2019.1.24  運転どうする?

高齢ドライバーの事故が増えています。
中でも認知機能の衰えによる運転技術の低下が問題視されています。

改正道路交通法では、75歳以上に免許更新時の認知機能検査が義務付けられており、今年3月からは検査で認知症の疑いがあると判定されれば、医療機関を受診しないといけません。
認知症は、眼科医の専門ではありませんが、時には『認知症かも?』と思うような患者さんに遭遇します。
まだ未診断の患者さんには、専門医の受診を勧めています。

眼科医で心配するのは、視力・視野です。
運転免許可能な0.7でさえ、実際に運転するとなると、かなり怖いです。
眼鏡をかけて1.2出る視力の人が、0.7の視力の疑似体験をしてみると、その視力で運転しようという気になりません。
しかし、実際は両眼0.7に満たなくても、眼鏡を装用していない人も多く、『無いほうが運転しやすい』と言い切る強者も。
多くは、高齢の方が多く、免許更新時限りの眼鏡のようです。

また、視野欠損があっても、余程でない限り、免許取得は可能ですが、緑内障などで、徐々に視野が欠けてきている場合、自覚症状のないことも多くあります。
上半分の視野が欠損すれば、信号機の見落としも起こりえます(帽子を目深にかぶってみてください)。
側方の視野欠損があれば、飛び出しや駐停車両に気づくのが遅れたり、駐車の際に車体を傷つけてしまう可能性もあります。
眼科分野では、緑内障など視野狭窄を伴うドライバーに対する、『ドライビング・シュミレーター』での研究も話題になっています。

免許証があれば『運転する権利はあるが、安全に運転する義務もある』という言葉は、ずっしり響きます。

ちなみに高齢者安全運転支援研究会の『運転時認知障害早期発見チェックリスト30』(一部表現簡略化)。

1:車のキーや免許証を探し回ることがある
2:カーステレオやナビの操作が出来なくなった
3:メーターや時計の合わせ方がわからなくなった
4:機器や装置の名前を思い出せないことがある
5:道路標識の意味が思い出せないことがある
6:駐車場で停車位置がわからなくなることがある
7:よく行く場所への道順を思い出せないことがある
8:途中で行き先を忘れてしまったことがある
9:よく通る道で曲がる場所を間違えることがある
10:車で行ったのに他の交通手段で帰ったことがある
11:運転中、バックミラーをあまり見なくなった
12:アクセルとブレーキを間違えることがある
13:曲がる際にウインカーを出し忘れることがある
14:反対車線を走ってしまった(走りそうになった)
15:右折時、対向車の速度や距離の感覚がつかみにくい
16:自分が先頭を走り後ろに車列が出来ることがある
17:車間距離を一定に保つことが苦手になった
18:高速道路を利用することが怖く(苦手)になった
19:合流が怖く(苦手)になった
20:車庫入れで壁やフェンスにこすることが多くなった
21:駐車場の線に合わせ停車することが難しくなった
22:日時を間違えて目的地に行くことが多くなった
23:急発進や急ブレーキなど運転が荒くなった
24:右左折時、歩行者や自転車が現れて驚くことがある
25:ミスしたり危険な目に合うと頭の中が真っ白になる
26:好きだったドライブに行く回数が減った
27:同乗者と会話しながらの運転が難しくなった
28:車の汚れが気にならず、あまり洗車をしなくなった
29:運転自体に興味がなくなった
30:運転すると妙に疲れるようになった

