2017.1.31 花粉そろそろ

インフルエンザが猛威を振るっている昨今ですが、院長の鼻も少し変…
つい3日前に、スギ花粉症のスタッフが『なんだか鼻が変です』。
その時は『そう?』と答えたものの、3日後、確かに変。
詰まってはいないのですが、いまいちスッキリしないというか…

暦を見れば、1月も終わり。
例年の東海地方の花粉飛散予測日は、2月上旬。
実際には、スギ花粉は飛散開始と認められる前から、わずかな量が飛び始めます。
毎年、ひどいスギ花粉症になる患者さんには、早めの予防(点眼・内服)を勧めていますが、昨年楽だったこともあり、当の本人は少し出遅れた感が。
早速点眼、内服開始。
今は、しみない目薬も、眠くならない内服薬もあるので便利です。
早めに対策をすることで、本格的に飛散し始めてからの症状が軽く済みます。
今年のピークは名古屋では3月上旬から中旬です。
今年の飛散予想数は、東海地域では前シーズンとくらべて非常に多い(240%)、例年比やや多い(140%)だそうです。(日本気象協会発表)

マスクやメガネ、花粉の付きにくいコンタクトレンズなど。
髪の毛も出来るだけ束ねて、花粉の付着を最小限にした方がよさそうです。
また、顔にもつくので、帰宅したら化粧を落とすことも有効です。

薬をさし忘れる、飲み忘れる患者さんがありますが、日常生活の一部(ルーティン化)にしてしまえば、ストレスもなくなります。
ご飯のテーブルに、目薬、飲み薬を置いておく。
自宅用、仕事用に分けておく。
飲み薬は、日付を記しておくのも有効です。
目薬は、開封1か月が有効期限です。

初発症で『日常すべてが嫌になるくらいのスギ花粉症』を経験し、その悲惨な記憶が残っている自身としては、予防できるなら何でも…という気持ちで、毎年臨んでいます。

かゆくなくても、初期療法をしましょう。
『しょぼ』としたら、もうアレルギーが来ているかもしれません。

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2019.1.24  運転どうする?

高齢ドライバーの事故が増えています。
中でも認知機能の衰えによる運転技術の低下が問題視されています。

改正道路交通法では、75歳以上に免許更新時の認知機能検査が義務付けられており、今年3月からは検査で認知症の疑いがあると判定されれば、医療機関を受診しないといけません。
認知症は、眼科医の専門ではありませんが、時には『認知症かも?』と思うような患者さんに遭遇します。
まだ未診断の患者さんには、専門医の受診を勧めています。

眼科医で心配するのは、視力・視野です。
運転免許可能な0.7でさえ、実際に運転するとなると、かなり怖いです。
眼鏡をかけて1.2出る視力の人が、0.7の視力の疑似体験をしてみると、その視力で運転しようという気になりません。
しかし、実際は両眼0.7に満たなくても、眼鏡を装用していない人も多く、『無いほうが運転しやすい』と言い切る強者も。
多くは、高齢の方が多く、免許更新時限りの眼鏡のようです。

また、視野欠損があっても、余程でない限り、免許取得は可能ですが、緑内障などで、徐々に視野が欠けてきている場合、自覚症状のないことも多くあります。
上半分の視野が欠損すれば、信号機の見落としも起こりえます(帽子を目深にかぶってみてください)。
側方の視野欠損があれば、飛び出しや駐停車両に気づくのが遅れたり、駐車の際に車体を傷つけてしまう可能性もあります。
眼科分野では、緑内障など視野狭窄を伴うドライバーに対する、『ドライビング・シュミレーター』での研究も話題になっています。

