11月27日 「眼が開きづらい…」眼瞼下垂とは?

▼眼瞼下垂(がんけんかすい)
上眼瞼(じょうがんけん=上まぶた)を持ち上げる筋肉 “上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん)“の機能が働かず、上まぶたが垂れ下がり開きづらくなる状態。

▼症状は?
・  眼が開きづらくなる
・  眼球の運動障害がおき、物が2つにみえる”複視”が起きたり、瞳孔が広がることによって 眩しく感じたりする。
・  眼が疲れやすい、肩こりや偏頭痛、狭まった視野を広げようとすることで額にシワがよる。

▼原因は?
・先天的理由…上眼瞼挙筋の発育不全など
・後天的理由…大半は加齢によるものコンタクトレンズの長期装用によるもの。
          加齢性の場合、上眼瞼挙筋の筋力低下や、上まぶたの内側にある瞼板
          (けんばん)と、瞼板に接着している眼瞼挙筋の腱膜(けんまく)とのずれ
          などが考えられる。
          その他、上眼瞼挙筋を動かしている動眼神経の麻痺によるものもある。

▼治療法は?
自然治癒することはほとんどなく、手術が必要となる。
その場合は、上眼瞼挙筋の能力を測定し、それに応じた手術方法を選択する。
加齢性の場合は、皮膚の切除をすることで症状が改善されることが多い。
また、視野が狭まるなどの重い症状がみられる場合、挙筋の能力自体を強化したり、挙筋腱膜のずれを治すなど、原因に応じた手術を行う可能性も。

(中日新聞 11月27日)

11月25日 緑内障、図解でわかりやすく

今回は、11/25(日)付の中日新聞の[大図解シリーズ]に掲載された、緑内障の記事をご紹介します。文章だけではイメージが湧きづらい部分も、図を用いてわかりやすく解説されています。
記事は当院の待合室に掲示させて頂きますので、よろしければご覧ください。

【主な内容】
◆ものの見え方は進行度によって変化
緑内障の約9割が、何の自覚症状もなくゆっくりと進行していく「慢性型」。
そのため、中期の段階で初めて視野の欠損に気づく人が増えてくる。

◆緑内障の原因は、視神経がおかされ死滅すること
眼圧などによって、1度ダメージを受けた視神経は回復しないため、治療しないでおくと、範囲が広がり失明する恐れがある。

◆眼圧とは?
眼球の中の圧力のことを指し、眼球内で生成され排出される「房水」と呼ばれる水分の循環が滞りなく行われることで、眼圧は一定に保たれている。
この眼圧が高くなると、視神経が侵され、緑内障になるリスクが高くなる。

◆緑内障の種類
眼圧は正常であるにも関わらず、視神経に障害が起きる「正常眼圧緑内障」。他に、眼圧が上がる原因が特定できない「原発開放隅角緑内障」や急性緑内障発作を引き起こす恐れのある「原発閉塞隅角緑内障」がある。

◆検査
自覚症状が現れないこの病気は、早期発見することが重要。視力・眼圧・眼底検査のほか、視野検査や房水の排出口を調べる隅角検査が必要。

◆治療法
緑内障の治療の目的は、病気の進行を止めること。薬、レーザー治療、手術など、タイプによって治療法が異なる。

◆四谷しらと眼科院長・白土(しらと)城照(しろあき)氏コラム「40歳を過ぎたら一度は検査を」

※ページの都合上、詳細は割愛させていただきます。

 

(中日新聞 11月25日)

11月25日 目にも老化予防を

目の病気の中には、老化によるものが多くあります。
今回は、目の老化を防止する方法をご紹介します。

<目の老化の原因 “酸化” とは?>
目は外界に露出しているため、紫外線による光老化、乾燥やたばこの煙、
大気汚染などの環境からの障害を受けやすくなっています。これらの障害により、
体内に悪影響を及ぼすとされる活性酸素が発生し、細胞を「酸化」させる原因と
なります。
また、まばたきと睡眠によって酸素濃度が急激に変化するため、酸化ストレス
受けやすいのです。

<目を守るには?>
* 紫外線に対する防御

* 栄養素の摂取
発生した活性酸素の働きを邪魔する栄養素として、ビタミン、ミネラル、
ルテインやポリフェノールなど、野菜や果物に含まれる栄養素が注目さ
れています。
これらはサプリメントで補充することも可能で、ビタミンA,C,E、亜鉛、
銅を組み合わせたサプリメントの摂取により、加齢黄斑変性の進行が
抑えられたという、アメリカの大規模な試験での報告もあります。
このようなサプリメントは当院でも取り扱っております。ご相談ください。

* メタボリック症候群の対策
食べ過ぎて太ることで、血管は老化します。
これにより網膜の血流が悪くなり、毛細血管や細胞に栄養や酸素が届
かなって、網膜に障害を起こすことがあります。太り過ぎにより、涙の量
が減るというケースもあります。
メタボリック症候群対策は、目の老化予防にも大切なことなのです。

(日経新聞 11月25日)

11月18日 眼内レンズは進化している!

