2023.12.19 ガラスの靴

スタッフとアフタヌーンティを楽しんできました。

12月に入りホテルはクリスマスムード全開。

 

ロビー待ち合わせで院長約10分前に到着。

既に全員集合。

その心意気、普段の仕事と同様です。

 

席に案内されます。

女性に人気のお店と言うだけあって、ほぼ女性グループ。

既にあちこちで華が咲いています。

 

最初のドリンクを。

メニューを見ると、有名なM社の紅茶を始めコーヒーや烏龍茶もあります。

お代わり自由(飲み放題)です。

『迷っちゃうね~』

院長は温かい紅茶を注文。

みんな興奮しているせいか?『暑いから…』と、一杯目はアイスティーやアイスコーヒー。

あれ?

何はともあれ、グラスとカップで『お疲れ様!』と乾杯。

M社の紅茶はフレーバーに特徴があり、選んだ紅茶をポットから注ぐと、チョコレートとスパイスの香りが。

『良い香りですね~』

『嗅いでみて~』と回覧。

 

三段のケーキスタンドが登場。

『クリスマスシーズンを楽しむプリンセスをイメージしたスイーツです』とのこと。

『わ~!』『可愛い~』の歓声。

『アフタヌーンティーと言ったらこれよね~』

 

フィンガーサイズのパンやキッシュ。

ピスタチオのケーキやパフェ風のムースやゼリーなどなど。

ケーキにはガラスの靴を模したホワイトチョコレートの靴。

ムースの上にはティアラが。

一口食べるたびに、感嘆・感想が口々に出るのは女子会ならでは。

 

次々に銘銘気になるお茶を注文します。

またまた香りのご紹介で盛り上がり…

ガールズトークは尽きません。

 

『楽しく仕事させてもらっています』

スタッフの言葉は、院長にとって最高のクリスマスプレゼント。

院長の目指す方向に付いて来てくれるスタッフたちに感謝です。

 

お皿にガラスの靴を一つ残した院長。

飾っておきたいくらい可愛くて精巧です。

『食べないんですか?』

『ううん、大好きなものは最後にしようと思って…』と答えたものの、脳内にはJR東海のCMシーンが。

東京発最終の新幹線に乗った遠距離恋愛の恋人を見送る彼女。

ユーミンの『シンデレラ~♪♪…ガラスの靴、片方、誰が持っているの~♪』

ロマンティックな恋愛に憧れていた当時の自分(大学生)を思い出しました。

恋愛ソングやドラマに夢中になり、幸せにしてくれる王子様の出現を信じていた頃(恥ずかしい)。

 

あれから何十年を経て『ガラスの靴はおとぎ話。自分を幸せにしてくれる(幸せにする)のは、まず自分』と悟った自分は、もうプリンセスよりクイーンの心持ち。

甘いガラスの靴を口に放り込みました。

あの頃と違った目でガラスの靴を見れそうです(現在、CM使用のガラスの靴はリニア・鉄道館に展示)。

 

プリンセスのアフタヌーンティ。

ひと時でもスタッフが幸せ(ハッピー)な時間を過ごしてくれて院長としては何より。

お代わり自由は、全員ひとり4銘柄制覇。

飲もうと思えば飲めます…が、お腹のチャプチャプ感もすごいことに(交代で離席)。

 

さて、今回出てきた一人用のティーポット。

卵型のスタイリッシュな日本製です。

ホテルやお店で使用した備品が気になると購入する院長。

手に入れ、家でも使うことで思い出になっています。

早速ティーポットも探して購入。

今回のアフタヌーンティを思い出しながら紅茶を飲もうと思います。

日常の小さな幸せです。

 

次回の公センセの部屋は1月9日です。

今年も一年ありがとうございました。

 

こちらもご覧ください

ヌン活でWell Being

 

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2023.12.5 気遣いと気遣い

朝一番で来院のAさん。

『センセェ~、聞いてくれる?』

『おはようございます。何でした?』

『今朝ね、横断歩道を渡ろうと思って立っとたの』

当院の斜め前の横断歩道のことです。

Aさんはご近所さんなので、この横断歩道と道路には精通。

『朝、前の道は車が多いがね~ほんだもんで、私、出来るだけ車が少なくなってからボタン押そうと立っとたの』

それで、それで…

『そしたら、知らん男の人が「ボタン押さんと青信号になりませんよ」って教えてくれたんだわ~。私、そんなに耄碌(もうろく)しとるように見えたんかな~』

Aさんは元気な80代ですが、最近は、シルバーカーも使っています。

それで、それで…

『「そんなこと、言われんでもよう知っとるわ~車運転する人に気遣っとたんやわ~」と言いたかったけど、「まあまあ、ご親切にありがとう」ってお礼言っといた。

私、そんなにオバアサンに見えたと思ったらショックやったわ~』

知らん男の人の気遣いに対しての気遣い、運転者に対しての気遣い、どちらも出来るAさん、素敵です!

