4月7日 近視の発症に関わる物質を発見!?

遠くが見えにくくなる「近視」の発症に関わる遺伝子の変異を京都大のチームが突き止め、英科学誌電子版に発表した。

そもそも、近視はアジア人に多いとされ、強度の近視になると失明の恐れもある。

これまで複数の遺伝子が発症に関与すると報告されているが、完全な予防法はなく、発症の詳細な仕組みも不明。

 

今回、強度近視の日本人患者約千人の遺伝子を解析したところ、約32%の患者で、網膜の血管形成に関わる遺伝子「WNT7B」に特定の変異があった。

一方、近視でない約1900人では変異があったのは約29%で、チームは「調査対象者が比較的多く、統計的には大きな差」と判断。

近視の発症には、この遺伝子が作り出すWNT7Bタンパク質が関与するとみている。

また、実験でマウスを近視の状態にすると、角膜と網膜でWNT7Bタンパク質の量が増えることも確認した。

 

チームの山城健児講師(眼科学)は「この遺伝子がどのように近視に関わるかを解明し、予防や治療法の開発につなげたい」と話す。

 

(日本経済新聞 3月31日)

3月25日 国で花粉症対策、課題も…

今や国民病とも呼ばれる花粉症。花粉量を一般のスギと比較して1%以下に抑えた改良スギを普及させるべく、林野庁が本腰を入れたようです。

林野庁が新年度予算案に盛り込んだのは、従来のスギから改良苗木へ植え替える場合に支給される補助金。伐採、除去、植栽などの経費に対し国と都道府県が合わせて約7割を負担し、改良苗木の供給量を引き上げたい考えです。

花粉症対策の苗木は今までにも供給されてきましたが、その成長性に対する懸念や林業の低迷が逆風となり現在は全体の約1割にすぎません。林野庁は今後、苗木の成長性の高さを訴えるなど啓発活動にも力を入れるとしています。補助金制度に加え、林業現場での理解と協力を得られるかが鍵となりそうです。

                             (中日新聞 3月13日)

3月25日 目に有害!? 紫外線を防ぐには… 

春になり暖かい日が続いています。でも油断は禁物。
太陽の紫外線は目に有害があるので、気をつけなければなりません。

▼ 紫外線とは?
太陽の光はさまざまな波長の光が集まっています。目に見える可視光は紫や青、赤などに分けられますが、波長が一番短い紫よりも、さらに波長が短くて目に見えない光を紫外線といい、英語の「ウルトラバイオレット」の頭文字をとって「UV」とも呼ばれます。

▼ なぜ有害?
光は波長が短いほどエネルギーが高く、人の皮膚や目に悪い影響を与えます。
紫外線はさらに細かく分けられますが、そのうち「A波(UVA)」と「B波(UVB)」は、目に入ると角膜や水晶体で吸収されることによってダメージを与えます。
UVAはわずかに網膜にも届き、角膜変性症や白内障の要因になることも。

▼ 予防法は?
紫外線は、「UVカット」の眼鏡で防ぐことができます。
色は関係なくUVカットのレンズなら、透明な近視や乱視用のレンズでも同じような効果があります。このような紫外線吸収剤が混ぜ込まれているものを購入するようにしましょう。
また、眼鏡と顔の間から入る紫外線をより防ぐには大きいフレームがおすすめ。
ちなみに、色つきレンズは可視光、つまり「まぶしさ」を減らす効果もありますが、UVカットでないものには、紫外線から目を守る効果はありません。
さらに、暗いところでは瞳孔が開いてより多くの光を取り込むので、濃い色のサングラスでも、UVカット機能のないものは多くの紫外線を浴びてしまうことになるので要注意です。
コンタクトレンズもUVカットであれば効果はありますが、白目の部分は保護されません。
また、お子さんも目を紫外線から保護することもおすすめします。
眼鏡、サングラスだけじゃなく、ひさしのある帽子でも紫外線を防ぐようにしましょう。

(朝日新聞 3月7日)

3月16日 白杖持ち込み、改善へ

愛知県議会が視覚障害者へ傍聴時の白杖の持ち込みを制限している問題で、県議会は携帯を制限しないよう規則の運用を改める見通しとなった。

県議会では従来、白杖を“凶器その他危険物になりうる”ものとして扱ってきたが、23日『障害者にとって白杖は体の一部』と障害者団体の愛知障害フォーラムから規則を見直すよう、抗議申し入れを受けていた。

事務局側からは「議長への申し出があれば持ち込みを拒否することはない」との釈明もあったが、『許可が必要なこと自体が変』と扱いの見直しを訴える声が上がった。

改正は27日の議会運営委員会の協議で決定するとのことだ。

(中日新聞 2月27日)

3月4日 ご存知ですか!? レーシック後の注意点

▼レーシック手術とは?