5個以上当てはまると要注意!です。

一時は、マニュアルのスポーツカーにも外車にも乗っていたのに…
ぶんぶんドライブに出かけていたのに…
最近はめっきり…26.29該当の院長です。

足腰を鍛え少々の距離は徒歩・自転車で。
公共機関の利用に慣れておくことも、豊かな老後に備えてです。

カテゴリー:眼に関すること

2016.12.6 子供の目やに

風邪の季節ですね。
院長は小さな風邪をもらっては、大きな風邪にならない免疫力をつけています。

さて、当院では小さな子供さんが多いのですが、主に『目やに』で来院です。
いくら女性医師と言えども、白衣を見るなり、多くは『ぎゃ~』『え~ん』と泣き出すのですが、診察は怠りなく。
目やにと一口に言っても、粘り具合、色、出方、白目だけなのか、茶目にも影響がないか、などを顕微鏡で見ていきます。
そして、時には、目やにの培養もします。

子供の場合、検出されるのは、多くは『インフルエンザ菌(ウイルスではない)』か『肺炎球菌』です。
どちらもその名の通り、風邪の原因となる菌です。
目がウルウルしていたり、鼻水が出ていたりと、風邪を引いていることが多いです。
『インフルエンザ菌』や『肺炎球菌』性の結膜炎は、就学前の子供の罹患が多いのですが、一緒に住んでいると、子供から感染することもあります。
いずれにしろ適切な抗生物質の目薬で、速やかに治ります。

しかし、他医から、『治らない』と言って来院される患者さんもいます。
話を聞くと『目薬、点せてない。点させてくれない』
それでは、治りません。
子供に点すのは大変です。
子供に協力を求めても、期待に応えてくれません。
でも、治療のためには点さないと。
よく聞くと、『点し方がわからない』
そんな時には、強引さはありますが、確実に点せるよう、図をお渡ししています。
寝ているときに点すのも手です。
黒目に入れようとせず、下瞼を引っ張って、赤目(結膜)に点眼するとうまくいきます。
小児の点眼は、院長がすることが多いのですが、その素早さに『早っ』と思われるお母さんも。

多くは軽い結膜炎ですが、稀に重症な結膜炎もあります。
たかが『目やに』と放っておかず、眼科受診をし、最短で治しましょう。

あの時、目やにで来た赤ちゃんが、もうすぐ社会人。
目薬の点し方もうまくなるもんです。

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2016.11.1  就学時健診にて

就学時健診シリーズも終了。

毎年個々に健診終了後、視力検査結果と、病気の有無をコメントします。
『視力検査の結果、BとCだったので、もう一度眼科で検査してもらってくださいね』
『ものもらいだと思うので、眼科にかかってくださいね』などなど。

お母さんたちの反応は、
『えっ!マジ?〇(子供の名前)やばいじゃん!』と反応する人もいれば、
『ほんとですか?〇ちゃん、ほんとに見えなかったの?』と子供に問い詰める人も。

毎年このようなリアクションが多いのですが、今年は意外にも『あ、はい。わかりました~』と、多数、淡白なリアクション。
(もっと反応して~。突っ込んでくれていいんだから~)と思いつつ、
『近いうちに、ちゃんと受診してくださいね~』と念押し。

さて、健診では、どこの小学校も、児童がお手伝いをしてくれます。
眼科だと、『やってきた就学児童と保護者を教室内へ連れてきて、用紙を記入してもらい、また廊下まで帰す』という一連の仕事です。
女子ペアは、さすがに要領を得るのが早く、仕事がない時も、静かにおしゃべりをしているくらい。
もう、小学生というより、中学生のお姉さんに近い感じ。
一方、男子ペアは、仕事はしっかりしてくれますが、暇な時は、床を滑ってみたり、じゃんけんをしたり、じゃれあったりと落ち着きません。
よくも、そんなに動くことが出来るものだな~と感心しつつ眺めていると、つい笑みが。

息子たちの小さい頃にそっくり。
じっとしていられず、道をダーッと走って行ったと思えば、また戻ってくる(それなら、始めからゆっくり歩けばいいのに)
かと思うと、下を見て歩くので、ちっとも進まず、虫やゴミみたいなものを見つけると、得意そうに見せる。
暇があれば、静かにしておらず、誰かにちょっかいをかけたり…
家では、まるで動物園のお猿さん。

