8月17日 微量の「毒素」で治療?

菌が作り出す毒素を局所に注射し治療するという「ボツリヌス療法」。

毒素が神経から汗腺や筋肉に伝わる信号をブロックする効果を発揮し、多汗症のほか、脳卒中の後遺症に対する治療法や介助の軽減としても注目されている。

このボツリヌス療法の歴史として古いのが、「眼瞼痙攣(がんけんけいれん)」に対する治療だ。

眼瞼けいれんは、瞼が垂れ下がり閉じてしまったり、まばたきが上手くできなかったりする病気。人や電柱に衝突し外出に支障が出るケースもある。

ボツリヌス療法では目頭、目の下など6か所程度に皮下注射し、その後3~4か月ごとに治療を継続していく。局所に注射する毒素の量は、致死量の十数~数千分の1とごく微量で安全性が確認されている。

眼瞼けいれんの患者の中には、まぶしさや乾燥感からドライアイだと思っている人も少なくないそうだ。違和感があればまずは眼科へ。

(日本経済新聞 8月17日)

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