 

『じゃあ、センセイ、また来るわね』

『ちょっと、ちょっと。まだ診察してませんよ、これから』

『あら!?そうやったわ』

 

日々の診療はもちろん真剣ですが、合間のお話の中で、特に年長の患者さんからは学ぶことが多い院長です。

お返しに、笑顔と元気(活!と言われる患者さんも)を。

院長のささやかな気遣いです。

 

12月に入ると、不思議なもので、クリスマスのうきうきした気分になります。

当院の花壇は、専属の花屋さんが手入れをしてくれていますが、クリスマスは毎年のクライマックス!

患者さんだけでなく、道行く人々もイルミネーションを見て笑顔になってもらえれば、と思います。

 

もう我が家にはサンタさんは来ません。

それでも毎年『サンタクロースっているんでしょうか』の絵本を読み、温かい気持ちになります。

今年は久しぶりに、アドベントカレンダーを買ってみました。

 

アドベントカレンダーは、クリスマスまでの日数をカウントダウンしながらクリスマスまでの期間を楽しむものです。

カレンダーだけでなく、日付の引き出しの中にお菓子が入っているものが好きです。

息子たちが小さい頃は、待てずに全部開けて食べてしまうので、雰囲気が台無しでした。

 

今回はスタッフ用に。

当院では、朝礼から始まります。

日直は、挨拶の練習から始まり、その日の予定や『一言(何でもいい)』を担当します。

院長が毎回最後に『院長の一言』を述べ、締めはみんなで『今日も一日よろしくお願いします!』

その日の日直さんが、アドベントカレンダーの引き出しを開けてお菓子をもらうことにしました。

小さなお菓子ですが、何が出てくるかわからないので、くじ引きにも似て、ちょっとしたお楽しみになっています。

 

自分にも気遣い、自分のためにクリスマスカードを。

『今年も一年どんな日も頑張っていたあなたに』のカードを開くと、サンタが『とびきりの賞をおくるよ』とポップで出てきます。

*夢がかなうで賞

*素敵だったで賞

*お疲れ様で賞

*頼りになるで賞

*笑顔が輝いていたで賞

*のんびり過ごしま賞

*来年も一緒に遊びま賞

*一緒に居ると楽しいで賞

*きっといいことあるで賞

 

それぞれの賞に該当することを思い出し、想い、12月を過ごします。

メリークリスマス!!

 

 

 

 

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2023.11.28  出来ない事=しないこと?

今日は往診日。

スタッフは介助兼ドライバーです。

『あれ!?給油ランプが点灯してますけど…』

『では先に給油しましょう』

 

ガソリンスタンドでタッチパネルを押すのは院長の仕事。

給油口を開けてガソリンを入れるのはスタッフの仕事。

自分で給油…院長の出来ない(しない)事のひとつです。

給油計が停止し、スタッフが無事ノズルを抜いたのを確認する院長。

 

店員さんが給油をし、窓ガラスを拭いて、ゴミまで捨ててくれた時代がありました。

息子たちが保育園児の頃、園児のお母さんがガソリンスタンドで働いていて、給油の担当になると『○○ちゃんのママだ!』(知っている人を見つけると嬉しくなる年頃)と懐かしい思い出も…

いつの間にか、アメリカナイズ・コスト削減のため、セルフ式が広がり、今では周辺では全く見かけません。

 

さて、そんなセルフ式が導入され始めた頃。

ひと月に1~2人程度『ガソリンが目に入った!』と駆け込んでくる患者さんが。

待合室から診察室までガソリンの臭いが充満します。

聞けば…

給油口にノズルがきちんと入っていないままレバーを引いたら、ガソリンが吹き出した。

満タンのガソリンの給油口からノズルが外れて吹き出した。

などなど。

目の中に大量に入っていなくても、ガソリンは刺激性なので痛くてたまりません。

大量の生理食塩水で洗浄。

白目(結膜)や茶目(角膜)に炎症がないかを確認し、場合によっては薬を処方。

当時、院長はまだ有人スタンドを利用していたので、『恐怖のセルフ式』とインプット。

給油は自分でしない!と決意。

 

それから幾年月。

息子たちも運転をするようになり、セルフ式が当たり前の時代に。

それでも一貫して自分で給油出来ない(しない)院長です。

 

