5月6日 緑内障、治療法に新たな光

視野が狭くなったり欠けたりし、悪化すると失明する場合もある、緑内障。

目が受け取った光の信号を脳に伝える網膜の神経節細胞が、保持するエネルギーを失って死滅し、進行していく病気です。

 

そんな緑内障の治療を研究する京都大のチームが、19日付の海外科学誌電子版に、開発した神経保護作用のある化合物「KUS剤」に、緑内障の進行を抑える働きがあることがマウス実験で分かったと発表しました。

眼圧(目の中の圧力)を下げることが主な治療法ですが、池田華子准教授は「神経保護という新しい観点から、治療薬を開発できる可能性がある」と説明しています。

チームはKUS剤がエネルギーの消費を抑制することに着目し、緑内障を発症させたマウスに投与したところ、神経節細胞の減少が抑えられたとのこと。

年内にKUS剤を急性眼疾患の患者の眼内に注射し、安全性や効き目を確かめる治験を医師主導で実施できるよう準備を進めています。

さらに緑内障の治療法として5年程度での実用化を目指すそうです。

緑内障は、国内で視覚障害の原因となる病気の1位。新型治療薬の今後に注目です。

 

(4月20日 日経新聞)

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