9月24日 油断していませんか?生活習慣は目にも出る!

心臓や脳の病気をもたらすことで知られる“動脈硬化”は目にも起きるとご存じだろうか?
ある50代の男性会社員のこと…車の運転中、視界がぼやける事に気づいた。数か月放っておいたが、テレビを見る時もぼやけるようになり病院を受診。目の動脈硬化によって発症する『網膜静脈閉塞症』と診断された。高血圧・糖尿病など生活習慣病を持っている人に多い病気だ。
男性が「思いもよらなかった」と話すこの病気だが、40歳以上の日本人の約50人に1人が発症しているという。早期の治療が重要だというこの病気、一体どんな症状に気をつければいいのだろう?

▼症状
大まかに2つのタイプがあるが、どちらも目の動脈硬化によって静脈の血流が滞ることが
原因だ。
①    「網膜静脈分枝閉塞症」
閉塞が網膜内で起きるタイプ。眼底出血や網膜のむくみを引き起こして、ものが歪んでみえる・視力が低下するなどの症状が出る。
②    「網膜中心静脈閉塞症」
脳からつながる視神経で起きるタイプで、急激な視力低下を伴うのが特徴。出血の範囲が広がりやすく、見ているところが黒っぽくなるなど視界が遮られるケースもある。
▼治療法
薬物治療やレーザーによる治療などがあるが、静脈の閉塞そのものを取り除くのは難しい。
網膜の浮腫の改善を目指したり、進行を抑えたりするための治療法を医師が選択する
が、どの治療法でも効果には個人差がある。
▼予防法
日頃から、発症リスクを高める高血圧や糖尿病にならないよう注意することが大切。塩分
控えめでバランスのとれた食事・適度な運動・禁煙などの実践は、他の生活習慣病対策に
も欠かせない。

自覚症状はいずれのタイプにおいても様々。視力が落ちないケースもあるため、その他
で少しでも異変を感じたら、早急に眼科を受診する事が重要だ。

                            (9月12日 日経新聞)

9月17日 目だってアンチエイジング

茶色地に金色の文字。レストランのおしゃれなお品書きが読みづらくなったら…それは白内障かも知れない。
クリスタリンという透明なタンパク質でできている水晶体は、新陳代謝をしない。
生まれたときのまま一生使う水晶体は、年齢を重ねるごとに次第に濁り視力も落ちてくる。
それが白内障だ。
一生ものの水晶体。大事に長持ちさせたいところだが、何にどう気をつけたらいいのだろう? 眼科医からの豆知識をご紹介。

濁りを防ぐにはまず、紫外線対策。目に入る紫外線はUVカット眼鏡で3割、帽子や日傘をプラスすると8割も減らすことができるという。

ビタミンCが良いという報告もある。国立がん研究センターなどの研究報告では、食事でビタミンCをよくとる人は少ない人より白内障になるリスクが4割少なかった。
不思議な事に、サプリメントでは同じ効果はないのだそうだ。

逆に最悪なのが、喫煙。白内障だけでなく、失明の可能性もある加齢黄斑変性のリスクも4~5倍に跳ね上がる。

禁煙、ビタミンたっぷりの食事…。若さを保つ努力は、お品書きが読みづらくなってから
でも遅くはない。

                             (朝日新聞 9月9日)

9月10日 秋でも花粉症!?アレルゲンは身近なところに!

▼ 秋の花粉の特徴は?
花粉症といえば春のスギ花粉が有名ですが、実は秋もアレルギーの原因となる花粉が増えます。代表的なのは、道ばたや土手、河川敷など身近な場所に生育しているブタクサやヨモギ、ゴルフ場や公園に植えられたバミューダグラスなどの芝草などのイネ科の雑草で、9月から11月にかけて花粉を飛ばします。
風に乗って広範囲に舞い落ちるスギ花粉とは違って、このような雑草の花粉は背丈が低く、草の近くで局所的に花粉が多くなるので、花粉を吸いこんだり、体に付着する確率が高いといわれています。
一番の対策は、花粉のあるところに近づかないこと。それが難しければ、マスクや眼鏡で防御しましょう。症状が辛ければ、抗ヒスタミン薬など花粉症の抑える薬を使うという手もあります。市販薬で改善しなければ、医療機関への受診をおすすめします。

▼ ハウスダストにも要注意!
注意すべきなのは雑草の花粉だけではありません。秋になると、夏場に繁殖したダニの死骸が乾燥して粉々になり、屋内のホコリと一緒にハウスダストとなることがあります。また、知らない間に侵入したゴキブリや蛾などの昆虫の死骸もアレルギーの原因となります。
対策は、やはりこまめな掃除。週に2回以上の掃除機がけが理想的です。特に、ハウスダストは四隅に溜まりやすいので隅も忘れずにかけましょう。
フローリングの拭き掃除や、ダニの温床になりやすい布団の掃除機がけも効果的です。