免許証があれば『運転する権利はあるが、安全に運転する義務もある』という言葉は、ずっしり響きます。

ちなみに高齢者安全運転支援研究会の『運転時認知障害早期発見チェックリスト30』(一部表現簡略化)。

1:車のキーや免許証を探し回ることがある
2:カーステレオやナビの操作が出来なくなった
3:メーターや時計の合わせ方がわからなくなった
4:機器や装置の名前を思い出せないことがある
5:道路標識の意味が思い出せないことがある
6:駐車場で停車位置がわからなくなることがある
7:よく行く場所への道順を思い出せないことがある
8:途中で行き先を忘れてしまったことがある
9:よく通る道で曲がる場所を間違えることがある
10:車で行ったのに他の交通手段で帰ったことがある
11:運転中、バックミラーをあまり見なくなった
12:アクセルとブレーキを間違えることがある
13:曲がる際にウインカーを出し忘れることがある
14:反対車線を走ってしまった(走りそうになった)
15:右折時、対向車の速度や距離の感覚がつかみにくい
16:自分が先頭を走り後ろに車列が出来ることがある
17:車間距離を一定に保つことが苦手になった
18:高速道路を利用することが怖く(苦手)になった
19:合流が怖く(苦手)になった
20:車庫入れで壁やフェンスにこすることが多くなった
21:駐車場の線に合わせ停車することが難しくなった
22:日時を間違えて目的地に行くことが多くなった
23:急発進や急ブレーキなど運転が荒くなった
24:右左折時、歩行者や自転車が現れて驚くことがある
25:ミスしたり危険な目に合うと頭の中が真っ白になる
26:好きだったドライブに行く回数が減った
27:同乗者と会話しながらの運転が難しくなった
28:車の汚れが気にならず、あまり洗車をしなくなった
29:運転自体に興味がなくなった
30:運転すると妙に疲れるようになった

5個以上当てはまると要注意!です。

一時は、マニュアルのスポーツカーにも外車にも乗っていたのに…
ぶんぶんドライブに出かけていたのに…
最近はめっきり…26.29該当の院長です。

足腰を鍛え少々の距離は徒歩・自転車で。
公共機関の利用に慣れておくことも、豊かな老後に備えてです。

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2016.12.13 気づいてよ

週初めに引いた風邪が、3日『食べて寝る』療法でも全快しないまま…迎えた休診日。
幸いにも、委員会も医師会も、人と会う予定もない一日。
さすがに、この体調では、10キロのランニングも、ジムでの筋トレもご法度。
昼寝さえできない性分としては、一日ベッドでゆっくり休むのは難しそうです。

朝の家事の後は、ゆっくり新聞を読んで、読もうと思っていた本を開いて…
だらだらしていると、お昼ご飯。
チャッチャッとあるもので。
夕方の洗濯取り込みまで、まだまだ時間があります。

『掃除しよう!ルーティン以外のところを』
洗面所、浴室(トイレは家人担当場所なので保留)。
排水溝を掃除します。
浴室の床、壁面。
洗面台の扉、鏡。
お掃除ロボットが浸入できない、床の隅も拭き掃除。
かなりいい感じ。

奥のクローゼットにある、6年前の引っ越しで梱包したままの数個の箱。
開けてみると、当時は大切だった子供関係の道具、器具あれこれ。
今となっては、必要なし。
ゴミにGO。

続いて…と。
カーテンも洗っていない。
まずは、めったに入らない息子の部屋から…
ついでに、部屋の整頓もしておきます。
あれこれ触らず、床のものを片付ける程度。
最後に洗濯機の洗浄をして終了。

休養日のはずが…
『よく働いたわ~』
それにしても…誰とも話していない一日。

家人帰宅。
『風邪治った?』
『家にいたから、結構よくなった。ねー、今日何したと思う?』
『寝てなかったの?』
『すごく掃除した。お風呂でしょ、洗面所でしょ、それから、それから…
しかも、かなり細かいところまでやった』(と、得意げに事細かに話す)
『へ~』
『すごいでしょ!』
『すごい、すごい。でも、よほど暇を持て余していたんだね~』
『そうとも言える…』
ふだん、医師の仕事について家族に、仕事の大変さを気づいてもらうことはしません。
(たまに忙しかったことくらいは言いますが)
しかし、家事となると…専業でない分、ちょっと特別な家事は『したことに気づいて~』という流れになってしまう私。
自分にとって家事専業は、難しいな~と実感。

さて、息子は…
『部屋きれいになっとるやん』
『そうでしょ~他になにか変わってない?』
『ん?』
『カーテン匂い嗅いでみて』
『洗った?』
『そう、結構大変だった。気づいてくれると思ったのに~』
『そりゃ、気づかんわ』
『気づいてほしかった~』
息子にまでちゃっかりアピールする母。