女の子がいる家は、落ち着いているんだろうな~、楽だろうな~と、思ったことも度々。
そんな息子たちも、大きくなるにつれ、さすがに余計な行動はしないようになってきました。
女性(母)から見たら、まだまだ効率悪いのですが。

男の子って、みんなそうなのよね~
要領悪いし、手間暇かかるけど、そこが可愛くもあるのよね…
子育てもそろそろ卒業…の今、懐かしく思い出しながら、係の男子を眺めていました。

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2016.10.18 苦手な音はいろいろあるけれど…

苦手な音はいろいろありますが、そのひとつが
『ウィーン、ウィーン、キーン、チャキーン』の音。

人が通る時には、一旦中止されますが、通り過ぎるとすぐさま再開。
サングラスをして走っているときはまだしも、眼鏡をはめていない時には目をつむりたくなります。

夏の間に、伸び放題に生えた草を刈る、草刈りの音。
時折、コンクリートに当たる金属音。

苦手になった音。

研修医の頃、担当になった紹介患者さん。
細隙灯顕微鏡で観察すると、水晶体にきれいな金属片が刺さっており、水晶体は濁ってきています。
『外傷性(けが由来の)白内障』
すぐ手術の準備となり、40代後半のOさんは、水晶体を取り除き人工レンズ挿入術が施行されました。

担当医(一番下の)としては、患者さんに状況を詳しく聞きます。
『草刈り機で作業中、痛っ!て感じたけど、そのまま作業を続けたんだわ。
でも、念のため、眼科に行ったら、すぐ大学病院に行くように言われてびっくり』
回転している刃先が、コンクリートや石に接触したはずみで欠け、その破片がすごいスピードで目に飛入したと思われます。
角膜(目の表面)だと、もう少し、ゴロゴロの自覚症状が強いのでしょうが、かえってスピードはあったために、自覚症状に乏しかったのでしょう。

一方、角膜の鉄片は、サンダーなど研磨作業中に入りやすいです。
仕事柄、男性が多いのですが、こちらも意外に、入ってすぐ来院される患者さんは少ないように思います。
そのため、鉄片の周囲が錆びていることもよくあります。
水晶体に入ると、外来では手術はできませんが、角膜の場合は外来で手術します。
特別な針やドリルで、鉄片および錆びを取り除きます。
いかにきれいに取り除くか、取り除かないといけないかを研修医の時に学びます。
角膜異物の患者さんは、保護メガネをしていなかった場合が多く、はめていたら防げたのに~と、毎回思いながら除去しています。

『目に針を入れる』と聞くと、怖そうですが、角膜は薄いようで厚みはあり、顕微鏡下では、鉄片の入っている層まで針を進めます。
今でこそ、治療上、角膜に針を刺すことは何でもない私です。
しかし、子供の頃読んだ、谷崎潤一郎の『春琴抄』で佐助が目を突いて失明する場面が強烈すぎて、目自体が怖かったのは事実。
それなのに眼科医を選んでしまいました。

『保護眼鏡かけとらんかったのが悪いけど、草刈り機、もう使うのやめるわ~』
と言って、0さん無事退院。

続けて入院したS君も同様の怪我。
Oさん、S君と貴重な症例で、勉強させていただいた研修医。

学んだことは、病気だけでなく…
『草刈り機は恐い』ということ。

草刈り機の音を聞くだけで、Oさん・S君の目をいまだに思い出します。

そして…苦手な音からは、逃げるが勝ち。

カテゴリー:眼に関すること

2016.10.11 目を引いた目

ウィンドウディスプレイが素敵で、ふらっと立ち寄った雑貨屋さん。
かわいいハンカチや洒落たアクセサリー、シックな器など、女子なら憧れてしまう品々をあれこれ品定め。
どんどん奥へ進むと、ガラスのショーケースが。
ブローチやネックレスなどアクセサリーの並ぶ中、
『なんで、こんなところに!』と、目を引いたのは、目、目、目。
正確に言えば『義眼』です。

