5月29日 視覚障害の遺伝子治療薬

米国では1億円を超える価格がついている遺伝子治療薬が、日本で承認される見通しになった。

遺伝子の視覚障害に対する薬で、厚生労働省の専門家部会が26日、承認を了承した。正式に承認されれば、目の病気では国内初の遺伝子治療薬となる。

この薬は、製薬大手ノバルティスファーマが製造販売する『ルクスターナ注』。米国での価格は両眼で計85万ドル(約1億2000万円)で、同国の最も高額な薬の一つになっている。

対象は『RPE65』という遺伝子の異常で生じる『遺伝子性網膜ジストロフィー』の患者。眼球の奥にある網膜で光を感じる仕組みがうまく働かなくなる難病で、治療法がなかった。はっきりした推計は、ないもののRPE65に異常のある患者数は少ないとされる。

ルクスターナ注の国内価格は今後決まる。国の高額療養費制度などが使えれば、患者負担は抑えられる。

朝日新聞 2023.5/27

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