2026.8.4 まぶた下がっていない?
『先生、なんか昔より目が小さくなってきた気がするんだけど~』
診察室でよく聞くこのセリフ。
年齢とともに増えてくる相談です。
『そうですね~眼瞼下垂(がんけんかすい)ですね~』
眼瞼下垂:上まぶたが下がってきて、目が開きにくくなる状態のことです。
多くは加齢によるもので、まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)の腱膜がゆるんでくるのが原因。
まぶたも加齢とともに、重力に抵抗しきれなくなります。
症状としては
『まぶたが重い』
『まぶたを指で持ち上げると視界がスッキリする』
『目が小さくなった気がする』 などなど。
眼瞼下垂の程度が大きく、手術適応(保険適応)がある場合は手術をお勧めします。
ただ、そこまでの程度でない方には、『誰でも年を取ります。若い頃より多少ともまぶたが下がっているのは仕方ないことです。単に加齢なんだから(良く医師が使うフレーズ)大丈夫です…」と。
『加齢なんだから仕方がない』というはセリフは、『ショック!』とか『がっかり!』と反応される方も多いですが、『加齢以外の原因は無い(重大ではない)=安心して~?!』という意味でもあります。
『若い頃は、パッチリしていたんだよ!美人だったのよ!』
『そうでしょうとも!』と合いの手。
加齢以外にも原因があります。
特に ハードコンタクトレンズ(HCL)長期装用者。
レンズを外すときに、上まぶたを横にピッと引っ張る癖があると、まぶたの筋肉(腱)に負担がかかり、眼瞼下垂を招くことがあります。
HCL長期ユーザーの患者さんは、自分で又は人に言われて眼瞼下垂を気にされている人が少なくありません。
当院ではレンズを外す時に、上下のまぶたを介し眼球を少し押さえて、HCLを浮かせ外す方法を指導します。
またスポイト使用もお勧めです。
しかし、従来の方法から、推奨の方法に変更できる人は、実は少ないです。
まぶたを横に引っ張り素早く外すことに慣れていると、新しい方法は面倒だから。
最近は、強度近視でも対応するソフトコンタクトレンズ(SCL)があれば、HCLからSCLに変更することもあります。
ただし、眼瞼下垂はそのままです。
そんな中、新しい選択肢が登場しました。
後天性眼瞼下垂の点眼治療薬(商品名:アプニーク)です。
まぶたを持ち上げる筋肉には「メインの眼瞼挙筋」と「サブのミューラー筋」があり、この新薬はサブのミューラー筋を働かせて、メインの衰えをサポートする仕組みです。
(ちなみに緑内障の眼圧を下げるための排出路も主と副があり、緑内障点眼薬もどの経路に働くかで違いがあります)
この点眼薬は自費診療となります。
先天性(生まれつき)の眼瞼下垂には効きません。
また後天性眼瞼下垂と言っても、脳卒中・重症筋無力症・ホルネル症候群など、他の要因で起こる眼瞼下垂には効きません。
点眼薬に効果がある眼瞼下垂かどうかを見極められるのは眼科医ならでは。
『なんか目が小さくなった気がするんだけど~』 という相談には、共感しつつ、しっかり診察して診断をしています。
当院の、加齢による眼瞼下垂の患者さん、点眼後。
『すごく明るくなった、はっきり見える!』と大満足。(写真参照)
手で瞼を挙げると良く見えると言っていた男性患者さんも
『こりゃ、何もしなくても(瞼を挙げなくても)良く見える!』と大満足。
また、HCL長年使用の患者さんは
『明るいし、目元ぱっちりしたわ~私って、目大きかったのね』と。
眼瞼下垂はない(眼科学的に)院長も、モニターとしてトライ。
『漫画の女の子の目みたいにキラキラですよ!』
『えっ⁉そんなに⁉』
眼科医(院長)が鏡を見るとほぼ変わらず。(スタッフお世辞ありがとう~)
眼瞼下垂の方に朗報です。
気になる方はご相談を。
*8月11日、18日公センセの部屋はお休みです。