『義眼』とは、ケガや病気などで、眼球摘出(眼球をそのままの形で取る)や内容除去(眼球の中身だけ取る)を行った眼に対して使用される『人工の眼』のことです。

患者さんの片眼の形状・整容に合うように、カスタムメイドで作成されます。
そのため、パッと見ただけでは、義眼なのかわからないことがほとんどです。
通常は自分で、はめ外しをし、洗浄などのケアをしながら使います。
高齢などで、自分で管理できなくなった場合は、眼科医など医療者が洗浄したり装脱着を手伝います。

もう一つの『義眼』は、アイバンク登録者が角膜提供をした後に使用されます。
エンゼルケア(死後処理)の一環として用いられます。

駆け出しの頃、眼球摘出は、研修医の担当でした。
アイバンク登録者様が亡くなった連絡を受けると、研修医は一人で故人宅に伺います。
自分の番が来ると、ドキドキしながら直行したものです。
人気のない部屋で眼球摘出を行い、もう片眼を見て、整容的に合う義眼を義眼セットから選び装用します。
眼球は保存瓶に入れ、大学病院に持ち帰る頃には、角膜移植を受ける患者さんが入院の準備をしています。

『すみません、あの~これって義眼ですよね~』
『そうですよ。
長野の骨董屋さんから入ってきたものです。
ガラス製でドイツのものです。
珍しいですよ。
もちろん未使用のものです』

義眼の歴史は古いようですが、特に19世紀ドイツで研究がすすめられたようです。
その後、アメリカや日本でも研究が進められたそうですが、ガラス製が中心でした。

現在は、日本の医療用義眼はアクリル樹脂で、生体に馴染みがよく、体に害を及ぼすことはありません。

『買われる方、あるんですか?』
『結構お好きな方いらっしゃいますよ。並べて飾ってみたり。』
『!?!』
『こうやって並んでいると綺麗ですよね~』
『!?!』
『ちなみに1つおいくらなんですか?』
『25000円です』
『!!!』

何にでも価値は付くのに驚き。

それにしても…
6個が3列。
目を引く18個の目が、こちらを見ています。

見ているのは私
見られているのも私…

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2016.9.27  初もの もらい

『初ものでーす。どうぞ!』
妹分のMちゃんからのいただき物は、栗。
自宅の畑で穫れたものだそう。
たくさん穫れて、今年からは、JAの朝市でも売ることにしたというから驚きです。
『たくさん、ありがとう』
『皮を剝いて、栗ご飯にすると美味しいよ。ゆでて、自家製栗きんとんも簡単に作れるから、やってみて!』

久しぶりのランチはお洒落なレストランで。
テーブルクロスが掛かった正方形のテーブルに、隣通しに着席するよう案内されました。
おしぼりが出て、お水が出て…もうおしゃべり開始。

『その目、どうしたの?』
向こうが言わんとしていることは、自分も気づいていたこと。
『う~ん、きっと麦粒腫。初めてなったんだけど。やっぱり目立つよね~?』
『まあ、近づけばわからなくもないね~』
『家族の誰も気づいてくれんかった』
『そんなもんやわ~』

2日前、左目がコロコロする異物感があり、鏡で見たところ何も入っていないようでした。
その割には、一向にコロコロ感が取れず、1日前には、ゴロゴロ感に。
これは、もしかしたら、いわゆる『ものもらい』!?

