6月26日 格子模様が歪んで見えたらすぐに検査を

眼球の内側には光を感じる神経の薄い膜、「網膜」があります。

カメラに例えるとフィルムにあたる組織です。

網膜の一番奥にある直径約2mmの部分を「黄斑」と呼び、黄斑には色を識別する細胞が集中し、1.0とか1.2といった視力は黄斑部の働きを表します。

 

黄斑部の網膜が腫れたり、出血が起きたりするのが「加齢性黄斑変性症」。

フィルムがゆがむと像が歪んで見えるのと同様に、網膜が歪んで方眼紙の線が曲がって見えたり、視野の中心部がかすんで見えます。

 

欧米では加齢性黄斑変性症は失明原因の第一位。

日本でもここ30年患者が増えており、60歳以上の男性にとくに多いです。

 

最近は、網膜の断面を見る「光干渉断層計」(OCT)で診断しやすくなりました。

片目を閉じて格子状の模様を見たとき、線が曲がって見えたり、中心部がぼやけたりしたら要注意。早急に眼科でOCT検査を受ける事をおすすめします。

 

(日本経済新聞 6月17日)

6月26日 その症状「光視症」かも?

実際にはない光が見えたり消えたりする光視症。

主な症状は、暗い所でもピカピカ光が見える、目を動かすと視界の隅に一瞬だけ光が見えるなどです。

 

眼球にはゼリー状の硝子体があり、光を感じる網膜とくっついています。

なんらかの原因で硝子体が収縮し網膜を引っ張ると、その間は電気的な刺激が起き、光として感じます。

 

硝子体が収縮する最も多い原因は老化ですが、他にも外傷や脳血管の病気、過労などがあります。

また黒い点や髪の毛、アメーバのようなものが飛んで見える飛蚊症の併発も多いです。

 

光視症は痛みもなく、放置しがちですが、網膜剥離などの前兆の場合があります。

網膜裂孔や網膜剥離などが見つかれば、すぐに手術をする必要があるので、眼科医師による眼底検査を早期に受ける事をおすすめします。

 

(中日新聞 6月13日)

6月6日 治療の間隔‐個々に応じて

50歳以上の人に起こりやすい黄斑変性。

これまで有効な治療法が少なかったが、近年は患者の個別の状態に応じた治療が広がりつつある。

90年代、有効とされていたのはレーザーで新生血管を焼き切る方法ぐらい。

現在は、治療薬を眼球に注射する方法が第一選択される。新生血管の成長を抑える作用があり、日帰りで済む。

 

この治療法では、3か月間を導入期として月に1回ずつ。その後は維持期として一定間隔で注射し続けることが多い。

治療薬によって、維持期は注射しない方法や2か月に1回の方法もあったが、間隔を多く開けても再発率が変わらないという研究成果もあった。

最近は、再発がないかを検査で確かめながら、“個々の状況に応じて”間隔を延ばしていく方法が広まってきている。

 

また、治療には3割負担でも5~6万かかる。

関西医大の高橋寛二教授は、「視力を維持しながら、なるべく注射の回数を減らすのが理想。最適な間隔を判断するための臨床データを積み上げることが必要。」と話す。

 

(6月7日 朝日新聞)

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