眼科には、ガソリン以外にも、何かの液体が目に入った患者さんが来られます。

 

掃除中の洗剤・漂白剤。

シャンプー・ボディソープ。

パーマ(まつ毛パーマが意外に多い)液・毛染め液。

新型コロナ流行以降は、アルコールスプレーも多くなりました。

 

目の中に薬剤が入った場合、その薬剤の性質・濃度・時間によって症状は大きく異なります。

また、酸性とアルカリ性では、アルカリ性の方が悪化することが多いです。

酸性薬剤としては、漂白剤が知られていますが、その他、酸性洗剤や実験等で使用する塩酸・硫酸があります。

酸は組織への透過性(粘膜に入り込む力)が低いので、障害は表層に留まることが多いです。

アルカリ性薬剤としては、アルカリ性洗剤・パーマ液・毛染め液・生石灰・セメントなどです。

アルカリは組織への透過性が高いので、時間が経つと目の奥(深層)までひどい障害を起こします。

 

昔は、運動場のライン引きに石灰が使われており、アルカリ外傷の代表例でした。

今の子は石灰なんて知らないかも…

 

目に何か入ったら、まず大量の水(水道水で可)で目を洗い流しましょう。

目安は10分以上。

 

眼科では、視力や目に異常がないかを確認します。

勤務医時代は、悲惨な結末になる症例も経験しました。

 

眼科医ゆえに、目にリスクがありそうなことは回避する傾向があります。

セルフ式の給油。

気になるまつ毛パーマも。

意外に小心者の院長です。

どちらもずっと出来ない(しない)だろうな…

 

 

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2023.11.14  おしょりん

『おしょりん』田畑を覆う雪が固く凍った状態を示す福井の方言です。

雪で覆われれば、回り道しないで田んぼをまっすぐ突っ切れる。

そんな思いで始まった福井の眼鏡作り。

実話にまつわる映画『おしょりん』を見てきました。

 

国産眼鏡の95%が福井県(鯖江)で生産されています。

なぜ福井?と考えたことはなかった院長。

 

北陸福井は豪雪地帯で、冬は農作業が出来ません。

当時の地元の権力者増永五座衛門(小泉孝太郎)に弟幸八(森崎ウィン)は、勤め先の大阪で目にした眼鏡をいくつか持って帰ります。

村を挙げて眼鏡作りに取り組み、地場産業としてやっていけたらと、兄たちに熱心に勧めます。

眼鏡を見たことも掛けたこともない五座衛門はじめ村人たちには、何に役立つかもわかりません。

その時、学校では黒板の字が見えず勉強ができないと思われていた女の子が、眼前5センチくらいの距離では教科書をすらすら読むのに気づき、試しに眼鏡をいくつか試してみます。

すると…ある眼鏡をかけた途端、『見える!お母ちゃんはこんな顔だったのか…向こうの景色はあんなのだったのか…』とびっくりします。

その女の子は、生来、目の弱い子だと思われていたので、眼鏡で改善したことに周囲は驚きます。

五座衛門は、技術者を呼び工場を作ります。

しかし、なかなか売り物になる眼鏡は完成せず、資金繰りに苦しくなっていきます。

技術の挫折、資金繰りの挫折、内輪もめなど、完成品となるまでの紆余曲折が描かれています。

男性たちを支えるのが、五座衛門の妻むめ(北乃きい)。

帳場制を取り入れての眼鏡作りは、切磋琢磨し合い、最後は万国博覧会で金賞を取るまでになります。

 

ものづくりは、こころづくり。

眼鏡は身体の一部や、使う人のことを考えなあかん。

眼鏡は視力の弱い人を救う。

 

鑑賞しながら涙・涙・涙…

 

女の子は、強度近視(院長推測)のため、遠くは見えず、近くはかなりの至近距離でピントが合っていたのです(だから本は読めた)。

遠視の場合、遠く近くともにピントが合わないので、早期に見つけて眼鏡常用が必要です。

映画の女の子は、その後ぐんぐんと成績が上がり女医を目指すようになります(またまた涙)。

 

眼鏡を掛けることで、鮮明な像が網膜に写る→脳に良い刺激を与える→理解しやすくなるという良い図式になります。

ぼんやり見えていると、刺激もあいまいです。

 

しかし、眼鏡店で直接作成した場合、強すぎる(過矯正)場合が多々あります。

屈折検査通りに入れれば、最高視力は出ますが、日常使う視力とは違います。

強めの度数でも、若年では調節力で自分の眼を眼鏡に合わせます(本末転倒)が、中年以降は確実に眼精疲労や頭痛を引き起こします。

また、他の病気があるかどうかは考慮されません。

眼科医に処方してもらうのがベストです。

 