翌日の朝、左眼瞼やや目じり寄りに、赤い小さな膨らみが。
瞼を裏返して観察すると、白いマイボーム腺(脂腺)の開口部が発赤腫脹。
『麦粒腫』と診断。
自分で自分の目を見るため、患者さんの診察に使うような細隙灯顕微鏡(拡大率は7~45倍!)を使って詳細な観察をすることが出来ません。
近視眼ゆえ、鏡に顔をぐっと近づけて、肉眼に頼るしか…

原因は、マイボーム腺に細菌感染が起こること。
職業柄、自分の目は、コンタクト装脱着時しか触らないようにしているのですが。
そういえば、少し前、左下瞼の縁が痒くて、眼瞼に沿ってなぞるように掻いた気が。
きっと、そこから細菌(一般には黄色ブドウ球菌)が侵入したのでしょう。

麦粒腫と診断すれば、抗生物質の点眼開始です。
1日4回、約3時間おきに真面目に点眼。
自分のこととなると、点しては、赤みや膨らみが消退していないか確認したくなります。

点すこと3日、ものもらいは、すっかり治癒。
あの赤みと膨らみは、消えるのか?と、しきりに心配していた自分。
患者さんには『大丈夫、ちゃんと治りますよ!』と言っているくせに。

『ものもらい』はもらいたくないものですが、眼科医としては、意義ある体験でした。

カテゴリー:公センセの家族・恩師・友人など 眼に関すること

2016.9.20 光栄です

日本緑内障学会に参加してきました。
眼科と一口に言っても、各分野(例えば緑内障・白内障・角膜など)に分かれており、総合的な学会と各分野ごとの学会が、毎年行われます。

今回は緑内障に特化した学会。
そのため、かなり専門的な最新の知見を学べます。
診断方法も、治療方法(点眼・手術)もどんどん進化しています。
自分の中で、積み重ねがあってこそ、ついていける内容ばかりです。
日頃の不勉強を反省しつつ、この時とばかり集中して勉強。
インプットして、自分の頭の中で整理して、アウトプット。
患者さんに還元することが、医師の使命です。

今回の記念講演は、恩師の山本教授がされました。
緑内障診療の大家である先生の講演の概要は、若き日から今日までの緑内障診療を通して学んできたことを、いくつかのカテゴリーに分け、自験例を示しながらの講演。
講演の中で、取り上げられたスライドに、私の論文データがあり、思わずびっくり。
論文は、製薬会社の資料にも引用されていますが、教授がこのような栄えある講演で使われるとは、思ってもみませんでした。
一門の端くれではありますが、門下生として、身が引き締まる講演でした。
講演後、あいさつに出向くと「あれは、良いスタディだからね」と言ってくださいました。
開業しつつ、大学院に入学して苦しい日々もありましたが、頑張って良かったと思いました。

緑内障専門医にとって…
特に慢性緑内障の経過は長いため、長期間観察しないとわからないことも多い。
『緑内障専門医は、時の経過からも学ぶ』も、ずんと来た内容。

当院での緑内障患者さんとのお付き合いは、一番長い人だと、20年近くなります。
緑内障視野進行グラフをお見せすると、もう10年15年のお付き合いだと、お互いに驚くこともあります。
信頼関係をもって来院していただけることは、本当にありがたいことです。
学会・勉強会での机上の知識だけでなく、長い経過の患者さんからの情報を蓄積することで、経験的知識も構築でき、眼科医として成長させていただいているのだと思います。

特別講演は、医学を離れて、立命館大学の北岡教授の『錯視』(視覚における錯覚)。
色々な錯視の原理やデザインに、脳は騙されるんだな~と納得。
ホテルに戻って『北岡明佳の錯覚ページ』を検索。
『動く錯視の作品集』を開いて、見えるかどうかチャレンジ。

ホテルからの夜景は素晴らしい横浜でしたが、横浜を実感したのはそこまで。
せっかくの横浜まで来たのに…いつもと同じ規則正しい普通の夜でした。

カテゴリー:公センセの家族・恩師・友人など 公センセの想い 眼に関すること

2016.8.30 いつまで使う?

