9月11日 まぶたのけいれんが治らない!?

【「眼瞼けいれん」とは――?】
まぶたの筋肉がピクピクけいれんする病気。悪化するとほおが引きつり、目や口が開けられなくなることも。40代~50代の女性に多い。

 【原因は何か――?】
顔の筋肉に関わる神経が血管に圧迫され、異常な電気信号を出している。もしくは、まれに脳内の腫瘍や炎症が引き起こしていることも。

【治療法にはどんなものがあるか――?】
経度なら経過観察。気になるようであれば抗うつ剤や精神安定剤を試す(※)高血圧なら血圧を下げることも。薬が効きづらく、症状がひどい場合はボトックス注射を。

(※)不安がけいれんを増長させていたり、症状を過大に受け止めていたりするから。

【「ボトックス」とは――?】
筋肉そのものの動きをまひさせる薬。8割の人に効果あり。ただし、効果は3ヶ月程度。打つ場所を誤ったり、薬剤が重力で下にたれると別の筋肉をまひさせてしまうことも。

【ボトックスが効かない場合は――?】
効きにくい体質かもしれない。上まぶたが落ちてくる重力筋無力症など別の病気が併発していることも。こちらは特効薬があり、簡単に診断できる。

(9月11日朝日新聞)

9月8日 さし過ぎに注意!正しい目薬の使い方

今回は、簡単そうで意外と知らない目薬の使い方について。

<正しい点眼方法は?>
 ①手を石けんできれいに洗う。
 ②顔を上に向け、片手の指で下まぶたを引いて、目やまつ毛に直接触れないように、
  下まぶたに1滴さす。あふれた点眼薬は、清潔なティッシュなどで拭き取る。
 ③点眼後は目を閉じ、指で目頭を軽く押さえて涙点をふさぎ、1分ほど安静に。
   →涙点をふさぐことで、目薬が鼻やのどに流れるのを防ぐことができる。 

<1滴で大丈夫?>
 人間の目は1滴以下の目薬しか入らず、1滴でもあふれるようになっている。
 あふれた分を補充しようと1度に何滴もさすと、目の健康に必要な油分や涙中の抗菌成分なども洗い流してしまい、目の乾燥や異物感につながることもあるので要注意!

<1日に何回させばいいの?>
 点眼回数が多すぎても、同様の副作用が起こる可能性がある。
医師からの指示がない場合は、1日の点眼回数は6回程度まで
※目の表面に細かい傷があることの多いドライアイの人は、防腐剤入りのものを使うと
  傷を助長してしまう可能性があるため、防腐剤の入っていないものを。

<保存方法は?>
 高温や日光を避ければ、常温でOK。
 残った目薬は、処方薬なら開封後1週間から1ヶ月、市販薬なら開封後2ヶ月を
過ぎたら廃棄すること。
 →→→防腐剤の有無によって使用できる期間が変わってくるため、説明書で確認を。
 ※自分で選んだ市販薬を使用し、1、2週間たっても症状が改善しない、
  もしくは悪化した場合は医療機関へ!

 <「目洗い」は必要なときだけ>
  洗眼薬を使用して目を洗うという人も増えているが、涙が出ていれば目を洗う必要はなく、むしろ目を洗うことで眼に必要な成分を洗い流してしまうことに。
 しかし、何か固形物が入ってしまったり、酸やアルカリ性の溶液などの異物が入ってしまった場合は、緊急の対応として速やかに目を洗うことが必要となる。

 (日経新聞 9月8日)

8月27日 金環日食観察で80人が眼底に異常

日本眼科学会は8月25日、横浜市で開かれた金環日食シンポジウムで、5月21日の金環日食を観察した後、目に違和感があり眼科を受診した人は全国で約1000人、うち80人は目に異常があったと公表した。 

眼科医からの報告を集計したところ、裸眼で観察した人が多く、90%近くは1日以内~数日程度で症状が消えたが、12%は症状が継続。視野の異常やゆがみを感じる人もいた。

眼底異常と症状継続の人は、日食網膜症になった可能性も考えられている。

受診者は中高年が多く、都道府県別では愛知が172人と最多となり、次いで東京、茨城、栃木、千葉の順だった。

※    日食網膜症…日食を直視することで太陽の強い光線が目に入り、網膜障害をきたす。   
           目に痛みや熱さを感じたり、疲労感やめまいが起こったりすることもある。
           網膜の細胞が受けた損傷程度によっては、視力低下が起こり、視野
           中央に中心暗点が残ることもある。

(中日新聞8月27日)

8月24日 処方箋の期限、ご存知ですか?

