12月4日 気分華やぐメイク術。見えなくても自信に

目が不自由でもきれいに仕上げられるお化粧法があるって、ご存知でしたか?

“ブラインドメイク”は、自分で化粧をしたいという目の不自由な女性たちのために考案されたメイク法。日本福祉大学院研究生の大石華法さん(50)が、「お化粧ができない」という視覚障害者の悩みに触れたことで考案したものです。

試行錯誤の末にたどり着いたのは、スポンジや筆などの道具は使わず手や指で施す方法。ファンデーションは液状のものを両手のひらで温めてから、顔に何度も押しこむようにのせるとムラながなく、アイシャドー、チーク、口紅は指先にのせて両手を左右対称に動かすと、きれいに仕上がるそうです。

「引きこもりがちだった私が、こんな風に外を歩けるなんて思いもしませんでした。」「自分に自信が持てるようになった気がします。」と話すのは、視力を失った女性や生まれつき目の見えない女性たち。“ブラインドメイク”のレッスンを数回受け、一人でできるようになりました。

大石さんはこれまで、同行援護従業者や視能訓練士にその教授法を伝えてきましたが、来春からは大阪市内の美容や医療福祉の専門学校で講座をスタート。さらに裾野を広げる予定です。

このブラインドメイクについて、視覚障害者のケアに詳しい眼科医の安藤伸朗さん(62)は「個人の幸せ、尊厳の回復をもたらすものだ」と語ります。

自信をとり戻し、気分をパッと明るくさせることができるブラインドメイク。問い合わせは日本ケアメイク協会にメール(info@caremake.jp)で。

                           (朝日新聞 11月12日)

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