10月30日 そのカラコン、あなたの目に合ってますか!?

「瞳が大きく見える」「好きな色にできる」と、若者に人気のカラーコンタクトレンズ。
このカラーコンタクトレンズに関するトラブルが後を絶たない。

ある女子高校生は、「目を大きく見せたい」と、事前に眼科医は受診せず、雑貨店でカラーコンタクトレンズを購入したが、そのレンズに替えると目がかすむようになった。念のため眼科を受診し、受けた診断は「点状表層角膜症」。両方の黒目のほぼ全体に細かい傷があったという。
国民生活センターによると、カラーコンタクトレンズに関する相談は2004年4月から10年間で、計737件。利用が拡大してきたこの5年間で、541件を占めている。

よくある原因の一つは、コンタクトのカーブが目に対してきつすぎるために起きる「タイトフィッティング」。
目の表面にある角膜は、主に涙から酸素を取り込んでいて、コンタクトをしている場合でもレンズが動いて涙が入れ替わるので、酸素を取り込むことができる。しかし、タイトフィッティングだと、涙の入れ替わりがなく、酸素不足に陥る。長期間続くと、本来透明な角膜に濁りが生じることも。中には親に内緒で着けている10代の中高生は、症状があっても訴えないため、悪化させることも。正しいコンタクトの着け方や洗浄法を知らないまま使用することが、トラブルの多発につながっている。

このような事態を受け、国民生活センターは日本コンタクトレンズ学会や日本眼科医会と、共同でテストを実施。10人が8時間レンズを装着し、目への影響を調べた。
承認を受けた16銘柄で、酸素不足になると生じる角膜浮腫の症状を調べると、12銘柄で軽度な症状が確認された。12銘柄はいずれも酸素を通しにくい素材を使用していて、さらに1銘柄では、着色剤によるとみられる角膜上皮障害も起きていた。

カラーコンタクトには、透明なコンタクトよりも障害を起こしやすい商品がある。トラブルを防ぐには、リスクを十分理解すること、眼科を受診した上で処方してもらうことが重要だ。

(10月23日 中日新聞)

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