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2016.11.22 イケメンに赤面

いつもはつけないカーラジオをつけた途端、流れてきた曲に衝撃!
『ん?何の曲?』
曲の後半だったらしく、すぐ終わって『つけめんでした~』と番組終了。
以来、そのメロディーが頭から離れず。

ラジオを聴く機会もないまま、『つけめん』てどんなグループ?と調べることに。
『つけめん』は、『つけ麺』ではなく、『TSUKEMEN』でバイオリン2、ピアノ1の編成からなる男性3人組。
3人ともクラシックを専攻し、音楽大学を卒業。
ネットでどんどん検索していけば、いつのまにか『TSUKEMEN』について、にわか情報通に。
そして、なんと一宮市でコンサート開催予定が。
これは、聴きにいかねば!と、その日に何も予定が入っていないことを確認し、我が家の興行担当の家人に予約を依頼。

迎えた当日。
何と前から4列目!
周囲を見渡すと、意外におばさん、おばあさん。
あれっ!?
ファン層の年齢は高い?

始まったコンサート。
バイオリンとピアノ、正統なクラシック曲だけではなく…オリジナル曲、編曲ともジャズ調あり、和調ありと想像を超える音楽です。
激しい迫力のあるピアノとバイオリンの生音。
優しい伸びやかな音。
甘く切ない音も。
ラジオを通して衝撃を受けた『あの曲』も。
『こういう題名だったのね~』
歌詞のない曲だけに、曲を背景に色々な感情の自分がいる感じ。
あっという間の第一部終了。

『ホールでCDを販売しています。握手会の特典があります』とアナウンス。
あの曲が入っているアルバムをゲットせねば。

『買ってきたの?』
『うん、初めて聞いた曲が入っていたアルバムがあったから。握手会は、どうでもいいけどね』

第2部も素晴らしく、アンコールも3曲。

終了後『握手会にご参加の方は、ホールでお並びください』

『せっかくだから、ちょっと見て来ようかな~』となぜかダッシュ。
何と3番目。
1番2番の人と、待っている間、世間話。
『後ろだったから、顔見たいな~と思って』
『握手会初めてなんで、並んでみました』
TSUKEMEN知識を披露し、名古屋から来たことを言うと『すご~い』(二人とも地元の人たちでした)

待っている間、なんて言葉かけをしようかドキドキ。
迎えた握手会。
イケメンのTSUKEMEN。
TAIRIKUさん(さだまさしさんの息子)、SUGURUさん、KENTAさんと順番に握手。
あっという間。
でも、コンパクトに会話も出来…

『顔あかいよ』と家人。
『そ、そう?』
年甲斐もなく、火照ってしまった自分。

最後に誰かに手を握られたのはいつ?
『若返り』コンサートでした。

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2016.11.15 二人で1個

『今年はどこへ行きたいですか?気になる所ありますか?』
恒例の誕生日ドライブのお誘い。
『う~ん、国産のシードル(りんごの発泡酒)が、信州で買えるらしいんだけど…』(と、さりげなくリクエスト)
数日後…
『長野に行きます。温泉タオルを忘れずに。厚着してくださいね』

片道2時間余。中央道を進んで飯田の次が松川町。
道中、スタッフお手製のミルクティーやお茶の温かいサービスに、癒されます。
女子ならではの気配り。

昼食の前に、まずは温泉。
外気の寒さと、露天風呂の熱さがいいバランス。
水風呂を除き、8種類の湯に順番に浸かれば、話をしながらだと、あっという間に1時間。
またもや、湯あたり寸前。

体が温まった後は、お楽しみのワイナリー。
林檎ジュースやワインの飲み比べ。
『飲んでくださいよ~帰りは私が運転しますから』
一口に林檎といえども、単一種で飲み比べると、味の違いは歴然です。
『BBQ用に1本買っていきましょう』と、シードルお買い上げ。

さて、待ちに待った『BBQ&りんご狩り』へ。
林檎畑の真ん中にテーブル。
ここで、ウエルカムドリンクのシードルまたは林檎ジュースで乾杯!
一人当たり250グラムの『りんごで育った黒豚』と、大盛り野菜!そして焼きそば。
『野菜が高いのに、すごい量ですね』と主婦感覚。
北風にさらされ、服を着こんで、ジュウジュウ焼けた肉と野菜をほおばり…
『秋冬のBBQもなかなかいいですね』
あっという間に、先ほどのキンキンに冷えたシードルも空に。
『どんどん食べようね~』
『残さず食べましょう~』
『結構な量ですね~』
と、完食。

