2014.9.16 加齢性黄斑変性症にiPS

9月12日、先端医療センター病院(神戸市)で、iPS細胞から作った網膜細胞を人眼に移植する世界初の手術が行われました。対象は加齢性黄斑変性症(かれいせいおうはんへんせいしょう)の患者さんで、初の臨床研究(人を対象にした研究)になりました。加齢性黄斑色素変性症では、眼の奥の網膜の中でも物を見るのに一番大事な部分(黄斑)の下が腫れたり老廃物がたまったり悪い血管ができたりして、ゆがみや視力の低下が起こります。今は眼球に注射をする方法が主となっていますが、劇的に視力が改善することはありません。アメリカの失明原因としては1位で、近年日本でも高齢化に伴い(なので加齢性と言います)大きな失明原因のひとつとなっています(ちなみに日本での失明原因1位は糖尿病性網膜症です)。今回の移植は大変な朗報ですが、すぐに現場で治療方法の一つになるわけではありません。この患者さん自身も4年間検査継続必要と言われています。臨床医としては、現在出来る最良の治療の活用とともに、予防の啓蒙活動(禁煙、紫外線暴露の回避、サプリメントの摂取など)に取り組んでいきたいと思います。

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2014.9.9 プール活動時の注意

小学校にプールができたのは3年生の時。それからの夏休みはプールに毎日通ったものです。今は温水プールもあり年中泳げます。ゴーグルや洗眼についての見解も昔と変わってきました。眼科学校保健委員会の見解は…①眼表面の保護のためにゴーグルの使用が望ましいです。ただし、水に慣れるためのゴーグル無しで水に顔をつける場合は短時間に。②ゴーグルをしていてもコンタクトレンズ装用は好ましくありません。プールの水に眼が触れる可能性は高くその場合はコンタクトレンズが汚染されます。③プール活動後の水道水による洗眼は、水勢の弱いシャワーで数秒間ならOK。眼表面の残留塩素濃度を薄めたり、微生物を洗い流す効果が期待できます。ただし、長時間の洗眼は、角膜上皮障害を起こす可能性があるので、人口涙液(目薬タイプがあります)による点眼も望ましい処置です。自分が子供の時、素眼で泳いだり、水道水を眼にじゃあじゃあ浴びせていたのに…昔はこうだったのに…と思うようになってきたのはもう若くないってことですね。

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2014.9.2      白衣色々

医師にとって白衣は仕事モードに切り替わる制服。初めて白衣を着たのは解剖実習の時でした。大学生協で一番安い白衣を購入、医学生を実感しました。卒業して医局に入った時に支給されたのは、綿混のパリパリに糊がきいた白衣。裏に「眼科」とマジックで書かれた共用でした。入れるもの(アンチョコノート、ペンなど)が多いわりにポケットが浅く、しゃがんだり走ったり(研修医は走ります)すると飛び出してしまい一苦労でした。その後、外の病院に移っても似たような白衣を支給され、そんなものかと気にもしなかったのですが…ある時、某大学病院の女医さんの白衣を見てびっくり。なんてエレガント!白衣にも種類とグレードがあることを初めて知りました。開業を機に色々試してみることに。一番のお気に入りは某デザイナーのポリエステル素材のダブルのロング丈ですが、ここ4~5年のカタログではシングルのショート丈が主流のようです。最近はオーダーメードの白衣まであるそうで、体型に合わせてウエストを絞り襟や裏地のデザイン(ヒョウ柄でも可)も選べるとのこと。そこまでは…と、たまには…と次回購入する白衣に思い巡らせています。

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2014.8.26 走行距離

愛車プリウスも5年目になり車検の時期となりました。愛車と言っても車への愛(興味)はどんどん減速していくばかり。若い頃は2シートのミッション車で高速道路をぶんぶん飛ばしていたのに…今回5年にしてプリウスの走行距離は12000キロ余り。だんだんと車の必要性を感じなくなってきました。以前みたいに、どこでも車でという気がしなくなり、まずは自分の足(徒歩)で行ってみる、それから自転車、それ以上はもちろん車で行くときもありますが、公共交通機関を使うようになりました。車中心だと面倒くさいと思っていたことも習慣になると健康的でエコです。往診に必須なので車は手放せませんが。ちなみにプリウスの1カ月当たりの走行距離は200キロ。ふだんの自分のランニング走行距離は1カ月平均160キロ。自身も車検ならぬ健診、検診が必要な時期に来ています。

 

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2014.8.19       ビデオカメラのおかげで?