今回は、病院等で渡される院外処方箋について。
<院外処方> 2011年度の院外処方率は65・3% (厚労省)と年々増えてきている。「かかりつけ薬局」を決めることによって、他の病院で出た薬や市販薬などとの重複や飲み合わせをチェックできるというメリットがある。

しかし・・・
薬局で薬をもらうために必要な処方箋には、「交付日を含めた4日間」という使用期間がある。だが、実際あまり知られていないのが現状となっている。

 <なぜ使用期間があるの?>
医師は患者の症状に応じて薬を処方しており、日がたつと症状が変わり、
分量などが安全、有効でなくなる恐れがあるため。
ただし、長期の旅行など特別な事情がある場合、医師の判断で延長できる。

<万が一、期限が過ぎてしまったら>
・再度受診
・自己負担で再発行(医師の判断による) 
⇒ しかし不要な医療費や再発行による処方箋料(全額自己負担)が発生してしまう!

★      薬の受け取りは、できるだけ受診当日に。
   やむ終えず翌日以降になる場合は、使用期限の確認を!

 

中日新聞 (8月23日)

8月23日 ロービジョンケアで、雇用率UPをはかる。

●ロービジョンとは…良い目の視力が0.5未満である状態。全国で推定165万人。
          糖尿病患者が併発する網膜症や、緑内障、網膜色素変性症などの
          病気によって視力が低下する場合が多い。

●ロービジョンケアとは…リハビリや訓練を通じて日常生活の支障を軽減させること。

【主な取り組み】
・拡大鏡など、その患者にあった補助具を医師や視能訓練士が選び、使用方法を指導。
・日常動作(歩行や階段の昇降、電車の乗り降り)の訓練。
・点字の練習や、音声読み上げソフトを利用したパソコンによる職業訓練/就労指導

→→→働きたいと考える視覚障害者の増加や、企業に義務づけられる障害者雇用率の
   引き上げを追い風に、今後障害者雇用がさらに進むかもしれない。

   ※ロービジョンケアに携わる眼科医は現状まだ少ないが、厚生労働省では
    今後ロービジョンケアを可能とする医師を増やし医療の質を高める意向を
    示している。

(日経新聞8月23日)

8月23日 ~視覚障害柔道で金メダルを狙う~

ロンドン・パラリンピックの開幕が今月の29日に迫っています。
そこで今回、愛知県出身の選手である広瀬選手をご紹介します。

広瀬誠選手(35)は、西尾市出身。高校二年のときに、視覚神経の病気である
「レーベル病」と診断されました。2.0あった視力はたった二カ月で0.2へ。

本が読めなくなり、将来自動車の運転もできないだろうと絶望にうちひしがれる中
好きな柔道だけはあきらめずに続けていたそうです。

岡崎盲学校の盲学校教員になるためにその後筑波大理療科へ進学。大学生になっても教員試験の勉強と柔道を両立し、2004年には名古屋盲学校の教員になりました。

現在も職場に近い田代道場(名古屋市千種区)で稽古にいそしんでおられるそうです。

 アテネでは銀メダルでしたが、北京では7位。減量に苦しみ一度はパラリンピックを断念しようとさえ思ったことも。しかしやはり「勝ちたい」という思いが強く5月の選考会決勝で勝利し、「やるからには金」と公言しているそうです。ぜひ応援しましょう。

 中日新聞(8月23日)

8月17日 50代以上で急増!網膜の病気

[代表的な網膜の病気]

 ≪加齢黄斑変性≫
ものを見る中心部(黄斑部)に異常をきたす病気。
[症状]ものが歪んで見える、中心部が暗く見える、視力低下
   ⇒5mm方眼紙を見ると、片目ずつ見たとき線が歪む

 [原因]喫煙、食生活の欧米化、遺伝子によるものなど。
   ⇒年齢を重ねると起こりやすくなる。中高年になったら、定期的な眼科受診を!! 