『では、りんご狩りをしますか』
『苦しい~』
『お腹パンパンです』
ここまで来て、りんごを食わずして…
『お尻が赤いりんごが甘いって』
ほろ酔い加減で、りんごの品定めをします。
穫れたて食べ放題を満喫!のはずが、みんな、一人りんご半個でギブアップ。
あとは、お持ち帰りになりました。

素敵な誕生日プレゼントをありがとう!
スタッフに感謝です。

お知らせ
11月16日(水)CBCラジオ「丹野みどりのよりどりっ」夕方16時~18時
「オトナのいろどり~オトナのクリニック」に出演いたします。
また、無料アプリ「radiko」で1週間再生するそうです。

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2016.11.8 いつまでやる?

医師会の班会がありました。
診診(診療所と診療所)連携を図る意味で、毎年企画されます。

今回、会場までは4キロ。
日課の夜のウオーキング代わりに、歩くことに。
さすがに着替えは持っていけず、ワンピースにスニーカー。
リュックにハンドバッグとパンプス。
てくてく、てくてく。
歩く速度が速すぎたのか、一番乗り。
あの格好を、見られなくてよかった。

定刻通り開会。
医師会長の挨拶と乾杯があり、その後は、一気に和やかなモードへ。
参加者の年齢は、46~77歳まで。
こういう場合、率先して話す人がいて、聞き役の人がいて…
参加女性は3人。
私を含め誰もが、仕事では、むしろ男性よりも話すのでしょうが、こういう状況では、専ら聞き役、相槌役になります。
女医会の時は、会話の内容も話し手も、あっちこっちに飛ぶのですが(全員がおしゃべりする)。

個々の自己紹介は、クリニックの近況報告から趣味まで多彩。
自分は、最近況として、歩いてきたことも報告。

さて、定年がない開業医たち。
『いつまで続けるか?』の話題に。
70オーバーの面々が参加されているということは、70歳なんて目じゃない!てこと。
『いつまでやるかな~?』
『どうしましょうね~?』
最高齢の先生の基準とは…
1.天変地異が起こったら辞める
2.病気をしたら辞める
3.患者さんに必要とされなくなったら辞める
『診療時間を減らしたりしても、患者さんが来院される限り、やりますよ』

医師になって4分の1世紀。
しかし、医師会の先生から見たら、まだまだ若造。
『患者さんから求められる』ことこそ、豊かな老後なのかも。

『顔の見える関係』を構築して、地域医療ますます頑張ります!

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2016.10.25 素敵なおひとり様

知人のNさん来訪。
今年79歳。
北海道から、金沢、岐阜の私の実家、名古屋の我が家への日程。
母が仕事で知り合って40年来の付き合いのNさんは、私とも40年来の知り合い。

当時は、東京の洗練されたキャリアウーマン。
仕事もバリバリして、趣味のために外国まで行って…
東京から送られてくるクリスマスのチョコレートは、都会への憧れを強くさせました。

独身の頃には、遊びに行って泊めてもらい、親には出来ない話をし…
とうとう我が息子たちまで、単独で、遊びに行くようになり…と親子3代にわたる付き合い。
退職してからは、故郷の北海道で、自然生活。
時々2時間かけて札幌の街へ。

名古屋観光に、どこへ行こうか?名古屋城?熱田神宮?と考えていたら、『動物園』のリクエスト。
『オラウータンが見たい。あと、いればコンドルも』
名古屋が誇る東山動物園へ。
オラウータンもコンドルもバッチリ。
話題のゴリラのシャバーニやコアラにも感激。
日曜日なので家族連れとカップルばかりの中、杖を片手に、すたすた次へ次へ。

夕食は、ビールを片手に大盛り上がり。
PCや携帯を持たないにも関わらず、息子たちの若い世代の話題にもついていけるNさん。
『規則正しい生活リズム。社会との関わり。色んな決定も自分だけど、責任も自分』
が、おひとり様のコツのよう。

ちゃきちゃきして、好奇心旺盛で、素敵なNさんとの、有意義な再会でした。

結婚していても、いずれは誰も『おひとり様』になります。
『過大な依存は、やめよう…』と言ったら
『だったら、スマホくらい、自分で使いこなせよ。俺ら息子に頼らずに』
スマホが新しくなって、操作に苦慮している最中。
『そんなこと言わずにやってよ~』
あれあれ!?

