立され、正確な仕事につながるのだと思います。

 

約1日かかって、マンションの全容が現れました。

住人のほとんどは、足場解体のとび職人には無関心のはず。

人生初のとび職メドレーを目の当たりにした院長。

何か得した気分。

そして、とび職人さんに改めてリスペクトした次第です。

どんな仕事も、必要とされている。

小さなことだけど、コツコツと。

院長の信条です。

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2021.3.30 桜サクラさくら

新卒採用予定のスタッフから『国試(国家試験)合格しました!』と嬉しい報告。

現代は、ネットで瞬時に確認できます。

電報なら『サクラサク』だわ~と変換してしまう昭和の院長です。

『おめでとう!』

資格を得たここからがスタートです。

 

近年は、医療系国家試験の日程・合格発表ともに年度内に終わりますが、院長の時代は4月の初めに試験、5月に発表でした。

学校総出でバスにて母校を出発。

市内のホテルに宿泊し、某大学が試験会場でした。

2日間やり切って外へ出ると、雨の中、満開の桜。

桜、咲いてたんだ…

そして1か月後、無事『サクラサク』

医師免許証を手にしました。

これはほんのスタート地点で、起伏に富んだその後の30年が待っているとも知らず…

 

院長は、医師免許を取得して丸30年になりました。

 

30年働き続ける…医師免許を取ったばかりの新米医師には想像がつかないくらい先の事でした。

大学病院で30年働いている身近?な人は教授レベル。

同じ医局員と言えども、雲の上の人でした。

 

院長が医学生・新米医師だった頃や、それ以前の女性医師の働き方は、ALL OR NONE。

フルに働くか、まったく働かないか。

多様性(ダイバーシティ)の言葉がない頃です。

決断を迫られたのは、結婚出産に伴い、医局の関連病院がない地域に転居したとき。

ALLとNONEの中間の働き方がなかった(見つからなかった)時、決断したのはALL。

それが開業に繋がります。

 

3人の息子の産休(三男の時は開業後だったので産前0日産後7日のみ)・他諸々を合わせても、1年には到底満たないので、同世代の男性とほぼ同様に30年間、医師として働き続けたことになります。

自身の能力は秀でていませんが、患者さん個々に応じた対話と、細隙灯顕微鏡や倒像鏡(いずれも眼を診察する機器)を駆使した診療を30年間続けてきたことは、今では根拠のある自信となりました。

日々の勉強、知識の習得に加え、技術は実践・鍛錬しないと上達しません。

また、仕事を続けるにあたっては、興味と関心はとても重要だと思います。

クリニック裏の扇川沿いの細い若木で植えられた桜も、今では立派な桜並木になっています。

 

新卒の2人のヒヨコ視能訓練士に贈る言葉でもあります。

 

小さなクリニックながら、新年度から視能訓練士は5名と言う贅沢な人員配置です。

診療に当たり、迅速で正確な検査を担ってくれます。

良きスタッフたちと、最新の機器に囲まれて、院長もまだまだ頑張ります。

ここからの30年後も想像はつかないですが、どんな風であれ働けていたら最高です。

 

3月後半になり、進学や就職などでコンタクトレンズデビューの患者さんも増えてきました。

ほとんどが、幼児や小学生の頃からの来院歴のある患者さんです。

『おめでとう!』

『大きくなられましたね~』お母さんと小さい頃を懐かしむことも。

患者さんの背景やエピソードも院長の脳内に記録されています。

みんなの診療が眼科医としての経験を積ませてくれたんだよ…と思う院長です。

 

さて、4月から、ユニフォームを一新。

クリニックのイメージカラーに合わせて、華やかなチェリーピンクです(今までは桜色)。

イギリスのデザイナーズブランドで、院長の白衣も同ブランドです。

ちょっとオシャレに、スタッフのユニフォームとリンクコーデ。

来院されたら、ぜひファッションチェックも楽しんでください。

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