さて、院長の眼鏡も福井(鯖江)製です。

新型コロナ以降、コンタクトレンズをやめて眼鏡で診療することに。

毎日かける眼鏡はフレーム選びにも、今まで以上に慎重になりました。

素材や作業工程などを知ると、やはり日本製品は優秀・安心です。

 

そして、眼鏡店選びも重要。

眼鏡の知識、メンテナンスの技術など、眼鏡店(スタッフ)によってかなり違います。

ファッションでもあるけれど、医療(矯正具)として使う人のことを考えてくれる眼鏡屋さんに出会えますように。

 

 

 

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2023.11.7  マイボーム腺問題

ドライアイは、誰でも知る病気となってきました。

涙の分泌が少ないか、蒸発が多くて目が乾く自覚があります。

涙は、3層構造になっていて、表層から水分・油分・ムチンとなっています。

ムチンは涙と角膜をくっつける役割をしています。

つまり、目の表面に涙を均一に乗せてしっとりさせる役割があります。

 

油分は、涙の蒸発を防ぎます。

ヒトの瞼の際には、マイボーム腺という油分の出る分泌腺があります。

まつ毛の生え際より内側の、通常は透明の目立たない小さな穴口です。

ここから出る脂がとても重要です。

 

マイボーム腺は、しっかり開口していると、穴口は目立たず、透明な油がさらさらと分泌され、目の表面を覆います。

マイボーム腺機能が上手く働かないと、まぶたの辺縁もギザギザ(不整)になったり、毛細血管がまぶたの際に浮き出てきます。

また、脂がまぶたの際やまつ毛にまとわり付いていることもあります。

穴口が詰まると、際にぷつっとした油のふくらみ(タピオカサイン)や、白い粒のようなものが出来ます。

 

眼科医がふくらみを圧出すると、粘度のあるねっとりした脂が出てきます。

 

今年、日本眼科学会から『マイボーム腺機能不全診療ガイドライン』が出たくらい、マイボーム腺問題?もホットな昨今です(眼科医にとって)。

 

マイボーム腺をきれいに、健康的に保つためには、

1.目の温めを。

眼科では温罨法(おんあんぽう)と言います。

ガイドラインで、実施を強く推奨!です。

院長が研修医の頃には、古い病院に温罨法の器具もありましたが、現代とは用途が違ったかもしれません(使用経験なし)。

最近の温罨法は、蒸しタオルや市販の温かくなるアイマスクのことです。

脂の線を開口させ、きれいな脂が出るのを促します。

リラックス効果もあるので、眼精疲労にも効果大です。

 

2.まぶたの洗浄を。

ぬるま湯か専用のアイシャンプー(当院で取り扱いあり)で目元を優しく5回くらいなでるように洗う癖を付けましょう。

冷たい水はお勧めしません。

アイシャンプー使用で格段にまぶたがきれいになり、すっきりします。

アイメイク落としにも良いですし、高齢者の目の周りの不快感には特に有効です。

 

マイボーム腺機能不全は、加齢になるほど増加し、50代で32.8%・60代で41.9%・70代で48.4%・80代で63.9%と報告されています。

加齢に伴い、マイボーム腺が要因の目に不快感が増えてくるのも納得です。

院長は50代ですが、毎日の温罨法とまぶたの洗浄のお陰か、マイボーム腺機能は健全です(32.8%に入っていない)。

 

毎日患者さんの眼球も眼瞼(まぶた)もしっかり観察(診察)している院長。

もちろんアイメイクも見ています(目に入る)。

 

かなり遅まきながら、少し前から美に目覚めた!?院長。

メイクアップ教室に通ったし、化粧品も良質なものを使うように。

 

先日、新しいアイラインを付けたら、夕方スタッフに『センセイ、目、ぶつけました?』

鏡を見ると、無残なパンダ目。

早速、お店に行き、メイクの仕方をもう一度習います(申し訳ないので、何か買う羽目に。その繰り返しです…)。

 

ナチュラル(すっぴん)は恥ずかしいお年頃(院長です)。

メイクは念入りに(マイボーム腺まで埋めないように)。

そして、クレンジングは更に念入りに。

お肌もマイボーム腺もケアは大事です。

オバサンだって(それなりに)綺麗に見られたい願望はエンドレスです。

 

 

 

 

 

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2023.10.31 縦置き?横置き?

