9月17日 「見る力」を鍛えて、生活力アップ!?

一瞬で多くの情報をつかんだり、一度に広範囲を見たりする「見る力」を鍛える取り組みが進んでいる。
健康診断の「視力」は、静止した小さなものの形を見分ける力で、目の焦点が合っている程度を調べる。
愛知工業大でスポーツ視覚学を研究する石垣尚男(ひさお)教授によると、それに加え、目には動いているものをはっきり見る「動体視力」、一瞬で多くの情報をつかむ「瞬間視」、素早く目を動かす「眼球運動」、広範囲を見る「周辺視野」などがあり、これらを総合して「見る力」になる。見る力は、眼球を動かす六つの筋肉と、コントロールする脳の影響を受け、二十歳をピークに年齢とともに衰える。だが鍛えれば、どの年代でも能力が伸びる可能性があるそうだ。

 この「見る力」を鍛えることで、読書の速度や運転能力の向上も期待できるという。
20代の男子学生に、両手の親指の爪を交互に見る眼球の往復運動を三カ月間続けてもらった結果、二分間で読める読書の速度が約50%増えた。
また、高齢者向けにはゲーム機の画面上に不規則表示された1~20の数字を、制限時間内に順番に押すなどのトレーニングを行ったところ、参加者からは、「車の運転時、交差点で右左をしっかり、素早く確認できるようになった気がする」という声もあった。

石垣教授は「目を速く大きく動かすことが大事。楽しみながら見る力を鍛えて」と呼び掛けている。

 (中日新聞 9月17日)

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