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2016.10.18 苦手な音はいろいろあるけれど…

苦手な音はいろいろありますが、そのひとつが
『ウィーン、ウィーン、キーン、チャキーン』の音。

人が通る時には、一旦中止されますが、通り過ぎるとすぐさま再開。
サングラスをして走っているときはまだしも、眼鏡をはめていない時には目をつむりたくなります。

夏の間に、伸び放題に生えた草を刈る、草刈りの音。
時折、コンクリートに当たる金属音。

苦手になった音。

研修医の頃、担当になった紹介患者さん。
細隙灯顕微鏡で観察すると、水晶体にきれいな金属片が刺さっており、水晶体は濁ってきています。
『外傷性(けが由来の)白内障』
すぐ手術の準備となり、40代後半のOさんは、水晶体を取り除き人工レンズ挿入術が施行されました。

担当医(一番下の)としては、患者さんに状況を詳しく聞きます。
『草刈り機で作業中、痛っ!て感じたけど、そのまま作業を続けたんだわ。
でも、念のため、眼科に行ったら、すぐ大学病院に行くように言われてびっくり』
回転している刃先が、コンクリートや石に接触したはずみで欠け、その破片がすごいスピードで目に飛入したと思われます。
角膜(目の表面)だと、もう少し、ゴロゴロの自覚症状が強いのでしょうが、かえってスピードはあったために、自覚症状に乏しかったのでしょう。

一方、角膜の鉄片は、サンダーなど研磨作業中に入りやすいです。
仕事柄、男性が多いのですが、こちらも意外に、入ってすぐ来院される患者さんは少ないように思います。
そのため、鉄片の周囲が錆びていることもよくあります。
水晶体に入ると、外来では手術はできませんが、角膜の場合は外来で手術します。
特別な針やドリルで、鉄片および錆びを取り除きます。
いかにきれいに取り除くか、取り除かないといけないかを研修医の時に学びます。
角膜異物の患者さんは、保護メガネをしていなかった場合が多く、はめていたら防げたのに~と、毎回思いながら除去しています。

『目に針を入れる』と聞くと、怖そうですが、角膜は薄いようで厚みはあり、顕微鏡下では、鉄片の入っている層まで針を進めます。
今でこそ、治療上、角膜に針を刺すことは何でもない私です。
しかし、子供の頃読んだ、谷崎潤一郎の『春琴抄』で佐助が目を突いて失明する場面が強烈すぎて、目自体が怖かったのは事実。
それなのに眼科医を選んでしまいました。

『保護眼鏡かけとらんかったのが悪いけど、草刈り機、もう使うのやめるわ~』
と言って、0さん無事退院。

続けて入院したS君も同様の怪我。
Oさん、S君と貴重な症例で、勉強させていただいた研修医。

学んだことは、病気だけでなく…
『草刈り機は恐い』ということ。

草刈り機の音を聞くだけで、Oさん・S君の目をいまだに思い出します。

そして…苦手な音からは、逃げるが勝ち。

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2016.10.11 目を引いた目

ウィンドウディスプレイが素敵で、ふらっと立ち寄った雑貨屋さん。
かわいいハンカチや洒落たアクセサリー、シックな器など、女子なら憧れてしまう品々をあれこれ品定め。
どんどん奥へ進むと、ガラスのショーケースが。
ブローチやネックレスなどアクセサリーの並ぶ中、
『なんで、こんなところに!』と、目を引いたのは、目、目、目。
正確に言えば『義眼』です。

