2015.2.10 講演会in稲沢

愛知県商工団体主催の「いのちと健康を守る学習交流会in稲沢」で講演をしてきました。

今回の題目は「中高年の目の病気」

1時間の持ち時間を使い、「VDT症候群」「ドライアイ」「白内障」「緑内障」「飛蚊症」「網膜剥離」「糖尿病眼合併症」「加齢性黄斑変性症」と盛りだくさんにお話をしました。

途中、10秒目を開けていられるかといったドライアイの疑いや加齢性黄斑症の初期のゆがみの有無の確認など簡易チェックをして、少々頭を休めていただきながら、話を進めていきました。

熱心にメモを取っていただく姿もあり演者としては嬉しい。

その後40分ほど質疑応答の時間。新聞などでドクターとの紙上相談室がありますが、そのリアル版。

病気そのものの質問よりは、ご自身の目に関する質問が多かったように感じました。

1時間40分の持ち時間は無事終了。少しはお役に立てたでしょうか?

 

久しぶりの名鉄電車。JRに比べて揺れもシートも庶民的。

初めての国府宮(名鉄の稲沢の駅名)。

奇祭で有名なはだか祭りは3月3日。

一度ははだか祭で訪れてみたいものだと雨の稲沢を後にしました。

 

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2015.2.3 そろそろスギ花粉

ランニングを終えると鼻がムズムズするこの2、3日。早速花粉症の予防薬を始めました。

スギ花粉飛散開始予定日は、1月1日からの最高気温の合計が400度に達した時点とされています(花粉情報協会)。今年の予想は2月12日頃。3月上旬から中旬がピークになります。

例年の1.5倍、昨年の3倍ほど。

外出には、マスク、メガネ着用で。花粉が付きにくいコンタクトレンズもあるので、どうしても素顔を見せたい人にはお勧めです。

毛、フリースなどの洋服は花粉がつくので表に着ないのが無難。ナイロン製でも静電気発生により花粉が付くので静電気除去スプレーをかけると効果的です。

お洗濯も静電気防止に柔軟剤使用を。また、トマトを食べて喉のイガイガなど感じる人はスギ花粉症かも?口腔アレルギー(口や喉がイガイガ)を起こす物質が、スギ花粉とトマトの中に含まれている物質と類似しているためなのですが。逆にスギ花粉症の人でも、トマトを食べてイガイガしなければ大丈夫ですよ。

 

これからの時期はサングラスに加え、マスク着用のランニング。サングラスは曇るし、若干息苦しいのですが、心肺機能は向上しそう。

診察室で院長がマスクをしていたら、花粉症でかなり苦しんでいると察してください。そんなことにならぬよう、今から予防予防。「って走らなければいいじゃん」という声が聞こえてきそうですが。

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2015.1.20  目暖足熱

診察室にはエアコンが効いているのですが、年甲斐もなくスカート・ワンピース派の院長は足元の寒さが気になるように。パンツ(ズボン)をはけばいいのにと言われそうですが、慣れない格好は気恥ずかしいもの。そこで今年はついに机下にすっぽり入るファンヒーターを設置しました。これが思いの外ぬくぬくで満足しています。頭寒足熱とはよく言ったもの。

ところで頭は温めないほうがよいのですが、目は温めるとドライアイや疲れ目に効果的です。涙は油・水分・ムチンの三層構造からなっていて、最下層のムチンは涙が流れ落ちないように目の表面に粘着する糊の役目ですが、最上層の油層は涙の蒸発を防ぐ役目をしています。この油は、瞼の際にあるマイボーム腺という脂腺から出ています。目を温めることで脂腺の働きを活発にし油層を保持します。疲れ目に対しては、血行を良くすることでピント調節に関わる筋肉(毛様体筋)の凝りをほぐします。ドライアイの治療で涙点からコラーゲンゼリーを挿入する方法がありますが、そのあとゼリーを固化するため目をしばらく温めます。たいていの患者さんは気持ち良くなりうとうとされます。リラックス効果抜群なので、市販の温熱シートや蒸しタオルで試してみてください。お肌の曲がり角をとっくに過ぎた目元の張りも心なしか良いような…