「目が痒いので、前と同じだと思って、もらった目薬を使ったけど、かえってひどくなっちゃって…」と患者さん。
診察してみると、『アレルギー性結膜炎』
前回の診断も『アレルギー性結膜炎』で抗アレルギー点眼薬を処方しています。
しかし前回の来院の時期は、なんと4年前!
4年ぶりの来院。
その目薬は、もちろん一度開封したもの。
4年もの間、冷蔵庫に大事に保管されていた?
恐るべし…
患者さんには、一度開ければ、品質が不安定になり、かえってアレルギーをひどくさせた可能性もあると話し、新しい点眼薬を処方しました。

医師が処方する(医療用)点眼薬のほとんどは、開封後4週間以内で使い切るように設計されています。
その間、有効性、安全性に問題がないことが確認されて発売されています。
防腐剤は大方の点眼薬には添加されていますが、時代とともに、眼への影響の少ないものや、低濃度のものに変わってきています。

大まかな目安としては、1日1回両眼点眼で約4週間分、1日2回で約3週間分、1日3回で約2週間分となります。

点眼薬は一度開封すると、ラベルに書いてある使用期限ではなくなります。
開封後は、有効性、安全性の確認されている期間を超過したときは、破棄しましょう。

保存方法も大事で、
『室温保存』は、1~30℃
『冷所保存』は、1~15℃の場所です。
室温保存の点眼薬でも、直射日光(窓際、車中)を避け、涼しい場所で、投薬袋に入れて保存、
冷蔵庫に保存する場合も凍らないように。

また、湿布薬や防虫剤、芳香剤などと一緒に保存すると、それらの薬品の揮発性成分が、点眼薬の容器を浸透して、点眼時に刺激を感じる場合もあります。

点眼薬の容器の形態も、押す場所がわかりやすいもの、軽い力で押せるものや、液だれしにくいものなど、メーカーごとに色々工夫がなされています。

後発品が推奨されていますが、同じ点眼内容といっても、点眼容器から始まり、添加剤の微妙な配合は違います。
当院では、原則、先発薬も後発薬も院長が使用した経験のある点眼薬のみを処方しています。

処方してもらった点眼薬は、その時の病気に効いたら、いざという時のために取っておくのはやめましょう。
4年前に開けた調味料を、冷蔵庫にあったからと言って使う勇気のある人は、まずいないでしょう。

4年ぶりの患者さんのエピソードの後、冷蔵庫の断捨離をしたのは言うまでもありません!!

カテゴリー:眼に関すること

2016.7.26 ポケモンGO

「母さん、散歩行こ」

週末の夕食後。

「今日は夕食前に(日課のウオーキング)済ませた」

なんで、突然のお誘い?

「いいじゃん、ポケモン探しに行こうよ~見たいでしょう?」

まんざらでもなく快諾。

 

スマホゲーム『ポケモンGO』が国内配信され、早速インストールした愚息。

どんなものか気になるし、付き合ってやるかと、川沿いの遊歩道へ。

 

画面を覗くと、自分たちが立っている位置、その周辺の地図がリアルに映されています。

「おーっ、すごーい!」

他愛もない会話をしながら、ぶらぶら。

「おっ!出た、出た!」

「やっぱ、川沿いは多いな~」

スタスタ歩いていたと思ったら、急に低速、停止。

「○○だ!ゲットしなあかん。よっしゃ~」

 

その姿は、小さかった頃の息子との散歩にリンク。

少し歩いては立ち止まり、虫がいたとしゃがみ込み、珍しい?石ころを拾い、木の幹を見上げては、クワガタやセミを見つけてみたり、一向に進まなかったあの頃。

 

「レアなポケモンだ。!母さん、見てみ~!」

それがレアなのかどうか。

昔、子供たちに付き合って、一緒にポケモン遊びをした家人(父)ならわかるでしょうが、娯楽担当は父任せにした母にはさっぱり?

