2025.10.7 2025日本緑内障学会 in神戸
今年の緑内障学会は神戸。
新神戸からシャトルバスで会場に向かいます。
三宮バスターミナルを経由した時ふと思い出しました。
小学生の息子たちと甲子園に行った夏休み。
三宮で何が原因か怒った長男がダーッと脱走。
下の2人に待つように言って、ずいぶん追いかけて捕まえた記憶が蘇りました。
同時に品川駅でも同様のことがあった記憶まで。
『あの時のこと覚えている?』とLINE。
息子から『覚えてない、でも逃げてばっかの人生だったな~(笑)』の返信。
さて今回も様々な話題が。
緑内障点眼はかなり出そろっていますが、新薬も近く発売されます。
一方、現在主流で使用している点眼薬の新たな副作用も報告されました。
副作用が出て、その後機序が解明されていきます。
副作用があるから使わないということではなく、効能優先にしつつも止めるべき副作用に気づくことが大事です。
『処方する薬が絶対ではないので、何か自分に合わないと思ったら必ず言ってくださいね。そこから、また策を考えるので』
院長がいつも伝えることです。
画像の読み方もどんどん進化してきています。
特に日本人は強度近視の緑内障が多いので、画像は定型的でないことが多くなります。
40歳以上で5%強、70歳以上では10.5%の緑内障発症率。
強度近視だと7.3倍緑内障に罹りやすくなります(だから子供を強度近視にさせない治療が注目)。
緑内障の罹患率が高まってきたこと、平均寿命が延びていることから、ロービジョン対策も課題となってきています。
『緑内障患者が社会で活躍するための問題と対策』がシンポジウムで、『緑内障のロービジョンケア』が学会賞企画教育セミナーで企画されました。
視覚障害者補装具認定医師であり、アマチュアロービジョンバレーのチームドクターでもある院長。
そして、日々の診療でも、見にくさを訴える患者さん、視野進行が進む患者さんに対して出来ることを考えています。
近年のロービジョン支援に対して劇的に変化したのは、スマホアプリの進化による充実です。
高齢者は健常者でもうまくスマホを活用できない人も多いのですが、取り合えずスマホを持つところからです。
スマホのアプリはどんどん進化しており、例えば
ヒトやモノをカメラで認識する『Seeing AI』
目的地までルート案内をしてくれる『SHIKAI』
カメラをタグに向けるだけで内容を読み取れる『ナビレンス』(万博で体験可)
点字ブロックを専用アプリで読み取ると読み取った方向に応じて音声案内を聞くことが出来る『コード化点字ブロック』)金沢市で体験可)
など、検索すると視覚障害用アプリはかなり多く開発されています。
また、足からの振動で目的地に行くことが出来る靴のセンサーも考案されています。
目の病気を治すのも眼科医ですが、ロービジョンの人たちの支援をするのも眼科医です。
目の前の患者さんの視機能低下による困りごとを知り理解し、出来ることをアドバイスするにはより多くの知識や情報が必要。
恩師にも再会。
70歳を超えても診療手術勉強に精力的。
永遠に追いかけていく立場の院長です。
特別公演は山中伸弥先生。
今回もiPS細胞をめぐる素晴らしい講演を聞くことが出来ました。
学会参加はモチベーションアップ、自分の課題も見つかります。
逃げないこと・続けることの重要性も。
いつか息子も分かってくれるといいな~
『これから(の人生)は逃げないように!』と返した母(院長)でした。
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来週(14日)の公センセの部屋はお休みです