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2015.1.6 今年もよろしくお願いいたします

あけましておめでとうございます。厳しい寒さで迎えたお正月でした。まさか名古屋で雪の新年を迎えるとは!今年は羊年。迷える子羊(自分の場合もう羊ですが)ならぬ迷医(迷える医師)にならぬよう、明医(明るい医師)をモットーに、名医目指して今年も地域医療に少しでもお役に立てたらと思います。スタッフ一同よろしくお願いいたします。

年末に患者さん用トイレを改修しました。洗面所まで一つの空間にし広くなりました。好きな建築家にお願いしました。

お正月休み。遠出もなかった日々は、ビデオ、読書、お料理三昧。高倉健の格好良さに惚れ惚れし、たまった小説を片っ端から読みまた購入。新聞や雑誌から切り抜いた料理の数々は、厳選し?再現。半分ほどは不評。料理研究家のレシピなのに…斬新なメニューを選んだのが良くないのか、こちらの腕が原因なのか…

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2014.11.11 介護の日

今日11月11日は「介護の日」だそう。「平均寿命」から「健康寿命」(日常に制限のない期間)を引いた年数は、男性で約9年、女性で約13年といわれ、人によってはそのまま差の期間が要介護の時期となる可能性もあります。元気な人、自立できる人が多い眼科ではふだんは「介護」にはほとんど関係ありませんが、往診に行くと、介護現場を目の当たりにします。依頼先は、個人宅から有料老人ホーム、ケアハウス、グループホーム、特別養護老人ホームなど多種に渡ります。妻または夫、子供が献身的に寄り添っておられるのは家庭ならではの介護。職業ではあるけれども思いやりを持って接しておられる施設のスタッフ。寝たきりの患者さんからの反応は乏しいですが、往診によって家族の安堵を感じられることは嬉しいことです。また、認知症の患者さんでも「遠いところまで足を運んでくださり有難いことです。おかげさまで…」などと言われ恐縮してしまいます。往診で出来ることは限られていますが、介護の一端を担う役として微力ながらサポートしています。緑区医師会では在宅医療研究会(家人が世話人)が立ち上がりました。各科の医師が連携して患者さんの余生をよりよいものにしていけたらと思います。

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2014.11.4    目の中で割れる

最後の診療が終わった後、急に目に違和感を感じた院長。ソフトコンタクトレンズをしていますが、瞬きするたびにくしゃっとするような感じと痛み。いつもは患者さんを診る立場ですが、自分で自分の目を顕微鏡で見ることは出来ないので、鏡を凝視。コンタクトに亀裂が入り、二つに分断されているのが確認できました。まだ二つなら上手に取れば大きな問題もないはず、とスタッフに取ってもらいました。間違いなく二つの断片で一枚のコンタクトレンズになることを確認して終了。時々ソフトレンズが眼の中で破れたという患者さんが来院されます。救急車で来院された患者さんもあったくらい(ご本人は相当びっくりしたのでしょう)ですが、まさか自分が…原因はふだんのドライアイに加えて、最後の診療で角膜異物(茶目に鉄粉が刺さって入り込んだ)の患者さんの鉄粉を瞬きもせず目を凝らして取ったため相当な水分不足になったこと。これからは集中している時でも、瞬きは意識してしなければ。同じことを映画館でレンズが外れたときも思ったのですが。瞬きと人工涙液、コンタクトユーザーには必須です。