今は症状が出ていない人でも、医療機関などの検査によって何に反応しやすいかがわかります。事前にアレルゲンを把握し、発症を防ぐこともおすすめです。

▼ 春の花粉症対策にも朗報が!
この10月から、スギ花粉症の治療法として注目されていた「舌下免疫療法」に健康保険が適用されます。
「舌下免疫療法」…少量のスギ花粉を毎日摂取することで体を慣らし、アレルギー反応を弱める治療。舌の下にスギ花粉のエキスを滴下し飲み込む。
2年以上続けることで7割の人が症状が軽くなったり、中には完全に治る人もいるといれています。この秋から始めれば来年のスギ花粉症も軽くなる可能性も。

今回ご紹介したアレルギー対策をしっかり行い、1年中快適に過ごしていきましょう。

 

                             (日経新聞 9月6日)

9月1日 使い分けは大人の魅力

本が、携帯の文字が、見えない…!?
あるとき急にそう思ったことはないだろうか。そう、「老眼」だ。
年を重ねるごとにレンズの役割である水晶体は硬くなり、ピント合わせの筋力も衰えていくのだが、実はこの眼の衰えは10代からすでに始まっている。読書の距離に焦点が合わせられなくなった時、ようやく自覚するのだ。

残念ながら現代の医学で老眼の予防や根治はできないが、見えづらさを和らげる手段は次々と開発されている。
角膜をレーザーで切る、樹脂製のリングを入れる、瞳孔を縮める点眼薬で手元を見やすくする…。白内障手術で使う眼内レンズでは、手元にもピントが合わせられる多焦点レンズも登場している。

だが、どれも一長一短。眼科医がまず勧めるのは手軽な眼鏡の使用だ。着け外しが面倒かもしれないが、状況に応じた眼鏡の着脱が出来るのは「成熟した大人の印」だそう。
目にも大人の装いをしてみては?

                             (朝日新聞 8月26日)

8月25日 眼球が動く!?「眼振」と診断されたら…

▼ 眼振とは?
自分の意思とは関係なく、規則的に眼球が往復運動することを「眼振」といいます。

▼ 原因は?
先天的白内障など視力の発達が阻害される疾患が原因の「感覚性先天眼振」と、視力に異常がない「運動性先天眼振」に大別されます。

▼ 治療法はあるの?
眼振のある方は、特定の方向に顔を動かすと症状がなくなったり、軽くなったりすることが多いため、この視方向が正面に来るように顔を回転させて、よい視力が発揮できる状態で物を見ようとします。
この頭の動きは治療でき、正面を向いたときに眼振が最小になるように、光の屈折を調節して視方向を変えるプリズム眼鏡の利用や手術をします。

顔の回転角度は大きい場合、手術は選択肢の一つです。
手術は斜視と方法で行います。
例えば顔が左に回転していれば、右目は外斜視と同じ外側へ偏り、左目は内斜視のように内側へ偏っていますので、右目には外斜視の手術、左目には内斜視の手術をします。
ただ、運動性先天眼振の原因は明らかになっておらず、残念ながら完治する治療はありませんが、手術で頭位の異常は完治することは可能です。

症状によって治療法も変わってきますので、まずは眼科の受診をおすすめします。

(中日新聞 8月19日)

7月7日 登場!“かわいいだけじゃない”2week

女性を中心に需要の高まっているカラーコンタクトレンズ。
その背景には、誤った使用法や医師の診察を受けずにネット購入するなどで目に障害の出る人が増えているという問題があります。

そんな中、大手コンタクトメーカー「メニコン」が、より安全性を追求した“国産初”のカラーレンズ「Rei(レイ)」を開発。今月から販売が開始されました!!

2週間の使い捨てで、瞳を縁取るように色を付け黒目を大きく見せる「サークルレンズ」タイプのレンズです。カラーはとても自然な色で、黒と茶の2種類。レンズの中央が花柄に見えるというデザインまで施してあります。

このReiは、定額制で医師の定期受診を必要とする「メルスプラン」でのみ提供が可能。安全性の高さにこだわり、色素が直接目に触れない構造・高い含水率と酸素透過性で、オシャレをしたい女性にも安全で品質の良いものを提供したいという狙いがあります。
月会費は通常の2週間タイプのレンズと同じ。受診をすればいつでも良質で最適な度数のレンズが使用できるプランです。

                            (7月1日 中日新聞)

詳しくはこちらへ!
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コンタクトレンズのメニコン

6月13日 準備も順調!iPS細胞移植手術、実施は目前!

iPS細胞を使った目の難病患者を治療する世界初の臨床研究について、細胞の培養などの準備が順調に進んでいることが、理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーによって明らかとなった。

