鉄錆ですよ     2013.12.10

日曜日は休日診療所の当番医でした。季節柄、内科小児科の患者さんが多く、眼科は静かに時が過ぎていきました。それでも、自転車で転んで目を打撲したとか、ボールが当たった、急に目をこすったら腫れてきた、などなど、急患らしい患者さんが来院されました。前日何か入っているので救急病院に行ったが取れなかったという患者さん。診察してみると茶目(角膜)に鉄片が刺さっておりすでに錆びていました。「鉄が刺さってますよ」こういうときは、眼科医の腕の見せ所。茶目(角膜)は中央は0.5ミリ周辺部でも0.7ミリの厚さ。顕微鏡下、慎重さが要求されます。麻酔の点眼をして特殊な針でガリガリガリガリ、錆をきちんととることが大切。最後はドリルで仕上げることも。鉄片も錆もきれいに取ることができ、眼帯をして帰ってもらいました。日常の診療とは違う、たぶん2度と会わない患者さんとの出会いの休日診療です。

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2013.12.3   花壇を楽しんで

今年も残すところ1か月となりました。12月は当院の花壇が一番輝くとき。クリスマス仕様に様変わりします。今年はオレンジのリボンが主流のちょっと大人の雰囲気です。来院された患者さんの目の保養になれば、という当院からの「お・も・て・な・し」です。おもてなし=ホスピタリティですが、この語源と同じに病院=ホスピタル、ホテルがあるそうです。ハード面だけでなく、ソフト面でおもてなし(明るい笑顔、丁寧な診療)を日々心がけ、毎朝の朝礼では、スタッフが気づいて改善できることは「今でしょ」と報告しています。患者さんが当院に来られて笑顔になって帰られることが、わたしたちへのプレゼントだと思っています。笑顔こそ「倍返し」で投げかけたいものです。

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2013.11.12   その方法でいいんです

「この前、目薬点した後に目がしらを押さえとったら、友達に『おかしなことしとるねぇ』て言われたんだけど、本当に私おかしなことしとるんかねぇ?」と60代Oさん。目薬を点眼した後は、目がしら(涙の通り道)を押さえ、5分ほど(なかなか5分は長いですが)目を閉じましょう。治療効果を高める方法です。なぜ、目がしらを押さえるかというと、まずは、目薬が涙の通り道を通って流れてしまわず目に効くようにするため。点して苦い目薬などもありますが、押さえることで避けられます。また、押さえることで涙点から鼻涙管(鼻に通じる管)を介して全身へ行き、副作用の原因となるのを回避できます。点してすぐのまばたきも、目薬を排出させてしまうのでよくありません。Oさん、それでいいんです。それにしても、60代ともなれば、人前で点眼、内服などおもむろに出して自分の病気をオープンにしてしまうのでしょうか?前回の病気自慢といい…まだ未知なる世界です。


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2013.10.28    Happy eye アプリ

スマートフォンに替えて約2年、当初は目新しくて毎日触っていました。教えてもらったり、気になるアプリをダウンロード。無料だからとあれこれ入れていたら、たまる一方です。実際よく使うアプリは3つくらい。たまりっぱなしのアプリを消去しました。いつか使うかも…はそれこそまたその機会にダウンロードすればよいことだし。と言っていたら、また新しいアプリを見つけました。緑内障患者さん用の点眼お知らせや緑内障豆知識クイズ(スタッフがトライしたところ全問正解でした)、緑内障の見え方体験などもあります。アラームが鳴らなくてもきちんと点眼の習慣化している患者さんは多いはずですが、緑内障診断後1カ月で40%が治療中断しているというデータもあります。毎日点眼を続けることが大切です。iPhone専用のアプリですが、「Happy eye」でダウンロードしてみてください。

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2013.10.1      カラーは特にご注意

年に一度はコンタクトレンズに関わる管理責任者の継続研修があります。コンタクトレンズは安易に扱う身近なものですが、高度管理医療機器クラス3に分類され人体にかなりの影響を及ぼすという位置づけです。毎回、薬事法やらコンタクトレンズの品質管理などの他に、コンタクトレンズで眼障害を起こした症例を何人か見て勉強します。最近多いのはカラーコンタクトレンズによるもの。ヘアカラーが一般的になり、瞳の色も合わせて可愛くしたい女の子が、手っ取り早くディスカウントショップや通販で購入し、使用基準を守らず障害(失明直前まで重症化する場合も!)を起こすことが多々。カラーは着色の部分は酸素の透過性が低くなり、また、着色仕様で眼への負担も変わってきます。自分は大丈夫と思わず3カ月ごとの定期検査を受けましょう。眼科でならネットやショップでは得られない情報・知識もゲットできますよ。