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2014.10.21 カラコン事情

何気なくつけたテレビで昨今のカラコン(カラーコンタクトレンズ)事情をやっていました。カラコンは、着色したり柄模様を入れることで、黒目を大きく見せたり、瞳の色を変えたりするすることが出来るコンタクトレンズです。度無しカラコンも高度医療機器指定となりましたが、眼科医に処方されるレンズよりも、手軽にネットや雑貨店で購入が多く、いまだ眼障害が多いレンズです。目の形や大きさ、近視遠視乱視の強さには個人差があり、眼科医は個々に最適なものを処方します。しかし、ソフトコンタクトレンズのカラコンは、目に合っていなくても割合平気で装用出来ることもあり、それがトラブルになることが多々。最悪失明に至ることもあります。街頭インタビューで多くの20代の女性が「カラコンなしでは外に出られない!」と答えていました。某タレントは、「外でカラコン外すときは死ぬ時」と言ったとか。目も素っぴん(という言葉がある?)は恥ずかしいということ?さすがにお化粧無しでの素っぴんでは、外出できない(相手にも失礼だし)年頃の院長ですが、目までは考えが及ばず。20代は遠い昔…その心境には理解しかねるおばさんです。

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2014.9.16 加齢性黄斑変性症にiPS

9月12日、先端医療センター病院(神戸市)で、iPS細胞から作った網膜細胞を人眼に移植する世界初の手術が行われました。対象は加齢性黄斑変性症(かれいせいおうはんへんせいしょう)の患者さんで、初の臨床研究(人を対象にした研究)になりました。加齢性黄斑色素変性症では、眼の奥の網膜の中でも物を見るのに一番大事な部分(黄斑)の下が腫れたり老廃物がたまったり悪い血管ができたりして、ゆがみや視力の低下が起こります。今は眼球に注射をする方法が主となっていますが、劇的に視力が改善することはありません。アメリカの失明原因としては1位で、近年日本でも高齢化に伴い(なので加齢性と言います)大きな失明原因のひとつとなっています(ちなみに日本での失明原因1位は糖尿病性網膜症です)。今回の移植は大変な朗報ですが、すぐに現場で治療方法の一つになるわけではありません。この患者さん自身も4年間検査継続必要と言われています。臨床医としては、現在出来る最良の治療の活用とともに、予防の啓蒙活動(禁煙、紫外線暴露の回避、サプリメントの摂取など)に取り組んでいきたいと思います。

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2014.9.9 プール活動時の注意

小学校にプールができたのは3年生の時。それからの夏休みはプールに毎日通ったものです。今は温水プールもあり年中泳げます。ゴーグルや洗眼についての見解も昔と変わってきました。眼科学校保健委員会の見解は…①眼表面の保護のためにゴーグルの使用が望ましいです。ただし、水に慣れるためのゴーグル無しで水に顔をつける場合は短時間に。②ゴーグルをしていてもコンタクトレンズ装用は好ましくありません。プールの水に眼が触れる可能性は高くその場合はコンタクトレンズが汚染されます。③プール活動後の水道水による洗眼は、水勢の弱いシャワーで数秒間ならOK。眼表面の残留塩素濃度を薄めたり、微生物を洗い流す効果が期待できます。ただし、長時間の洗眼は、角膜上皮障害を起こす可能性があるので、人口涙液(目薬タイプがあります)による点眼も望ましい処置です。自分が子供の時、素眼で泳いだり、水道水を眼にじゃあじゃあ浴びせていたのに…昔はこうだったのに…と思うようになってきたのはもう若くないってことですね。

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2014.8.5    緑内障を進行させない

緑内障は日本の失明原因として第1位です。多治見スタディ(岐阜県多治見市の健診)では40歳上約20人に一人の割合で緑内障を発症しているデータが出ました。70代では約10人に一人の割合です。片眼視力0.05未満、中心視野10度未満を失明と定義すると両眼発症後20年で失明する人は1.5%に上ります。緑内障進行因子は、年齢、角膜の厚み、眼圧が高いこと。また近視は緑内障になりやすいと言われています。現在は、従来の緑内障と診断される前のプレ(前)緑内障という概念も出てきました。自覚症状がないため、治療開始して1カ月で来院されない(治療自己中止)患者さんが多いのも緑内障の特徴です。新しい点眼薬が多種出ていますので、お薬でコントロールできれば何よりです(手術もありますが)。患者さんの人生のある限り、視力障害を感じさせない、生活に支障を及ぼさないよう一緒に頑張っていくのが眼科医のミッションだと思っています。講演会で感じたことでした。

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