2024.4.2 転ばぬ先の…

コスパ・タイパの時代。

最近は医師でもコスパ・タイパを重視する時代だとか…

うん十年以上前に医学部を卒業した昭和生まれのオバサン医師としては、若い時からそんなんじゃダメだよ…と独り言。

もちろん働き方改革は率先されるべきですが、最初からコスパ・タイパで仕事を選ぶべきではないと思います。

研修医を含め若い頃の、苦労したこと・大変なこと・こんなこと関係ある?・こんなことする?などと思いながらした仕事・雑用全て、後々の人生・仕事に役立ちます(自覚なくとも)。

 

さて、本日は産業医の日。

専従産業医はともかく、嘱託産業医は副業です。

院長にとっては、眼科専門医(医学博士)でありクリニック院長が主軸。

その他の資格は、眼科専門医があってこその、さらなる興味と好奇心で取得した資格です。

産業医然り。

そのため、院長にとっての産業医活動(勤務以外に講習会など)は、眼科医(をベースに)以外の医師としての体験・勉強をさせてもらえる場です。

これも、ある程度(まだ途中です)眼科医を続けてきたからこその余裕かもしれませんが。

ということで、往復の時間も含めれば(半日)コスパは良くないのですが、電車も乗れるし、勉強にもなるしで結構この職場は気に入っています。

 

巡視をしながら、売り場の主力商品の陳列から季節の変化を感じます。

行楽用品目白押し。

お花見、お祝いその他のレジャーに合わせて商品がラインナップ。

すでに母の日の案内もあります。

小売業は先取りです。

 

バックヤードの白線ラインを越えての台車には、すぐに気づくようになりました。

一時置きにせず、必ず元の設置場所に戻すことを全員が周知しないといけません。

安全衛生委員会では、上る話題も、全員で共有することが大事です。

スーパーはパートさんがほとんどなので、もっと積極的な共有方法を考えないといけません。

 

本社からのニュースレターにも目を通します。

流通・小売業界での休業4日以上の死傷病の労災件数は年々増加傾向となっているとのこと。

特に店頭は多く作業行動による災害が半数とのこと。

 

該当店舗でも、お客さんが入店の際、後退りして譲ったスタッフが尻もちをつき臀部打撲の報告が。

 

本部からの毎月のニュースに『STOP転倒災害 歩行筋力・下肢筋力チェック』がありました。

反動をつけず大股で2歩歩き、開始地点から2歩目のつま先までの距離を測定。

身長と測定距離を換算して、転倒リスクを出します。

つまり、大きな歩幅(身長に対して)があるほど、筋力・関節の柔軟性・可動域が大きいので転倒しにくいということです。

『転ばぬ先の脚』

健康スポーツ医としての知識・トレーニー(筋トレ愛好者)としての体験を、産業医活動にも活かすチャンス!

足を鍛えるトレーニングのひとつに、大きく踏み出す練習→ランジ(大股でまっすぐ歩く)練習があります。

 

『センセイ、脚広げるのすごく痛いです~』

千里の道も一歩から。

院長も当初ランジから始め、今では左右各12キロダンベル持ちのブルガリアンスクワットがルーティンです。

『大丈夫、少しずつできるようになりますよ。まずはチェック!』

 

『先生に言われて、この2か月腹筋を毎日継続しました!』あるスタッフ。

『すごいです!花丸です!その調子!』

『褒めてもらえたから、また頑張ります』

 

スタッフみんなの健康を願う産業医です。

 

どんな事(仕事)も何かに繋がるはず。

意味がない事(仕事)はない。

昭和のオバサン医師から新社会人へのエールです。

 

こちらもご覧ください

2021.9.28 契約更新

2022.3.22 春色の~

2023.5.23 労災発生

2023.8.8 冷凍庫を変えただけで

 

カテゴリー:健康 産業医

2023.12.12 簡単に手に入るけど…

『コンタクトレンズが欲しい』

コンタクトレンズ(CL)希望の患者さんは毎日来院されます。

ただし、CL量販店やネット購入が容易に出来るようになったせいか、当院のような専門医のいる眼科で処方・定期検査を受ける患者さんは以前より少なくなっています(日本コンタクトレンズ学会調べ)。

一般眼科の併設CL店では、量販店やネットほど安くはありません。

ただし、一流メーカーオリジナルの定期購入お得プランはあります。

 

当院の強みは、院長が患者さんを把握、生活や訴えに応じてレンズの種類や度数を決定していること。

その時のヒアリングはとても重要です。

何を一番見たいか?

どんな仕事に対応?

どんな趣味に対応?などなど。

しっかり聞くことで患者さんとの距離も近くなります。

トライ&エラーもあり。

最終的に満足(もしくは妥協)のレンズを探します。

 

また、CL処方の可否だけでなく、『他に病気は、ねーが?(秋田弁)』を意識して他の病気の早期発見・早期治療を心がけていること。

 

さらに、CL以外のお悩み相談?にも速やかに対応するところ、だと思っています。

 

先日、患者さん(中学生)が、度が合わなくなったからソフトとソフトコンタクトレンズ(SCL)希望で来院。

装用してきたレンズの度数は、現在の近視の半分。

聞けば、2年前に量販店で処方された度数をそのままネットで購入し続けていたとのこと。

もちろん定期検査はなし。

そして充血がひどい。

本人も家族も『いつものことだから』

いやいや…

重度のアレルギー性結膜炎。

CLを中止して治療です。

眼鏡も持っていないので、すぐに作るように話しました。

CLは眼鏡と併用で。

眼科医の定期検査を必ず受けること(自覚と他覚は違います)。

 

CL店(みどりコンタクト)を併設する眼科医(院長)は、毎年、『コンタクトレンズ販売管理者継続的研修』を受けます。

 

CLは高度管理医療機器なのでそれに伴う法律の確認や、CLの合併症(権威ある眼科医の講義)など再度勉強します。

 

SCLの合併症は20~30代(最近は10代も)が最も多い。

1デイSCLでも、正しく使用しないと合併症が起こります(使用は1回限り)。

合併症の中でも、失明に至ることもあるのは、角膜炎。

緑膿菌とアカントアメーバが2大原因菌。

SCLは水道水は禁忌・こすり洗いも保存も専用液でしましょう。

こすり洗いが重要。

オールインワンタイプの洗浄液は便利ですが、消毒力では過酸化水素やポピヨンヨードが優れています。

レンズケースも意外に汚染されているので、自然乾燥を心がけ、SCLは1.5~3か月毎、HCLは半年から1年毎に新品に。

HCLは長期使用しない場合でも、週に1度は保存液を換えましょう。

 

長く当院でCL定期検査を継続される患者さんには、急にドカン!としたことは起こりません。

CL処方が目的ですが、いくらかは院長(の診察)目当てで来院されているなら嬉しいです(勝手な妄想)。

 

正しく使用すれば、生活の質を向上させる優れた高度管理医療機器。

でも…簡単に手に入る世の中。

正しい知識も価値も取り扱いも知らないまま手に入れられることは、一見ラッキーに見えます。

 

コスパもタイパもその時は良いかもしれません。

でも長い人生、ドカン!が起こり得ること・その代償も考えると、コスパもタイパも均(なら)されるのでは…と、オバサン院長は思います。

 

眼科医によるCL処方・定期検査を受けましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

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