 

気が付くと、同様にスマホを持った人たちが、集まっていました。

小学生くらいの男の子は、お父さんが同伴。

きっとお父さんのスマホを借りているのでしょう。

やっている本人たちは夢中で気が付かないけれど、第3者から見ると、とても不思議な光景。

「やったぜ、ゲットした。ポケスト(ポケモンゲットのためのモンスターボール補充エリア)に寄ってかないと、次ゲット出来ん」

 

今回の散歩で、『ポケモンGO』について、にわか知識がついた母。

親の知らない息子の日常も、世間話に多々盛り込まれていたし。

「いや~久々にこんなに歩いたわ~。母さん、付き合ってくれてありがと」

「明日も散歩しよっか」

ポケモンGOが目的とはいえ、息子と出かけられて嬉しい母。

なんだか、周囲に目を配りながら、犬の散歩をしている飼い主みたいですが。

 

 

今回は、遊歩道だったのでまだ良かったのですが、『歩きスマホ』は危険です。

『歩きスマホ』は視野が通常時の20分の1になるとも言われています。

また、常に歩きながら画面を見ている状態では、ピント合わせを常にしなければならず、目への負担も大きくなります。

『外へ出るようになった、歩くようになった』などと健康に良い面もありますから、上手に付き合っていきましょう。

 

 

 

 

 

 

カテゴリー:公センセの家族・恩師・友人など 公センセの日常の出来事 眼に関すること

2016.7.19 学校保健委員会

学校保健委員会の時期です。

校医は、学校検診・保健委員会(各校1~2回)・就学時検診・就学時委員会は最低限の任務です。

 

今年の学校保健委員会では、眼科医の立場からは、まず色覚検査のこと。

希望調査になっていますので、予想よりも希望者は少なかったのですが、自分の色覚の特性を知るためにも、来年度学校で、もしくは年中眼科で検査ができますので、関心を持ってください。

 

次に視力のお話。

視力検査は、A・B・C・Dで分けられます。

A(1.0以上)は、一番後ろの席からでも、黒板の文字はよく見えている

B(0.7~0.9)は、後ろの方でも黒板の文字は、ほとんど読めるが、眼科受診を勧める

C(0.3~0.6)は、後ろの方では黒板の文字は見えにくく、眼科受診が必要

D(0.2以下)は、前の方でも黒板の見え方は十分ではないので、すぐ眼科受診を

一般にBでは、近視の始まりのことが多くC・Dでは、それ以外に目の病気も隠れている可能性があります。

また、低学年では、遠視や弱視の可能性もあります。

受診のお勧め用紙をもらっても1~2年放置している家庭もありますが、速やかに受診をお勧めします。

 

眼の病気に関しては、主に、瞼や結膜(白目)の部分を中心に診ます。

これも急を要する病気の場合もあるので、用紙をもらったら、速やかな受診を勧めます。

ここまでが、検診の結果のコメントで、あとは、トピックスをいくつか話します。

 

院長は、眼科学校医でもあり、日本医師会認定スポーツ医でもあるので、その立場からもお話。

学校現場では、眼外傷の多くはスポーツによるもので、球技(野球・サッカー・バスケット・テニス・バドミントンなど)が圧倒的に多くなっています。

後遺障害となった怪我のうち、20%以上が目の怪我となっています。

一度起きると重症になりやすいということです。

 

スポーツ外傷の9割は、保護メガネ(スポーツメガネ)で防ぐことができると考えられています。

 

球技をするから、コンタクトレンズを教師や友人から勧められる場合がありますが安易に勧めるのはどうか…という眼科医からの見解です。

 

などなど、他にも保健委員会でお話に、教師や保護者の方は熱心に耳を傾けてくださいました。

子供の成長を見られる検診とともに、保健委員会も好きな活動です。

 

歩いて行ったので、校門で、役員らしきお母さんに「PTAの方ですか?」と尋ねられました。

まだ、小学生の子供を持つ母で行けますか~?

 

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