2019.9.10  愛情の方向性

深夜に息子が帰宅。

母(院長)は、ベッドから起きだして『お帰り~』

息子『あのさ、A(息子の友人。面識あり)が来るんだけど、シャワー浴びて泊まっていい?』

母『えっ!?いいけど。洗面所とか、居間とか散らかってないかな。片づける、ちょっと待ってて~』

息子『もう、ドアの向こうにいるから。A、入って来いよ』

A君『こんばんわ~。お邪魔します』

母『こんばんわ~。ゆっくりしていってね』(大慌てで、居間に隠れドア越しにあいさつ。すっぴんのパジャマ姿でよそ様には会えない…)

 

シャワーを済ませた後、部屋でくつろぐ息子たちのぼそぼそとした会話が聞こえます。

再び、ドア越しに『明日は?』

息子『俺たち、6時に起きたらすぐに家出るから』

母『朝ごはんは?』

息子『いらない、コンビニで買うから』

母『そーお』(といいつつ、炊飯器のタイマーを5時にリセット)

 

翌朝5時起きの母。

コンビニで買うくらいなら、お弁当の方が良いよね~

だし巻き卵を作ります。

豚肉のロール巻きも。

たんぱく質は完璧だから、後は、野菜・海草をサラダにして入れよう。

使い捨てのお弁当箱二つに、それぞれ十穀米を詰めます。

だし巻き卵、豚肉、野菜を詰め、デザートにぶどうも数粒。

冷たい麦茶を大の水筒に、アイスコーヒーを中水筒に、ホットコーヒーを小水筒に入れれば、準備万端です。

 

息子『おはよう』

母『おはよう。はい、これ』

息子『何、これ?もしかして、弁当?いらないって言ったよね!』

母『コンビニで買うくらいなら、温かいし、栄養あるし…』

息子『俺、何歳だと思ってるの?やってほしいことは言うけど、いらないって言ったことをやる必要ないんだから。そういうのって、自己満足だよ!』

ガーン!!!直球を母に投げ込み、水筒3本持って、A君と出ていきました。

 

朝ごはん時、テーブルの上には先ほどのお弁当箱。

いつも通りの自家製スムージーとコーヒー付き。

夫『どうしたの?』

『今日の朝ご飯は二人ともお弁当箱で食べよう』

かくかくしかじか、事の顛末を話します。

『いらないって言ったんだから、余計なことしない方がいいよ。何なら、何にもしなくていいくらいだ』

 

息子(今回はA君も)のためにと思っているのは、まだまだ子離れできていないのかな?と反省。

親に守られる存在から飛び立とうとしていることを、ちゃんと認めなくては。

就職すれば、家を出て経済的独立もすることを宣言しているわけだし。

 

診療前に息子からライン。

『ありがたいけど、母さんは愛情の方向性が間違ってる。弁当、夜帰ったら食う』

『はい(反省マーク)、今日も頑張ってね!』と返信。

 

帰宅した息子。

『Aに朝から母さんと喧嘩するなって言われた』

A君、精神年齢高い~

 

親離れ時期の子供たちから見たら、子への関わり(世話を焼いてしまうこと)は、親の勝手な自己満足に映ってしまうのかもしれません。

仕事もあり、子育てだけが全てではなかったけれど、ちょっぴり寂しい母。

息子たちの言動によって、今なお、もうすぐ卒業?の『母親業』を試され鍛えられている院長です。

 

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2019.1.15 小豆をコトコト

鏡開きに合わせて、今年も小豆を煮ました。

鏡開きの日の、午前診療終了後に出せるように用意。

前日に、待合室の鏡餅(中に切り餅が入っている既製品)を下げておきます。

入職し初めて食べるスタッフには、乾燥小豆から作ったことに驚かれます。

 

ふだん、時短料理専門の院長ですが、ぜんざいだけは特別です。

便利で安価な缶詰を調達せず、開院以来、自分で作っています。

分量も調理法も分かっているのに、25年前の料理雑誌の切り抜きを出してきて確認。

十勝産大豆を一晩水に浸すところから始まります。

一度沸騰させ、新しい水で再び煮ます。

小豆が柔らかくなったところで、砂糖を入れ、人肌まで冷まして、再び煮る。

『単純ですが丁寧に作業をする』に限ります。

 

鍋をコトコト火にかけている時間は、バタバタしている日常と区切られた非日常の静かな時間です。

考えること、思うことは色々…

 

必ず思い浮かべるのは、食べてくれるスタッフの一人一人の顔。

『おいし~!』って言ってくれるといいな。

『わ~い!』って喜んでくれるといいな。

希望と期待でわくわく。

 

子供たちが小さい頃は、『母さん(院長)のぜんざいは、(料理の中で一番)美味い!』と言って、おかわりもたくさんしてくれたものです。

ぜんざいだけで甘美な思い出に浸れる幸せな時。

今は、ぜんざいのみならず、母もあまり必要とされなくなったのですが…

 

先日の高尾山一人旅は、それを気づかせてくれた良い機会でした。

今年は今まで以上に、『公私とも興味・関心のアンテナが立てば、即出かける!』と決めたら、またまた夢想が広がります。

『卒母(流行りの母親卒業)』の時期?

 

鏡開き当日、『午前診療お疲れ様!』と、お餅を入れたぜんざいを振る舞いました。

スタッフの嬉しそうな顔を、今年も見ることが出来て良かったです!

息子たちが親離れをしつつある今、準家族のスタッフの存在こそが、丁寧に『ぜんざい』を作るモチベーションになっているのだと思います。

気がつけば、21年、21回。

院長が仕事を続ける限り、『小豆をコトコト』の鏡開きです。

 

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