2026.7.14 名古屋のなごやか中学
『長い間お世話になりました。4月から夜間中学に赴任します』
学校医にとって、養護教諭は学校の一番身近な存在。
校医担当校のA先生が昨年転勤の挨拶に。
夜間中学とは初耳。
『ぜひ一度見に来てください』
『必ず行くね~』と約束した院長でした。
院長も知人から聞くまで知らなかった夜間中学。
名古屋市立なごやか中学校といいます。
夜間中学のイメージは、戦後の混乱期義務教育を受けられなかった人(現代では高齢者)対象かと思っていましたが…
むしろ最近は
本国で義務教育を終了せずに、日本で生活を始めることになった外国籍の人
形としては中学卒業だが、不登校などで十分学校に通えなかった人
が多いとのこと。
名古屋市在住(愛知県内在住も可)で義務教育年齢(15歳)を過ぎた人が対象。
17時半からホームルームが始まり、4時間が終わると21時です。
17時前後から、私服の生徒たちが三々五々集まってきます。
先生たちも何人か門でお迎え。
生徒は10代が圧倒的に多い、といっても全学年で60人と言うこじんまりした規模です。
顔の特徴、肌色など様々。
国語の授業を見学。
日本語なので程度に合わせて1~3に分かれます。
国語1は、日本語が十分でない生徒向け。
ひらがなからの習得です。
生徒は少ないですが、ボランティアの指導者も巡回しています。
『昨日からこの学校に来た中国の子ですよ』
まだ幼い(でも15歳以上)顔の女の子が、日本語もよく聞き取れず四苦八苦していました。
『ニーハオ。どこから来たの?いつ日本に来たの?』などなど、ちょっと話しかけてみると、あれ?と言う反応。
『中国語勉強しているから、少しだけ話せるの』
ちょっと安心したみたいで、中国語で答えてくれました。
『加油(がんばって)!』
文章を書く、話すクラスもあれば、枕草子のひとコマを勉強しているクラスも。
『全部わからなくてもいいから。知っている単語だけでも聞けたらいいから』
先生が1小節読むと、続いて生徒も読みます。
外国ルーツの子供たちが古典を知る、触れることだって大きい。
国語の先生が来て
『私、学校検診でお世話になりました。クリニックにも通ったことあるし。覚えてますか?』
マスクを外し、ネームホルダーをかざすと
『え~!○○△ちゃん!覚えていますよ~』
院長の記憶力、さらに○○△ちゃんのお母さんは○○×さんだと上書き保存。
壁には、日常の単語が日本語・英語・ネパール語・中国語で書いて貼ってあります。
ネパール語は全く分からず。
家庭科の授業はきんちゃく袋を作成中。
ミシンをかける子、アイロンをかける子、おしゃべりしている子色々。
院長も、中国語で話しかけたり、英語で話しかけたり(ネパール人。フィリピン人)。
まだ来日1年でもかなり上手く日本語を話す子がいます。
先生たちからは、社交的・誰にでも話しかける子は上達が早いと。
院長の語学力は、上記はあるものの若さに太刀打ちできずもがいています。
外国籍の子たちはこの国で生きていくためには、日本語の習得は必須です。
また高校卒業資格は最低必要なことも、親世代を見て感じています。
同胞の中で日本語をうまく話せなくても生活は出来ないことはない。
けれど、異国で生きていくためには、言葉そしてそれを使いこなし理解できれば、もっとより良い生活が出来ます。
不安のままに来日した子たちが、日本を大好きになり、未来を支える人になってくれるよう願うばかりです。
*7月21日公センセの部屋はお休みです。

