7月12日 見た目だけじゃない…逆まつげで治療?

美しいまつげは女性の憧れですが、時にまつ毛が目を傷つけてしまう事があります。

俗に言う逆まつ毛です。

通常まぶたから外に向かって生えますが、まぶたに異常があると目にあたり、痛みや充血、異物感などが生じるのです。あたるまつ毛が数本なら睫毛乱生(しょうもうらんせい)、数が多いと内反症(ないはんしょう)と呼びます。

 

赤ちゃん~幼年期は、皮下脂肪が多くまぶたも腫れぼったいので発症しやすいですが、多くは成長とともに治ります。

就学前後までに治らない場合は、角膜が傷つくのを防ぐため、埋没法といってまつ毛が外に向くようにする手術が適応になります。

 

高齢者では、まぶたの炎症やまつ毛の乱れ、加齢による皮膚のゆるみ等が原因となり増加。眼科で定期的に抜くか、毛根ごと切除する方法もあります。

内反症であれば、まぶたの皮膚を切除したり、まぶたを動かす筋肉を短くしたりする手術をすることがあります。

 

クルンと上向きのまつ毛は美容的にも素敵ですが、逆まつ毛が目を傷つけるようなら、眼科的に治療が必要です。異常を感じたら、眼科医にご相談を…。

(7月12日 中日新聞)

7月3日 事故を防げ!ユニバーサル信号機 

色覚障害者にはっきり見えるユニバーサル信号機をご存知だろうか。

赤信号の中に「×印」が埋め込んであるもので、色覚障害のない人には「見え方は他の信号機とほとんど変わらない」という。

 

現在設置されている信号機は発光ダイオード(LED)を使ったものが主流だが、色覚障害者からすれば「特に夜間は、赤と黄の区別化付きにくい」そうだ。

 

そんな中、2014年に仙台市で起きた交通事故。運転手は一時停止せず時速40~50キロで交差点に進入、タクシーと衝突した。

運転手は過失を認めた上で、「私には色覚障害があり、赤の点滅を黄色と見間違えた」と述べた。

小学生時代の検査で自分の色覚障害を知り、成人後も運転に気をつけていた。

昼間は赤と黄色を位置で区別できるが、事故当時は早朝で信号機自体が見えにくく、背後に緑の木々があったことも誤認に繋がった。罪を償ったらユニバーサル信号機の普及に力を尽くしたいと話す。

 

この事故は例外的で、先天的な障害を自覚していれば安全に生活できるともいうが、障害自体を自覚していない人は多い。さらに、先天性のものだけでなく目の老化によって色の区別が付きにくくなる後天的なものもあるという。

誰にでも見えやすい信号の開発が急がれる。

(7月5日 中日新聞)

7月8日 “ブラインドメイク”で顔を上げて…

目が不自由な女性たちのために考案されたブラインドメイク。

手指の感覚が優れ器用な人が多いという視覚障害者の強みを生かし、手指を左右対称・同時に動かすというメイク法です。

鏡や道具を使わず自分の手だけで15分。ムラなく崩れにくく、仕上がりは健常者からも「教えて」と言われるほどだとか。

 

考案したのは日本福祉大大学院生の大石華法さん(50)。ボランティア活動の際に「化粧がしたくてもできない」という視覚障害者の女性の思いに触れ、同じ女性として何とかしたいと自ら鏡を見ずに練習を重ねて確立しました。

ポイントは、“左右同じ動き、速度、力”。「一度身につければ歯磨きや耳かきのように手指の感覚だけで簡単にできるようになり、左右同時なので時短にもなる」んだそう。

 

大石さんのレッスンを受け、「顔を上げて道を歩けるようになった」と話すのは、ほぼ全盲になり、口紅のはみ出しを指摘されてからは外出を控えていたという女性。娘の結婚式でも「思いきり泣けた」と喜びます。

 

大石さんは一昨年、日本ケアメイク協会を設立。「化粧をすることで、社会に一歩を踏み出す自信に」と、講習会や個人レッスンを通してブラインドメイクを伝えています。申し込みは、下記までメールを。
info@caremake.jp

                                                           (6月24日 中日新聞)

 

7月4日 「ヒステリー」は目にも。

精神的ストレスが原因で、手足の麻痺や知覚障害が出現する症例があります。

「ヒステリー」とよばれ、成人女性に多く、過去の辛い出来事が無意識に心の奥に封印され、体の症状として発症する神経症の一つと言われています。

 

ヒステリーと考えられる症例は、眼科においてもあります。

ある女性は交際相手に右目を殴打され、以後数か月も右目の視力が低下したまま改善しませんでした。大学病院にも紹介されましたが、検査の結果目には異常なし。

最終的に、片目の視力測定を行うと見せかけて、実際は両目が同じように見えないと測定できない特殊な視力表で検査をしました。すると、右目は視力低下していないことが判明。

殴打による精神的ストレスが原因だったのです。

 

医師は女性に、精神科への紹介も一つの方法として提案しましたが、「目の病気なのになぜ精神科なのか」と説明を信じてもらえませんでした。

心の病にどう対応するか、難しい課題です。

(6月28日 中日新聞)

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