自分をご機嫌にしないと~そういう気分~の時は美味しいものを食べに行きます。

今回は、年に1回か2回しか行かないフレンチのお店に。

自分のスケジュールと気分と体調から行動を起こすので、今回もおひとり様です。

 

きっかり開店時間に入店。

まだ誰もいない店内に通されます。

おひとり様なので、ほとんどの場合一番奥。

窓際は大好きなのですが、それは誰かとの別の時に。

 

メニューの説明。

アミューズが運ばれてきます。

この日は、午後から仕事があったため、アルコールはなしで。

次のスープが運ばれる頃には何組かの来客が。

 

自分の直線方向窓際には、男女のカップル。

最初から高級シャンパンを開けています。

エスコートの仕方や女性の振る舞いから見て…夫婦じゃないよね~とオバサン(院長)の勘。

 

自分のテーブルひとつ置いて水平方向は男性2人組。

商談みたいですが、昼からワインなのは、もう商談成立の祝杯かしらとオバサン(院長)。

 

お料理はゆっくり運ばれてきますが、一人だと人間ウオッチングが出来ます(視界の範囲で)。

テーブルとテーブルとの間隔が広いので、会話は聞こえませんが、その分、想像妄想に事欠きません。

次々に来客が入るので、意外と脳は(くだらない)フル回転です。

 

メインのお料理に。

イトヨリダイのポワレ

アーモンドとソッシソンのパネ

魚介のソーセージとソラマメ

かぼちゃのピューレ

ソース・ムータルド

 

説明を聞きながら、知っている単語(イトヨリダイ・アーモンド・ソーセージ・ソラマメ・かぼちゃ)と未知の単語を組み合わせていきます。

分からない事は、聞けば必ず丁寧に説明してくれます。

自分は、知らないことをよく尋ねる方なので、期待を上回る回答をしてもらえるとすごく嬉しいです(知識が増えた)。

逆に、『少々お待ちください』と言われると、プロだと思って尋ねているのに…と残念な気に。

そういう場合は、反面教師に。

 

さて、出てきたお料理は素敵なのですが、お皿の向きが。

『あの~この向きのままいただくのでしょうか?』

メインを載せた長方形のお皿は、縦長でサーブされました。

『はい、さようでございます。シェフの斬新な発想でして』

ナイフとフォークを取り、向こうから切り分けていきます。

なんか食べにくい。

両腕を伸ばすからか、やや前傾になるからでしょうか?

結局、お皿を横方向が長くなるように(一般的な長皿の置き方)並べ直してみました。

何という安心感。

先ほどよりも落ち着いて食べられます。

視覚的にも美味しい様に思いました。

縦方向に手腕を動かすよりも、横方向に動かす方がスムーズ。

特に一皿ずつ出てくる大皿の西洋料理の場合、縦方向より横方向に盛られているほうが、距離の間隔が捉え易い。

 

美味しいお料理でしたが、お皿の置き方でずいぶん違うという新しい気づきでした。

 

家に帰って、サンマの乗った長皿を縦にして置いてみました。

焼き鳥も。

和食で試したら、違和感しかない。

ソーセージ(一応洋食)でも、違和感。

 

丸皿でも料理の盛り付けによって美味しさの感じ方が違うという研究があります。

『長皿の縦置き横置きにおける美味しさの感じ方の違い(視覚情報から)』と言うテーマで誰か研究してほしいものです。

 

おひとり様だからこそ楽しめたランチでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2023.10.17  目の神様 in平泉

『平泉に眼の神様のお守りをいただきに行ってきた』

知人からの情報。

 

平泉…院長にとっては、初一人旅の思い出の地です。

再訪をいつか…と片隅にありましたが、知人の一言で決行することに。

 

岐阜の片田舎からの一人旅に、東北を選んだのは、ペンフレンド(死語?)に会いに行くため。

高3時、受験雑誌の文通相手募集欄にRちゃんの名が。

当時は住所も名前もオープンだった時代。

めでたく文通成立。

合格目指して頑張りました(というより息抜き)。

仙台の大学に進学した彼女に会う+αの一人旅です。

 

まだスマホなどない時代。

父は、紙の時刻表から旅程を作ってくれました。

○○に着いたら家へ電話する(もちろん公衆電話)こと、と注釈も書かれています。

 

初めて会ったRちゃんは、とてもきれいな子でした(当時のアルバムに感想が)。

仙台を案内してもらい、一人旅にわくわく。

不思議な縁で、今も二人の文通(手書きです)はほぼ毎月続いています。

 

別れてから平泉を目指します。

 

