11月18日 点訳、音訳ボランティア頼り

6月に成立した「読書バリアフリー法」を受け、視覚障害者らが読書をしやすい環境づくりが本格化する。

図書館での点訳、 音訳図書の翻訳は多くをボランティアが支えており、 利用できる図書はまだ少ない。

国立図書館によると点字や音訳など目の不自由な人向けの書籍や資料は計約170万点、同館所蔵の出版物の1割にも満たない。点字図書のある図書館は全国でも6割ほど。

理由の一つが、点訳や音訳に時間がかかることだ。点訳は全て平仮名で一文字ずつ打ち込んでいく。音訳も、 聞いた人が先入観を持たないように音読するなど特殊な技術が必要で、 5 ヶ月から 1 年以上かかるものもある。

本の文章が出版社から文字データで提供されれば、 点字ソフトや印刷機を使いより早く点訳できるほか、読み上げソフトで楽しむこともできるが、 複製や改算の危険があると断られるという。 だれもが読書を楽しめるよう、法律改正を機に整っていってほしい。

 

 

「 11月15日 中日新聞 」

 

11月18日 全盲の男性と美術鑑賞

二十代半ばから、美術官に通い続ける全盲の男性がいる。水戸市在住の白鳥建二さん。晴眼者とともに歩き、その言葉を鑑賞の手掛かりにする。水戸美術館が鑑賞プログラムを実施している。

生まれつき強度の弱視で、若くして視覚を失ったという白鳥さん。鑑賞に求めるのは作品の正確な再現でははないという。 「作品と親しくなりたい。喜怒哀楽や知的好奇心が刺激され、よい鑑賞だなと思います。」

「見える人/見えない人」という境界がなくなっていくこと。白鳥さんの存在を介して会話が生まれ、その時、その場に集まった人と様々な価値観を共有していく。

 

「 11月15日 中日新聞 」

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