この臨床研究は、先端医療センター病院(神戸市)などと共同で昨年8月から開始。患者の選定や皮膚細胞の採取などを進めてきた。

対象は失明する恐れがある「加齢黄斑変性」の患者。今後は安全だと確認したiPS細胞を、目の網膜細胞に成長させた後にシート状に加工し、移植に備える。
移植によって病気の進行を止めたり、物がゆがんで見える症状を改善できたりする可能性があると期待されている。

現在、選んだ患者6人のうち、最初の1人から皮膚細胞を採取してiPS細胞を作り、安全性などを確認中で、今夏にも移植手術を実施できる見通し。
今後の動きにも注目だ。

(日本経済新聞 6月5日)

 

5月26日 まずは片目でセルフチェック!

ちまたでも知られて来ている「加齢黄斑変性」。早期発見が大切な病気ですが、実際はどんな病気でどう異常に気づけばいいのでしょう?Q&Aでご紹介します。

▼症状は?
視野の中心がゆがむ・目がかすむ・暗くなるなどの症状があり、放置すれば失明の可能性
もあります。

▼原因は?
加齢黄斑変性は網膜の下に新しい血管が出来る病気。網膜の中心にあり、ものを見るのに重要な「黄斑部」が老化で異常をきたすことが主な原因です。
日本では食の欧米化が原因とも言われており、喫煙は発生率を高めます。

▼治療法は?
血管の成長を抑える薬を白眼の部分に注射する方法が主。視力の維持・改善が期待できま
すが、薬価は高価で1~数か月ごとの定期投与が必要です。
定期的に精密検査をして少しでも悪化したらすぐに注射する方法や、注射に加え病変部に
レーザー照射をして新生血管を破壊する方法もあります。

この病気は進行してしまうと薬を投与しても効果がありません。まずは片目ずつでものを見てみて、少しでも症状を感じたらすぐに眼科を受診しましょう。

                            (5月13日 中日新聞)

5月21日 人工の網膜!? 視力改善に光

米国やドイツで臨床応用が始まっている、人工網膜の臨床試験(治験)が大阪大学の瓶井資弘病院教授らによって始められた。治験は「網膜色素変性症」の患者が対象となり、失明に近い状態の患者の目に電極を埋め込み治療する。
<人工網膜の仕組み>
①   眼鏡につけたカメラで撮り、腰にぶら下げた装置で映像を電気信号に変える。
②  信号は耳の後ろの装置を通じて、目の裏側に付けられた電極に伝わる。
③  目を介した信号を脳が感じ、目の前の光景となって現れる。
研究チームは1月末に1人目の患者に人工網膜を埋め込んだ。手術前は明暗を感じ取れるぐらいだったが、目の前の棒をつかみ、棒が動く向きもわかるようになった。
2015~16年度には企業やほかの大学とも協力し、10~15人程度を対象に本格的な治験を始める予定。安全性や治療効果を見極め、2018年ごろには厚生労働省の承認を得て、臨床応用の目処をつける考えだ。
網膜色素変性症は視覚を担う細胞を失う。患者数は国内で1万人以上と推定されていて、失明に近い状態から健康な人並みに視力を回復するのは難しいが、物の形がなんとなくわかれば生活がしやすくなる。
万能細胞のiPS細胞を使う再生医療と並び、目の難病患者が視力を取り戻す治療法として注目したい。

 (日経新聞 5月12日)

5月16日 お子さんが弱視と診断されたら…

Q.弱視ってなに?
A.人は生まれてから、網膜にピントが合い、その信号が脳に届くという経験を積むことで物を見る回路が完成していきます。通常は6、7歳までに完成しますが、弱視とはその回路が十分に発達出来ず正常な視力が得られないことです。そのまま大人になってしまうと、どんな眼鏡をかけても視力は上がりません。

Q.原因はなに?
A.原因の多くは強い遠視で、次に多いのは斜視です。強い遠視では遠くも近くもピントがぼけてしまい、斜視では片方の目が違う方向を向いてしまうために、幼いうちにものをしっかりと見る訓練が出来ないのです。

Q.どう診断するの?
A.診断には3歳児健診が重要です。弱視は5、6歳までに治療する必要があります。眼鏡で矯正しても視力が0.7以下の場合は弱視と考える事が多いです。

Q.治療法は?
A.強い遠視なら、遠視を完全に矯正する眼鏡をかけます。斜視の場合は、手術をして眼の位置をまっすぐにしたあと、使っていなかった方の目で物を見る訓練をします。

弱視は、適切な治療をすればかなり高い確率で治すことができます。3歳を過ぎたら、まずは受診をしてみましょう。

                           (朝日新聞 5月13日)

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