当時は、東北本線オンリー鈍行の旅。

今回は何十年の時を経て、飛行機・新幹線で東北本線は一駅のみ。

時間はあるけどお金がない時代から、お金を時間で買って行動する時代に。

 

中尊寺に向かいます。

特に藤原氏の富の象徴ともいえる豪華絢爛な金色堂は有名です。

ここは、初代清衡公・基衡公・秀衡公の御遺体と泰衡公の首級が納められています。

ミイラが祀られているんだ~と単純な感想しかなかった無知な大学生だった自分を内省します。

 

ひとつひとつ建物、仏様、装飾など,解説を読みながら見ていると、あっという間に時間が立っています。

 

今回の旅の目的は峯薬師堂に参拝して、『目のお守り』をいただくこと。

以前中尊寺に行ったときに参拝した記憶はありません(目に関心無かったし)。

境内に入ると、ひらがなで『め』と書かれた絵馬や、『め』がいくつも描かれた旗など。

絵馬の数を見るに、目の病気の平癒祈願をしている人がいかに多いか…

院長も薬師如来様にお祈りします。

患者さんの眼がよくなりますように。

院長がより良い眼科医療を提供できますように。(いつもながら他力本願)

お守りには『め』と縫ってありインパクト大です。

 

同町内の毛越寺も訪ねるべき場所。

中尊寺とともに世界遺産です。

この境内の片隅にあるYH(ユースホステル)に泊ったのでした。

建物は当時のままでしたが、今は使われていないとのこと。

何年か前にYHも閉館したそうです。

池を囲む庭園(浄土庭園)が素晴らしく、しばし鑑賞。

あの頃と同じ場所で池をバックに写真を。

 

前回、初めての一人旅で緊張していたのですが、同室の25歳の女性の話しを聞くうちに打ち解けました。

社会人で仙台から車でひとり旅。

かっこいい~憧れる~

その彼女に撮ってもらいました。

毛越寺の素晴らしさもわからず、毛越寺で出会ったひとり旅の若干(今の自分から見たら)25歳のお姉さんと過ごした一晩のほうが記憶に残っています。

YH懐かしい~

当時YHは、若者が泊まるには一番安心安全安価だったので、父の意向で毛越寺YHに泊ることになったのだと思います。

 

今、臆することもなく、自由に一人旅もし、物事をもっと深く見たり聞いたりしたいオバサンになっています。

池の傍で立っている少女の私へ…こんな未来、想像できた?

 

再訪・再読など時を経て感じることの変化も楽しもうと思います。

目の神様シリーズはこちらからご覧ください

目の神様 in 仙台

やりなおしたい?

初めての御朱印

身代わりどじょう

目の霊山

余呉へGO,GO

鎌倉好き

医者も祈願する!?

 

 

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2023.10.3  阿房バス

特別な意義があるわけでもないけれど、気になるだけの動機で出かける院長。

だから、お誘いに乗ってくれる物好きな人も周囲にはおらず…

今回も、ひとりで決行です。

阿房列車ならぬ、阿房バスの旅。

 

『日本一距離の長い路線バス』(奈良交通)。

紀伊半島を縦断するように、奈良県の大和八木駅から和歌山県の新宮間を走ります。

6時間32分!!の行程です。

バス停は168 !!

観光バスではなく路線バス。

地域の足です。

『日本一距離の長い路線バス』に乗るためにだけ出かけます。

 

いつもながら小忙しい旅になってしまう院長。

今回も日帰り完結です。

 

新宮駅から乗車となると、どうしても前泊が必要になります。

大和八木出発だと自宅から日帰り可能。

 

近鉄特急『ひのとり』で名古屋から大和八木まで。

こんな珍しいバスだから満席かも?は杞憂。

一番乗りで一番前(運転席後ろ)に座ったものの、見渡すと数人の乗客でした。

9時15分、バスは6時間半の行程を発車します。

 

約1時間後、五條バスセンターで10分のトイレ休憩。

ここまででも乗降客は入れ替わります(地元の人達)。

段々ローカル色が強くなり、いよいよ十津川村に入ります。

 

十津川村は奈良県の最南端に位置する、日本で最も大きな村です。

紀伊半島のほぼ真ん中に位置し面積は約672km²あり、奈良県の約1/5を占めています。

それゆえ、この路線のバス停のほとんどが十津川村内です。

十津川村だけで約3時間走ります。

運転手さんは、退避場所があるような狭い山道を運転しながら、観光案内もしてくれます。

川の歴史やダムの成り立ち・水害のことなども。

ぐんぐんと高くなる山の道路の横は、激しく大きな熊野川が流れます。

あちこちに水力発電ダムもあります。

 

