7月25日 視覚障害者向け体重計

1993年日本点字図書館と共用品推進機構が279人の目の不自由な人たちに行った「朝起きてから夜寝るまでの不便さ調査」には、多くの不便さが寄せられました。

その中でも、計測・軽量では59人が不便さを感じていると回答。

 

当初家庭用体重計は、測定結果を表す数字が透明なカバーに覆われていました。

そこで透明カバーを外し、表示盤に点字や凸点を付け、直接触れることで目の不自由な人でも体重を知ることができるようにしました。

 

しかし、技術が進化しデジタル表示になると表示部のカバーをはずしてもデジタルの表示には凹凸がないため目の不自由な人は触って読むことができませんでした。

 

1986年、デジタル音声体重計が発売されると視覚障害者から大変好評で多くの人が購入しましたが、「音声で表示されるのは大変ありがたいのですが、他人に伝えたくない体重の時にも知られてしまうのが・・・」という意見も。

 

そこで、長いイヤホンを差し込める仕様に変えると前にもまして人気製品となり、今では体脂肪率、筋肉量なども音声で聞けるようになっているそうです。

7月25日 アトピー性白内障

アトピー性皮膚炎は子どもに多く、一般的に成長につれて症状が軽くなりますが、成人でも顔の皮膚に強いかゆみが出て、目をこすったりする人もいます。

 

アトピー性皮膚炎に伴う目の疾患は、アレルギー性眼瞼炎や結膜炎だけでなく、治療が遅れると完全な失明に至る場合もあります。

 

その一つが白内障です。

アトピー性白内障は10代後半から始まり、20代で手術が必要になる例も多いです。

加齢に伴う白内障は進行が緩やかですが、アトピー性は数週間で急激に進行し視力が低下します。

 

手術は容易ではなく、術後目をこすることにより細菌感染を起こしたり、数年後に眼内レンズがずれて眼底に落下し、硝子体手術が必要になることもあります。

 

目のかゆみは点眼や内服薬で抑えることが望ましいです。早めの眼科受診をおすすめします。

7月21日 乱視ってなぁに?

目をカメラに例えると、角膜や水晶体がレンズ、網膜がフィルムの役割を果たしています。

目の中に入った光は、角膜や水晶体を通るときに屈折し、網膜上で像を結びます。

 

縦方向の光と、横方向の光の焦点が、網膜上に合わさっているのが「正視」。よく見える状態です。

「近視」は、光の焦点が網膜より手前で合っている状態。「遠視」は、網膜の後ろで合わさっている状態で、そのためにモノがはっきりと見えません。

 

では、「乱視」は?というと…。縦方向の光と横方向の光が、別々の場所で像を結んでいる状態です。角膜のゆがみや、水晶体の厚みを調節する力が弱まったりすることで、光の入り方が変わることが原因です。

 

メガネやコンタクトレンズで矯正するのが一般的ですが、レーザーで角膜のカーブを変える治療法や、白内障の手術をする際に眼内レンズで乱視矯正する治療法もあります。

 

また、「不正乱視」とよばれ、病気やけがで角膜が凸凹になり、どこにも像を結べなくなる乱視も存在します。この場合、角膜移植が必要になることもあります。

 

(7月15日 朝日新聞)

7月7日 今年も「はやり目」に注意!

はやり目とは流行性角結膜炎のことで、アデノウイルスによって起きる感染症です。

感染力が強く、昔から「はやり目」と呼ばれています。

潜伏期間は1週間~10日で、症状は目の充血や痛みなど。はじめは片目で、その後反対の目にも症状が出ることがあります。

 

★診断方法は?

診断には、ウイルスの有無を調べるキットを使います。

はやり目と診断されたら、感染力がなくなるまで会社への出勤や学校への登校は停止です。

 

★治療法は?

ウイルスに対する特効薬はなく、細菌による二次感染を抑える抗菌剤や、炎症を抑える目薬使った対症療法となります。

2週間前後で症状が改善することがほとんどですが、炎症が強い場合黒目の表面に濁りが残ることがあります。

 

★予防・対策は?

目を触った手であちこちを触ると、感染が広がるので注意しましょう。

予防には手洗いが大切です。

家族で感染者がでたら、タオルを分けたり、お風呂は感染者が最後にはいったりするなどの対策を。

 

夏に流行することが多いはやり目。これから十分注意してくださいね。

(7月14日 中日新聞)

7月7日 15年後には…iPS細胞に期待

iPS細胞を使って、難病である「網膜色素変性症」の治療法開発に取り組む、理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダー。

今月1日、名古屋・名駅のウインクあいちで講演を行い、いずれは再生医療が普及する見通しを示しました。

 

網膜色素変性症は遺伝子異常が原因で視力低下などを引き起こす病気で、現在治療法は確立されていません。

高橋さんは1月に、マウスにiPS細胞を移植して視細胞の再生に成功したと発表。

講演では、「15年後にはヒトの網膜再生もできるようになる」「将来が明るいのは間違いない」と述べました。

 

また、病気で自信を失い就業を諦める人が多いことに触れ、「目が見えなくてもできることはある。生活を助ける機器も開発されている」として、最新の機器なども紹介・説明。

講演には約200人が参加しました。

(7月4日 中日新聞)

 

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