2026.8.25 シニアの労災対策

『次回の予約〇月〇日でよろしいでしょうか?』

『ちょっと待って、予定見てみます』

スマホを取り出す人、手帳を取り出す人。

もうとっくにリタイア年代の患者さんたちも『仕事しているから~』

『え~?!』

開業医の仕事は定年がありませんが、勤務医の知人や他職種の友人知人たちは、そろそろリタイア・その後を考え始めている年代の院長。

80代でもまだ仕事をしている患者さんも。

 

産業医をしているスーパーでも高齢の従業員が多くなっています。

健康診断のチェックをしていても、高齢者が多いと高血圧や糖尿病を疑う数値だったり、既に何か病気を持っている人が多いです。

弊社人事部からの労働災害ニュースにも必ず目を通す院長。

例えば7月号

前月の労災発生件数。休業4日以上件数。転倒災害件数の表記。

転倒災害に注意!の特集。

労働災害の中で、転倒による怪我が一番多い。

仕事中に転倒したことで、4日以上を仕事を休む人は年間3万近くいる(全国の労災人数)。

4日以上仕事を休んだ人の6割が1か月以上の休業となり、休業期間が長期化しやすい。

院長担当の職場では、労働災害0継続で何よりなのですが、全社挙げると必ず労働災害は発生しています。

 

巡視しながら、通路に物が置かれていないか?

床の水や油汚れ(総菜部門)がないか?

床に敷くすべり止めは劣化していないか?などを確認。

 

転倒災害の主な原因は3つ。

滑り(床面が滑りやすい、水油ゴミなどの飛散散乱)

つまずき(床の凹凸段差、商品の放置)

踏み外し(大きな荷物を抱え、足元が見えない)

 

会社としても

作業場所の整理整頓

転倒しにくい作業方法(時間に余裕を持って行動も)

移動や作業に適した靴の着用

転倒危険場所などのマップ表示

毎日の運動

を提示しています。

 

産業医の立場だけでなく、スポーツ医の立場からも毎日の運動を推奨するのには納得。

高齢になると筋肉減少により転倒しやすくなります。

転倒予防には特に下半身や体感の筋力強化の運動が重要です。

下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)→歩行時の推進力・バランス維持

大腿四頭筋(太もも前の筋肉)→立ち上がりや歩行時の安定性

大殿筋(お尻の筋肉)→体を前に進める力をサポ^と、姿勢保持

中殿筋(お尻横の筋肉)→片足立ちのバランス維持

前脛骨筋(すねの筋肉)→つま先を持ち上げる、つまづき防止

ハムストリングス(太もも後ろの筋肉)→膝の曲げ伸ばし、歩行時の安定性

 

院長も『一生自分で歩く』を目標に上記下半身強化の筋トレを12年継続しています。

自分のメニューはかなり本格的(筋トレマニア)ですが、体力のない方や高齢者のためのプログラムもあります。

きちんと継続すれば確実に効果が出ます。

 

 

今年4月には、改正労働安全衛生法施行で、シニアの労災を防ぐ取り組みが事業者の努力義務になりました。

少子高齢化もあり、働くシニアは年々増加していますが、その分転倒などによる60歳以上の労災件数は年々増加しています。

シニアの安全や体力に配慮した職場作りとい新しい課題が生まれています。

 

産業医として職場の安全を考えることはもちろん。

従業員に、働き続けるためには健康・体力維持が必須で、そのためには自ら行動を起こす(運動する)習慣をつけましょうと理解してもらうのも仕事のひとつかと思っています。

職場(スーパー)内にジムがあったら、院長、フィットネスウエアで指導出来るのに…(そんな産業医いません)

 

『増やせ!貯筋』と筋トレに励む院長。

転ばぬ先の筋トレ。

段差に注意!

こちらもご覧ください

2026.3.31 ブリ優先で

2025.12.9 スーパーはいつも新鮮

カテゴリー:健康 産業医

2026.8.4  まぶた下がっていない?