書店に行って支払いを図書カードで済ませようとした時のこと。財布に入れていたはずのカードが見つかりませんでした。10日前に別の書店で本を買った時、図書カードで支払いを済ませたことを思い出し、落し物として届いてないか、もらい忘れたのではないかの確認の電話を入れました。忘れ物としては届いていませんでした。購入した日とレシートの番号を聴かれ、また折り返し電話を待つことに。「ビデオカメラで確認しましたところ、お客様(私のこと)は赤い!財布に図書カードをしまわれました。」とのこと。「お手間をとらせて申し訳ありませんでした。」と私。ビデオカメラのおかげで納得(説得力がありますね)したものの、それにしても…人物像から、財布の色から、店員さんとのやり取りまで知らないうちにビデオカメラがまわっていたとは驚きと怖さを感じました(抑止力になって不審行動は慎まれるのでしょうが)。日々の行動はお天道様や他人が見ているかだけではなく、カメラも見ている時代なのですね。

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2014.8.5    緑内障を進行させない

緑内障は日本の失明原因として第1位です。多治見スタディ(岐阜県多治見市の健診)では40歳上約20人に一人の割合で緑内障を発症しているデータが出ました。70代では約10人に一人の割合です。片眼視力0.05未満、中心視野10度未満を失明と定義すると両眼発症後20年で失明する人は1.5%に上ります。緑内障進行因子は、年齢、角膜の厚み、眼圧が高いこと。また近視は緑内障になりやすいと言われています。現在は、従来の緑内障と診断される前のプレ(前)緑内障という概念も出てきました。自覚症状がないため、治療開始して1カ月で来院されない(治療自己中止)患者さんが多いのも緑内障の特徴です。新しい点眼薬が多種出ていますので、お薬でコントロールできれば何よりです(手術もありますが)。患者さんの人生のある限り、視力障害を感じさせない、生活に支障を及ぼさないよう一緒に頑張っていくのが眼科医のミッションだと思っています。講演会で感じたことでした。

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2014.7.29       夏の飲み物

盛夏の候、泡の出る飲料の消費は高まるばかりです。とは言っても、自身の場合、その大半は無糖炭酸水。これが夏の定番です。シュワシュワ弾ける泡は、海の中にもぐっているようで見ていても楽しいし、他の飲み物より、いつでもどこでも安心して(酔わずに)気分転換になります。今年のお気に入りは炭酸のハーブ酢割り。スタッフに勧められたのですが、味も酸っぱくなく、クエン酸も摂れて身体にもよさそうです。何種類かのハーブ酢がありますので、色や味の違いを試してみるのも楽しいです。もうひとつ、この夏の院長お勧めは、ゼリーを凍らせて牛乳と一緒にミキサーにかけたシェイク。中国産やら何やらと騒がれているファストフードですが、自家製は安心で美味しいです。ぜひトライしてみてください。自分のお気に入りの飲み物で暑い夏を乗り切りましょう。

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2014.7.22  1円の補てん

先日コンビニではがきを買いに行った時のこと。「52円です。」と言われて51円を用意していた自分はびっくり。「はがきは51円じゃないのですか?」と聞くと4月から封書と同様に2円値上がりしたとのこと。4月からはがきを何枚くらい出したのだろうと思い返すと、はたしてそのハガキたちは無事に宛先に届いたのかと心配になってしましました。絵ハガキも官製はがきも51円になるように切手を貼って出していました。相手方が1円補てんしてくれたのか(全く失礼なことをしてしましました)、郵便局で今回はと見過ごして届けてくれたのか、確かめる術はありませんが、今回から改めるのみです。でもいまだに自分以外にもはがきは51円だと思っている人がいたりして。

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2014.7.15    見知らぬ人と

先日デパートの喫茶室に入った時のこと。案内されレディースランチを頼むと、程なくサンドイッチとパフェ、コーヒーが登場。「それってお得よね。デザートも大盛りだもの。」と隣から声が。見ると同じメニューを注文した女性(ひと回りくらい上)が話しかけてこられました。「そうですね。美味しそうですね。食べきれるかしら?(甘いものは別腹なのでもちろん完食ですが)」の返答から会話が始まりました。テーブルとテーブルは少し間があるのでお互い少し歩み寄りながらおしゃべり。93歳と89歳のご両親を介護していて、週に1回は気晴らしにデパートに来ること。このデパートのういろうと大判焼きを気に入っていて毎回買って帰ること。一人息子は東京に出て帰って来ないこと。身辺親兄弟の話を初めての人と半同席して語り合い食事をするとあっという間に1時間。名前も連絡先も聞かず「楽しかったわ。ありがとう。」とご婦人は去って行きました。まさに一期一会。

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2014.7.8 女性とスポーツ

女性とスポーツの講義を聴いてきました。競技スポーツと月経の関連、妊婦スポーツ、更年期スポーツと3つの内容があったのですが、自身も気になるのは来るべき更年期に備えての健康維持のためのスポーツ。ホルモンや加齢、栄養、生活習慣の他に運動因子も骨粗鬆症の原因になり、そのための予防の運動としては以下のことが推奨されるとのことです。有酸素運動、筋力運動、ストレッチングを楽~ややきついと感じる程度、1回あたり30~60分間週3~5日継続すること。最近はランニングからジョギング、ウオーキングに移行している院長ですが、講義を聴けば結構予防的スポーツを実行しているようです。未知なる更年期、でもひたひたと近づいてきそう。乗り切れる体力をつけておきたいと思います。

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