2025.11.18 南から北を見る
某旅行中に教えてもらった韓国のDMZ(非武装地帯)ツアー。
いつか必ず!のいつかをいつも思案している院長。
ピンポイントで行けば可能!と気づきました。
日本から一番近い国なのだから。
DMZツアーだけに参加できれば良い!
1日半の時間を作れば可能ということが判明。
(国外は3時間前に空港到着のため)
晩のソウル行きの飛行機に乗りホテル着。
翌日DMZツアーに参加し帰国。
時差もないので大丈夫そうです。
当日19時過ぎの飛行機で仁川空港へ。
入国審査の混雑で1時ほどかかり、地下鉄を乗り間違え、ホテル着は深夜1時近く。
かなりの誤算で泣きたくなりますが、少しでも眠ります。
翌朝6時40分に明洞駅でバスが待っています。
韓国人ガイドさんは日本語が堪能。
DMZツアーのためだけの初韓国、しかも1泊2日の客は初めてと、すごく驚かれました。
アドレナリン出まくり、昨日の疲れは何のその。
バスはDMZ目指して発車、その前に軍人(KOREA ARMY)がパスポートを確認。
朝鮮戦争により分断された韓国と北朝鮮の間には、休戦協定により北緯38度線付近に設けられた軍事境界線があります。
DMZが韓国と北朝鮮の国境線から南北2キロづつ設定されています。
DMZ内では、武装・軍事駐屯・軍事施設の設置は禁止されています。
韓国と北朝鮮を繋ぐ橋(この橋から捕虜が帰還)
韓国と北朝鮮を繋ぐ鉄道。
いずれも今は途絶えています。
北朝鮮が韓国に侵入するために掘った第3トンネルを歩きます。
ヘルメットを被り地下73Mの坂道を15分ほど降りていくと、第1~第3の壁があり小さな窓から北朝鮮に続いているのだと想像(実際には北朝鮮側から掘られたのですが、観光上韓国から北朝鮮に向かうように歩いていきます)。
かなりの急勾配なので帰りの上りはあちこちで休憩する人も。
ゴンドラに乗ってイムジン川を渡ります。
民間人統制区間を往来します。
眼下には有刺鉄線、地雷の看板も見え、ゴンドラに乗っている平和な観光客(自分も)との対比に違和感です。
Kポップも大音量でかかっていますが、これは北朝鮮に向けて韓国の自由度のアピールでもあるそう。
鳥頭山展望台では、望遠鏡で川を挟んで北朝鮮の街が見えました。
ついに自分の目で北朝鮮!
コンクリート建物もありますが、なにか発展途上のような昔の田舎の感じ。
将軍様の像も見えるらしい。
そして予想外でかつ今回一番感動したのは、脱北者による語り部です。
偶然にもWEBで見たことがある女性でした。
看護師の(身分により職業も決定される)生活が苦しく(給料というものがない)、闇市で商売をしていた。
生活困難自由剝奪の将来を悲観、中国人ブローカーにお金を払って中国・ベトナム・ラオス・タイ経由で入韓したとのこと。
残された息子も後に何とか脱北させたが、母と弟は拷問死の末路。
北朝鮮での幸福は家族との思い出だけとのこと。
監視からの解放、自己決定権、自由を得られたことに感謝していると。
質問にも丁寧に答えていただき、最後は彼女の更なる幸せを祈り抱き合って別れました。
2025年、自分たちにとって当たり前のこと(自由)がない国がある。
自由を手に入れるために、命を懸けて脱北する人たち。
1日半の短い旅、けれど濃厚。
脱北者たちは祖国の異常さを身を決して世界に知らせようとしています。
私たちは関心を持って知るべきだし、考えないといけない。
自由があるからこそ、今回も実現できた旅。
全ての人が自由を手に入れられますように。
『ビヨンド ユートピア』(映画)ぜひ!
来週25日の公センセの部屋はお休みです。

