2025.7.1  緑のお世話

クリニックの花壇は自信をもってアピール出来るもののひとつです。

当初は、手入れをあまり要しないツツジやサツキ・低木の庭木で構成されていました。

しかし約20年前に患者さんも通行人も見て楽しい・嬉しくなるような花壇にしたいと思い、花の手入れをしてくれる造園屋さんに依頼。

以来、季節の花々が咲き、クリスマスシーズンにはイルミネーションも加わり、非常に楽しんでいただける花壇となりました。

残念なことに造園屋さんは廃業。

次を探すのに院長東奔西走。

庭師業が得意な造園屋さんだと、選定は上手いのですが花の選別がちょっと…

お花は植えるけれどメンテナンスはちょっと…

自分が造園屋に弟子入りか専門学校入学するかとまで考えたほど。

なかなか決まらない中、ついに素敵なお花屋さんに出会いました。

 

色とりどりの可愛いお花たちです。

前任の造園屋さんとはまた違うテイスト。

メルヘンの世界です。

 

さて、これらのお花のメンテナンスはプロに任せるにしても、日々の水やりは必要です。

昨年までは、スタッフもしくは院長が時々…みたいなやり方でした。

今年は例年以上にすでに猛暑。

お花を植え終わった後に、お花屋さんから水やりの依頼と注意が来ました。

 

1.朝9時までと日没後にたっぷりと水やりをする。

2.ホースの水の勢いは強いと植えたての苗は痛むので弱く。

3.根元に向かって3秒くらい。

 

2と3については初めて知った事項。

なるほど~

ガッテン!承知しました!

今期より院長、水やり係となります!

 

といわけで、毎日任務を遂行しています。

毎日毎日水やりをしていると、面倒よりも、私がお世話しなきゃ!という愛情が湧いてきます。

息子たちの食事の必要がなくなった代わりに、植物たちの食事(水)を与えています。

毎日見ていると、日々の変化も気が付きます。

花が咲いた、散った。

虫が喰った?などなど。

一部開院当初の木は残してあるのですが、その一つに『長男の木』があります。

地方病院にいたころに生まれた長男は記念植樹をいただき、わずか30センチに満たなかった木は3M近くに育っています。

冬になると枯れかけて冷や冷やするのですが、春になると緑の新芽を出します。

長男は滅多に帰ってきませんが、何も文句も言わずすくすく育つ長男の木に水をやりながら1日に2回長男のことを想います。

 

緑は目に良いと言われます。

緑色は可視光線の中間波長なので、目への刺激が少ないからではないかと考えられています。

木や森など緑色のものは、大抵は遠くのものなので、毛様体筋(ピント調節をする筋肉)の緊張が取れリラックスす効果もあります。

色彩心理学でも緑色はリラックス効果があると言われています。

 

実家には日本庭や畑があります。

子供の頃、夏の夕方になると父に水撒きをするように言われるのが嫌でした。

渋々やっていたお手伝い。

何でやるのか?意味も分からず、知ろうともせず、植物に愛着もないままの水撒きでした。

 

人生折り返しをとっくに過ぎ、この変化は何?

植物であれ、毎日手間をかけることでその愛情は更に深くなっていくことにやっと気づいたオバサン(院長)です。

 

出張の日も早起きして水やり、遅く帰っても水やり。

雨の日はたくさん降ってくれるよう願います。

 

通りがかりの人と朝の挨拶。

『頑張ってるね~』

『気持ちいいね~』

目出し帽のような黒色パーカーの怪しげな水やりオバサン。

見破られている?!