『先生、なんか昔より目が小さくなってきた気がするんだけど~』

診察室でよく聞くこのセリフ。

年齢とともに増えてくる相談です。

 

『そうですね~眼瞼下垂(がんけんかすい)ですね~』

眼瞼下垂:上まぶたが下がってきて、目が開きにくくなる状態のことです。

多くは加齢によるもので、まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)の腱膜がゆるんでくるのが原因。

まぶたも加齢とともに、重力に抵抗しきれなくなります。

症状としては

『まぶたが重い』

『まぶたを指で持ち上げると視界がスッキリする』

『目が小さくなった気がする』 などなど。

 

眼瞼下垂の程度が大きく、手術適応(保険適応)がある場合は手術をお勧めします。

ただ、そこまでの程度でない方には、『誰でも年を取ります。若い頃より多少ともまぶたが下がっているのは仕方ないことです。単に加齢なんだから(良く医師が使うフレーズ)大丈夫です…」と。

『加齢なんだから仕方がない』というはセリフは、『ショック!』とか『がっかり!』と反応される方も多いですが、『加齢以外の原因は無い(重大ではない)=安心して~?!』という意味でもあります。

『若い頃は、パッチリしていたんだよ!美人だったのよ!』

『そうでしょうとも!』と合いの手。

 

加齢以外にも原因があります。

特に ハードコンタクトレンズ(HCL)長期装用者。

レンズを外すときに、上まぶたを横にピッと引っ張る癖があると、まぶたの筋肉(腱)に負担がかかり、眼瞼下垂を招くことがあります。

HCL長期ユーザーの患者さんは、自分で又は人に言われて眼瞼下垂を気にされている人が少なくありません。

当院ではレンズを外す時に、上下のまぶたを介し眼球を少し押さえて、HCLを浮かせ外す方法を指導します。

またスポイト使用もお勧めです。

しかし、従来の方法から、推奨の方法に変更できる人は、実は少ないです。

まぶたを横に引っ張り素早く外すことに慣れていると、新しい方法は面倒だから。

最近は、強度近視でも対応するソフトコンタクトレンズ(SCL)があれば、HCLからSCLに変更することもあります。

ただし、眼瞼下垂はそのままです。

 

 

そんな中、新しい選択肢が登場しました。

後天性眼瞼下垂の点眼治療薬(商品名:アプニーク)です。

まぶたを持ち上げる筋肉には「メインの眼瞼挙筋」と「サブのミューラー筋」があり、この新薬はサブのミューラー筋を働かせて、メインの衰えをサポートする仕組みです。

(ちなみに緑内障の眼圧を下げるための排出路も主と副があり、緑内障点眼薬もどの経路に働くかで違いがあります)

この点眼薬は自費診療となります。

 

先天性(生まれつき)の眼瞼下垂には効きません。

また後天性眼瞼下垂と言っても、脳卒中・重症筋無力症・ホルネル症候群など、他の要因で起こる眼瞼下垂には効きません。

点眼薬に効果がある眼瞼下垂かどうかを見極められるのは眼科医ならでは。

『なんか目が小さくなった気がするんだけど~』 という相談には、共感しつつ、しっかり診察して診断をしています。

 

当院の、加齢による眼瞼下垂の患者さん、点眼後。

『すごく明るくなった、はっきり見える!』と大満足。(写真参照)

手で瞼を挙げると良く見えると言っていた男性患者さんも

『こりゃ、何もしなくても(瞼を挙げなくても)良く見える!』と大満足。

また、HCL長年使用の患者さんは

『明るいし、目元ぱっちりしたわ~私って、目大きかったのね』と。

 

眼瞼下垂はない(眼科学的に)院長も、モニターとしてトライ。

『漫画の女の子の目みたいにキラキラですよ!』

『えっ⁉そんなに⁉』

眼科医(院長)が鏡を見るとほぼ変わらず。(スタッフお世辞ありがとう~)

 

眼瞼下垂の方に朗報です。

気になる方はご相談を。

 

 

眼瞼挙上の点眼効果の画像

 

*8月11日、18日公センセの部屋はお休みです。

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