7月29日 白杖が支える歩く安心

2cm。

横断歩道と手前の歩道の段差はそう決められています。 段差がない方が良いのでは?と思うかもしれませんが、 この2cmが視覚障害者にとって歩道と車道を区別する大切な数字であり、それを識別する際に使うのが「白杖」です。

 

白杖は、周囲や路面の情報入手・安全確保・視覚障害者と知らせる、等の役割があります。盲学校では主に小学部低学年で渡され、通っていた人によると「これで1人でも歩ける」と楽しみだったそうです。

一方、成長してから失明した場合「白杖で外出するのが嫌だった」という人も多く、歩行訓練などを通じて歩く快適さを思い出したりし、心理的な壁を乗り越えて使うようになります。

半世紀以上白杖を作り続ける盲人福祉研究会の斯波千秋さんは「バリアフリーという言葉が、白杖や盲導大で歩く様子が、当たり前な時代になった。中途失明の人たちに、『世の中は変わったよ。白杖を持つと安心だよ』と伝えたい」という。

(6月29日日本経済新聞)

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