2017.5.16 大京都展とYさん

今年もデパートの催事『大京都展』のお知らせ。

そろそろ、Yさんが定期検査に来院される頃。

10年以上前の5月の午前診療終了間際。
『朝から、何か黒いものが飛んでいると思っていたら、急に見えなくなって』と初診で来院。

視力を測ると、片眼に比べて極端に見えていません。
瞳孔を散大させて、精密眼底検査を行い、目の奥をくまなく観察。
『網膜剥離』。
しかも、重症の。
網膜の端に裂け目が出来て、そこから網膜が下にめくれ、物を見る中心(黄斑部)にまでかかっています。

病状を説明。
緊急手術になること、間違いなし。
大急ぎで、大学病院に電話。
『手術になると思います。いまから、紹介状を持って大学病院を受診してください』
思いもよらぬ展開に、びっくりのYさん。
予想通り、緊急手術が行われ、早い処置が功を奏して、Yさんの視力は元通りに。
術後の経過も良好で、良かった~

実は、その日は『大京都展』の催事。
丹後名物『とり松』の『ばらずし』を、昼休みに猛スピードで買って帰ってくる予定だったのでした。
このおすしは、京都丹後地方に伝わる、寿司飯に鯖のおぼろを挟んだ押しずし。
四角に切ってあり、上にもおぼろ、錦糸玉子、椎茸、かまぼこ、グリーンピースなど色々な具が載っています。

一度、何かの雑誌で目にして以来、いつか食べたいな~と思っていた味。
丹後半島まで行かないと無理だよね~

そんな折、『大京都展』の出品が。

結局、会期中、行くことのできなかった『大京都展』でした。

翌年の『大京都展』でバラ寿司を手にしたときには、感激。

Yさんの定期検査も順調。

以後、『大京都展』マスト バイ アイテム(must buy item)は『ばら寿司』

今年もチラシ片手に、『ばら寿司』に並び、新しい他のお弁当もチェック。
新味の八つ橋をはじめ、抹茶デザートもあれこれ買い込み、ワンフロア―で京都気分を味わってきました。

今は丹後まで行かなくても、京都駅で『ばらずし』を調達できるのだそう。
『大京都展』で買う楽しみに、京都へ行った時のお土産という楽しみも出来ました。

今年もYさんに近々再会できそうです。
本人に『実は、あの日…』とは言えませんが、私の中では『Yさん=大京都展』です。

カテゴリー:公センセの想い
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