角膜の中央部分をレーザーで削ってカーブを変え、近視などの屈折異常を矯正します。

眼鏡やコンタクトレンズから解放される利点があります。

しかし、中には「過矯正によって遠視になった」「眼精疲労がひどい」「目の痛みが出た」といったトラブルも報告されています。

受けようと考えている人は、これらを解説した消費者庁の「リスクの説明を十分受けましょう!」という文書を読んでおくべきです。

また、日本眼科学会の「屈折矯正手術のガイドライン」では、学会認定の眼科専門医が行うことや手術を受けられるのは18歳以上などと定めています。

専門医の有無が重要で、学会のホームページで地域の専門医を探すことができます。

 

▼ 手術の費用は?

公的医療保険は使えないので、医療機関によって差があります。

両眼で10万円弱から50万円以上までさまざまです。

 

  • 注意点は?

※レーシック手術を受けても45歳前後から老眼が始まります。一生眼鏡から解放されるわけではありません。

※季節によって視力が変わることもあります。空気が乾燥する冬に視力が低下するのは、目の表面が乾くドライアイの影響と考えられます。レーシック手術後にドライアイが悪化するという方も。

そういった場合は、まず点眼薬で治療を行います。改善しなければ、涙が鼻へ排出される目頭付近の出口を栓でふさぐ「涙点プラグ」という治療をします。

レーシック手術後、さらに快適に過ごすには眼科の定期検査をきちんと受けることが大切です。

 

(朝日新聞 2月24日)

3月4日 白杖は凶器?疑問の声

『明らかな差別だ』『白杖は体の一部』と抗議するのは名古屋市の障害者団体、愛知障害フォーラム。

昨年、視覚障害者13人らが愛知県議会本会議の傍聴に訪れた。全員白杖が欠かせないが、係員から「着席後は折り畳み式の杖はカバンにしまい、カバンに入らないものや直杖は係員に預けて欲しい」と求められた。県議会の傍聴規則では、杖や傘は投げ込まれたりすれば“凶器その他危険物”になり得るとして持ち込みを禁止しているのだ。この日は全員折り畳み式だったためカバンへしまって傍聴したが、直杖の愛用者も少なくない。『トイレに立つ時や緊急時はどうなるのか』『白杖は目と同じ。社会参加に絶対必要だ』との声が上がり、同団体が議会事務局へ改善を申し入れた。

白杖の持ち込みについては県と市・参議院衆議院などで対応が異なっているが、中部各県と名古屋市を含めたほとんどは「必要なもの」として携帯を認めている。県議会事務局でも「議長への許可申し入れがあれば持ち込みを断ることはない」としている一方、抗議者は『許可が必要であること自体が問題』と語っており、規制や差別問題の見直しが迫られている。

(2月24日 中日新聞)

3月2日 準備は万全ですか?? 花粉がすでにピークの予想!!

日本気象協会(東京)は20日までに予想を発表しました。

<主な都市のスギ花粉のピーク>

2月下旬~3月上旬 … 福岡

3月上~中旬 … 東京、名古屋、大阪、広島、高松

3月中~下旬 … 仙台、金沢

飛散量は東北で昨年の3倍以上となるなど、東日本で多くなるとみられています。

また、スギ花粉の後は、4月中旬にかけてヒノキ花粉が飛散します。

花粉の量は、前年の夏の天候が大きく影響するとされています。気温が高いほか、雨が少ないなどの条件がそろうと花芽がよく育ち、翌年春に飛散する量も増えます。

2月下旬から気温が高くなる日もあり、西日本で花粉の飛散が増え、北陸や東北の一部でも飛び始めるそうです。

そろそろ、本格的に花粉症対策を始めましょう。

(日経新聞 2月20日)

2月25日 花粉対策、鍵は「予想力」?