『義眼』とは、ケガや病気などで、眼球摘出(眼球をそのままの形で取る)や内容除去(眼球の中身だけ取る)を行った眼に対して使用される『人工の眼』のことです。

患者さんの片眼の形状・整容に合うように、カスタムメイドで作成されます。
そのため、パッと見ただけでは、義眼なのかわからないことがほとんどです。
通常は自分で、はめ外しをし、洗浄などのケアをしながら使います。
高齢などで、自分で管理できなくなった場合は、眼科医など医療者が洗浄したり装脱着を手伝います。

もう一つの『義眼』は、アイバンク登録者が角膜提供をした後に使用されます。
エンゼルケア(死後処理)の一環として用いられます。

駆け出しの頃、眼球摘出は、研修医の担当でした。
アイバンク登録者様が亡くなった連絡を受けると、研修医は一人で故人宅に伺います。
自分の番が来ると、ドキドキしながら直行したものです。
人気のない部屋で眼球摘出を行い、もう片眼を見て、整容的に合う義眼を義眼セットから選び装用します。
眼球は保存瓶に入れ、大学病院に持ち帰る頃には、角膜移植を受ける患者さんが入院の準備をしています。

『すみません、あの~これって義眼ですよね~』
『そうですよ。
長野の骨董屋さんから入ってきたものです。
ガラス製でドイツのものです。
珍しいですよ。
もちろん未使用のものです』

義眼の歴史は古いようですが、特に19世紀ドイツで研究がすすめられたようです。
その後、アメリカや日本でも研究が進められたそうですが、ガラス製が中心でした。

現在は、日本の医療用義眼はアクリル樹脂で、生体に馴染みがよく、体に害を及ぼすことはありません。

『買われる方、あるんですか?』
『結構お好きな方いらっしゃいますよ。並べて飾ってみたり。』
『!?!』
『こうやって並んでいると綺麗ですよね~』
『!?!』
『ちなみに1つおいくらなんですか?』
『25000円です』
『!!!』

何にでも価値は付くのに驚き。

それにしても…
6個が3列。
目を引く18個の目が、こちらを見ています。

見ているのは私
見られているのも私…

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2016.10.4 まさかの

『老後まで、長く続けられたらいいな』と始めたゴルフ。
小さい頃から、運動音痴。
特に『球』と名がつくスポーツには、ひどい苦手意識があるにもかかわらず。

それでも、誉め上手のコーチと、家族の話題に参加できるようになったおかげで、何とかギブアップせずに継続。

そんな亀以下の上達具合なのですが、昨年から、緑区医師会のゴルフ同好会に入ることに。
私だけオフィシャルハンディキャップがないので、与えられた同好会ハンディキャップ(HDCP)は36。
他のメンバーは、もちろんオフィシャルHDCPを持ち、それを元に同好会独自のHDCPもあるようです。
シングルから10代前半。
自分のスコアはHCを差し引いても、足元に及ばず…といった具合。

しかし『参加することに意義がある』と、割り切った姿勢で参加することに。
また、コンペに合わせて、ウエアを新調するという女子の楽しみも。
誰もそのことに触れてくださいませんが(自己満足のみ)。

さて今回のコンぺは、伊勢志摩のゴルフ場で。
同好会始まって以来の、最少人数での開催とのこと。

第1ホールは、いつも見られている意識(自意識過剰?)が強すぎ、ただでさえ成功率の低いドライバーが、やはり…という方向に飛んでいきます。
気を取り直し、自分のゴルフを楽しもう!のモットーで、素早く走る。

キャディーさんに『初心者ですのでよろしく』と頭を垂れ、アドバイスを求め…
緊張緩和剤として投入された同じパーティの家人に和まされ…
茶店の、高カフェインエナジードリンクで精をつけ…

ハーフ終了してスコアを計算。
自分なりには、意外といい。

後半は本日初パー(取れることの方が少ない)。
自分にしては『やったね!』

さて、こじんまりとした結果発表会。
トータルスコア(GROSS)からHDCPをひいたスコア(NET)で決まります。

『優勝は長谷川公先生』
まさかの優勝!
HDCPの少ないメンバーを差し置き、ラッキーな結果となりました。
少ない参加者が幸いした?
経験も実力も確かなメンバーから拍手。
感謝と同時に、恐縮すること然り。

またここでラウンドできるように、『練習頑張ろう!』
当然ながら、ゴルフ好き度がアップしたコンペでした。

『豊かな老後』計画は続く…

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