9月5日 季節で変わるメダカの色覚

メダカの色覚が夏と冬で変化することが愛知県岡崎市の自然科学研究機構・基礎生物学研究所と名古屋大のチームの実験で分かりました。

 

メダカの繁殖期は水温が高い夏場。繁殖の準備が整うと、メスの体の赤やだいだい色(婚姻色)が濃くなります。

色を感知するタンパク質「オプシン」のうち、とりわけ赤やだいだい色を感知する「赤オプシン」が水温の上昇とともに増加し、オスは婚姻色のメスを判断しているようです。

 

繁殖期に色覚などを発達させることで、繁殖行動につなげているのではないかと推測されています。

 

(中日新聞 9月5日)

8月8日 プール熱 感染防ごう

熱い夏休み、多くのお子さんがプールを楽しみますよね。

今年は夏風邪の咽頭結膜熱(プール熱)が流行る恐れがあります。

 

喉が痛く、目やにがでて、高熱が続きます。感染力も強いため親子ともどもかからないように注意しなければなりません。

 

原因はアデノウイルス。日当たりの良い乾燥した所では増殖せず湿った場所を好みます。

消毒されたプールの水からは直接感染しません。はしごの水面から上の部分、シャワー室のドアノブ、足をふくマットなどからうつります。手洗いうがいをしっかりし、必ず自分のタオルを持参し、他人のものとは共用しないようにしましょう。

 

大切なのは、免疫力を高めることです。エアコンによる寒暖差や熱帯夜の寝不足で免疫細胞の働きは落ちてしまいます。体調が良いと、ウイルスが体内に入っても排除できます。

規則正しく生活し、栄養をとり、ぐっすり眠りましょう。

 

(8月6日 朝日新聞)

8月8日 コンタクトレンズ ネット購入でトラブル

コンタクトレンズは取扱いに注意が必要な「高度管理医療機器」ですが、現状では購入の際には医師の処方せんは必要なく、その後の管理も使用者任せになっています。

近年は、視力補正を目的としない「カラーコンタクトレンズ」やネット販売の普及などで、医師の診察を受けずに購入する人が増えているそうです。

厚生労働省は、販売業者らに購入者の受診状況の把握の徹底を求める通知をし、「処方せんなしで買えます」「検査不要」といった受診行為を遠ざけるような販売促進広告をしないことを要請しました。
今後は、通知内容を守らない業者への立ち入り調査を実施するなど、監視を強化するよう求める予定です。

コンタクトレンズは、不適切に使用すると角膜や結膜に炎症を起こす眼障害を発症する危険性があります。さらには、失明につながる恐れもあるので、医師の指示に従って正しく使用しましょう。

(8月5日 日本経済新聞)

8月2日 認知症サポーター

物事が覚えられず、できていたことができなくなる認知症。

 

高齢社会では、認知症の人に接する機会も増えるでしょう。国は、一時間ほど認知症の勉強をした人を「認知症サポーター」と認める仕組みをつくっていて、その人数は800万人を超えました。

 

最近は、小中学校で講座を受け、サポーターとなる子どもが増えています。

昨年度加わった約130万人のうち、小中学校で養成されたのは、およそ三分の一にあたる約43万人です。

 

厚生労働省は「子どもたちが大人になる頃には、認知症の人はさらに増え、その理解が今以上に必要になる。」と話します。

 

受講者にはサポーターの印としてオレンジリングが配られます。

院長をはじめとし、当院のスタッフもこの認知症サポーター養成講座を受講しました。

 

(中日新聞 7月30日)

7月25日 視覚障害者向け体重計

1993年日本点字図書館と共用品推進機構が279人の目の不自由な人たちに行った「朝起きてから夜寝るまでの不便さ調査」には、多くの不便さが寄せられました。

その中でも、計測・軽量では59人が不便さを感じていると回答。

 

当初家庭用体重計は、測定結果を表す数字が透明なカバーに覆われていました。

そこで透明カバーを外し、表示盤に点字や凸点を付け、直接触れることで目の不自由な人でも体重を知ることができるようにしました。

 

しかし、技術が進化しデジタル表示になると表示部のカバーをはずしてもデジタルの表示には凹凸がないため目の不自由な人は触って読むことができませんでした。

 

1986年、デジタル音声体重計が発売されると視覚障害者から大変好評で多くの人が購入しましたが、「音声で表示されるのは大変ありがたいのですが、他人に伝えたくない体重の時にも知られてしまうのが・・・」という意見も。

 

そこで、長いイヤホンを差し込める仕様に変えると前にもまして人気製品となり、今では体脂肪率、筋肉量なども音声で聞けるようになっているそうです。

7月25日 アトピー性白内障

アトピー性皮膚炎は子どもに多く、一般的に成長につれて症状が軽くなりますが、成人でも顔の皮膚に強いかゆみが出て、目をこすったりする人もいます。

 

アトピー性皮膚炎に伴う目の疾患は、アレルギー性眼瞼炎や結膜炎だけでなく、治療が遅れると完全な失明に至る場合もあります。

 

その一つが白内障です。

アトピー性白内障は10代後半から始まり、20代で手術が必要になる例も多いです。

加齢に伴う白内障は進行が緩やかですが、アトピー性は数週間で急激に進行し視力が低下します。

 

手術は容易ではなく、術後目をこすることにより細菌感染を起こしたり、数年後に眼内レンズがずれて眼底に落下し、硝子体手術が必要になることもあります。

 

目のかゆみは点眼や内服薬で抑えることが望ましいです。早めの眼科受診をおすすめします。

7月21日 乱視ってなぁに?