今年もスギ花粉の時期がやってきました。目に見えない花粉を相手に、家庭でできる効果的な対策ポイントをご紹介。

▼床
花粉は人が起こす空気の流れでも舞い上がってしまい、床に落ちるまで1時間かかります。花粉が落ちた後の静かな朝、床の拭き掃除から始めるのがおすすめ。掃除機や換気はそのあとで。

▼トイレ
盲点になりやすいのがトイレ。服の上げ下げで、床に花粉がたまりやすいのです。忙しい朝はトイレットペーパーを60㎝ほど切り取り、ふき取りクリーナーでさっとふき取るだけでも違います。玄関・フローリングの溝なども要注意。

▼洗濯
花粉の飛散量は時間によって変化し、都市部では「午前11時~午後2時と午後5時~7時」とのデータがあります。濡れた衣服は花粉が付きやすいため部屋干しがおすすめですが、臭い防止で外干しするなら夜から早朝のうちに。飛散ピーク時にはある程度乾いているのが理想です。

他にも衣服に静電気除去スプレーをかける・玄関の前では花粉を手で落とす…など、見えない敵の動きを意識して予想することがポイント。気持ちよく春を迎えましょう。

                            (2月18日 日経新聞)

2月16日 目が真っ赤!?出血・充血の対処法は?

朝、鏡を見たら目が真っ赤でびっくり!!こんな経験を持つ人も多いはず。
深刻な病気が潜んでいるケースもあるので安心はできません。
今回は、そんな出血や充血の代表的な原因と症状をご紹介します。

▼ 出血

・ 結膜下出血
痛みや視力低下などがなければ眼球結膜の細い血管が切れて出血する結膜下出血と判断します。ほとんどの場合、出血は1週間ほどで消えるので心配はいりません。出血の原因はよくわかっていませんが、年齢とともに血管が弱り、目に入ったごみやまつげなどによる、ちょっとした刺激で切れてしまうことも。
結膜下出血は何回も繰り返す例が多いようです。出血したら冷やすのがよいと思いがちですが、この症状の場合は逆に蒸しタオルで温めると血液の吸収が促されます。

・ 裂孔原性網膜剥離
膜に穴が開く裂孔原性網膜剥離は、外からは赤く見えない出血で高齢者などに多く見られます。網膜の血管が破れ、ゼリー状の球である硝子体に血液が入ることで起こります。2、3日以内ならレーザー光で穴が開いた部分を固めて治療すくことも可能です。

▼ 充血

・ アレルギー性結膜炎
今の季節は花粉症などのアレルギー症で充血を起こす人が多くなります。かゆみを伴い粘り気のある目やにが出ます。予防法は、花粉が飛び始める2週間ほど前から1日4回程度、目薬をさすこと。似た症状はハウスダストやペットの毛が原因でも起きることがあります。コンタクトレンズには花粉やほこりが付きやすいので、使い捨てタイプがおすすめです。

・ ドライアイ
充血しさらっとしたきれいな涙が出る場合は、乾燥で障害が起きるドライアイが疑われる。朝よりも夕方に充血しているかなど、症状がひどくなる時間帯が正確な診断のヒントになる。

・ 流行性角結膜炎
ウイルスによる感染症で起きることも多く、主にアデノウイルスへの感染が原因の流行性角結膜炎は「はやり目」とも呼ばれ、抵抗力の弱い子供がかかりやすい。
感染者が触れた場所に別の人が触れ、その手で目をこするなどしてうつるケースもある。こまめに手を洗い、清潔に保つよう心がければ感染はかなり防げる。
気になる症状が出たら眼科の診断を受け、どんな病気なのかはっきりさせたうえで、どうするか決める必要がある。

(日経新聞 2月6日)

1月26日 「網膜中心静脈閉塞症」と診断されたら…

▼どんな病気?
高血圧や動脈硬化などの原因で静脈の血流が悪くなり、閉塞すると網膜内で出血を起こすことがあります。静脈は眼球の後ろで一本に集合しており、この根元で出血を起こしたものが網膜中心静脈閉塞症です。出血の影響は網膜全体に及びます。

▼症状は?
出血や浮腫が視力に最も大切な黄斑部に及ぶため、急激な視力低下・視野障害・物がゆがんだり曲がったりして見える…といった症状をきたすことがあります。

▼治療は?
治療にはレーザー光で網膜を固める方法・硝子体への薬剤やホルモンの注射・手術…などがありますが、どれも黄斑部の浮腫を改善することが目的です。残念ながら多くの場合治療をしたからといって視力は元通りにはなりません。しかし治療が遅れると、黄斑部が酸素や栄養不足に陥ってよりいっそう回復が難しくなります。また再発や慢性化を避けるためには、高血圧などの原因疾患をきちんと治療・コントロールすることが不可欠。

治療は早期に始めることと、浮腫が改善するよう根気よく続ける事が大切です。

                             (1月13日 中日新聞)

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