約3時間後2度目の休憩は20分です。

このバス停すぐに日本有数のつり橋『谷瀬つり橋』があり、運転手さんから『良かったら渡ってみてください』と。

長さ297メートル高さ54メートル。

同時に渡るのは20名まで、という注意書きが。

ここに来て空中散歩をするとは…恐る恐る…下を見ると血の気が引きます。

 

定刻通り発車。

十津川温泉に、1時間後到着。

10分の停車の間に『良かったら足湯に浸かってみてください』と。

足湯に浸かったのは、3人。

オバサン(院長)と、若めのオジサン(40代半ばか?)2人。

恐らく、最終地まで通しで行くのはこの3人。

 

この大きな村に眼科はありません。

人口は3000人弱。

陸地続きでも医療資源の乏しい地域です。

仕事柄、やはり考えるのは地域医療のこと。

 

広い十津川村をどんどん下っていくと、和歌山県田辺市へ。

終点の新宮まで、残り約1時間です。

路線バスの旅も終盤に。

もう2駅で終点に…という時点で

『オクサン、押します?』

振り返ると、先ほどのオジサン達。

『は?オクサン(=奥さん)?』

押します?って何~?

『何を押すんですか?』

『終点で降車ボタン押すの、譲りますよ~』

終点は押さなくても必ず止まるから、普通押さないでしょ~!?

『押してくださって結構ですよ~』と譲ります。

『遠慮しなくていいです。せっかくだからどうぞ~』(全然遠慮していないけれど)

『では…』と『次は終点新宮駅です~』のアナウンスが流れるや否やピンポーン!

15時47分新宮駅着。

とうとう日本一長い路線バス完全乗車です。

記念乗車券をもらいます。(嬉しい)

 

帰りは、JR特急『南紀』で一路名古屋へ。

 

阿房バスの旅、最高でした!

こちらもぜひ、ご覧ください。

2021.10.19 阿房列車

2022.3.1 間違いなく阿房列車

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カテゴリー:公センセの日常の出来事

2023.9.5 何しにカンボジア?  その3

*前々回・前回からの続きです*

 

おそらく、カンボジアではゼロ(正視)から遠視の人の割合が高いのだと思います。

近視は、近くにピントを合わせられるので、老眼になっても距離を合わせれば、自分の目で見ることは可能です。

遠視の場合、老眼が始まると自分の目で近くを見るのは困難になります。

日本人と比べて、あまり細かな書物を読んだり書いたりする文化はそれほど根付いてない(ように思える)ため、老眼に対しても積極的に眼鏡を使おうという意識(必要性)がないかもしれません。

 

10年ほど前の緑内障に関する沖縄久米島のスタディでは、遠視の割合は34%(近視は29.5%)と報告されています。

また、日本の都市部に比べ近視の割合がかなり低かったとも。

視力が良い人が多いと言うことです。

しかし、狭隅角の人が多く、閉塞隅角緑内障に多く罹患していることもわかりました(今、日本人に多いのは正常眼圧緑内障)。

それゆえ、急性緑内障発作も多くなります。

現在では、沖縄でも近視の人が多くなり、本州とあまり変わらなくなっています。

 

カンボジアに来て、そのスタディを思い出しました。

恐らく、カンボジアの人は狭隅角が多い。

強い紫外線を年中浴びて、若くして白内障になる人は多いはず。

急性緑内障発作もかなり発症していると思われます。

かなり激しい頭痛と眼痛が特徴ですが、医療制度の体制が不備な地では、なんとかでやり過ごして失明してしまう人もいるかも。

日本では、予防法・治療法は確立していますが。

ただし、カンボジアの平均寿命が69歳(健康寿命は58.1歳)と聞くと、不具合が生じる前に寿命が尽きてしまう可能性も。

それゆえ、日本で多い緑内障や加齢性黄斑変性症など加齢に伴う病気も多くないと思います。

 

翌日、今度はコンタクトレンズの購入について、別の眼鏡屋さんに行きます。

今すぐ用意できるメーカーは米国製の有名なブランド。

単焦点です。

ジッパーの袋に度数ごとに入っています。

トライアルレンズか?と聞くと、売り物とのこと。

ここでは1ペア〇ドルで購入できるとのこと。

ただし、すぐ入手できるレンズは中等度度数以下。

それ以上強い近視は、箱買い(日本では通常)のオーダーで2週間後受け取りとのこと。

ちなみに院長装用の遠近コンタクトレンズは、オーダー後2か月かかるとのこと。

発注はすべて外国に。

当然自国ブランドは無し。

時間もお金もかかります。

近視大国の日本、コンタクトレンズの需要が高いこともありますが、自国ブランドであれ海外ブランドであれ入手できる環境にあることは、恵まれています。

カンボジアでは、コンタクトの需要も低いのでしょう。

それにしても、眼鏡やコンタクトにも、こんなに国の差があることは驚きでした。

 

まだまだ発展途上のカンボジア。

若年人口が多いこの国はどう変化していくのでしょう?