目をカメラに例えると、角膜や水晶体がレンズ、網膜がフィルムの役割を果たしています。

目の中に入った光は、角膜や水晶体を通るときに屈折し、網膜上で像を結びます。

 

縦方向の光と、横方向の光の焦点が、網膜上に合わさっているのが「正視」。よく見える状態です。

「近視」は、光の焦点が網膜より手前で合っている状態。「遠視」は、網膜の後ろで合わさっている状態で、そのためにモノがはっきりと見えません。

 

では、「乱視」は?というと…。縦方向の光と横方向の光が、別々の場所で像を結んでいる状態です。角膜のゆがみや、水晶体の厚みを調節する力が弱まったりすることで、光の入り方が変わることが原因です。

 

メガネやコンタクトレンズで矯正するのが一般的ですが、レーザーで角膜のカーブを変える治療法や、白内障の手術をする際に眼内レンズで乱視矯正する治療法もあります。

 

また、「不正乱視」とよばれ、病気やけがで角膜が凸凹になり、どこにも像を結べなくなる乱視も存在します。この場合、角膜移植が必要になることもあります。

 

(7月15日 朝日新聞)

7月7日 今年も「はやり目」に注意!

はやり目とは流行性角結膜炎のことで、アデノウイルスによって起きる感染症です。

感染力が強く、昔から「はやり目」と呼ばれています。

潜伏期間は1週間~10日で、症状は目の充血や痛みなど。はじめは片目で、その後反対の目にも症状が出ることがあります。

 

★診断方法は?

診断には、ウイルスの有無を調べるキットを使います。

はやり目と診断されたら、感染力がなくなるまで会社への出勤や学校への登校は停止です。

 

★治療法は?

ウイルスに対する特効薬はなく、細菌による二次感染を抑える抗菌剤や、炎症を抑える目薬使った対症療法となります。

2週間前後で症状が改善することがほとんどですが、炎症が強い場合黒目の表面に濁りが残ることがあります。

 

★予防・対策は?

目を触った手であちこちを触ると、感染が広がるので注意しましょう。

予防には手洗いが大切です。

家族で感染者がでたら、タオルを分けたり、お風呂は感染者が最後にはいったりするなどの対策を。

 

夏に流行することが多いはやり目。これから十分注意してくださいね。

(7月14日 中日新聞)

7月7日 15年後には…iPS細胞に期待

iPS細胞を使って、難病である「網膜色素変性症」の治療法開発に取り組む、理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダー。

今月1日、名古屋・名駅のウインクあいちで講演を行い、いずれは再生医療が普及する見通しを示しました。

 

網膜色素変性症は遺伝子異常が原因で視力低下などを引き起こす病気で、現在治療法は確立されていません。

高橋さんは1月に、マウスにiPS細胞を移植して視細胞の再生に成功したと発表。

講演では、「15年後にはヒトの網膜再生もできるようになる」「将来が明るいのは間違いない」と述べました。

 

また、病気で自信を失い就業を諦める人が多いことに触れ、「目が見えなくてもできることはある。生活を助ける機器も開発されている」として、最新の機器なども紹介・説明。

講演には約200人が参加しました。

(7月4日 中日新聞)

 

6月26日 格子模様が歪んで見えたらすぐに検査を

眼球の内側には光を感じる神経の薄い膜、「網膜」があります。

カメラに例えるとフィルムにあたる組織です。

網膜の一番奥にある直径約2mmの部分を「黄斑」と呼び、黄斑には色を識別する細胞が集中し、1.0とか1.2といった視力は黄斑部の働きを表します。

 

黄斑部の網膜が腫れたり、出血が起きたりするのが「加齢性黄斑変性症」。

フィルムがゆがむと像が歪んで見えるのと同様に、網膜が歪んで方眼紙の線が曲がって見えたり、視野の中心部がかすんで見えます。

 

欧米では加齢性黄斑変性症は失明原因の第一位。

日本でもここ30年患者が増えており、60歳以上の男性にとくに多いです。

 

最近は、網膜の断面を見る「光干渉断層計」(OCT)で診断しやすくなりました。

片目を閉じて格子状の模様を見たとき、線が曲がって見えたり、中心部がぼやけたりしたら要注意。早急に眼科でOCT検査を受ける事をおすすめします。

 

(日本経済新聞 6月17日)

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