1月27日 新型点字ブロックの拡大

全国で相次ぐ視覚障害者のホーム転落事故を受け、名古屋鉄道は2017年度末までに、一日の利用者が一万人以上の全40駅で、転落防止につながる新型の点字ブロックを導入する。

 

新型である「内方線付点状ブロック」は、ホームの内側を示す突起がある。視覚障害者がつえや足で触れれば、線路とは反対の安全な方向を確認できる。

 

名鉄はこれまで、設置の目標時期などを定めていなかったが、全国各地での転落事故を受け、昨秋から安全対策強化を検討する中で今回の目標を定めた。また、転落防止に効果的だというホームドアの設置は、追加の設置を検討中だそうだ。

 

(中日新聞 1月24日)

1月20日 弱視は早期治療が大切

弱視は、眼科医療の分野では、視力の未発達の事を指します。

 

その原因の多くは、斜視や強い遠視です。人がものを見る時は目だけを使っているわけではありません。目から入ってきたデータが視神経を通じて脳に伝わり、脳が処理することで「見える」ことになります。弱視の子は、片目で物を見ているために、強い遠視の子はピントのずれた像を見ているために、脳や視神経が正しく発達しません。

 

弱視は、三歳ごろまでに治療を始めるのが効果的です。視力は、6~8歳で成長がとまるため、治療の開始が早期であればあるほど、訓練期間が短くて済みます。手術や点眼液で治療する場合が多いです。

 

斜視は見た目で分かるので保護者が気づきやすいですが、遠視はわかりにくいです。三歳児健診の視力検査や、保育園や幼稚園での検査で分かることが多いので必ず受けましょう。

 

目以外に何らかの障害があって視力検査が上手く出来ず、弱視に気づかず成人してしまう人もいますが、視力はその後の療育にも大切です。出来るだけ早い時期に専門の眼科で検査をして下さいね。

 

(中日新聞 1月20日)

1月20日 視覚障害者「声かけて」

目の不自由な男性が駅のホームから転落し、列車にはねられて亡くなったJR蕨駅で18日、日本盲人会連合の会員が事故現場を視察し、「周囲の声掛けが必要」と訴えた。

 

また、同連合会の橋井理事は、「ホームは広くて歩きやすいが、使いなれた駅でも考え事をした瞬間、危険な状況になることがある。駅員や利用者の声かけや見守りが心強い」と話し、ホームドアの設置も求めた。

 

最も有効な策のホームドアの設備は、進んでいないのが実情だ。現在設置済みなのは、全国約9500駅のうち7%ほどの665駅。導入は、1駅数億~数十億とされるコストや、列車の運行がないわずかな時間しかできない工事、ホームの設置スペースなど様々な問題により、急速な復旧は見込めない。

 

鉄道会社も視覚障害者への「声かけ」の強化を始めているが、JR東の社員はこの10年で1割ほど減ったこともあり、ターミナル駅などで全員に声をかけるのは人員的に困難なのが実態であるという。

 

昨夏東京メトロ銀座線の駅で亡くなった視覚障害者の遺族は、「盲導犬を連れていると安心、大丈夫だと健常者は思うかもしれないが、事故を防ぐにはやっぱり周囲の声かけや見守りが大切。声をかける勇気を持って頂きたい」と話した。

 

(朝日新聞 1月20日)

1月18日 近視の人には知ってほしい、「病的近視」

40歳以上の日本人の、約4割は近視とされる。ありふれた異常で軽く考えがちだが、眼球が変形する「病的近視」というのが存在し、侮れない。

 

近視とは、眼球が前後方向に伸びているために、網膜に像を結ばなくなっている状態。

「病的近視」では、眼球の形が伸びるだけでなく、いびつに変形し、一部が出っ張ったようになっている。

 

近視だけならメガネをかければよいが、病的近視の問題は視力ではない。

眼球のゆがみがだんだん大きくなると、網膜や視神経が傷つき、網膜剝離や緑内障、その他の合併症を引き起こす。最悪のケースでは失明もあり得るのだ。

 

病的近視の多くは幼少期に発症するが、はじめは近視以外の症状があらわれず、気が付きにくい。何十年と時間をかけて進行し、大人になってから気がつく。

ただし最近の研究で、病的近視の患者には子どもの頃から眼底に兆候が表れていることもわかってきた。

緑内障に関しても、早期に発見できれば目薬によってある程度の進行防止を期待できる。

 

一度傷つくと元には戻らない視神経。早くに発見し、定期的に継続して検査することが何より重要だ。子どものうちからリスクを認識し、眼科を定期受診するのが望ましい。

メガネの度数で、マイナス8以下の人は罹患の可能性もある。

ためらわず、ぜひお近くの眼科医へ。

                             (1月15日 日経新聞)

1月16日 iPS細胞で再び目に光?

理化学研究所の万代道子副プロジェクトリーダーらは、光を感じる視細胞をiPS細胞から育て、「網膜色素変性症」のモデルマウスに移植する実験で、光を感じられるようにすることに成功した。

 

視細胞が死滅していく難病、「網膜色素変性症」には有効な治療法がなく、視力低下や視野の狭まりが起きる。

 

実験では、視細胞を移植したモデルマウスのうち、4割が光を感知。

移植した視細胞と、マウスがもともと持つ網膜の神経細胞との間で情報をやり取りし、脳まで伝わっていたことがわかった。

 

失った“光を感じる機能”を、iPS細胞で回復できるというのが確認できたのは、これが初めてだという。

                             (1月11日 日経新聞)

1月13日 さぁ伴走 息を合わせて

昨年のリオデジャネイロ・パラリンピック陸上女子マラソン(視力障害)で、男女2人の伴走者と走り、銀メダルを獲得した道下美里さんをご存知ですか?

道下さんは、「信頼できる伴走者と巡り合えなければ、最高のパフォーマンスは出せない」と話しました。

 

ランナーと伴走者はロープを持って走ることが多く、フォームを崩さぬよう伴走者が気を配り、足は二人三脚の要領で合わせます。伴走者の最大の役割は、ランナーの安全確保です。曲がり角、段差、坂道など周囲の状況を伝え、視覚障害のあるランナーの進路を誘導します。

 

伴走者になるために必要な資格はありませんが、初心者には各地で開かれている伴走者らの練習会があり、伴走者を必要としているランナーと出会う機会にもなります。

ランナーのペースやレベルは様々で、伴走者には必ずしも高い走力が求められるわけではありません。

求められるのは、ランナーが必要としている事を話し合い、信頼関係を構築していく事。

 

ダブルスのプレイのように、一緒に完走できる時の喜びは格別。

「人助けと身構えず、楽しむ感覚を忘れないで欲しい。」と道下さんは話します。

伴走を体験すると、1人で走るのとは違った世界が見られるかもしれません。

 

(1月9日 朝日新聞)

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