 

カンボジアの歴史と医療・文化に少しだけ触れた旅。

短い旅でしたが、衝撃は大きかったです。

もしカンボジア人なら…『老後の始末を考えないといけない年齢』

そう思うと、身が引き締まります。

 

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何しに台湾?  その1

何しに台湾?  その2

カテゴリー:健康 公センセの日常の出来事 眼に関すること

2023.8.29   何しにカンボジア?  その2

農村部は、高床式住居です。

蒸し暑く雨期と乾季がある国。

高床式なのは、

1.暑さをしのぐため。

2.夜は放し飼いの番犬(鎖もなしでその辺を歩いている)、家畜、鶏などの寝場所に。

3.雨期の浸水を避けるため。

道路は舗装されてはいるものの、敷地内は土です。

道端では、自家製の農作物や串に刺した肉(カエルも蛇もある)や生肉・飲料などを売っています。

売り子はスマホを見たり、おしゃべりしたり、ハンモックで寝ていたり。

その周囲で、子供たちが遊んでいます。

自家製の店(というかパラソルやトタン屋根)の裏に高床式住居があり、その裏に畑があるのが一般的な農村です。

庭には、多くの種類の木々が茂っています。

『便秘の時は、青パパイヤを食べます』

『下痢の時は、グアバ茶を飲みます』

『体を温めるときはレモングラス茶を飲みます』

『手が臭い時は、レモングラスの葉を揉みます』等々。

農村部では、まずは伝統的な漢方薬や生薬が試されているようです(薬局に行く前に)。

おばあちゃんの知恵と言えば聞こえがいいですが、健康保険制度の未導入が大きいと思います。

 

アンコールワット遺跡群周囲を観光して思うのは、子供がとても多いということ。

バイク(125ccc以下は免許不要)の運転性の前に小さな子供、運転手のお父さんは片手で子供を抱きかかえています。

後ろには、お母さんと別の子供。

中学生くらいの3人乗りも普通に見かけました。

バイクの後ろに荷台を付けて、トゥクトゥク(タクシーみたいな乗り物)や貨車が走っています。

20~40代の若年層の人口が一番多い若い国。

『子供は病気になりやすいけど、どうするのですか?』

子どもは12歳まで医療費無料とのこと。

そのため一応安心して(医療レベルは日本より低い)、12歳までは子育てが出来ます。

一方日本でも、年々子供の医療費負担ゼロの年齢は上がり、18歳まで無料の自治体もあります。

カンボジアでは、12歳過ぎたら、健康は自己責任になります。

Tさんの『大変羨ましいです』が、身に沁みます。

 

アンコールワットの日の出を見た帰りの6時過ぎ、ある通りで多くの男性が立っていたり座っていたり。

『何かあるのですか?』

『あの建物は、公立のこども病院です。診てもらうために、みんな遠くから連れてきます。付き添いは、一人しか病院内に入れないので、他の家族は外で待っています』

よくある光景だそう。

お金持ちは、私立病院や海外の病院を受診するそうです(たとえこども病院が無料であっても)。

 

さて職業柄、眼鏡店は気になります。

カンボジアはクメール語と英語の表記です。

ドアを開けようとすると、表に座ってスマホをいじっていた20歳くらいの女の子が立ち上がって『Hello』

店員さんでした(地元のお店ははほぼ同様の接客)。

お客はひとりだけなので、もう一人の店員(同じくらいの子)、もう少し年上の店員、店長と思しき男性と4人が院長を取り巻きます。

フレームとレンズは別々の価格設定。

他国のフレームは安いのですが、日本製は高い。

レンズも然り。

どんなフレームが好みか?

ラウンド型は?スクエア型は?などなど、色々勧めてきます。

店長は、当店で屈折の検査をすることもできるし、眼鏡のパワーを測定することもできると。

はめてきた遠近両用眼鏡を測定してもらうことに。

渡されたデータは近視度のみ。

近視が強すぎてびっくりしているようでした。

老眼もあるので、近用度も入っていると言ったのですが…(会話は英語)

この眼鏡で近くも見えているならOKみたいな流れになってしまいました。

 

次回に続きます。

 

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