[治療法]投薬が現在では一般的。薬以外に、サプリメント「オキュバイト」を飲む方法も。

 ≪糖尿病網膜症≫
加齢黄斑変性と並んで患者が多く、中途失明原因では緑内障に次ぐ2位。
[症状]初期は自覚症状がないことが多く、急激に視力が低下する。

[原因]血糖値が高い状態により網膜の血管が緩むことで起こる病気。
   ⇒糖尿病を患っている方は、半年~1年に1回の眼科受診を!! 

≪網膜色素変性症≫
暗い所で見づらくなったり、視野が狭くなる病気。定期健診を受け、緑内障や白内障などの合併症に備えることが大切。

≪網膜剝離≫
虫のようなものが見える飛蚊症や、光のないところで光が見える光視症など。視野が欠けたり視力低下につながる場合もあるので、何かおかしいと思ったらすぐ眼科へ。

 (8月17日/日経新聞)

8月6日 お子さんが「調節緊張」と診断されたら

■調節緊張とは?
└→目のピントを合わせるために水晶体を動かす筋肉が緊張すること。
  こうなると、ピントが合わずものが見えにくくなります。

■原因は?
└→①近視が原因の場合。近視で見にくいのに頑張って見ようとすると緊張します。
  ②視力検査自体にストレスを感じている場合。近視の有無は、デリケートな子供の
   場合は特に注意を要します。

――よって、お子さんがもし「調節緊張」と診断されても、
   必ずしもすぐ眼鏡が必要という訳ではありません。

しかし近視が原因の場合ですと、
正しく検査をした近視用の眼鏡が必要になりますから眼科でよくご相談ください。

中日新聞(8月6日)

7月31日 「目にシワ!?」結膜弛緩症

■結膜弛緩症とは?
└→しろめの部分(半透明の結膜)にシワが出来ること。
  結膜には適度なゆるみがあり眼球を覆っているが、この膜の緩みが大きくなるとシワ
  になります。原因ははっきりとしておらず、加齢とともに増える傾向があります。

■症状はどんなものがある?
└→まばたきするたびに目がゴロゴロしたり、涙の出口が塞がって涙がこぼれやすくなる
  こともあります。また、結膜の血管が引っ張られて出血しやすくなります。

※放置しても視力に影響が出ることはまれですが、自然に治ることはありません。

■治療法はどんなものがある?
└→軽度の場合は点眼ですが、主として手術を行います。結膜を切除したり、伸ばして
  眼球の奥に縫いつけたり、電気で焼いて縮めたり・・・いずれも一週間程度で改善
  しますし、視力にも影響ありません。日帰りで15分程度の手術です。

 中日新聞(7月31日)

7月31日 子供でも発症する!?緑内障

――緑内障は年配の方だけの病気ではありません。
診断結果が出てから慌てないように、あらかじめ知識をつけておきましょう。

「緑内障はどんな病気?」
眼球の中には液体が常に流れています。この水の出口にあるフィルターがつまると、目に水が溜まって眼圧が高くなります。そして視神経を圧迫し、視野が狭くなったり最悪の場合、失明したりするのです。

「子供でも発症するのか」
中高年に多く、40歳以上では20人に一人の割合で発症することが分かっています。しかし、まれに子供でも発症します。フィルター部分の発育に異常があることが原因です。

「治療法はどんなものがあるか」
眼圧を下げるための点眼薬をずっと続けることになります。点眼薬で眼圧が下がらなければ、飲み薬を追加したりレーザーで詰まった部分を広げる治療や手術を検討します。

☆一度視野が欠けてしまうと、回復はのぞめないので注意しましょう。症状の変化は自分では気づきにくいため、眼圧の検査は最低でも一カ月に一回、視野検査は半年に一度は受けて、病気が進んでいないか確認しましょう。

朝日新聞(7月31日)

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