年を重ねるうちに、本や新聞などの細かい文字が見えづらくなってきたという方は
少なくないでしょう。
これは、近くのものにピントが合わなくなる「老眼」によるものと考えられます。

 老眼とは?
通常近くを見るとき、目の中の筋肉が「水晶体」と呼ばれるレンズを厚くすることで、
ピントを合わせています。
しかし、加齢によって水晶体の弾力が失われ、厚さを変えられなくなり、ピント調節が難しくなるのが、一般的に「老眼」といわれている状態です。
老眼鏡は、その水晶体の代わりをしているのです。

 白内障と眼内レンズ
水晶体が硬くなるだけでなく、さらに濁りが生じてきて起こるのが白内障です。進行すると視力が低下してきます。
白内障の治療法の一つとして、濁った水晶体を取り出して、人工の「眼内レンズ」を
挿入する方法があり、生活に支障が出るほどの視力低下が見られる場合は、このような手術を行うこともあります。

眼内レンズはこれまで、一つの距離のみに焦点を合わせた「単焦点」のものでしたが、近年の著しい進化によって、遠近両用タイプのものが登場しています。
これにより、遠くを見るときも近くを見るときも、メガネが必要なくなった方もいらっしゃるそうです。
使用される眼内レンズには、様々なものがあり、中には先進医療に認められているものもありますが、見え方の感覚が変わる場合もあります。
そのため、事前に眼科医とよく相談をすることが必要となります。

(日経新聞 11月18日)

11月11日 小学生から増え始める?近視の原因

お子さんが学校の視力検査でB~D判定をもらい、眼科を受診したら、「近視」だと診断された。このように学生時代に遠くが見づらくなり、眼鏡をかける生活になった方も少なくないでしょう。
日本を含むアジア圏では、小学生から近視率が高まり、大人になると5割ほどが近視になるといわれています。

◆近視とは?
目の奥行きが長くなり、目の奥の「網膜」と呼ばれるフィルムの部分よりも手前で像を結んでしまい、ピントが合わなくなる状態です。

◆原因は?
目の形状によるもので、遺伝的要因が半分、環境的要因が半分と考えられます。

環境的要因⇒動物試験で、片方の目を見づらい状態にすると、その目は次第に
         近視になることが確認されています。暗いところで、本を読んだり、
         寝転がってテレビを見たりすることが目に悪いというのは、
         理論的に正しいといえるのです。

◆近視になることは避けられる?
日々の生活で十分に注意をしていても、現代では近くの文字情報を見ることが必要不可欠であり、完全な予防をするのは難しいといえます。
近年では、レーザーを使ったレーシック治療で近視を治すことも可能と言われていますが、これには事前の詳細な検査や診断が重要です。
まずは眼科に相談してみましょう。

 (日経新聞 11月11日)

11月4日 シェーグレン症候群、症状を軽減するには?

 

◆   シェーグレン症候群とは?
40~70歳代の女性に多く、年間2万人ほどが治療を受けている。
リンパ球が異常に増え、涙腺や唾液腺が攻撃されることで、涙や唾液などの
分泌が減り、粘膜が荒れ、傷つきやすくなる。

◆   主な症状は?

  • 目の乾燥(ドライアイ) … 涙が出ない ・ 目がころころする 等
  • 口の乾燥 … 口が渇く、唾液が出ない、口内が痛む 等
    (これにより口内炎、虫歯、歯周病になりやすくなる)
  • 鼻腔の乾燥 … 鼻が渇く ・ 鼻の中にかさぶたが出来る 等

◆ 治療法は?

直接的な原因は不明であるため、できるだけ副作用が少なく、不快感に沿った
対症療法を選ぶことが必要。
中でも、ドライアイの症状はかなり軽減できるようになってきている!

  • ドライアイの症状に対する治療法

・目頭にある涙の排出口(涙点)を栓で塞ぐ、「涙点プラグ」の注入
・肌荒れのようになっている粘膜(結膜、角膜など)を治す目薬や、人工涙液による水分補給
⇒ ドライアイの治療には、効果を実感するまでに時間がかかる場合も
あるため、ある程度我慢して治療を継続することが大切。

  • 日常生活における対処法

・ 部屋の温度を保つ
・ 顔に直接風を当てない
・ 正しく眼鏡をかける
などの工夫をすることで症状が軽減する可能性も。

(朝日新聞 11月4日)

11月4日 あたらしい視力、「実用視力」

普段、病院や会社や学校の健康診断などで行われている視力検査。
その測定には、ランドルト環と呼ばれるアルファベットの「C」に似た記号が使われます。皆さんも、これまでに1度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

ランドルト環の隙間の位置を、5m離れた場所から読み取るものを「遠見視力」、
30〜40cmほどの近くを見るものを「近見視力」といいます。
パソコンや携帯電話の文字を読むことが日常的になってきた現代では、この近見視力も重要となっています。
このような一般的な検査によって計測された視力は、その人が見ることのできる最大限の視力であり “最大瞬間視力”と言えます。

しかし、実際の生活で視力検査の時と同様に見えているとは限りません。
そこで、最近では日常の視力の状態を表す「実用視力」の計測が開発されています。「時間」という要素を加えて連続的に視力を測るもので、より現実に近い視力を確認するのに有効な検査方法として注目されています。

(日経新聞 11月4日)

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