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2013.9.24 柔らかいから好き

眼科で必ず行う検査に、細隙橙顕微鏡検査と言って、座るとスライド台が出てきて顔を乗せ、眼を診察する機器があります。電動椅子で高さを調整しますが、背丈の都合上、小学生以上が一人で座って診察を受けます。小さなお子さんは顎台に自分の顎を乗せられないので、付き添いの方の膝に乗せてもらい簡易細隙橙で診察をします。兄弟姉妹がいる子は患者で来た上の子が顎台に乗せているのを見て、早く一人で診察を受けたいと言います。先日の小学1年のA君は、反対。兄弟がいないのもありますが、1年生だから普通の診察方法でと、一人で座るよう促したら「ママのお膝がいい。柔らかいから好きだもん」そういうわけで、お母さんの膝の上で診察。「柔らかい」「好き」なんて言葉、今後言われそうにない母(院長)は羨ましく思ったのでした。A君は自分の言葉を直に忘れてしまうでしょうが、懐かしい時を思い出しながら診察をした院長でした。

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2013.5.31 梅雨入りしました

今年は例年よりずっと早く(4~11日)梅雨入りしました。ぐずぐずした天気の合間の晴れ間が嬉しいですね。学校検診もピークを迎えました。最近の中学生、小学生はみんな行儀良く、学校の先生の指示も行き届いているのか非常にスムーズに進んでいきます。(時々女の子で丸椅子をまたぐ子には、注意をしようか迷います。が、これも男女平等?の時代?)小学生の気持ちの良い「はい」や大きな声で自分の名前を言われると元気をもらいますね。検診をする時期や時間によって充血などの状態は、変わっていることもありますが、受診のお勧め用紙を貰われたら、早めの受診を。

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2013.5.1スタッフ勉強記

30年前の眼科の教科書には、確実な治療方法がないと記されていた病気も研究のもと、様々な治療法が行われるようになってきました。

先日、参加した勉強会は<網膜色素変性症のキューバにおける治療>ということで、キューバの網膜色素変性症国際センター所長のラサロ医師の講演会でした。微小手術(脂肪組織の移植)、オゾン療法、電気刺激療法、サプリメント。この4つの組み合わせで、症状はコントロール出来るという報告でした。残念ながら日本ではまだ行われていませんが、近い将来(医学的には治験や認可など長い道のりかもしれませんが)国内でもポピュラーな治療法になっていくことを願わずにはいられません。人工網膜やiPS細胞による網膜再生など、少しずつですが確実に研究から臨床へと、明るい兆しがみえてきました。

医療では日々進歩、明るい話題満載ですが・・・問題山積み、先の見えない長いトンネルから出られない状態の我が家。G.W真っ最中。新緑の眩しい、花々の美しい季節。日常を離れひとり優雅にひとり旅を夢見つつ、早朝からの弁当作り、洗濯、清掃、いつもと変わらぬ?いつも以上に小言と愚痴の増えそうな予感。明るい未来の兆しが いつかきっと私にも訪れると信じて・・・

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2013.4.23     看板お色直し

先日駐車場とクリニックの看板を張り替えました。やはり何年も風雨に当たっていると、くすみや色落ちが目立ってきました。といっても、院長だけが気になっていただけのようで、看板屋さんにお色直しをしてもらい鮮やかな看板になったことに気づいたのは、スタッフでもごくわずか。たぶん患者さんは?これって、自分の肌や身体と同じ感覚?自分では、気になるあのこと、あの部分も、人にとってはあまり関係ない?でも、やはり自分なりに塗り替えたことに満足しています。クリニックも、自分も、それなりに出来る範囲で身綺麗でいようと思います。

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2013.04.20  スタッフもまだまだ学ぶ

先週に引き続き、今週もスタッフがお届けします。先日ロービジョンの勉強会に参加しました。新しい知識が増えるけれど知らないこと、分からないことも増えていきます。(なかなか覚えられないのは単なる歳のせいですが・・・)特殊眼鏡で見えにくい状態を体験。普段、何気なくみている広告も書かれている文字が分からずただの色画用紙にしかみえなかったり、肝心な価格が読めなかったり。こんな時どうしたらいいか。文字の大きさ、色、濃さ、背景の色、これらを変えていくだけで改善されることもあります。字が小さくて見にくければ、拡大コピーをする、食事の配膳が分かりにくければ、茶碗や皿の色を見やすい明るい原色に変えるなど、ほんの小さな工夫で見やすくなったり、使いやすくなったりすることがあります。拡大鏡や遮光レンズ、便利グッズも当院に用意してあります。私が出来る事はささやかなことだけれど、正しい知識のもとに助言や情報の提供ができるように、日々勉強。

クリニックの心地よさとともに、ほんの少し今より快適な視生活を患者さまに提供できますように。

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